JPH02268644A - 発酵乳の製造方法 - Google Patents

発酵乳の製造方法

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JPH02268644A
JPH02268644A JP1090780A JP9078089A JPH02268644A JP H02268644 A JPH02268644 A JP H02268644A JP 1090780 A JP1090780 A JP 1090780A JP 9078089 A JP9078089 A JP 9078089A JP H02268644 A JPH02268644 A JP H02268644A
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JP
Japan
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milk
glucose
lactose
bacteria
lactobacillus
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JP1090780A
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Daiki Nakayama
大樹 中山
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SANKYO NYUGYO KK
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SANKYO NYUGYO KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、食品工業、特に乳業方面に利用されるもの
である。
〈従来の技術〉 発酵乳は、牛乳や、それを加工して作った脱脂乳糖に乳
酸菌を接種して培養し、乳酸を生成させた物で、ヨーグ
ルト等としてそのまま飲食用に供したり、他の飲料や菓
子等の材料として使用されたりする物である。一般には
乳糖発酵性の乳酸菌が使用されるが、酸の生成を調整す
るため、乳糖発酵性を欠落させた人工的な変異株を用い
、計算量の葡萄糖等を添加して発酵させることもある。
〈発明が解決しようとする間」点〉 発酵乳は、乳酸が0.8%前後のときに、平均的日本人
の嗜好に合ったちょうど良い酸味であるが、乳糖発酵性
の通常の乳酸菌を用いて発酵させると、流通過程で発酵
が進み、消費者の手に渡る時には酸が進みすぎ、またそ
の酸のために肝腎の生菌数が低下していることがある。
これを防いで、品質が一定した適性酸度の発酵乳を製造
するためには、発酵力が弱い株の使用、低温感受性変異
株の使用、乳糖非発酵性変異株の使用等の方法がある。
発酵力が弱い乳酸菌は、雑菌に負ける怖れがあるので、
これを使うごとは殆ど行われない。
低温感受性変異株は、冷却すると発酵が停止する物で、
低温流通が間違いなく行われている限り、これを使うこ
とによって酸度の進み過ぎを防ぐことができるが、温度
管理が完全に実行されなかった場合に対する保証は無い
乳糖非発酵性変異株は、牛乳に元から含まれている乳糖
からは乳酸を作らないが、葡萄糖等からは乳酸を作るの
で、計算量の葡萄糖等を添加した牛乳にこの種の株を接
種して培養すれば、添加した糖に見合う乳酸が生成した
ところで発酵が停止し、例え温度が上昇しても、酸度が
上がり過ぎることは無い。
しかし、これにもいくつかの問題が有る。
まず、乳酸生成量と同量の葡萄糖等を添加しなければな
らない。その結果、牛乳に含まれる乳糖は、そのまま残
る。日本人の大人に特に多い乳糖不耐性の人の場合、摂
取した乳糖のかなりの部分が吸収されずに大腸に到達し
て、食物繊維として作用し、またビフィズス菌の繁殖を
促進する等、健康のために良い効果を及ぼすが、−度に
多量を摂取しすぎると、下痢や腹痛の原因になることが
あると言われており、乳糖含有量が多いことが必ずしも
歓迎されない。次に、市販の製品をそのままスターター
として用いたり、分離した菌を用いたりして、模倣によ
り類似製品を製造される怖れがある。最後に、実際は何
の害も考えられないが、人工的な変異株が、商業活動を
通じて広められることに対する世間の感情的な危惧があ
る。
流通過程で例え温度が上がっても酸度が進み過ぎる心配
がなく、しかも前記の4つの問題点を軽減することが課
題である。
〈問題点を解決するための手段〉 すなわち、本願は前記した課題を解決するために成され
たもので、次の(1)〜(4)に記載する4個の請求項
から構成されている。
(1)目標とする酸度より少ない量の葡萄糖、果糖、蔗
糖またはこれらを含む物を加えた牛乳または加工乳に、
乳糖発酵性がないが容易に乳糖発酵性の復帰変異株が出
現するラクトバチルス・ヘルベティクス(Laetob
acillus helvetieus)の復帰性変異
株と、乳糖を弱く発酵するが容易に乳糖を強く発酵する
復帰変異株が出現するストレブ1へコックス・テルモフ
ィルス(Streptococcus the−rmo
philus)の復帰性変異株を混合接種して、30℃
ないし45℃で培養することを特徴とする発酵乳の製造
方法。
(2)乳糖を含み、葡萄糖を含まない寒天培地を7]0
熱溶解し、ラクトバチルス・ヘルベティクス(Lact
obacillus helvetieus)の復帰性
変異株またはストレプトコックス・テルモフィルス(S
tr−eptoeoecus thermophilu
s)の復帰性変異株を混合して平板状に固め、更にその
上に菌を混合しない寒天培地を薄(流し固めて培養し、
コロニーが出現したら印をつけ、葡萄糖を含む寒天培地
を重ねて流し固めて培養し、先につけた印から離れた場
所に新たに出現したコロニーから菌を取って植λ継いだ
物を接種することを特徴とする特許請求の範囲第1項記
載の発酵乳の製造方法。
(3)目標とする酸度より少ない量の葡萄糖、果糖、蔗
糖またはこれらを含む物を加λた牛乳または加工乳に、
乳糖発酵性がないが容易に乳糖発酵性の復帰変異株が出
現するラクトバチルス・ヘルベティクス(Laetob
acillus helveticus)の復帰性変異
株LHMI株と、乳糖を弱く発酵するが容易に乳糖を強
く発酵する復帰変異株が出現するストレプトコックス・
テルモフィルス(Streptoeo−ceus th
ermophilus)の復帰性変異株STM1株を混
合接種して、30℃ないし45℃で培養することを特徴
とする発酵乳の製造方法。
(4)乳糖を含み、葡萄糖を含まない寒天培地を加熱溶
解し、ラクトバチルス・ヘルベティクス(Lactob
aeillus helvetieus)の復帰性変異
株LHMI株またはストレプトコックス・テルモフィル
ス(Streptococcus thermophf
ilus)の復帰性変異株STMI株を混合して平板状
に固め、更にその上に菌を混合しない寒天培地を薄く流
し固めて培養し、コロニーが出現したら印をつけ、葡萄
糖を含む寒天培地を重ねて流し固めて培養し、先につけ
た印から離れた場所に新たに出現したコロニーから菌を
取って植え継いだ物を接種することを特徴とする特許請
求の範囲第3項記載の発酵乳の製造方法。
本願の明細書において、ラクトバチルス・ヘルベティク
ス(1゜actobacillus helvetie
us)の復帰性変異株LHMI株とは、通商産業省工業
技術院微生物工業技術研究所に寄託した、受託番号が微
工研菌寄第10635号(FERM  P−10635
)の微生物をいう。また、ストレプトコックス・テルモ
フィルス(Streptococcus thermo
phi−lus)の復帰性変異株STMI株とは、通商
産業省工業技術院微生物工業技術研究所に寄託した、受
託番号が微工研菌寄第10636号(FERMP106
36)の微生物をいう。
本発明を実施するに際しては、実際には菌を毎回更新す
る必要は無く、凍結または凍結乾燥した菌を多数用意し
ておき、1本ずつ開封して使用し、これが無(なる前に
更新すれば良い。
なお、ラクトバチルス・ヘルベティクス(Lac−to
baeillus helveticus)の復帰性変
異株の取り方は次の通りである。
ペプトン1%、酵母エキス0.5%、葡萄糖1%からな
る葡萄糖培地に菌を接種して37℃で24時間培養した
液を、3000rpmで15分遠心分離し、生理的食塩
水で2回遠心洗浄して得た菌体を生理的食塩水に10’
/mj2の割りに懸濁した液を4cmの深さに遠心用試
験管に入れ、10ワツト殺菌灯の直下20cmの所に直
立させて、1分間紫外線を照射すると、液面は強く、底
はど弱く紫外線を浴び、菌は種々の度合いに変異処理を
受けることになるので、これを混合し、遠心分離し、3
回遠心洗浄して菌体を集め、ペニシリンGカリウム塩を
156μg/mβ添加した4m℃2の乳糖培地に10”
7m℃の割りに懸濁し、37℃に24時間保持して乳糖
発酵性の細胞を殺し、葡萄糖培地に寒天を2%加えた葡
萄糖寒天培地で希釈して40℃で培養し、出現したコロ
ニー多数を取る。これらを乳糖培地に接種して培養し、
成育しないことを確かめ、これに合格した株を葡萄糖培
地に3代植え継いだ後、遠心分離して菌体を集め、寒天
なO,OS%加えた乳糖培地に10I0/mj2の割合
に混ぜて37℃で2日培養する。このとき、5mρの培
地に1個もコロニが出現しない株は通常の完全変異株で
あり、−面にコロニーができる株は極めて不完全な変異
株なので、いずれも排除し、1乃至数個のコロニーが出
現する株を選択する。
乳糖培地は、葡萄糖培地の葡萄糖の代わりに乳糖を用い
た物であるが、特にペニシリンを添加する場合は、酵母
エキスから微量の葡萄糖が持ち込まれるのを防ぐため、
酵母エキスは、予め5%溶液としてオートクレーブで殺
菌し、酵母を10’/mi!、の割りに懸濁して30℃
で48時間振盪し、3000rpmで20分遠心分離し
、上澄みを濾過滅菌した液を用い、乳糖も別に濾過滅菌
した物を用いる。
ストレプトコックス・テルモフィルス(Strep−t
ococcus thermophilus)の復帰性
変異株の取り方は、大筋において前記と同じであるが、
ペニシリンGカリウム塩の濃度を5μg / m i!
、とじ、これを添加した乳糖培地中での37℃保持時間
を24時間とする。また葡萄糖寒天培地から取ったコロ
ニーをブロム・クレゾール・グリーン(BCG)を加え
て淡青色に着色した乳糖培地に接種して37℃で48時
間培養し、乳糖を発酵せず、培地の色が変らない物及び
発酵力が強すぎ、培地が黄色くなった物を捨て、培地が
淡緑色になる物を選び出す、3代植え継いだ後、菌を混
合する培地もBCGで着色しておき、5mβの培地に1
乃至数個の黄色いコロニーが出現する株を選択する。
〈作用〉 ラクトバチルス・ヘルベティクス(1actobaci
−1lus helveticus)の復帰性変異株は
葡萄糖を強く発酵し、添加した葡萄糖を速やかに同じ量
の乳酸に変えるが、その後、酸の生成は完全に停止し、
生菌数も酸の生成が進み過ぎたときと比較して低下しな
い。ストレプトコックス・テルモフィルス(Strep
tococcus thermophilus)の復帰
性変異株は、乳糖の約0.2%をほぼ同量の乳酸に代え
、葡萄糖添加量の節約に役立つ上に、香味に丸みを添え
る効果がある。また、乳糖を減らすので、乳糖不耐性の
人の心配の軽減にも約立つ。
これら2種類の菌は、いずれも復帰性であり、復帰変異
は非可逆的なので、特許請求の範囲第2項及び第4項に
記した特殊な管理を行わない限り、例え製品から菌を分
離しても、これをそのまま用いて゛模倣することができ
ず、また腸内に棲み着いても、糞便や食器を通じて環境
に漏洩しても、間も無(人工変異前の菌に戻るから、厳
格な自然保護主義者からも非難される謂われが無い。
〈実施例1〉 牛乳100リツトルに0.6kgの葡萄糖を溶か°し、
95℃で30分間殺菌した液 2゜7リツトルに、ラク
トバチルス・ヘルベテイクス(Laetobacill
us helveticus)の復帰性変異株LHMI
株を接種し、0.3リツトルにストレプトコックス・テ
ルモフィルス(Streptococcustherm
ophilus)の復帰性変異株37M1株を接種し、
いずれも40℃で16時間培養してスターターとし、同
じ液 97リツトルに接種して40℃で16時間培養し
た。
対照−1として、牛乳 1リツトルに葡萄糖を8グラム
添加し、同じ条件で殺菌し、その21mQにラクトバチ
ルス・ヘルベテイクス(Lactobacillus 
helveticus)の乳糖を発酵しない非復帰性変
異株を接種して40℃で16時間培養して調製したスタ
ーターを同じ液 973mj2に接種して40℃で16
時間培養した物を置いた。
対照−2として、同じ条件で殺菌した牛乳27mβにラ
クトバチルス・ヘルベティクス(Lactobacil
lus helveticus)の変異させない原株、
3mρにストレプトコックス・テルモフィルス(Str
eptococcus thermophilus)の
原株を接種して、いずれも40℃で16時間培養して調
製したスターターを接種して40℃で16時間培養した
物を置いた。
対照−1は、乳酸桿菌の復帰変異しない通常の乳糖非発
酵性変異株1株を用い、乳酸の目標値と同量の葡萄糖を
添加して発酵させる既知の方法、対照−2は、変異させ
ない2菌を併用した現行の常法のモデルである。
発酵終了時及び20℃に14日放置した後の様相は次の
通りであった。
発酵終了時及び20℃に14日放置後発酵乳の様相本実
験 対照−1 対照−2 発酵終了時 乳酸酸度(%)0.8 官能試験    良好 生菌数Xl0−’  5. 1 20℃14日後 乳酸酸度(%)0.8 官能試験    良好 生菌数X10−’  6.9 0、 8 生硬 5.1 0、9 やや良好 5.1 0、8 2 、4 生硬 強酸性 6、8 0、 4 本発明の方法による製品は、 対照− と比較し て葡萄糖使用量が少なく、20℃14日放置という過酷
な条件に置いても酸度も官能試験結果も発酵終了直後と
同じ状態を保っている。対照−1は酸度に関してだけは
本実験と同じだが、葡萄糖使用量が多(、香味が生硬で
きつかった。対照−2は、発酵終了時は、酸度、官能試
験結果共にやや良好であったが、20℃に放置すると、
直ちに酸度が上昇して、嗜好の限界から逸脱した。
次に、本発明の方法によって製造した発酵乳をスタータ
ーとして用いて製造した製品、対照−1の製品をスター
ターとして用いて製造した製品、及び特許請求の範囲第
4項の方法により、古いスターターから更新した菌を用
い、前記と同じ工程で作ったスターターによって製造し
た製品の20”C14日放置後の酸度は、次の通りであ
った。
本実験製品、対照−1の製品及び更新した菌をスタータ
ーとした製品の20℃14日放置後の酸度スターター 酸度(%) 本実験製品そのまま        2.4対照−1の
製品そのまま      0.8スターターから更新し
た菌     0.8即ち、本発明によって製造された
発酵乳をスターターとして用いても元の製品と同じ物は
できず、菌は変異前の自然株に復帰している。これに反
し、既知の非復帰性変異株は、そのままの性質を保って
いるので、厳格な環境保護論者の危惧を招く怖れがある
。本発明の製品は、凍結または凍結乾燥保存した種菌か
ら出発してスターターを調製する必要があり、古いスタ
ーターを種にして、そのまま新しいスターターを作るこ
とはできないが、本発明の特許請求の範囲第2または第
4項の方法によれば、復帰性変異株を更新することがで
きる。
LHMI株のスターターから菌を更新した方法は、次の
通りである。ペプトン1%、酵母エキス065%、乳糖
1%、寒天2%からなる乳糖寒天培地約70m尼をビー
カーに入れ、115℃15分オートクレーブをかけて殺
菌し、溶かしたまま60℃に保温しておく。一方、シャ
ーレ3組と大型・試験管1本を160℃1時間乾熱滅菌
しておき、後者に前記の溶かした寒天培地約20mJ2
を入れ、LHMI株のスターター1滴を接種し、バイブ
ロ・ミキサーで混合して1枚のシャーレに流し固め、試
験管に残った寒天が固まらない内に、溶けた寒天培地約
20mI2を加え、混合して次のシャーレに流し固め、
同じ事をもう一度行う。これで、LHM1菌が3段階に
希釈された寒天平板ができた。次に、後で葡萄糖寒天を
重層したときにコロニーが流れないように、水に寒天を
2%加えて、オートクレーブをかけて殺菌した物を薄く
流して、寒天平板を覆い、37℃で48時間嫌気培養す
ると、第1のシャーレには多数の、第2のシャーレには
12個のコロニーが出現し、第3のシャーレにはコロニ
ーが出現しなかった。
これは復帰変異によって乳糖発酵性を回復した細胞であ
る。第1のシャーレは無視し、第2のシャーレは裏から
マジック・インキでコロニーに印をつけ、第2及び第3
のシャーレに葡萄糖2%、寒天2%を含む培地を薄く流
し固めて、もう−度、37℃で2日嫌気培養すると、第
2のシャーレには31個、第3のシャーレには4個のコ
ロニーが出現した。
これらは、いずれも使用に堪える変異株であるから、マ
ジック・インキで印をつけた最初のコロニーが混ざらな
いように気を付けて、パスツール・ピペットでコロニー
を取り、葡萄糖培地には成育し、乳糖培地には成育しな
い事を確認して用いた。
STMI株のスターターから菌を更新した方法は次の通
りである。ブロム・クレゾール・グリーン(BCG)で
淡青色に着色した乳糖寒天培地にスターターの1滴を混
合し、前記の方法に準じて3段階に希釈した寒天平板を
作って培養したところ、淡緑色のコロニーの間に混ざっ
て少数の黄色いコロニーが出現した。これは復帰変異し
た菌なので、黄色いコロニーから離れた場所のコロニか
ら菌を取り、BCGを添加した乳糖培地に接種して培養
し、黄色にならず、淡緑色になる事を確認して使用した
〈実施例2〉 牛乳40%、全粉乳3.6%、脱脂粉乳0.5%、オリ
ゴ糖混合物1.2%、葡萄糖0.225%、水54.4
75%からなる液500リットルを高温瞬間殺菌して原
料液とする。なお、オリゴ糖混合物は、フルクト・オリ
ゴ糖を主成分とする混合物で、葡萄糖換算約31%の発
酵性単糖が含まれており、この液には実質的には0,6
%相当の葡萄糖が含まれる。この原料液の13.5リツ
トルにラクトバチルス・ヘルベテイクス(Lactob
acillus helvetieus)の復帰性乳糖
非発酵変異株LHMI株の種培養を、1.5リツトルに
ストレプトコックス・テルモフィルス(Strepto
coccus thermophilus)の復帰性乳
糖弱発酵変異株STMI株を接種して、いずれも40℃
で16時間培養してスターターとし、これを原料液の残
部に接種して40℃で16時間培養して発酵乳500リ
ツトルを得た。
2菌とも変異させない原株を用いて、同じ方法で製造し
た発酵乳を対照とし、いずれも500mgの紙パツクに
無菌充填し、一部を20℃に14日放置して試験した結
果は、次の通りであった。
復帰性変異株を使用した発酵乳と対照の比較本製品 対照製品 発酵終了時 乳酸酸度(%)    0.8   0.9官能試験 
     良 好   良 吐土菌数Xl0−”   
  6.3   6.420℃14日後 乳酸酸度(%)    0.9   2. 5官能試験
      良 好  強酸性、失格生菌数Xl0−”
     6.3   0.2即ち、本発明の方法によ
れば、葡萄糖の実質添加量が0.6%なのに0.8%の
乳酸が生成し、本来は冷蔵すべき物を20℃という過酷
な条件に14日放置しても、酸度が殆ど上昇せず、官能
試験の結果も良好であった。
〈実施例3〉 脱脂乳3リツトルに18グラムの葡萄糖を溶かし、95
℃で30分間殺菌した液 2.7リツトルにラクトバチ
ルス・ヘルベティクス(Laetoba−cillus
 helveticus)の復帰性変異株LHMI株を
接種し、0.3リツトルにストレプトコックス・テルモ
フィルス(Streptococcus thermo
philus)の復帰性変異株STMI株を接種し、い
ずれも40℃で16時間培養してスターターとし、これ
を脱脂乳92.15リツトルに天然果汁4.85ノッ1
−ルを加え、同じ条件で殺菌した液に添加し、40℃で
16時間培養して本法によるフルーツ・ヨーグルト10
0リツトルを得た。
なお、この天然果汁は、葡萄糖3%、果糖3%、蔗糖6
%を含み、LHMI株は葡萄糖、ST M 1株はこれ
らすべてを強く発酵する。
対照には変異させない原株を用いて同じように処理した
物を置いた。本性製品及び対照製品の、発酵直後及び5
00m4の紙容器に充填して20℃、14日放置後の酸
度、官能試験及び生菌数の試験結果は、次の通りであっ
た。
フルーツ ヨーグルトの製造結果 本製品 対照製品 発酵終了時 乳酸酸度(%)    0.8   0.8官能試験 
     良 好   良 吐土菌数Xl0−86.2
   6.2 20℃14日後 乳酸酸度(%)    0.8   2.4官能試験 
     良 好  強酸性、失格生菌数Xl0−’ 
    6.3   0.3本法によるフルーツ・ヨー
グルトと従来の方法による製品は、発酵終了時には全く
差がない。しかし、20℃14日放置という虐待を経る
と、従来の方法による製品は、酸度、官能試験、生菌数
、どの点でも商品価値を失う程度に劣化しているのに対
し、本法による製品は製造直後と殆ど変わらない品質を
保っていた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)目標とする酸度より少ない量の葡萄糖、果糖、蔗
    糖またはこれらを含む物を加えた牛乳または加工乳に、
    乳糖発酵性がないが容易に乳糖発酵性の復帰変異株が出
    現するラクトバチルス・ヘルベテイクス(Lactob
    acillushelveticus)の復帰性変異株
    と、乳糖を弱く発酵するが容易に乳糖を強く発酵する復
    帰変異株が出現するストレプトコックス・テルモフィル
    ス(Streptococcusthe−rmophi
    lus)の復帰性変異株を混合接種して、30℃ないし
    45℃で培養することを特徴とする発酵乳の製造方法。
  2. (2)乳糖を含み、葡萄糖を含まない寒天培地を加熱溶
    解し、ラクトバチルス・ヘルベティクス(Lactob
    acillushelveticus)の復帰性変異株
    またはストレプトコックス・テルモフィルス(Str−
    eptococcusthermophilus)の復
    帰性変異株を混合して平板状に固め、更にその上に菌を
    混合しない寒天培地を薄く流し固めて培養し、コロニー
    が出現したら印をつけ、葡萄糖を含む寒天培地を重ねて
    流し固めて培養し、先につけた印から離れた場所に新た
    に出現したコロニーから菌を取って植え継いだ物を接種
    することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の発酵
    乳の製造方法。
  3. (3)目標とする酸度より少ない量の葡萄糖、果糖、蔗
    糖またはこれらを含む物を加えた牛乳または加工乳に、
    乳糖発酵性がないが容易に乳糖発酵性の復帰変異株が出
    現するラクトバチルス・ヘルベテイクス(Lactob
    acillushelveticus)の復帰性変異株
    LHM1株(微工研菌寄第10635号)と、乳糖を弱
    く発酵するが容易に乳糖を強く発酵する復帰変異株が出
    現するストレプトコックス・テルモフィルス(Stre
    ptococcusthermophi−lus)の復
    帰性変異株STM1株(微工研菌寄第10636号)を
    混合接種して、30℃ないし45℃で培養することを特
    徴とする発酵乳の製造方法。
  4. (4)乳糖を含み、葡萄糖を含まない寒天培地を加熱溶
    解し、ラクトバチルス・ヘルベティクス(Lactob
    acillushelveticus)の復帰性変異株
    LHM1株(微工研菌寄第10635号)またはストレ
    プトコックス・テルモフィルス(Strepto−co
    ccusthermophilus)の復帰性変異株S
    TM1株(微工研菌寄第10636号)を混合して平板
    状に固め、更にその上に菌を混合しない寒天培地を薄く
    流し固めて培養し、コロニーが出現したら印をつけ、葡
    萄糖を含む寒天培地を重ねて流し固めて培養し、先につ
    けた印から離れた場所に新たに出現したコロニーから菌
    を取って植え継いだ物を接種することを特徴とする特許
    請求の範囲第3項記載の発酵乳の製造方法。
JP1090780A 1989-04-12 1989-04-12 発酵乳の製造方法 Pending JPH02268644A (ja)

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