JPH0227547Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0227547Y2
JPH0227547Y2 JP1984169769U JP16976984U JPH0227547Y2 JP H0227547 Y2 JPH0227547 Y2 JP H0227547Y2 JP 1984169769 U JP1984169769 U JP 1984169769U JP 16976984 U JP16976984 U JP 16976984U JP H0227547 Y2 JPH0227547 Y2 JP H0227547Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
ferrite
core
magnetic core
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP1984169769U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6185114U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP1984169769U priority Critical patent/JPH0227547Y2/ja
Publication of JPS6185114U publication Critical patent/JPS6185114U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0227547Y2 publication Critical patent/JPH0227547Y2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、電力容量の大きいスイツチングトラ
ンスやノイズフイルタなどの巻線部品で用いられ
る閉磁路構造のフエライト磁心に関し、更に詳し
くは、その磁路断面のほぼ中央で、かつ磁路のほ
ぼ全長にわたつて空洞部のような非磁性部を形成
した大型磁心に関するものである。
[従来の技術] 大電力を取り扱うスイツチング電源等において
は使用周波数が高いこともあつて、そのスイツチ
ングトランスやチヨークコイルあるいはノイズフ
イルタ用コモンコイル等に大型のフエライト磁心
が使用されている。例えば数十アンペアもの大電
流が流れるチヨークコイル等で用いられている磁
心は、一辺は十数cmもある四角形状の磁気回路を
有するフエライトコアである。
このような大型のフエライト磁心の場合には、
そのままでは大きすぎて焼成が困難となることも
あつて、通常、棒状(ブロツク状)をなす4個の
フエライトコアを組み合わせて閉磁路を構成する
ように組み立てられる。
[考案が解決しようとする問題点] しかし前記のような大型のフエライトコアとな
ると、例え棒状に分割した構造であつても断面積
が大きいため内部まで均一に焼成することが極め
て困難となり、素材が本来具備しているはずの磁
気的特性を十分に発現させることが難しくなつて
くる。しかもスイツチング電源の使用周波数が高
くなるにつれて、コア材料として極めて磁気的特
性の優れたものが要求されており、その結果、前
記のようにコアが大型であることとも相俟てかな
り高価なものとなつていた。その他、フエライト
は密度が大きいため、大型化すればするほど重く
なる。
更に、高周波化すると電力損失も増大し、フエ
ライトコアの内部温度が上昇するので、放熱をい
かに効率的に行い、温度上昇を抑えるかが重要と
なる。特にフエライトは、温度が高くとその磁気
特性が急激に低下するからである。しかるに従来
の構造では、フエライト自体の熱伝導率が小さい
ため、どうしても内部で発生する熱がこもつてし
まい温度上昇が甚だしいといつた欠点もあつた。
このように大型のフエライトコアでは、焼成コ
スト、材料コスト、重量、磁気的特性、温度上昇
等、さまざまな面で解決すべき難問が山積してい
たのである。
本考案の目的は、上記のような従来技術の問題
点を全て解決し、大電力用巻線部品の軽量化並び
に低廉化を図ることができ、しかも十分満足しう
るような磁気的特性を発現させうるようなフエラ
イト磁心を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 本考案は、周波数が高くなるにつれてフエライ
トコアの内部に磁束が通りにくくなるという磁束
の表皮効果を利用し、磁気的特性を低下させるこ
となしに軽量化ならびに低廉化できるようにした
ものである。すなわち本考案は、具体的には、閉
じた磁気回路を形成するように複数のフエライト
コアを組み合わせ、その磁路断面の中央に沿い、
しかもその磁路の全長にわたつて非磁性部を設け
た構造の巻線部品用の磁心である。
ここで非磁性部は、単なる空洞部であつてもよ
いし、熱伝導性の良好な合成樹脂を充填した構造
であつてもよい。特に後者のような構造とする
と、放熱性が一段と良好となり、コアの温度上昇
を抑さえ、磁気的特性の低下を防ぐことが可能と
なるため有利である。
なお、ここで巻線部品とはトランスやコイルな
ど磁心に巻線を形成したものをいい、本考案は、
特に大電力用のスイツチング電源におけるスイツ
チングトランスやチヨークコイル、あるいはノイ
ズフイルタで用いられるコモンコイル等の磁心と
して好適なものである。
[作用] 磁心の外周に巻装した巻線に高周波電流を流し
た場合、表皮効果により磁束は主としてコアの表
面近傍を流れる。そのため本考案のように磁心内
部に空洞部や合成樹脂充填部などの非磁性部が形
成されていても、実質的には何ら磁気的特性が低
下することはない。逆に非磁性部を形成すること
によつて、使用するそれぞれのフエライト部材の
厚みが薄くなり比較的容易に焼成することができ
るようになるため、その分磁気的特性が向上する
ようになる。また電気炉をはじめとする製造設備
を小型化でき、大型磁心の量産が可能となる。
更に、非磁性部が空洞部でありそれが外部と連
通していると、その空洞部内を空気が流通するこ
とによつて放熱効果が向上するし、また熱伝導性
の良好な合成樹脂の充填部であると、該合成樹脂
を通つて熱が円滑に外部に放散される。従つて、
いずれにしても磁心内部がすべてフエライトによ
つて成形されていた従来の磁心に比べて、はるか
に放熱効果が良好となり磁心の動作温度が低下
し、それによつて磁気特性が良好となる。これら
の効果が相俟て、同じフエライト材料を用いたと
しても、はるかに軽量化および低廉化が可能とな
ることのみならず、磁気特性的にみても極めて良
好な磁心を得ることができる。
[実施例] 以下、図面に基づき本考案の一実施例について
更に詳しく説明する。第1図は本考案に係るフエ
ライト磁心を用いたコイルの一例を示す斜視図で
ある。コイルは、閉じた磁気回路を形成するフエ
ライト磁心10に絶縁シート12を巻きつけ、そ
の上から巻線14を施した構造である。ここでフ
エライト磁心10は、合計8個の棒状フエライト
16を組み合わせて四角形状の閉磁路構造(「ロ」
の字型の構造)としたものである。各棒状フエラ
イト16は、第2図に示すように、その一側面の
長手方向に溝18が形成された如き構造のものが
用いられる。フエライト磁心10の一辺は、この
ような溝付き棒状フエライト16を2本、それら
の溝18が互いに対向して空洞を形成する如く組
み合わせたものである。従つて、このようにして
組み立てられたフエライト磁心10は、その磁路
断面のほぼ中央に沿い、かつ磁路のほぼ全長にわ
たつて溝18によつて非磁性部(この実施例では
空洞部20)が形成されることになる。まさにこ
の点に本考案の特徴がある。
第3図は、このようなコイルの動作説明図であ
る。巻線14に電流を流すと、その電流が高周
波電流であれば磁束の表皮効果により、発生する
磁束は主としてフエライト磁心10の表面近傍の
み(例えば同図斜線にて示す範囲)を通るように
なる。そしてそれよりも内側の部分には磁束はほ
とんど通らない。つまり、中心部分は高周波領域
においては不要となるため、本考案のように非磁
性部としておいても磁気特性的には全く影響がな
いのである。
したがつて、非磁性部の大きさ、換言すれば使
用する棒状フエライトの肉厚は、上記磁束の表皮
効果と磁心の機械的強度とから決定すればよいこ
とになる。
さて、上記のような磁心構造とすると、フエラ
イト磁心10を形成する棒状フエライト16は、
その肉厚が従前の場合に比しかなり小さくなる。
フエライトコアを焼成する場合には、焼成するフ
エライトコアの断面の大きさ(換言すれば、断面
の最大幅)に見合つた大きさの電気炉を選定しな
ければならないため、従来構造の場合には非常に
大型の電気炉が必要となり量産が難しかつたが、
本考案によれば溝を有するため、実質的な肉厚が
低減し、より小型の電気炉で量産することが可能
となる。また空洞を形成する分だけ材料の使用量
も削減でき、大幅な低廉化と軽量化を図ることが
可能となる。
なおフエライトコアの内部に形成された空洞部
は、外部と連通し空洞部の内外を空気が流通でき
るようにしておくと、磁心の放熱効果が良好とな
る。その結果、高周波領域で使用され電力損失で
フエライトコアが発熱するにもかかわらず、温度
上昇を抑さえ良好な磁気特性を維持することがで
きる。また前記空洞部に放熱器の端部を挿入する
ような構造とすることもできる。
更に他の実施態様としては、空洞部に熱伝導性
の良好な合成樹脂を注入充填する構成としてもよ
い。そのような構造とすると、フエライトコアで
発生する熱は該合成樹脂を通つて速やかに外部に
放散され、温度上昇を抑さえ磁気的特性を著しく
改善することができるから、特に大型の大電力用
巻線部品の場合、極めて有効である。
以上、本考案の一実施例について詳述したが、
本考案はかかる構成のみに限定されるものでない
こと無論である。比較的小さな電力を取り扱う小
型のフエライト磁心のような場合には、予め中央
部に角孔を有する角型形状をなす2個の溝付きコ
アを、それらの溝を相対向させて組み合わせるよ
うにしてもよいし、中心に縦貫孔が形成されてい
るような棒状フエライトを4個組み合わせてフエ
ライト磁心を構成することもできる。勿論U型I
型のコアの組み合わせやL型L型のコアの組み合
わせでもよい。またフエライト磁心の全体的な形
状としては、このように磁気回路が四角形状のも
ののみならず、中央にもう1本の磁路が通るよう
な「日」の字型形状のもの等であつてもよい。
[考案の効果] 本考案は上記のように構成した巻線部品用の磁
心であるから、内部に非磁性部が形成されていて
も高周波領域で使用するため磁気的特性は低下せ
ず、また各フエライト部材をそれぞれ十分に焼成
することができるため、かえつて磁気的特性が向
上する。また空洞部や熱伝導性の良好な樹脂充填
部によつてフエライト磁心からの放熱が良好とな
るため、温度上昇が少なく、そのためより一層の
磁気的特性の向上を図ることができる。更には中
心部にフエライトが存在しないため、材料費の削
減が可能であり著しいコイトダウンが可能である
し、軽量化を図ることができる等優れた実用的効
果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るフエライト磁心を用いた
コイルの一例を示す説明図、第2図はそれに用い
る棒状フエライトの一例を示す説明図、第3図は
その動作説明図である。 10……フエライトコア、12……絶縁シー
ト、14……巻線、16……棒状フエライト、1
8……溝、20……空洞部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 閉じた磁気回路を形成するように複数のフエ
    ライトコアを組み合わせた構造体からなり、そ
    の磁路断面の中央、磁路の全長にわたつて非磁
    性部を形成した巻線部品用の磁心。 2 非磁性部が、空洞部である実用新案登録請求
    の範囲第1項記載の磁心。 3 非磁性部が、熱伝導性の良好な合成樹脂の充
    填部である実用新案登録請求の範囲第1項記載
    の磁心。
JP1984169769U 1984-11-08 1984-11-08 Expired JPH0227547Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1984169769U JPH0227547Y2 (ja) 1984-11-08 1984-11-08

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1984169769U JPH0227547Y2 (ja) 1984-11-08 1984-11-08

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6185114U JPS6185114U (ja) 1986-06-04
JPH0227547Y2 true JPH0227547Y2 (ja) 1990-07-25

Family

ID=30727485

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1984169769U Expired JPH0227547Y2 (ja) 1984-11-08 1984-11-08

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0227547Y2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014139988A (ja) * 2013-01-21 2014-07-31 Sumitomo Electric Ind Ltd コア部材、リアクトル、コンバータ、および電力変換装置
JP2015015452A (ja) * 2013-06-06 2015-01-22 Tdk株式会社 ワイヤレス電力伝送用コイル装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5726331U (ja) * 1980-07-19 1982-02-10

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5899812U (ja) * 1981-12-28 1983-07-07 ティーディーケイ株式会社 電源変圧器

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5726331U (ja) * 1980-07-19 1982-02-10

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6185114U (ja) 1986-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5210513A (en) Cooling of electromagnetic apparatus
US4897626A (en) Cooling electromagnetic devices
JPH0696941A (ja) 部分ギャップ磁気コア装置
US3183461A (en) Magnetic core structure with cooling passages therein
US11244780B2 (en) Storage choke
JPH0227547Y2 (ja)
US20180350493A1 (en) Distributed gap for magnetic cores
JPH1116751A (ja) トランス
US4060783A (en) Magnetic circuit and method of making
US4460885A (en) Power transformer
JPH04192510A (ja) ギャップ付鉄心形リアクトル
US9941043B2 (en) Core for an electrical induction device
CN112133535A (zh) 一种磁芯结构及电感器
JPH03204913A (ja) 高周波変圧器
CN210073586U (zh) 一种高频变压器的风冷安装骨架
CA2332363C (en) Inductance arrangement
CN206602015U (zh) 组合式铁氧磁芯
CN110310804A (zh) 一种新型结构的高频大功率变压器
CN212257134U (zh) 一种磁芯结构及电感器
JPH0333049Y2 (ja)
US3129399A (en) Plural part core with exposed wound-core portion
US11735351B2 (en) Magnetic coupling reactor apparatus
RU2273910C2 (ru) Электроиндукционный аппарат
KR101154813B1 (ko) 장방형상의 단위코어가 결합된 변압기
CN112164565A (zh) 一种电感器