JPH02268693A - 後部絹糸腺培養による絹フィブロインの生産方法 - Google Patents

後部絹糸腺培養による絹フィブロインの生産方法

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JPH02268693A
JPH02268693A JP8815689A JP8815689A JPH02268693A JP H02268693 A JPH02268693 A JP H02268693A JP 8815689 A JP8815689 A JP 8815689A JP 8815689 A JP8815689 A JP 8815689A JP H02268693 A JPH02268693 A JP H02268693A
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JP
Japan
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silk
culture
fibroin
medium
culturing
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Pending
Application number
JP8815689A
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English (en)
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Tetsuo Asakura
哲郎 朝倉
Hirotomo Shimizu
清水 啓友
Hiroyuki Yamada
裕之 山田
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カイコの後部絹糸腺培養による、絹フィブロ
インの生産方法に関する。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題]絹フィ
ブロインは、現在その有用性が認識され酵素固定化担体
や化粧品として活発に利用されている高分子量タンパク
である。通常、絹フイブロイン水溶液は繭から精練、溶
解、透析といった過程を経て得られ、原料となる繭は、
養蚕によって供給される。従って、多量の絹フイブロイ
ン水溶液を得るためには、一連の複雑な過程が要求され
ると同時に、面の生産時期は食下葉である桑の生育時期
に大きく依存するといった問題点がある。
従って絹フィブロインを特異的に合成する器官である後
部絹糸腺を、カイコ体外で培養することにより絹フィブ
ロインを生産する方法が望まれる。
しかし、従来、絹糸腺の培養に関する技4+iはそのほ
とんどがバイオリアクターとして機能させるためではな
くホルモン効果やタンパク合成機構を検討するためにあ
った。例えば、静置、振とう条件下においてL字管内や
試験管内で2時間程度の培養を行い絹タンパクの生産が
確認されている。
又、後部絹糸腺をポリアクリルアミドで固定化し培養す
ることによってその寿命が20時間程度にまで伸びるこ
とも報告されている。しかし、いずれも紺フィブロイン
の生産量は少なく、さらに後部絹糸腺の寿命も短く、到
底実用的に応用することができない。
従って、本発明は、バイオリアクターを目的とした後部
絹糸腺培養のための培養装置及びそれを用いた培養方法
を開発し、組フィブロインを連続的に生産する方法を提
供することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本実験は、後部絹糸腺による絹フィブロインの生産方法
に関し、カイコより無菌的に摘出した後部♀[i糸線を
、培地の循環下に培養することによって絹フィブロイン
を生産させることを特徴とするものである。
本発明の実施に当たって、まず、カイコの後部絹糸腺を
調整する。この後部絹糸腺は、例えば絹フィブロイン生
産の盛んになる5齢5日目のカイコを用い、常法に従っ
て滅菌後(例えば70χエタノールに数分間浸す)、無
菌的に摘出することQこよって得ることができる。
次に、♀11フィブロインの連続的な生産を行うための
ハ・イオリアクターの製作について、まず後部絹糸腺が
培養される容器には、培地がその中を流れ、培養系内を
循環することが可能なものを用いる。酸素供給に関して
は、後部絹糸腺に物理的なダメージを与えずに多量の酸
素を培地中に溶存させ効果的な酸素供給を行うために、
例えば、酸素分子を透過するシリコン性のザイラスティ
ックチューブを用いる。そして長間の培養には生産され
た紺フィブロインが液状絹として培地に)容出し、流速
の変化や障害物との接触、ポンプによる圧縮作用をうけ
て不溶化して膜やゲル状になりチ、。
ブがつまってしまうのを防くため、ヌ培養終Y後の絹フ
ィブロインの回収をF1便に行うために、例えば、チュ
ーブの内径を大きくして流速の変化を緩やかにする、ト
ラップを設H)る、培養容器は酸素供給装置等の他の附
属装置と一体系にせず単純なものを用いることが望まし
い。全ての装置は、滅菌を節便に行うため、例えばオー
トクレーブ等の滅菌方法に耐えられるものであることが
望ましい この培養装置を用いた培養方法によれば、培養中に培地
を循環させることにより、静置条件での培養で見られる
後部絹糸腺近傍での必要栄1分−や酸素の欠如、老廃物
の蓄積を防ぎ、後部絹糸腺に必要栄養分や酸素を効果的
に供給し、蓄積した老廃物の効果的な除去が行なわれる
ものである。必要栄養分や酸素の効果的供給は、かくは
ん培養によっても可能であるが、それによって後部絹糸
腺に物理的なダメージを与えると組織に悪影害を及ぼし
、ひいては絹フイブロイン生産が停止してしまうため、
この点からも、本発明に関わる培養方法:よ好ましい。
そして、培養開始後一定時間後に全ての培地を新鮮培地
と入れ替えたり、新鮮培地を連続的に供給することによ
って培地全体の必要栄養分の欠如や老廃物の蓄積を防く
ことができる。
この培養に用いる培地としては、栄養豊富な無を椎動物
の細胞培養に用いられるブレース・インセクト・メディ
ウム(ギブコ社)を使用すると良い。培養温度は25゛
Cが望ましく、培養のp++は6.6〜7.0が適当で
ある。
最後に、上記培養において、生産された絹フィブロイン
を含む培養液を取り出し、透析によって、培養液を取り
除くことにより、絹フイブロイン水溶液を得る。
以下実施例、参考例、対照例によって、本発明の一実施
態様を説明する。
す考↓j↓ 〈培養成績の評価方法〉 培養成績は培養により生産された絹フィブロイン及び後
部絹糸腺の総乾燥重量増加率で評価した。
以下にその式を示した。
重量増加率(%) −((WしW2) −WO) /WO ここで、WO;培養前の後部絹糸腺の乾燥重量W1;培
り後の後部絹糸腺の乾燥重量 W2;培養後の培地から回収した産生された絹フィブロ
インの乾燥重量 各々の重量測定法は参考例2、及び3に述べた。
j考拠I 〈培養前の後部絹糸腺の乾燥重量〉 カイコから摘出した直後の後部絹糸腺の余分な水分を取
り除き湿重量を測定した後、乾燥器内40°Cで乾燥さ
せその乾燥重量を測定し湿重量と乾燥重量の相関を示す
検量線(第1図)を作成したところ、最小二乗法による
相関係数は0.9978と信頓できる値となり湿重量1
mgの後部絹糸腺を乾燥させると0.1194 mgと
なることがわかった。培養前の後部落■糸線の重Yはこ
の値を用いて湿重量から41算した。
519例−1 く培養後の後部絹糸腺及び産生された絹フィブロインの
乾燥重量〉 培養をしていると摘出時すでに後部相系線内にあった箱
フィブロインや新たに生産されたliミツイブロイン培
地中に溶出するために、培養後の後部絹糸腺の乾燥重量
に)容出した絹フィブロインの乾燥重量を加える。、・
容出した絹フィブロインは100χメタノールによる分
別沈澱で回収し、メタツルと蒸留水でよく洗浄して得た
。乾燥は乾燥器内40゛Cで行った。
丈−施桝」− 工程上 く後部絹糸腺の摘出〉 家蚕(Bombyx mori)から後部絹糸腺をクリ
ーンへンチ内で摘出して1.15χkcl?S液で洗浄
した。
工程−亀 〈後部絹糸腺の培養〉 第2図に示されているような培養装置を作成し2、10
.22.30.48時間の培養を行った。培な中はポン
プで培地を循環させ一定時間後に全ての培地を引き抜き
新鮮培地を入れる。1回の培養にはカイコ3頭分の後部
絹糸腺を使用した。培地にはブレス・インセクト・メデ
ィウムを使用した。酸素及び培地の流速は2 ml/s
ecで行った。培養温度は25°Cで行った。
又、115時間の長間にわたる培養には第2図に示した
培養装置を改良して行った。改良、点は培地中に溶出し
た絹フィブロ・インが析出してチューブがつまるのを防
ぐためにチューブの内径を大きくし、培養容器との接続
部には円錐状のパイプを取り付は流速の掻端な変化を避
けた。又、酸素供給装置と培養容器を分けて培養後の絹
フィブロインの回収が簡便に行えるようにした。培養方
法、及び使用した培地は同様である。
工程−y く絹フィブロインの採取〉 工程2の培養で得られた培養液より100 %メタノー
ルによる分別沈澱によって絹フィブロインを回収した。
参考例1.2.3に記載の方法により求めた培養結果を
第3図に示した。又培地中に溶出した化フィブロインと
後部絹糸腺の重量増加率の比較を第4図に示した。絹フ
イブロイン中呈は時間経過に従い増加していき、又その
ほとんどが培地中に溶出した分であり、115時間の長
期にわたる連続的な絹フィブロインの生産が行われるこ
とが薙L2、された。115時間後の生産された絹フイ
ブロイン量は乾燥重量で約150 mgとなり、もとの
後部絹糸腺重量の約2倍に当たる。
″Xj1缶貰1 く生産された絹フィブロインの確認〉 培地中にlj:ICラヘルグリンンを添加し、NMR管
内で培養を行ない経時変化をN M R測定することに
より培地中のラベルグリシンが生産された絹フイブロイ
ン中へ取り込まれることが確認され(第5図)、又本培
養装置を用いて生産された絹フィブロインの分子量もS
DSゲル電気泳動法により、菌中の化フィブロインと同
程度であると確認した。(第6図) 比1鵜」− 〈他の培養方法との比較l〉 ブレース・インセクト・メディウムを使用し、L字管を
用いて静置、振どう条件下で培養を行なったが絹フィブ
ロインの生産は停止している。その結果を表1に示す。
く他の培養方法との比較2〉 グレ〜ス・インセクト・メディウムを使用し、酸素供給
のためのサイラステインクチューブを取り付けたビーカ
ー型の容器を用いて5時間おきに全ての培地を新鮮な培
地と交換する方法で培養を行ったが、第7図に示される
ように絹フィブロインの生産は停止してしまった。
蓑考炎↓ く溶存酸素の局在化と循環培養の有用性〉L字管を用い
た静置培養を行い第8図に示されている各地点の溶存酸
素を酸素電4M (TYPE BO−G(株)石川製作
所)を用い測定したところ後部絹糸腺近傍が特に低いこ
とがわかった。結果を表2に示す。これは後部絹糸腺の
酸素の消費によるものであり、同様に必要栄養分や老廃
物についても後部絹糸腺近傍での局在化が起こっている
と考えられ、循環培養ではこの局在化を防いでいる。
以下余白 での 〔発明の効果] 本発明により、家蚕後部絹糸腺の115時間以上にわた
る器官培養が可能となり、高分子量タンパクである紺フ
ィブロインの連続的な生産を行なうことができる。この
絹フィブロインは酵素固定化担体や化粧品等に利用する
ことができ、今後、食品、医薬品、化学工業の分野での
バイオリアクタとして、医療、分析の分野でのバイオセ
ンサとして、広く利用されていく可能性を秘めている。
さらに、聞フィブロインを特異的に合成する器官である
後部絹糸腺のカイコ体外での長時間培養が可能になった
ことにより後部絹糸腺のバイオリアクターとしての利用
、即ち絹フィブロインのみならず有用物質生産のだめの
場としての利用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は摘出直後の後部絹糸腺の湿重量と乾燥重量との
相関を示す検量線である。 第2図は、循環培養装置の概略図である。 第3図は循環培養による紺フィブロイン生産の結果であ
る。 第44図は循環培養による重量増加分を溶出絹フィブロ
インと後部絹糸腺に分けて示した図である。 第5図はl−13Cラベルグリシンの絹フイブロイン中
への取り込みを示すNMRスペクトルである。 第6図はSDSゲル電気泳動法により培養生産物を泳動
した結果である。 第7図は培地を循環せず交換のみ行う条件下での培養に
よる絹フイブロイン生産の結果である。 第8図は静置条件下での溶存酸素量の測定方法を示した
図である。 なお、第2図及び第8図における略号は、以下の器具等
を示す。 i:Ozバック、2:ベリスターポンプ、3:シリコン
栓、4:サイラスティソクチューブ、5:後部絹糸腺、
6:ナイロンネット、7;三方コック、8;エアーフィ
ルタ 9:回収した培養液、10:新鮮培地、11:酸素1掻
、12ニサランメノシユ、13:L字管特許出願人 旭
化成工業株式会社 第 )凹 湿重量 (Yn g) 培養時間 (h =:nZ・す;く・、j 第6図 J′音卆茨1侍[U 7面のに′・需 第8図 口 ] 手 続 捕 正 書(方式) 事件の表示 平成 1年特許願第88156号 発明の名称 後部絹糸腺培養による絹フィブロインの生産方法補正を
する者 事件との関係

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1)カイコより無菌的に摘出した後部絹糸腺を、培地の
    循環下に培養することによって、絹フィブロインを生産
    する方法
JP8815689A 1989-04-10 1989-04-10 後部絹糸腺培養による絹フィブロインの生産方法 Pending JPH02268693A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003037925A3 (en) * 2001-10-31 2003-09-25 Fritz Vollrath Precursor silk feedstock for forming filaments
GB2435646A (en) * 2006-03-01 2007-09-05 Spin Tec Engineering Gmbh Apparatus and method of extraction of an arthropod gland
US8105633B2 (en) 2006-03-01 2012-01-31 Spintec Engineering Gmbh Method and apparatus for extraction of arthropod gland

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