JPH02264863A - ヒトイムノグロブリンFc断片と人以外の哺乳動物抗体とのコンジユゲート - Google Patents

ヒトイムノグロブリンFc断片と人以外の哺乳動物抗体とのコンジユゲート

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JPH02264863A
JPH02264863A JP8489589A JP8489589A JPH02264863A JP H02264863 A JPH02264863 A JP H02264863A JP 8489589 A JP8489589 A JP 8489589A JP 8489589 A JP8489589 A JP 8489589A JP H02264863 A JPH02264863 A JP H02264863A
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human
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conjugate
mouse
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JP8489589A
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English (en)
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Junko Usui
碓井 淳子
Yukiko Tone
刀▲ナイ▼ 有紀子
Kazuyuki Kitamura
和之 北村
Hiroshi Watanabe
博 渡辺
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Sanofi Aventis KK
Original Assignee
Hoechst Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自己免疫疾患の診断に用いる免疫化学的?#j
定方法に関する。詳しくは、ヒト臨床サンプル中に含ま
れる自己抗体の免疫化学的測定において有用なポジティ
ブコントロールとなる抗体コンジュゲートを提供する。
〔従来の技術〕
自己免疫疾患は種々の自己抗原に対する抗体が体内に過
剰に出現し、その結果、様々な抗原抗体反応に起因する
炎症性の疾患が体内の各所で生じる一群の病気である。
自己抗原には、単鎖DNA (ss−DNA)、二重鎖
DNA (ds−DNA) 、リボヌクレオプロティン
(rlbonucleoprotelns又はRNP)
、ヒストン(histons) 、非ヒストン核蛋白(
non −histon proteins)等の細胞
核成分、ミクロソーム(alcrosoie) 、ミト
コンドリア(sitochondrla)等の細胞質小
器官、サイログロブリン(thyroglobulin
)、変性免疫グロブリンG (denatured I
 g G)等の血漿蛋白質、及び、種々の臓器に特異的
な細胞膜のレセプター等が挙げられる。
また、これら自己抗原に対する抗体、即ち自己抗体は、
ヒトでは例えば、全身性エリテマトーデス(syste
o+ic Iupus erythesatosus)
、シエーグレン症候群(Sjoegren’s syn
drome)、全身性進行性硬化症(progress
tve 5ystea+1csclerosls)、慢
性関節リューマチ(chronicrhcua+ato
ld arthritis) 、混合性結合織疾患(m
ixed connectlve tissue dl
seases)、自己免疫性甲状腺疾患(autoia
+munc thyrold diseases)等の
自己免疫疾患患者血液中に高頻度、高濃度で見出される
一般に、これらの自己免疫疾患の診断は血液中の自己抗
体を免疫化学的測定法により検出することによってなさ
れる。
現在までに、自己免疫疾患の診断に用いられている様々
な免疫化学的測定法の中では、細胞成分については固定
組織の免疫蛍光法(1mmunoNuorescent
 assay)、又、液性成分に関してはラジオアイソ
トープ標歳抗体法(RI A)が主として実施されてい
る。免疫蛍光法は、ラット肝切片、原虫のクリシブイア
、ヒト上皮細胞由来の培養細胞HEp−2等を検出用組
織として、検体中の抗核抗体を反応させ、次いで蛍光色
素標識抗体で標識し蛍光顕微鏡下に細胞の蛍光染色パタ
ーンを観察する方法である。又、RIAによる自己免疫
疾患の診断は、定量性及び感度にすぐれており、精製あ
るいは粗精製抗原をプラスチックプレートに固定して、
それらの固定自己抗原に検体中の自己抗体反応させ、ラ
ジオアイソトープで標識した抗ヒト1gG兎ポリクロー
ナル抗体等の二次抗体により検出する方法である。
さらに、最近では、ラジオアイソトープの管理が繁雑な
RIAに替る非放射性標識法として、酵素を用いる酵素
免疫測定法(enzyme ia+a+unoassa
y)、化学発光物質を用いる化学発光免疫測定法(ch
emiluminescence Itsrxunoa
ssay) 、フリーラジカルを用いるスピンイムノア
ッセイ(spinlmmunoassay)、金属を用
いるメタロイムノアッセイ(+5etallo la+
munoassay)が使用されるようになってきた。
なかでも、酵素免疫測定法はその迅速性、信頼性及び操
作の簡便性から、EL I SA(enzyme 1i
nked iau*unosorbent assay
)等とじて種々の抗原や抗体の71pJ定に今後層も好
く使用されると考えられている。
また、標識物質を使用しない、より自動化された免疫化
学的測定法としては、従来あったラテックス凝集反応を
定量化システム化した比ろう法(nepherotge
t ry)や比濁法(turbldlmetry)があ
げられる。
〔本発明が解決しようとする問題点〕
生体試料中の自己抗体をいずれの標識物質による免疫化
学的測定法により定量する場合でも、比較対照する標準
試料(以下、ポジティブコントロール)として従来用い
られてきたのは自己免疫病、息患者から得られた患者血
清である。
自己抗体の免疫化学的測定法は次のとおりである。最初
に自己抗原をプラスチックウェル等の固体支持体に固定
する。次に、自己抗体を含む検体を固定抗原に結合させ
抗原抗体コンプレックスを形成させる。さらに酵素や放
射性抗体で標識したウサギやヤギ等の抗ヒトイムノグロ
ブリン抗体を2次抗体として先の抗原抗体コンプレック
スに結合させる。これらの標識体の結合量をポジティブ
コントロールと比較して検体中の自己抗体量を算出する
このポジティブコントロールは、一般に測定しようとす
る自己抗体を血清中に高濃度で含む自己免疫疾患患者血
清である。しかし、診断用キットを作成するための、充
分かつ質的に一定した自己免疫抗体を含む血清を得るこ
とは、倫理的にも、この疾患の頻度から見ても必ずしも
容易ではない。
それゆえに、患者血清以外からポジティブコントロール
を得ることが強く望まれていた。
患者血清以外から、そうしたポジティブコントロールを
得る手段として現在までに考えられているのは次のよう
な方法である。
第一の方法は、安定したヒト自己抗体産生細胞株を樹立
することである。こうした細胞株が一旦確立したら、均
一なヒト自己抗体をコンスタントに入手することができ
る。現在、EBウィルス処理、マウスミエローマとの細
胞融合等により自己免疫疾患患者の抗体産生リンパ細胞
を不死化する方法がいちおう確立している。しかし、こ
の方法の難点は、効率よく抗体を産生できる細胞株の確
立の頻度はまだいぜんとして低く、かつ−度確立した細
胞株の安定性も充分でないことである。ポジティブコン
トロールの安定供給源とできるほどの細胞株を各種の自
己抗原について確立することは現在なお困難である。
他方、マウスのモノクローナル抗体を作成する技術は現
在はぼ確立している。ヒト自己抗原に対するマウスモノ
クローナル抗体の抗原認識部位をコードする遺伝子と、
ヒトイムノグロブリンの定常領域をコードする遺伝子を
、遺伝子操作により結合し、いイっゆる、ヒトマウスキ
メラ抗体を作成するのも、もう一つの方法として考えら
れる。しかし、遺伝子操作により、それぞれの自己免疫
抗体に関して充分な二を産生させることは、やはり現在
ではまだ困難である。
本発明者らは、ヒト自己抗原に対するマウスモノクロー
ナル抗体を作成し、抗体そのまま、又はその抗原認識部
位を含む変異領域、Fabを特異的なプロテアーゼで切
出し、精製分離し、また、市販品で容易に人手可能なヒ
トイムノグロブリンを同様にプロテアーゼで消化し、定
常領域Fcを分離精製して、これら2つのフラグメント
を適当な架橋化合物で連結した複合分子(以下、抗体コ
ンジュゲート)を得ることを考えた。この複合分子を作
成する反応はいずれも簡略で再現性がよく、一定した質
の抗体コンジュゲートを供給することが可能である。ま
た、このようにして得られた抗体コンジュゲートは、そ
のマウス由来の抗原認識部位により、ELISAプラス
チックウェル等の固定支持体に固定された抗原に結合す
ることができ、他方、そのヒト由来のイムノグロブリン
の定常領域により、標識した抗ヒトイムノグロブリン抗
体(標識二次抗体)と結合できる。即ち、自己免疫疾患
患者の血清の供給を待つことなく安定した、自己抗体の
免疫化学的測定系において充分使用できるポジティブコ
ントロールが入手可能となる。
〔発明のhs”i成〕
本発明による、自己免疫疾患診断のための臨床サンプル
中の自己抗体の定量的な免疫化学的i’1lll定方法
及び機器は、ポジティブコントロールとしてヒトイムノ
グロブリンのFc断片とヒト自、己抗原に特異性を有す
るヒト以外の哺乳動物の抗体を、化学的架橋試薬により
共角゛結合させて作成したヒト−動物抗体コンジュゲー
トを使用することを特徴とする。
本発明におけるヒトイムノグロブリンのFc断片は、市
販されているFc断片(例えば、ミドリ十字■から入手
できる)を使うこともできるし、市販のヒトイムノグロ
ブリン(例えば、ヘキストジャバン沖やミドリ十字■か
ら入手できる)をパパインやペプシン等のプロテアーゼ
で消化し得られたFc断片を精製して使用することもで
きる。
また、ヒト自己抗原に特異性を有する咽乳動物の抗体と
しては、ヒト自己抗原に特異性を有するウサギ、ヤギ、
ヒツジ、ラット又はマウス等から得られる抗体が使用で
きる。好ましくは、半永久的な安定した供給が可能であ
ることで、ヒト自己抗原で感作したマウス肺臓及び適当
なミエローマ細胞を細胞融合させて作成し選抜されたハ
イブリドーマにより生産されるヒト自己抗原に特異的な
モノクローナル抗体を使用することができる。使用でき
る精製ヒト自己抗原としては、単鎖DNA若しくは二重
鎖DNA等の核酸、Ul−RNP。
S1若しくはRo/5S−A等のりボヌクレオプロテイ
ン、ヒストン、及びJo−1、PCNA若しくはMl−
1等の非ヒストン核蛋白等の細胞核成分、ミクロソーム
及びミトコンドリア等の細胞質小器官、サイログロブリ
ン等の血漿蛋白質、種々の臓器、例えば甲状腺、膵臓、
副腎等の細胞膜のホルモンレセプター等が挙げられる。
また、化学的架橋剤としては蛋白質分子のアミノ基、チ
オール基又はその他の部位に反応できる二価の活性部位
を持つ市販の種々の化学的架橋剤が使用できる。例えば
、γ−マレイミドブチリルオキシスクシンイミド(γ−
maleimidobuLyryloxysuccln
imido : G M B Sと略)、ビスマレイミ
ドメチルエーテル(bls−malebnidomet
hylether: B M M E c!:略)、(
CMBS及びB M M Eはへスキトジャパン■等か
ら入手できる。)やN−スクシンイミヂル(4−ヨード
アセチル)アミノベンゾエイト(N−succlnim
ldyl (4−1odoacctyl)amlnob
enzoate : S I A Bと略。米国ピアス
社等から入手できる。)等が使用できる。
本発明による、自己免疫疾患診断のための臨床サンプル
中の自己抗体の定量的な免疫化学的、9ノ定方法として
は、ラジオアイソトープ標識抗体法、酵素免疫測定法、
化学免疫発光測定法、スピンイムノアッセイ、メタロイ
ムノアッセイ等の種々の標識抗体法がある。なかでも、
迅速性、信頼性及び操作の簡便性という利点を有する酵
素免疫測定法のなかのEL I SAによる化1定にお
いて使用できる。
本発明を用いた自己免疫疾患の診断装置は例えば、全身
性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、全身性進行
性硬化症、慢性関節リューマチ、混合性結合織疾患、皮
膚筋炎CdermatomyosItrs)、多発性筋
炎(polymyosjtis)又は自己免疫性甲状腺
疾患等の診断に使用できる。
本発明の効果を以下の参考例及び実施例により説明する
以下の参考例および実施例において用いられる5S−B
/Laは、ある種の手積リボ核酸蛋白(small n
uclear RNA proteins)であり分子
量は47kDである。この抗原に対する自己免疫抗体は
、例えば、全身性エリテマトーデスやシエーグレン症#
Fc群の自己免疫疾患患者血液中にしばしば見出され、
自己免疫疾患の診断法のひとつとしてすでに用いられて
いる。5S−B/Laはウサギや仔牛の胸#細胞から分
離精製することが知られている。また仔牛胸腺由来の5
S−B/Laを従来法により精製し、抗原としてモノク
ローナル抗体を作成した例としてはJ、 B、 l1a
rley (J、 Cl1nInvCst、、  7[
f、 801−8OL (1985))やE、 K、 
L。
Chan (J、 Hxp、 Med、、 IGO,1
Ii27−1840. (1987))の報告がすでに
知られている。
参考例 1  抗5S−B/La抗原モノクローナル抗
体の作成 (1,)  S S −B/La抗原の精製ウサギ胸腺
細胞アセトン粉末(ベルフリーズ社。
米国)にO,01Mリン酸緩衝1fflo、15M  
N a CΩpH7,2(PBS)を加え、18時間、
4℃で攪拌し、その後8000rpmで40分間遠心分
離した。分離後、上清の硫酸アンモニウム25〜75%
飽和分画を12000rpa+で30分間遠心分離し、
沈渣をPBSに溶解した。この溶液を抗5S−B/La
抗体高力価患者由来のIgG吸着セファロース4Bカラ
ムに18時間、4℃で反応させ、カラムをPBS及び0
 、01 Mリン酸緩衝液I M  N a CRpH
7,2で充分に洗浄した後、3Mチオシアン酸カリウム
溶液で特異抗体と反応した5S−B/La抗原を溶出し
た。溶出した抗原はウサギ抗ヒトIgGと反応する成分
を含むため、さらにウサギ抗ヒトIgG吸着セファロー
ス4Bカラムによりその成分を吸収させ、カラムを素通
りした両分を集めた。この抗原を含む素通り画分はPB
Sで18時間、4℃で透析し、−80℃で凍結保存した
(2)  免疫マウス牌細胞の調製 7週令のB A L B / c雌マウスにフロイント
コンプリートアジュバントと前記の方法と同様に調製し
た5S−B/La抗原10μg/匹を腹腔内投与し免疫
した。以後・、2週問おきにS S −B/La抗原1
0μg/匹を静脈内に投与し追加免疫を行った。2回目
の免疫以降、免疫の10〜14日後に眼底静脈叢より採
血し、血清中の抗5S−B/La抗原抗体価を固相法に
よる酵素免疫Δp1定法により調べた。血清中の5S−
B/La抗原に対する抗体価が103倍以上のマウスに
、更にssB / L a抗原Lot1g/匹を静脈内
に投与して追加免疫を行い、3日後にこのマウスから牌
細胞を調製して細胞融合に用いた。
(3)マウス骨髄腫細胞の調製 8−アザグアニン耐性マウス骨髄腫細胞P3−UlをR
PMI−1640にグルタミン1.5mM及び牛胎児血
清15%を加えた培地に培養(37℃。
CO25%)し、2 X 107個以上の細胞を得た。
(4)ハイブリドーマの調製 RPMI−1640でよく洗浄した免疫マウス牌細胞1
.2X108個とマウス骨髄腫細胞P3−Ul、2.4
 Xl07個とを混合し、1200rpraで15分間
遠心分離した。分離後肺細胞とP3−Ulの混合した細
胞群をよくほぐした後、攪拌しながら37℃ポリエチレ
ングリコール1540 (和光純薬玉業■より入手)4
gとRPMI −16406mlの混液Q、5mlを1
分間かけて加え、その後200〜800rl)Illで
4分間遠心分離した。分離後、37℃、 RPMI −
16406m1を5分間かけて攪拌しながら徐々に加え
、800rpmで5分間遠心分離した。分離後上清を捨
て、ゆるやかに細胞をほぐした後、HAT培地(上記培
地にヒボキサンチン10−’M、チミジン1.6×10
  M及びアミノプテリン4 X lo’Mを加えた培
地)80mlを加え、メスピペットでゆるやかに細胞を
懸濁した。懸濁液を96穴培養用プレートに200μg
/穴ずつ分注し、37℃、5%CO2インキユベータ中
で7〜10日間培養した。コロニー状に生育してきた融
合細胞のみられる穴について培地約半分を捨て、)(A
T培地を100μQ加え培養を続けた。以後、2[1お
きに2〜3回、同様に培地の交換を行い、その後、培養
上清の一部を採取し、抗5S−B/La抗原抗体価を上
記の固相酵素免疫測定法により1lp1定した。抗体価
の認められた穴については、限界希釈法によりクローニ
ングを行い、安定に抗体価の認められたクローン、IC
3−N7を抗5S−B/La抗原モノクローナル抗体産
生ハイブリドーマ株として選択した。
(5)モノクローナル抗体の生産と精製フロイントコン
プリートアジュバント処理(0,5mf/匹を細胞投与
の2〜3週間前及び前日に腹腔内投与したもの)した3
0週令BALB/C雌マウスに上記で得られたハイプリ
ドーマ株5×106細胞/匹を腹腔内投与した。7〜2
1日後に腹水のたまったマウスから腹水5〜15m1/
匹を採取し、遠心分離して固形物を除去した。上清をプ
ロティンA−セファロースを用いたアフィニティクロマ
トグラフィーを行い、0.1Mクエン酸バッファー、p
H5,5で溶出し精製モノクローナル抗体を得た。
(6)モノクローナル抗体IC3−N7の抗原特異性モ
ノクローナル抗体IC3−N7の特異性をウェスタンブ
ロッティング法により検討した。
抗原としては、上記(1)の方法により得られた5S−
B/La抗原を用い、ポジティブコントロールとして、
膠原病患者より得た抗5S−B/La抗原抗体陽性血m
A及びBを用いた。患者血清A、Bともに分子m 47
 k Dの5S−B/La抗原及びその分解産物の分子
ff127kD及び40〜44kDの抗原と反応した。
また、モノクローナル抗体IC3−N7は患者血清と同
様に、分子量47kDの5S−B/La抗原及びその分
解産物である40〜44kDの抗原と反応したが、27
kDの分解産物とは反応しなかった。
実施例 1  抗体コンジュゲートの作成ツ考例1で作
成されたモノクローナル抗体IC3−N7  lff1
gを0.5mlの1mM  EDTAを含む50m M
リン酸緩衝液(pl+7.5)(以下バッファーAとす
る)に溶解した。溶液中の抗体に対してモル比で250
倍に相当するγ−マレイミドブチリルオキンスクシンイ
ミド(γ−Maleimido−butyl 1lox
ysucciniIIlidc : G M B Sと
略)  933ugを12.5μ2のN、N−ジメチル
ホルムアミド(以下DMFと略)に溶解し上述の抗体水
溶液に加え、室温にて2時間攪拌した。過剰の反応を防
ぐためIMMリン酸緩衝液加え、生じたN−ヒドロキシ
スクシンイミド及び過剰のCMBSをPD−10(Se
phadex C−50:ファ、ルマシア社製)による
ゲルろ過によって除去した。このP D −1flカラ
ムは予めN2ガスによって脱酸素化されたバッファーA
によって平衡化しておく。P D −10より回収され
た蛋白画分を以下の実験に用いた。
一方ヒトIgGのFcフラグメント(凍結乾燥品として
ミドリ十字社より販売されている。)2mgを1mlの
100mM  N a C1、100mMホウ酸。
50mMクエン酸、2mM  EDTA緩衝液(pH5
,5)(以下バッファーBとする)に溶解し、これにジ
チオスレイトール(以下DTTという)を最終濃度が2
0mMとなるように加えた。室温にて90分間攪拌した
のち上述のごとく前処理されたP D −10カラムに
より過剰のDTTを除いた。精製されたモノクローナル
抗体IC3lC5−H7−G付加物と、DTT処理され
たヒトFcフラグメントを5℃にて終夜攪拌した。
得られた反応溶液は、モノクローナル抗体IC3−H7
・ヒトFcフラグメントハイブリッド抗体、及び、未反
応のモノクローナル抗体IC3−H7とヒトFcフラグ
メントの混合物である。
この混合液は必要に応じてミニコンC915(アミコン
社製)またはウルトラフリーC3GC(ミリポア社製)
にて濃縮する。
実施例 2  作成した抗体コンジュゲートのアッセイ 1) S S −B/La抗原の精製 ウサギ胸腺アセトン粉末(Pet −1’reeze社
)に0.01Mリン酸緩衝液、  0.15M  Na
 C(1、pH7,2(PBS)、  0.5mM(p
−アミノジフェニル)メタンスルフォニルフルオライド
塩酸塩、0.1%N a N 3(以下Al夜)を90
+ng/mlとなるよう加え、18時間、4℃で静かに
攪拌した。8000rpmで40分間遠心分離して得た
上清分画を飽和硫酸アンモニウム処理し、その25〜7
5%分画を1200Orpmで30分間遠心分離した。
その沈渣をA液に対して18時間。
4℃で透析を行ないPBS可溶化分画とした。
コンジュゲートに用いた抗5S−B/La抗原抗体(I
C3−H7)はP rotcin  Aカラムにより精
製したものを、CNBr活性化セファロース4Bカラム
に予め吸着させた。前述のPBS可溶化分画をIC3−
H7吸着セファロース4Bカラムに18時間、4℃で反
応させ、A液及びO,01Mリン酸緩衝液、IM  N
aCΩ、 pH7,2で充分に洗浄した後、3M  K
SCN溶液で溶出した。この溶出液はA液に対し、18
時間、4℃で透析を行なった後−80℃で凍結保存した
精製された5S−B/La抗原はウェスタンブロッティ
ングでIC3−H7とよく反応し、その分子量は47k
D及びその分解産物である40〜44kDであった。
また、この5S−B/La抗原をウェスタンブロッティ
ングにより患者由来のコントロール血清(抗5S−B/
La抗体、抗5S−A/Ro抗体抗RNP抗体、抗Sm
抗体、抗5cJ7−70抗体)及び正常人血清と反応さ
せたところ、抗SSB/La抗体とのみ、反応した。
2)ウェスタンブロッティングによるIC3−Fcコン
ジュゲートのアッセイ 5DS−PAGEは7.5%のポリアクリルアミドゲル
を使用し、SDS存在下でIC3−H7、ヒトIgG 
 Fc鎖及び作成された抗体コンジュゲート(IC3−
Fcコンジュゲート)を分離した。
これらのサンプルは予め、1%SDS、 50mMトリ
ス−塩酸緩衝液pH6,8、10%ショ糖(以下B液)
中で37℃、1時間処理あるいは1%−2メルカプトエ
タノール、B液中で100℃、2分間の処理を行なった
分離後の蛋白質はGOV、2時間15分でニトロセルロ
ース膜へ転写した。ニトロセルロース膜は5%FC8−
PBSによりブロッキングした後、ペルオキシダーゼ標
識ウサギ抗−マウスイムノグロブリンズあるいはペルオ
キシダーゼ標識ヤギ抗−ヒトイムノグロブリンFc鎖と
反応させ、検出はO−dlanisidineで行なっ
た。また、蛋白の染色はアミドブラックにより行なった
その結果を第1図に示した。
第1図−A及び第1図−Bは合成した抗体コンジュゲー
トの、それぞれ、還元条件下及び非還元条件下でのウェ
スタンブロッティングのパターンを示す。図中、上段の
IC3及びFcはそれぞれ反応に使用したモノクローナ
ル抗体及びヒトイムノグロブリンFe断片の染色パター
ンを示す。
また、0110及び0111はそれぞれ使用した架橋剤
GMBSの瓜のみが異なる架橋反応により作成された抗
体コンジュゲートのパターンを示す。0111が最終的
に採用された架橋反応の条件下、即ちGMBS/モノク
ローナル抗体のモル比−250でのパターンである。さ
らに下段の1はアミドブラックによる。全蛋白質の染色
パターン、2はペルオキシダーゼで標識したヤギのヒト
イムノグロブリンFc断片に対する抗体による染色パタ
ーン、3はペルオキシダーゼで標識したウサギのマウス
イムノグロブリンに対する抗体による染色パターンを示
す。
IC3−Fcmンジュゲートは、GMBS/モノクロー
ナル抗体のモル比を250にすることによりその溶液中
にF raeのIC3を残すことなく全てがヒトIgG
Fc鎖と結合し、また1つのモノクローナル抗体に対し
ていくつものFcが結合していることが明らかとなった
3)ELISAによるIC3−Fcコンジュゲート中の
マウスイムノグロブリン量のアッセイウサギ抗マウスイ
ムノグロブリンズ(DAKO社。
米国)をPBSにより1000倍希釈を行なった後、5
0μQずつをELISAプレートに感作した。
予めBCAプロティンアッセイ試薬CPIERCE社。
米国)により蛋白定量を行なった抗5S−B/La抗原
抗体(IC3−H7)をスタンダードとして、0.01
M トリス−塩酸緩衝液、 0.15MN a CR、
pH7,4(T B S) 、 27.5%カゼインに
より順次希釈して用いた。ペルオキシダーゼ標識ウサギ
抗マウスイムノグロブリンズ(DAKO)を27.5%
カゼイン−TBSに1000倍希釈してモノクローナル
抗体及びIC3−Fcコンジュゲートに反応させた。発
色はtetra−5ethyl benzidine(
TMB)により行ない、OD    で検出した。
4)ELISAによるIC3−Fcコンジュゲートの抗
5S−B/La抗原活性のアッセイ前述1)の項で精製
した5S−B/La抗原を1.8 Xl0−2%カゼイ
ン−PBSで希釈し、50ng/νcllをELISA
プレートに感作した。蒸留水で3回洗浄した後N2ガス
置換を行ない、4℃に保存しこれを抗原感作プレートと
した。
予め3)の項で定量したマウスイムノグロブリンズ量を
基に、IC3〜Fcコンジユゲート中のマウスイムノグ
ロブリンズ量を1μg/mlとなるよう調製し、順次希
釈を行なった後、抗原感作プレートに反応させた。コン
トロールとして抗5S−B / L a抗原抗体(IC
3−H7)、及びネガティブコントロールとして、抗C
EA抗体−Fcコンジュゲート(CA208− Fcコ
ンジュゲート)を用いた。
ペルオキシダーゼ標識ウサギ抗マウスイムノグロブリン
ズ又はペルオキシダーゼ標識ヤギ抗ヒト1gG  Fc
鎖(Cappe l )を22.5%カゼイン−TBS
に希釈し、各々をモノクローナル抗体及びコンジュゲー
トと反応させTMBにより発色させた。
その結果を第2図に示した。
第2図−A及び第2図−Bは自己抗原である精製5S−
B/La抗原を固定したマルチウェルプラスチックプレ
ート(以下、感作プレート)に架橋反応に用いたモノク
ローナル抗体又は下記の種々違う反応ロフトの抗体コン
ジュゲートを順次希釈して加え感作プレート上で抗原抗
体コンプレックスを形成させたのち、さらに、それぞれ
、ペルオキシダーゼで標識したウサギのマウスイムノグ
ロブリンに対する抗体及びペルオキシダーゼで標識した
ヤギのヒトイムノグロブリンFc断片に対する抗体を一
定量ずつ加えて順次希釈した抗体の定量性を解析したパ
ターンである。図中、1207、0111.0112及
び0113はGMBS/モノクローナル抗体のモル比が
250の架橋反応による反応生成抗体コンジュゲートを
示し、0110は量比が25の架橋反応による反応生成
抗体コンジュゲートを示す。また、IC3は架橋反応に
用いたモノクローナル抗体を示す。
IC3−Fcコンジュゲートは過剰量のFcが結合する
(第1図)ことにより、5S−B/La抗原に対する活
性はF reQの抗体に比べ劣ったが(第2図−A)、
ペルオキシダーゼ標識ヤギ抗ヒト1gG  Fc鎖によ
る検出では少量のFc鎖がモノクローナル抗体に結合し
た場合よりもむしろ良好の結果を得た(第2図−B)。
実施例 3  本発明のコンジュゲートと従来のヒト由
来自己抗体のポジティ ブコントロールとの比較 実施例2−4)で調製した抗原感作プレートに、IC3
−Fcコンジュゲート及び抗SSB / L a抗原抗
体陽性SLE患者血清7例のtitrationを比較
した。IC3−Fcmンジュゲートはマウスイムノグロ
ブリン二で1μg/m+から、又患者血清は100倍希
釈から順次希釈を行ない、ペルオキシダーゼ標讃ヤギ抗
ヒトIgGFc鎖を用いてTMBにより発色させた(第
3図)。その結果、IC3−Fcコンジュゲートのti
trationカーブは抗5S−B/La抗原抗体陽性
血清7例のt!traNonカーブと同一のカーブを描
くことが明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
第1図−A及び第1図−Bは合成した抗体コンジュゲー
トの、それぞれ、還元条件下及び非還元条件下でのウェ
スタンブロッティングのパターンを示す。 第2図−A及び第2図−Bは自己抗原である精製SS 
−B/La抗原に対する抗体コンジュゲートの定量性を
解析したパターンである。図中、1207、0111.
0112及び0113はCMBS/モノクローナル抗体
のモル比が250の架橋反応による反応生成抗体コンジ
ュゲートを示し、0110は同化が25の架橋反応によ
る反応生成抗体コンジュゲートを示す。また、IC3は
架橋反応に用いたモノクローナル抗体を示す。 第3図は本発明で作成した抗体コンジュゲート(図中I
C3−Fc)と従来のポジティブコントロールである抗
5S−B/La抗原陽性全身性エリテマトーデスの患者
血清(図中Enomoto。 Miyata、 No、17. No、30. No、
49. No、50及び5uzuk i )による希釈
曲線を示す。 特許出願人  へキストジャバン株式会社(外2名) Fc3 011゜ Fc 第 図 1c3 第 図 c

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)ヒトイムノグロブリンのFc断片とヒト自己抗原に
    特異性を有するヒト以外の哺乳動物抗体を化学的架橋試
    薬により共有結合させて作成したヒト−動物抗体コンジ
    ュゲート。 2)ヒト自己抗原に特異性を有するヒト以外の哺乳動物
    の抗体がマウスモノクローナル抗体である請求の範囲1
    項の抗体コンジュゲート。 3)請求の範囲1及び2項記載の抗体コンジュゲートを
    ポジティブコントロールとして用いる自己抗体の免疫化
    学的定量方法。
JP8489589A 1989-04-05 1989-04-05 ヒトイムノグロブリンFc断片と人以外の哺乳動物抗体とのコンジユゲート Pending JPH02264863A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1042459A4 (en) * 1997-12-24 2003-07-23 Diatech Pty Ltd BIFUNCTIONAL MOLECULES

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1042459A4 (en) * 1997-12-24 2003-07-23 Diatech Pty Ltd BIFUNCTIONAL MOLECULES
US7026446B1 (en) 1997-12-24 2006-04-11 Diatech Pty Ltd. Bifunctional molecules

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