JPH0228855Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、クリーナのアタツチメント、更に
詳しくは、吸引式のクリーナに吸引口に接続し、
エヤを吹付けて塵埃を舞い上がらせると同時に吸
つて除去するアタツチメントに関する。

〔従来の技術〕

通常電気掃除機といわれている吸引式のクリー
ナは、吸引力のみによつて塵埃を除去するように
なつているため、平坦面に対する除塵機能は優れ
ているが、置き物等の吸引によつて損傷したり変
形するものやカーペツトの如く吸引力が有効に作
用しない物に対する除塵には適さないものであ
る。

吸引によつて損傷や変形する物に対する除塵
は、はたきを用いて行なうのが一般的であるが、
塵埃が舞い上がり、室内の空気を汚染させるだけ
でなく、時間の経過と共に塵埃が再び付着するこ
とになり、有効な除塵手段とはなり得ない。

そこで実開昭51−94162号に示されたように、
吸込管内にエヤ噴射口を設け、エヤを被掃除物に
向けて噴射し、塵埃を浮上がらせ、これを吸引す
る吸込口が提案されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところで、上記吸込口は、吸込管内に設けた噴
射口に圧縮空気を送るための配管と送風機を別に
設けなくてはならないという不便がある。

そこで、この考案の課題は、吸引式クリーナの
ホースに接続し、クリーナの吸引力を利用してエ
ヤの噴射を生じさせ、エヤの吹付けによる塵埃の
除去と吸引を同時に行ない、吸引によつて損傷や
変形の生じやすいものやカーペツトに対する除塵
が効果的に行なえるクリーナのアタツチメントを
提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記のような課題を解決するため、この考案
は、吸引式クリーナとの接続部と先端に開口部を
形成した吸気筒の内部に、先端の噴気口が上記開
口の内側に位置し、吸気筒の内周面との間に吸気
路を形成する噴気筒を組込み、この噴気筒を吸気
路の外部と通気路で連通させ、前記吸気筒の吸気
路内にこの吸気路を流れる吸気流によつて回転す
るタービン翼を設け、前記吸気筒の吸気路外部で
通気路の開口部分にタービン翼と一体に回転し、
外気を通気路に向けて圧送する羽根車を設けた構
成としたのである。

〔作用〕

吸引筒の接続部を吸引式のクリーナの吸引ホー
スに接続した状態でクリーナを作動させると、吸
引筒の開口から流入した外気がクリーナに向けて
流れ、吸気筒の先端開口に吸引力が発生すると共
に、吸気路を流れる気流によつてタービン翼が回
転し、この回転力によつて噴気用の羽根車が駆動
される。

噴気用の羽根車はその回転により外気を通気路
から噴気筒の噴気口に向けて圧送し、従つて噴気
口からエヤが噴出すると同時にその外周で吸引力
が発生し、噴出エヤの圧力で塵埃を舞い上がらせ
ると共に、塵埃を含むエヤを周囲からクリーナに
吸引することにより、塵埃を飛散させるとなく吸
引除去することができる。

〔実施例〕

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

図示のように先端が開口して吸気口１となる吸
気筒２の外周に吸引式クリーナ３との接続部４を
分岐状に突設し、吸気筒２の内部に噴気筒５を同
軸心状に組込み、吸気筒２と噴気筒５の外周との
間に環状の吸気路６を形成している。

上記噴気筒５の先端開口によつて形成され噴気
口７は、前記吸気口１の中央位置で開口している
と共に、噴気筒５の内端壁８と、吸気筒２の端壁
９の間に空室１０が確保され、吸気路６から接続
部４に流れる気流がこの空室１０内を通過するよ
うになつている。

上記空室１０の確保は、円状に配置した複数本
のパイプ１１を介して内端壁８を端壁９に固定化
することによつて行ない、噴気筒５を吸気筒２の
内部に保持していると共に、各パイプ１１はその
内部が通気路１２となつて端壁９及び内端壁８を
貫通し、噴気筒５の内部を外気と導通させてい
る。

また、端壁９の中央部には、端壁９を内外に貫
通するシヤフト１３が回動自在に支持されてお
り、このシヤフト１３には、端壁９の内側にター
ビン翼１４と端壁９の外側に羽根車１５が取付け
られている。

空室１０内に位置するタービン翼１４は、この
空室１０内を接続部４側に向けて流れる気流によ
つて回転が付与されると共に、端壁９の外部に位
置する羽根車１５はシヤフト１３を介して上記タ
ービン翼１４と一体に回転する。

端壁９の外部に位置する羽根車１５は、その回
転により外気を通気路１２群に向けて送り込むよ
うに形成され、従つて接続部４をクリーナ３の吸
引口とホース１６等を介して接続した状態でクリ
ーナ３を起動すると、吸気口１から外気を吸引す
ると同時に、タービン翼１４と羽根車１５の作用
により噴気口７から外気を噴出することになる。

この考案のアタツチメントは上記のような構成
であり、クリーナ３と接続した状態でクリーナ３
を起動させると、その吸引力による空気の流れで
タービン翼１４と羽根車１５が回転し、噴気口７
からエヤが噴出すると同時にその周囲から吸引が
生じる。

アタツチメントの先端開口を被掃除物に向ける
と、中央部から噴出するエヤの圧力により塵埃を
舞い上がらせて除去すると共に、吸気口１による
周囲からの吸引力により塵埃を含んだエヤを吸い
取る。

従つて、塵埃をエヤ圧で吹き飛ばしても同時に
これを吸い取るため、塵埃の飛散発生がないと共
に、エヤ圧による除塵と吸引のため、アタツチメ
ントの先端を被掃除物に接触させることなく掃除
が行なえ、損傷や変形が生じやすいものでも支障
なく掃除することができる。

また、カーペツトの場合、パイル内にエヤを吹
込み、そのエヤ圧とエヤ流によつてパイルに付着
する塵埃を除去し、同時に周囲から吸引するた
め、吸引力が有効に作用し、優れた除塵効果を発
揮する。

〔効果〕

以上のように、この考案によると、吸気筒の内
部に噴気筒を組込んで吸気筒と噴気筒の間に吸気
路を形成し、前記噴気筒を吸気路の外部と通気路
で連通させ、吸気路の内部に吸気流で回転するよ
う設けたタービン翼と通気路の開口部に設けた羽
根車を一体に回転させ、羽根車の回転により外気
を通気路に向けて圧送するようにしたので、クリ
ーナでの吸引による吸気流を駆動源にして噴気筒
からエヤを噴出することができ、エヤの噴出圧力
によつて塵埃を吹き飛ばし同時にこれを周囲から
吸い取る掃除が、クリーナの吸引力のみを駆動源
にして行なうことができるようになり、エヤ噴出
のための駆動源を別途設ける必要がなく、エヤの
噴出と吸引による掃除が簡単に実施できる。

また、エヤの噴出に別の駆動源を必要としない
ので、一般のクリーナをそのまま使用することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るアタツチメントの使用
状態を示す斜視図、第２図は同上の要部を拡大し
た縦断面図、第３図は同上の横断平面図である。 １……吸気口、２……吸気筒、３……クリー
ナ、４……接続部、５……噴気筒、６……吸気
路、７……噴気口、１２……通気路、１４……タ
ービン翼、１５……羽根車。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吸引式クリーナとの接続部と先端に開口部を形
   成した吸気筒の内部に、先端の噴気口が上記開口
   の内側に位置し、吸気筒の内周面との間に吸気路
   を形成する噴気筒を組込み、この噴気筒を吸気路
   の外部と通気路で連通させ、前記吸気筒の吸気路
   内にこの吸気路を流れる吸気流によつて回転する
   タービン翼を設け、前記吸気筒の吸気路外部で通
   気路の開口部分にタービン翼と一体に回転し、外
   気を通気路に向けて圧送する羽根車を設けたクリ
   ーナのアタツチメント。