JPH0228623Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この考案はビデオ・オーデイオなどの電気機器
に使用されるプリント基板用コネクタ、即ちボー
ド・ツウ・ボードコネクタに係り、特にプラグの
着脱を僅かな力で行うことができるZIF（ゼロ
インサーシヨン フオース）型のコネクタに関す
る。

(ロ) 従来技術 従来、ZIF型のコンタクトは種々提案実施され
ている。しかしながらこれらのコネクタは比較的
構造が複雑であるために、小型化しにくいという
欠点がある。そのため、従来より電気機器の小型
化に伴つて小型のZIF型のコネクタを要求する声
はあつたが、これに応えうるコネクタは提案され
ていない。

(ハ) 目的 この考案は小型で比較的構造の簡単なZIF型の
ボード・ツウ・ボードコネクタを提供することを
目的としている。

(ニ) 構成 本考案に係るコネクタは、プラグ枠体にプラグ
挿通方向に対して摺動自在に金属フレームを嵌合
し、プラグ挿入後にこの金属フレームをソケツト
側に摺動させることによつてソケツト枠体の舌片
を押し下げ、これによりソケツト側の接触片とプ
ラグ側のピンとを圧接している。

(ホ) 実施例 第１図はこの考案の一実施例に係るコネクタの
ソケツトの構造を略示した図であり、同図ａは平
面図、同図ｂは正面図、同図ｃは同図ａにおける
Ａ−Ａ断面を示している。

図において、１０は例えばリン青銅などの弾性
のある金属板に半田メツキなどの表面処理が施さ
れたコンタクトを示している。１１はコンタクト
１０の一端側に形成される外部端子である。コン
タクト１０は、その中程から切り起こされて略コ
字形状に折り曲げられており、さらに折り曲げら
れた先端部は内方にＵの字形状に折り返されて一
方の接触片１２ａを形成している。コンタクト１
０の他端側は、折り返された接触片１２ａと対向
する他方の接触片１２ｂを構成している。各接触
片１２ａ，１２ｂの接点部には、内方に向かつて
突起が形成されている。

２０は合成樹脂で一体に形成される略直方体状
のソケツト枠体を示している。ソケツト枠体２０
の内部孔は一端が開口しており、この内部孔を立
設された隔壁によつて等間隔に分割することによ
り複数個の隔室２１が形成される。隔室２１の天
面は略コの字形状に切欠かれることにより、舌片
２２を形成している。即ち舌片２２はソケツト枠
体２０の閉塞側において片持支持されており、そ
の上面先端部に膨出部が形成されている。また隔
室２１の閉塞壁には、前記外部端子１１を導出す
るための孔が開設されている。

上述したコンタクト１０はソケツト枠体２０の
各隔室２１に挿入され、外部端子１１がソケツト
枠体２０の外方へ導出されるとともに、接触片１
２ａの背面部が前記舌片２２の下面に当接するよ
うに配設される。

第２図はこの実施例に係るコネクタに含まれる
プラグの構成を示しており、同図ａは平面図、同
図ｂは正面図、同図ｃは同図ａにおけるＡ−Ａ断
面である。

同図において３０は第１図に示したソケツトの
コンタクト１０に電気接続する略Ｌの字形状に形
成されたピンを示している。このピン３０は例え
ばリン青銅から形成されており、表面に半田メツ
キが施されている。

４０は合成樹脂で一体に形成され、前記ピン３
０をコンタクト１０の配列と同一ピツチで支持す
るプラグ枠体を示している。このプラグ枠体４０
は、底板４１と底板４１の両端部に立設される側
板４２と、前記両側板４２に略直交するように立
設される支持板４３とから構成されている。支持
板４３には、ピン３０を挿通するための挿通孔４
４が並設されている。ピン３０は前記挿通孔４４
に嵌め付け固定される。一方、側板４２の外方に
は係止突起４５が設けられている。

５０はプラグ挿通方向に対して摺動自在にプラ
グ枠体４０に嵌合される金属製のフレームを示し
ている。フレーム５０は金属板を略コの字形状に
折り曲げて形成される。フレーム５０の側板５１
には、前記プラグ４０の係止突起４５に係合する
長孔５２が開設されている。フレーム５０の天板
５３の一端側は切欠かれている。また天板５３の
他方側にピン３０の配列方向に沿つて延びる細長
い凹部５４が形成されている。

上述したフレーム５０は、ピン３０の挿通側よ
りプラグ枠体４０の上方開口部を天板５３で覆う
ように嵌め付けられ、側板５１に設けられた長孔
５２をプラグ枠体４０の係止突起４５に係合させ
る。

次に第１図及び第２図に示したコネクタの作用
について説明する。

第３図は第１図に示したソケツトに、第２図に
示したプラグを挿通した状態を示す断面図であ
り、特に同図ａはソケツトにプラグのピンを挿通
した直後の状態、同図ａはさらにフレーム５０を
押し下げてピン３０にコンタクト１０を圧接した
状態を示している。同図において、コンタクト１
０の外部端子１１はメイン基板６０に接続されて
おり、またプラグのピン３０はサブ基板６１に接
続されている。

同図ａに示すように、常時において接触片１２
ａ及び１２ｂの間隙幅は、略ピン３０の板厚に等
しいために、ピン３０と接触片１２ａ，１２ｂの
圧接力は弱い。そのため、プラグを僅かな力によ
つてソケツトに挿入することができる。

次に同図ｂに示すようにプラグのフレーム５０
をソケツト側に押し込むことにより、天板５３が
ソケツト枠体２０の舌片２２を下方に押し下げ
る。その結果コンタクト１０の接触片１２ａがピ
ン３０に押し付けられることにより、接触片１２
ａ及び１２ｂとピン３０が電気接続される。この
ようにピン３０は接触片１２ａ及び１２ｂによつ
て挟み込まれているため、電気接続が確実に行わ
れる。ソケツト方向に押し込まれたフレーム５０
は、その凹部５４がソケツト枠体２０とプラグ枠
体４０の段付部とによつて形成された凹所に係合
することにより一定の位置に止められる。

(ヘ) 効果 この考案に係るコネクタは、プラグ枠体に嵌合
された金属フレームを摺動させることによつて、
ソケツト枠体と一体に形成された舌片を押し下
げ、以てコンタクトの接触片をプラグのピンに押
圧している。

従つてこの考案によれば小型で比較的構造の簡
単なZIF型のコネクタを実現することができる。

またこの考案に係るコネクタはソケツト枠体に
金属フレームを嵌合させているので、コネクタ全
体の剛性化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例に係るコネクタを
構成するソケツトの構成を示した説明図、第２図
は前記実施例に係るコネクタのプラグの構成を示
した説明図、第３図は第１図及び第２図に示した
ソケツトにプラグを挿入した状態を示す断面図で
ある。 １０……コンタクト、１１……外部端子、１２
ａ，１２ｂ……接触片、２０……ソケツト枠体、
２２……舌片、２１……隔室、３０……ピン、４
０……プラグ枠体、５０……フレーム。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一端側に外部端子があり、他端側に上下方向に
   変位可能に折り曲げ形成された接触片があるコン
   タクトと、前記コンタクトを収容する複数の隔室
   があり、各隔室の天面は片持支持された舌片をな
   すソケツト枠体とを備え、かつ、前記コンタクト
   の外部端子をソケツト枠体外部へ導出するととも
   に、前記各舌片がコンタクトの接触片背面と当接
   するようにコンタクトをソケツト枠体に配設した
   ソケツトと、 前記ソケツトのコンタクトに電気接続するピン
   と、前記ピンを前記コンタクトの配列と同一ピツ
   チで支持するプラグ枠体と、前記プラグ枠体にプ
   ラグ挿通方向に対して摺動自在に嵌合され、プラ
   グ挿入後にソケツト側に摺動されてソケツト枠体
   の舌片を押し下げる金属フレームとを備えたプラ
   グとからなることを特徴とするコネクタ。