JPH02277436A - 生体微弱電位計測におけるハムノイズの除去法 - Google Patents

生体微弱電位計測におけるハムノイズの除去法

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JPH02277436A
JPH02277436A JP1099670A JP9967089A JPH02277436A JP H02277436 A JPH02277436 A JP H02277436A JP 1099670 A JP1099670 A JP 1099670A JP 9967089 A JP9967089 A JP 9967089A JP H02277436 A JPH02277436 A JP H02277436A
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木俣 晃
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、生体微弱電位計測におけるハムノイズの除去
法に係り、特に生体に光刺激等の刺激を与えることによ
って発生する生体微弱電位を計測するに際して、かかる
生体微弱電位に混入するハムノイズを除去するための波
形処理方法に関するものである。
(背景技術) 近年、生体(人間または動物)の電気生理学的特性を利
用して、適当な刺激を生体に与えた時に発生乃至は変動
する微弱電位を計測し、それを検査、研究等に利用する
ことが広く行なわれている。
例えば、光刺激に対する網膜電位の変動を、時間を横軸
にして記録した、所謂E RG (Electrore
tinogram  :網膜電図)があり、網膜の活動
電位を1足えたものとして知られている。このERGは
、網膜或いは視覚の電気生理学的検査の中で最も普及し
ているものであって、また眼球の電位変動は他覚反応で
あるという特徴を有しており、例えば中間透光体の混濁
のために眼底が透視し得ない時のための網膜の機能検査
や網脈絡膜疾患の診断等における有効な検査方法として
知られている。なお゛、このERGとしては、単に一度
の光照射(フラッシュ光)に対する網膜電位の変動を捉
えたフラッシュERGが広く普及しているが、また30
Hz程度の高い頻度の反復刺激光(フリッカ−光)の照
射に対応して得られるフリッカ−ERGも、網膜の中で
も錐体系機能を選択的に検査することの出来る手段とし
て、注目を受けている。更に、このような刺激に対応し
て発生する微弱電位を計測する視覚電気生理分野におい
ては、ERGの他にも、V E P (Visuall
y Evoked Potentials :視覚誘導
電位)の計測も行なわれている。
ところで、このような光刺激等の刺激を生体に与えた時
に発生する電位は著しく微弱なものであるところから、
そのような微弱電位を計測するに際しては、その電源と
して用いられている交流電源や測定環境下に存在する交
流電源等から交流電源周波数(以下、ハムと略称する)
をノイズとして拾い易く、そのために測定値の信頼性に
欠けたり、或いは測定力ぐ不能となる場合があった。
このため、そのような交流電源周波数の混入によって遭
遇する障害を回避すべく、各種の対策が講じられている
のである。例えば、漏洩電流によるハム障害に対しては
、被検者用のベツドや椅子の足と床との間を絶縁したり
、シールドマントの上に被検者を置き、マットからアー
スに漏洩電流を落とす等の対策が講じられているのであ
り、また静電誘導によるハム障害に対しては、シールド
ルーム内で検査をする等の対策が講じられている。
即ち、小室を金属板で覆って接地することにより、静電
誘導が被検者に入るのを防ぐようにしているのである。
更に、電流が流れる物体の周囲には磁束が生じることと
なるが、この磁束によって惹起される電磁誘導によるハ
ム障害に対しては、強い交流電流が流れる電気機器、例
えばX線装置、エレヘーター等やその配線からなるべく
遠く離れた位置で計測する等の対策が採られている。
また、このような対策を施しても、どうしてもハムノイ
ズが充分に除去し得ないときには、50Hz若しくは6
0 Hzの電位変動を減衰させるフィルタを用いること
があるが、その場合には、用いたフィルタのために生体
信号が修飾されてしまうことがある問題がある。即ち、
本来、除去したい50Hz  (60Hz)のハムノイ
ズを含めて、その近傍の周波数も、フィルタの影ツを受
けて除去されてしまうのであり、その結果、本来の生体
信号を歪めてしまう問題を惹起するのである。
このように、計測される生体信号に混入するハムノイズ
を除去するために、あらゆる工夫や努力が為されている
が、ハムノイズの除去の点からして、今一つ充分ではな
かったのであり、また特殊な設備を要したり、更には計
測が面倒となる等といった問題を内在するものであった
また、測定値に混入するノイズの影響を緩和するために
は、一般に、その測定を繰り返し、加算平均する手法を
採用することが考えられるが、このような手法ではハム
ノイズを完全に除去することが出来ず、また多数回の測
定の繰り返しによって生体(被検者)に苦痛を与えるこ
ととなって、不適当である。また、測定対象によっては
、そのような多数回の測定が困難である場合もある。例
えば、フラッシュERGにおいては、一般に数十分間の
暗順応の後、−回の光刺激によって測定されることとな
るが、そのような暗順応を多数回繰り返すことは極めて
困難なことである。
(解決課題) ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為さ
れたものであって、その解決課題とするところは、従来
のように被検者に対して導電シートを敷いて検査したり
、シールドルームのような施設がな(でも、更には特別
の測定環境を設けなくても、混入する有害なハムノイズ
を除去して、■便的に生体の微弱電位計測を可能ならし
めることにある。
(解決手段) そして、本発明は、かかる課題を解決するために、生体
微弱電位計測におけるハムノイズの除去法として、(a
、)生体に光刺激等の刺激を与えることによって発生す
る生体微弱電位を計測するに際して、かかる生体微弱電
位に混入するハムノイズの位相θ、を検知する一方、前
記刺激を与えない時の生体信号H0を検出する工程と、
(b+)前記検知されたハムノイズの位相θ1より18
0゜遅れた若しくは進んだ位相θ2にて前記刺激を与え
、ハムノイズを含んだ生体信号W1を検出する工程と、
(c、)前記検出された生体信号H1と生体信号W1と
を加算することにより、ハムノイズ成分を除去せしめて
、生体微弱電位の原波形W0を抽出する工程とを含むこ
とを特徴とする手法を、採用したのである。
また、本発明は、(C2)生体に光刺激等の刺激を与え
ることによって発生する生体微弱電位を計測するに際し
て、かかる生体微弱電位に混入するハムノイズの位相θ
2を検知し、その位相θ2をトリガーとして前記刺激を
与え、ハムノイズを含んだ生体信号W1を検出する工程
と、(b2)前記検知されたハムノイズの位相θ2より
180°遅れた若しくは進んだ位相θ1を検知する一方
、前記刺激を与えない時の生体信号H,を検出する工程
と、(C2)前記検出された生体信号H,と生体信号W
Iとを加算することにより、ハムノイズ成分を除去せし
めて、生体微弱電位の原波形W。を抽出する工程とを含
むことを特徴とする生体微弱電位計測におけるハムノイ
ズの除去法も、その要旨とするものである。
さらに、本発明にあっては、生体微弱電位計測における
ハムノイズの除去法の他の手法として、(C3)生体に
光刺激等の刺激を与えることによって発生する生体微弱
電位を計測するに際して、かかる生体微弱電位に混入す
るハムノイズの位相θを検知する一方、前記刺激を与え
ない時の生体信号H8を検出する工程と、(bい前記検
知されたハムノイズの位相θ1と同位相を検知し、それ
をトリガーとして前記刺激を与え、ハムノイズを含んだ
生体信号W、を検出する工程と、(C3)該検出された
生体信号W、から前記検出された生体信号H0を減算す
ることにより、ハムノイズ成分を除去せしめて、生体微
弱電位の原波形W0を抽出する工程とを含むことを特徴
とする手法を、採用するものである。
そしてまた、本発明は、(C4)生体に光刺激等の刺激
を与えることによって発、生する生体微弱電位を計測す
るに際して、かかる生体微弱電位に混入するハムノイズ
の位相θ1を検知し、それヲトリガーとして前記刺激を
与え、ハムノイズを含んだ生体信号W、を検出する工程
と、(b4)前記検知されたハムノイズの位相θ1と同
位相を検知し、前記刺激を与えない時の生体信号H,を
検出する工程と、(C4)前記検出された生体信号W1
から該検出された生体信号H1を減算することにより、
ハムノイズ成分を除去せしめて、生体微弱電位の原波形
W0を抽出する工程とを含むことを特徴とする生体微弱
電位計測におけるハムノイズの除去法をも、その要旨と
するものである。
(具体的構成・実施例) このように、本発明に従う生体微弱電位計測におけるハ
ムノイズの除去法には4つの形態があり、その何れか1
つを用いて、目的とするハムノイズを含んだ生体信号か
ら、かかるハムノイズを除去せしめて、刺激に対応した
生体信号のみが抽出されることとなるが、それら本発明
に従う4つの形態(手法)は、何れも、生体に混入する
ハムノイズが比較的規則正しい周期を持ち、且つ振幅も
変動の少ないものである特徴を活かし、ハムノイズの位
相検出をしながら、生体信号計測を行ない、加算或いは
減算することによって、有害なハムノイズを除去し、以
て刺激に対する生体反応のみを抽出するようにしたもの
である。
ところで、かかる本発明に従う4つの態様の何れにおい
ても、計測される生体微弱電位に混入するハムノイズの
位相θ1若しくはθ2を検知する必要があるが、そのよ
うなハムノイズの位相は、検出される、刺激を与えない
時の生体信号H1から直接に求めることが可能であるが
、かかる生体信号H1は微弱な信号であるところから、
一般には、交流電源より公知の各種の手段にて検知され
ることとなる。けだし、ハムノイズたる生体信号H1は
交流電源に同期しているからである。
そして、第1図には、そのようなハムノイズ位相検出装
置の一例が示されており、そこにおいて、トランス2に
よって交流電源から交流信号■、■が取り出され、そし
てコンパレータ4にて、それら信号■、■の電圧が比較
されるようになっている。また、その比較において、信
号■の電圧が信号■の電圧よりも大なる時には、コンパ
レータ4の出力■はrHigJとなり、また信号■の電
圧が信号■の電圧よりも小なる時にはrLow 」とな
るところから、かかる出力■の立上りエツジを検出すれ
ば、交流信号■の位相が0°となる時(立上りゼロクロ
スポイント)が判り、また出力■の立下りエツジを検出
すれば、交流信号■の位相が180° となる時(立下
りゼロクロスポイント)が判るのである。なお、6は、
交流電源に重畳したノイズによる誤動作を防ぐためのノ
イズ除去フィルタであり、また8は、コンパレータ出力
■の立上りエツジを検出し、0°位相検出信号Q、を発
生する立上り信号検出装置であり、更に10は、コンパ
レータ出力■の立下りエツジを検出し、180°位相検
出信号Q2を発生する立下り信号検出装置である。そし
て、それら検出装置8,10にて出力される信号Q、、
Q2を、後述の2如く、マイクロコンピュータ−(CP
U)が検知して、刺激タイミング信号を刺激発生装置へ
送り、データ取り込みを開始するようになっているので
ある。
なお、第2図は、上記の第1図の如き装置構成(回路例
)におけるタイムチャートを示しており、対称的な2つ
の交流信号■、■のゼロクロスポイントに対応してコン
パレータ4からその出力■が矩形波として出力され、そ
の立上りエツジにおいて0°位相検出信号Q、が、また
その立下りエツジにおいて180°位相検出信号Q2が
、それぞれ出力されるようになっているのである。
本発明は、このようにしてハムノイズの位相検出を行な
う一方、生体信号計測を行ない、そして加算若しくは減
算することにより、有害なハムノイズを除去しようとす
るものであるが、この本発明に従う態様の理解を更に容
易とするために、フラッシュ光刺激に対する網膜電位の
変化を計測するフラッシュERGを例にとって、以下に
、本発明の各態様について、更に具体的に説明すること
とする。
先ず、第3図は、本発明に係る(a、)工程〜(cl)
工程からなる第一の形態を明らかにしており、そこにお
いて、1回目の測定として、第3図(a)に示される如
く、60Hzの0°位相(ゼロクロス立上りポイント)
θ1を検出し、生体からのノイズを計測して、光刺激を
与えない時の生体信号H1を得る。その後、直ちに2回
目の測定として、かかる位相θ1より180°遅れた或
いは進んだ60Hzの180”位相(ゼロクロス立下り
ポイント)θ2を検出し、それに基づいてフラッシュ光
刺激を被検者に与え、それによって得られる生体信号W
1を計測して、第3図(d)に示される如き波形を得る
のである。なお、この第3図(d)に示される生体信号
W1の波形は、第3図(b)に示されるフラッシュER
G原波形W0と第3図(C)に示されるハムノイズの波
形H2との合成波である。
そして、このような1回目と2回目の測定によって得ら
れた測定値、即ち光刺激を与えない時の生体信号H,と
光刺激を与えた時の生体信号W1とが加算せしめられ、
それによって、2回目の測定値(W、)にハムが混入し
ていても、その有害なハムは除去されることとなり、以
て第3図(e)に示される如きフラッシュERG原波形
W0を得ることが出来るのである。けだし、第3図(a
)の光刺激を与えない時の生体信号H6を180゜ずら
せた信号が、第3図(C)に示されるハムノイズ信号H
2となるところから、それらを加算すれば0となるから
である(H++Hz=O)。
また、本発明に係る(a2)工程〜(C2)工程からな
る第二の形態は、上記第一の形態における1回目と2回
目の計測の順序を逆にしたものである。
即ち、先に、6’OHzの180位相(ゼロクロス立下
りポイント)θ2を検出し、この位相θ2をトリガーと
してフラッシュ光刺激を与え、ERG原波形Woとハム
ノイズの波形H2の合成波となる第3図(d)に示され
る如き生体信号Wlを得る。次いで、かかる検知された
ハムノイズの位相θ2より180°遅れた若しくは進ん
だ位相、即ちO°位相(ゼロクロス立上りポイント)θ
1を検出し、生体からのノイズたる光刺激を与えない時
の生体信号H1を計測して、この得られた生体信号H1
と前記生体信号WIとを加算することによって、上記第
一の形態の場合と同様に、有害なハムが除去され得るの
である。
このように、本発明に従う第−及び第二の形態は、加算
によって、ハムノイズ成分を除去せしめるものであるが
、本発明では、また減算によって、ハムノイズ成分を除
去することも可能であり、それが、本発明に従う第三及
び第四の形態として示されている。
すなわち、(a、)工程〜(CI工程からなる本発明の
第三の形態においては、第4図に示される如く、先ず、
1回目の測定が第3図の場合と同様に実施され、60H
zの0°位相(ゼロクロス立上りポイント)θ1を検出
し、生体からのノイズを計測して、第4図(a)に示さ
れる如き光刺激を与えない時の生体信号H1を測定し、
その後、直ちに2回目として、前記検知された位相θ、
と同位相を検知し、それをトリガーとしてフラッシュ光
刺激を被検者に与えて、その時の生体信号W。
を2回目の測定として計測するのである。なお、この2
回目の測定において得られる生体信号Wは、第4図(b
)に示されるフラッシュERG原波形W0と光刺激を与
えない時の生体信号H8に相当する同位相のハムノイズ
の波形H5との合成波である。
従って、第4図(d)において示される光刺激を与えた
時の生体信号W、から、第4図(a)に示される光刺激
を与えない時の生体信号H1を減算することにより、ハ
ムノイズ成分が除去され、以て目的とするフラッシュE
RGの原波形w0を得ることが出来るのである。
また、(a4)工程〜(c4)工程からなる本発明の第
四の形態は、上記第三の形態における1回目の測定と2
回目の測定との順序を逆にしたものである。即ち、先ず
、ハムノイズの位相(60Hzのゼロクロス立上りポイ
ント)θ1を検出し、それをトリガーとしてフラッシュ
光刺激を被検者に与えて、ハムノイズを含んだ生体信号
W、を、1回目の測定として検出した後、かかる位相θ
、と同位相を検知し、光刺激を与えない時の、生体から
のノイズとしての生体信号H1を検出し、そして前記得
られた生体信号WIから該光刺激を与えない時の生体信
号H’+ を減算することにより、同様に、ハムノイズ
成分が除去され、フラッシュERGの原波形W0を取り
出すことが出来るのである。
なお、上記の操作を施しても、未だ、ハム等の有害なノ
イズ除去が不完全な場合には、上記の如きノイズ除去操
作を複数サイクル繰り返すことによって、ノイズ除去精
度を上げることが可能である。但し、その場合において
、フラッシュ光刺激は最初の1回だけで、後はハムだけ
の加算若しくは減算を繰り返すことによって、ノイズ除
去が行なわれることとなる。
ところで、このような本発明は、例えば、第5図に示さ
れる如き処理装置を用いて実施され得るものである。そ
こにおいて、12は、第1図に示される如き構成を有す
るハムノイズ位相検出装置であり、そこで検出されるハ
ムノイズの位相θやθ2が、0°位相検出信号Q、、1
80°位相検出信号Q2として、マイクロコンピュータ
−14に入力せしめられるようになっている。マイクロ
コンピュータ−14においては、入力されるハムノイズ
の位相を識別し、信号データの加算起点若しくは減算起
点を決める一方、かかるハムノイズ位相に従って刺激タ
イミング信号を刺激制御装置16に出力する。刺激制御
装置16においては、かかる刺激タイミング信号を受け
て、光刺激等の刺激量の調整、制御を行なう。例えば、
ERG測定において、被検者が白内障等で光の眼底への
透過性が損なわれるような場合においては、刺激発生装
置18の刺激量を調整する必要があるからである。そし
て、刺激発生装置18においては、刺激制御装置16か
らの出力によって光刺激等の所定の刺激が発生せしめら
れ、以てそれが被検者(生体)に作用せしめられるので
ある。
一方、被検者(生体)の所定の部位に設けられて、生体
微弱電位を計測する入力電極20は、前記刺激発生装置
18から発生せしめられた刺激に対する生体の応答信号
WIや、そのような刺激を与えない時の生体信号H1、
換言すればノイズ信号を検出するようになっている。そ
して、かかる入力電極20にて検出された生体信号W、
若しくはHlは極めて微弱なものであるところから、信
号増幅器22にて増幅され、そしてその増幅された信号
はA/D変換装置24にてデジタルデータに変換された
後、マイクロコンピュータ−I4に入力せしめられるよ
うになっている。
そして、マイクロコンピュータ−14においては、かか
る入力される、デジタル化された信号を記憶し、以て入
力される、生体信号W1とH,との間において信号デー
タの加算処理や減算処理を行ない、以て目的とするハム
ノイズ成分の除去された原波形W0を得るのである。
因みに、第6図及び第7図には、フラッシュERGにお
ける人眼臨床例の二つが示されており、それらの図にお
いて、(a)は従来のフラッシュERG波形であり、(
b)は本発明に従ってハムノイズ成分の除去されたフラ
ッシュERG波形を示している。第6図(a)の従来の
フラッシュERG波形においては、ハムノイズにてER
G波形が歪み、正確なフラッシュERG波形を得ること
が出来ず、また第7図(a)では、ハムノイズによりフ
ラッシュERG波形を得ることが全く出来ないことは明
らかである。
これに対して、本発明に従って、かがるハムノイズを除
去する波形処理を行なうと、第6図(b)に示される如
く、良好なフラッシュERG波形が得られ、また従来で
はハムノイズにより測定困難である場合にあっても、第
7図(b)に示される如く、良好なフラッシュERG波
形を得ることが出来るのである。
以上、本発明の具体的構成や実施例について詳細に説明
してきたが、本発明が、それら例示のもののみに限定し
て解釈されるものでないことは言うまでもなく、本発明
が、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々なる変更
、修正、改良等を加えた形態において実施されるもので
あって、本発明が、そのような実施形態のものをも含む
ものであることが、理解されるべきである。
例えば、前述の説明においては、主としてフラッシュE
RGを例にとって、本発明の構成を明らかにしたが、本
発明が、そのようなフラッシュERGの他に、フリッカ
−ERGやVEP等の視覚電気生理分野の各種測定に好
適に適用され得るものであることは勿論、光刺激以外の
他の刺激に対する生体の電位測定にも、有利に用いられ
得るものである。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明は、生体に混入
するハムノイズの位相検出を行なう一方、生体信号の計
測を行ない、得られる生体信号を加算或いは減算するこ
とにより、有害なハムノイズ成分を除去せしめ、刺激に
対する生体反応のみを抽出するようにしたものであって
、それにより、従来は測定が不正確となったり、困難で
ある場合においても、ハムノイズ成分の影響を回避して
、刺激に対する生体反応の原波形を正確に計測すること
が出来ることとなったのである。
また、本発明によれば、従来の如く、被検者に対して導
電性シートを敷いて検査したり、またシールドルームの
ような施設がなくても、更には特殊な測定環境を設定、
維持しなくても、簡便に、生体の微弱電位計測が出来る
こととなり、そこに、また、本発明の大きな技術的意義
が存するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ハムノイズ位相検出装置の一例を示す回路構
成図であり、第2図は、そのようなハムノイズ位相検出
装置における各種信号の形態を示すタイムチャートであ
り、第3図及び第4図は、それぞれ、フラッシュERG
において、本発明の異なる態様に従って得られる各種波
形を示すものであって、それらのうちの(a)は光刺激
を与えない時の生体信号を示す波形、(b)はフラッシ
ュERGの原波形、(C)はハムノイズの波形、(d)
は光刺激を与えた時に得られる生体信号の波形(フラッ
シュERG波形)、(e)は測定さ。 れたフラッシュERG波形からハムノイズ成分の除去さ
れてなる波形(フラッシュERG原波形)を示す図であ
る。第5図は、本発明を実施するための装置の一例を示
す配置図であり、また第6図及び第7図は、それぞれ、
フラッシュERG波形の異なる臨床例を示すものであっ
て、それらのうちの(a)は従来の手法に従って得られ
た図であり、(b)は本発明に従ってハムノイズ成分を
除去して得られた図である。 6:ノイズ除去フィルタ 8:立上り信号検出装置 10:立下り信号検出装置 12:ハムノイズ位相検出装置 14:マイクロコンピュータ− 16:刺激制御装置  18:刺激発生装置20:入力
電極    22:信号増幅器24:A/D変換装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)生体に光刺激等の刺激を与えることによって発生
    する生体微弱電位を計測するに際して、かかる生体微弱
    電位に混入するハムノイズの位相θ_1を検知する一方
    、前記刺激を与えない時の生体信号H_1を検出する工
    程と、 前記検知されたハムノイズの位相θ_1より180°遅
    れた若しくは進んだ位相θ_2にて前記刺激を与え、ハ
    ムノイズを含んだ生体信号W_1を検出する工程と、 前記検出された生体信号H_1と生体信号W_1とを加
    算することにより、ハムノイズ成分を除去せしめて、生
    体微弱電位の原波形W_0を抽出する工程とを、 含むことを特徴とする生体微弱電位計測におけるハムノ
    イズの除去法。
  2. (2)生体に光刺激等の刺激を与えることによって発生
    する生体微弱電位を計測するに際して、かかる生体微弱
    電位に混入するハムノイズの位相θ_2を検知し、その
    位相θ_2をトリガーとして前記刺激を与え、ハムノイ
    ズを含んだ生体信号W_1を検出する工程と、 前記検知されたハムノイズの位相θ_2より180°遅
    れた若しくは進んだ位相θ_1を検知する一方、前記刺
    激を与えない時の生体信号H_1を検出する工程と、 前記検出された生体信号H_1と生体信号W_1とを加
    算することにより、ハムノイズ成分を除去せしめて、生
    体微弱電位の原波形W_0を抽出する工程とを、 含むことを特徴とする生体微弱電位計測におけるハムノ
    イズの除去法。
  3. (3)生体に光刺激等の刺激を与えることによって発生
    する生体微弱電位を計測するに際して、かかる生体微弱
    電位に混入するハムノイズの位相θ_1を検知する一方
    、前記刺激を与えない時の生体信号H_1を検出する工
    程と、 前記検知されたハムノイズの位相θ_1と同位相を検知
    し、それをトリガーとして前記刺激を与え、ハムノイズ
    を含んだ生体信号W_1を検出する工程と、 該検出された生体信号W_1から前記検出された生体信
    号H_1を減算することにより、ハムノイズ成分を除去
    せしめて、生体微弱電位の原波形W_0を抽出する工程
    とを、 含むことを特徴とする生体微弱電位計測におけるハムノ
    イズの除去法。
  4. (4)生体に光刺激等の刺激を与えることによって発生
    する生体微弱電位を計測するに際して、かかる生体微弱
    電位に混入するハムノイズの位相θ_1を検知し、それ
    をトリガーとして前記刺激を与え、ハムノイズを含んだ
    生体信号W_1を検出する工程と、 前記検知されたハムノイズの位相θ_1と同位相を検知
    し、前記刺激を与えない時の生体信号H_1を検出する
    工程と、 前記検出された生体信号W_1から該検出された生体信
    号H_1を減算することにより、ハムノイズ成分を除去
    せしめて、生体微弱電位の原波形W_0を抽出する工程
    とを、 含むことを特徴とする生体微弱電位計測におけるハムノ
    イズの除去法。
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