JPH02258696A - 酸化物超電導体の製造方法 - Google Patents
酸化物超電導体の製造方法Info
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- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
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Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、YBCO系あるいはBi系などの酸化物超電
導体の製造方法に関し、特に、結晶の一方向凝固を可能
にした酸化物超電導体の製造方法に係わる。
導体の製造方法に関し、特に、結晶の一方向凝固を可能
にした酸化物超電導体の製造方法に係わる。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題]従来か
ら、酸化物超電導体は、その特性が結晶方位により大き
く異なら異方性があることが知られている。特に、結晶
の垂直方向(C軸)は水平面(aSb面)内に比べ電気
抵抗値が遥かに大きく、酸化物超電導体の特性はa、b
面の構造が支配していると考えられる。
ら、酸化物超電導体は、その特性が結晶方位により大き
く異なら異方性があることが知られている。特に、結晶
の垂直方向(C軸)は水平面(aSb面)内に比べ電気
抵抗値が遥かに大きく、酸化物超電導体の特性はa、b
面の構造が支配していると考えられる。
ところで、通常の合成方法では、特に焼結体(バルク)
の場合、その結晶方位がランダムとなるため、電気・磁
気特性共に実用的なレベルに達していない。
の場合、その結晶方位がランダムとなるため、電気・磁
気特性共に実用的なレベルに達していない。
結晶の配向性を上げる方法として、酸化物超電導体を溶
融し、温度勾配を有する電気炉中で相対的に移動させて
再結晶させる方法がある。ここで結晶の配向性は温度勾
配が大きいほど一方向に揃うことが知られているが、電
気炉では熱伝導により均熱化され易く急峻な温度勾配を
形成することが不可能であり、配向性の制御は困難であ
る。
融し、温度勾配を有する電気炉中で相対的に移動させて
再結晶させる方法がある。ここで結晶の配向性は温度勾
配が大きいほど一方向に揃うことが知られているが、電
気炉では熱伝導により均熱化され易く急峻な温度勾配を
形成することが不可能であり、配向性の制御は困難であ
る。
また、酸化物超電導物質にレーザ光を照射して局部的に
加熱溶融し、それを移動(走査)させることにより走査
方向に温度勾配を形成して照射部分を順次結晶化させる
試みが行なわれているが、この場合、照射部分はその中
心部が最も高温になるため、この中心部から放射状に温
度勾配ができ、レーザ光を一方向に走査するにも拘らず
、結晶の配向は一方向に揃わない。従って、配向性の制
御ができないという難点があった。
加熱溶融し、それを移動(走査)させることにより走査
方向に温度勾配を形成して照射部分を順次結晶化させる
試みが行なわれているが、この場合、照射部分はその中
心部が最も高温になるため、この中心部から放射状に温
度勾配ができ、レーザ光を一方向に走査するにも拘らず
、結晶の配向は一方向に揃わない。従って、配向性の制
御ができないという難点があった。
さらに、YBCO系の酸化物超電導体では一般に溶融後
焼結させた場合、絶縁性の所謂211構造体になってし
まい123構造体ができないという難点があった。
焼結させた場合、絶縁性の所謂211構造体になってし
まい123構造体ができないという難点があった。
また、レーザ光により溶融再結晶化した場合、凝固した
結晶は非常に酸素が欠損した状態となっているため後処
理として酸素アニールを行なう必要がある。ここで、試
料全体を均一に加熱する従来のアニール方法では配向性
をもって凝固した結晶であっても加熱する際に結晶の方
向が乱れ、結果として所望の特性の超電導体を得ること
ができない。
結晶は非常に酸素が欠損した状態となっているため後処
理として酸素アニールを行なう必要がある。ここで、試
料全体を均一に加熱する従来のアニール方法では配向性
をもって凝固した結晶であっても加熱する際に結晶の方
向が乱れ、結果として所望の特性の超電導体を得ること
ができない。
[発明の目的]
本発明は上記従来の難点に鑑みなされたもので、結晶の
一方向の配向性凝固が可能となる酸化物超電導体の製造
方法を提供することを目的とする。
一方向の配向性凝固が可能となる酸化物超電導体の製造
方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
このような目的を達成するために本発明の酸化物超電導
体の製造方法によれば、酸化物超電導物質または溶融・
焼結によって酸化物超電導物質を生成する物質からなる
長尺材料にレーザ光を照射して再結晶化または結晶化す
るにあたり、前記長尺材料の両側部に熱伝導性の良好な
帯状部材を配置するものである。
体の製造方法によれば、酸化物超電導物質または溶融・
焼結によって酸化物超電導物質を生成する物質からなる
長尺材料にレーザ光を照射して再結晶化または結晶化す
るにあたり、前記長尺材料の両側部に熱伝導性の良好な
帯状部材を配置するものである。
この場合、再結晶化または結晶化後の酸化物超電導物質
を、直ちに強制冷却することにより、−方向凝固がより
十分に達成できる。
を、直ちに強制冷却することにより、−方向凝固がより
十分に達成できる。
また、以上の製造方法により結晶化した配向性を有する
酸化物超電導物質の結晶を酸素アニールするにあたり、
酸素雰囲気下で帯状パターンを結晶の配向方向と同方向
に走査して酸素アニールするものである。
酸化物超電導物質の結晶を酸素アニールするにあたり、
酸素雰囲気下で帯状パターンを結晶の配向方向と同方向
に走査して酸素アニールするものである。
[発明の実施例]
以下、本発明による酸化物超電導体の製造方法の一実施
例を図面に従って詳述する。
例を図面に従って詳述する。
第1図に示すように試料1は、長尺の基板2上に形成さ
れた薄膜であり、試料1に対し略直角にレーザ光3を照
射しながら矢印A方向に走査するごとにより、照射部分
1aが加熱・溶融され、レーザ光3の移動に伴い後方よ
り冷却され再結晶化する。
れた薄膜であり、試料1に対し略直角にレーザ光3を照
射しながら矢印A方向に走査するごとにより、照射部分
1aが加熱・溶融され、レーザ光3の移動に伴い後方よ
り冷却され再結晶化する。
実際の操作においては、レーザ光3を固定し、基板2を
走査方向と逆の方向に移動せしめる。
走査方向と逆の方向に移動せしめる。
ここで、試料1は酸化物超電導物質または溶融・焼結に
よって酸化物超電導物質を生成する物質の何れでもよく
、後者の溶融・焼結によって酸化物超電導物質を生成す
る物質・は、例えばYSBa。
よって酸化物超電導物質を生成する物質の何れでもよく
、後者の溶融・焼結によって酸化物超電導物質を生成す
る物質・は、例えばYSBa。
Cuの酸化物などの超電導材料を固相法によりベレット
化したもの、金属アルコキシドその他の有機・金属化合
物および無機化合物を利用した超電導体溶融のコーテイ
ング膜、ドクターブレード法により作成した原料粉体と
有機バインダー等からなる溶液のスラリーの厚膜等であ
る。
化したもの、金属アルコキシドその他の有機・金属化合
物および無機化合物を利用した超電導体溶融のコーテイ
ング膜、ドクターブレード法により作成した原料粉体と
有機バインダー等からなる溶液のスラリーの厚膜等であ
る。
また、酸化物超電導体原料の高温溶融液中に基板を浸漬
し、急冷することによって作成したアモルファスの厚膜
なども採用することができる。この場合、レーザ溶融後
の密度変化は小さく、クラック等が生じにくい。
し、急冷することによって作成したアモルファスの厚膜
なども採用することができる。この場合、レーザ溶融後
の密度変化は小さく、クラック等が生じにくい。
また酸化物超電導物質としては、上記物質を溶融後焼結
させたものの他、エキシマレーザによるレーザスパッタ
法、CVD法、スプレーパイロリシス法などの方法で基
板2上に形成したもの等を用いることができる。
させたものの他、エキシマレーザによるレーザスパッタ
法、CVD法、スプレーパイロリシス法などの方法で基
板2上に形成したもの等を用いることができる。
また、基板2は板状体又はテープの何れでもよく、銀、
ジルコニウムなどの金属基板、金属基板上に酸化マグネ
シウム、イツトリウム安定化ジルコニウム(YSZ)、
チタン酸ストロンチウム等のバッファ層を設けたもの、
あるいは酸化マグネシウム、YSz等の絶縁性基板の何
れも採用できる。但し、基板として金属基板を用いる場
合には、レーザ照射後、基板2を強制冷却し、基板表面
と試料1との反応を防止し、また冷却する際、放射状の
熱拡散が生じないようにする必要がある。
ジルコニウムなどの金属基板、金属基板上に酸化マグネ
シウム、イツトリウム安定化ジルコニウム(YSZ)、
チタン酸ストロンチウム等のバッファ層を設けたもの、
あるいは酸化マグネシウム、YSz等の絶縁性基板の何
れも採用できる。但し、基板として金属基板を用いる場
合には、レーザ照射後、基板2を強制冷却し、基板表面
と試料1との反応を防止し、また冷却する際、放射状の
熱拡散が生じないようにする必要がある。
レーザ光3は試料1の幅方向全体を溶融させるのに必要
な出力およびビーム径を有する通常の丸ビームが用いら
れる。
な出力およびビーム径を有する通常の丸ビームが用いら
れる。
試料1の上面、即ちレーザ光の照射側にはその両側部に
金属片4.4゛が配置されている。これらの金属片は試
料1と一体にその表面側あるいは内部に埋め込むことも
できる。
金属片4.4゛が配置されている。これらの金属片は試
料1と一体にその表面側あるいは内部に埋め込むことも
できる。
この場合、酸化物に比較して金属は熱伝導度が非常に高
いため、金属片と試料(酸化物)との走査方向に対する
温度分布は第2図にょうになる。
いため、金属片と試料(酸化物)との走査方向に対する
温度分布は第2図にょうになる。
即ち、金属片の形状、金属片および試料への投入熱量(
レーザ出力、ビーム形、レーザエネルギーの吸収率)、
走査速度等をそれぞれの熱伝導率等を考慮して制御する
ことにより、金属片より試料、即ち酸化物の温度が低い
領域(T o < T < 71 )内に酸化物の凝固
温度(T、)を位置させることが可能となる。
レーザ出力、ビーム形、レーザエネルギーの吸収率)、
走査速度等をそれぞれの熱伝導率等を考慮して制御する
ことにより、金属片より試料、即ち酸化物の温度が低い
領域(T o < T < 71 )内に酸化物の凝固
温度(T、)を位置させることが可能となる。
その結果、レーザビーム3の照射部分1aの中心部は、
両側部より低い温度で走査方向に大きな温度勾配を発生
させることができ、ビームの中心より、はぼ単一相で走
査方向に配向性を有する結晶を成長させることができる
。これにより両側部から任意に核生成し、走査方向と直
角方向の成分を有する方向の結晶成長が防止される。
両側部より低い温度で走査方向に大きな温度勾配を発生
させることができ、ビームの中心より、はぼ単一相で走
査方向に配向性を有する結晶を成長させることができる
。これにより両側部から任意に核生成し、走査方向と直
角方向の成分を有する方向の結晶成長が防止される。
上記のレーザ、光としては、試料の膜厚等により異なる
が、通常、例えばYAGレーザの場合、5〜Low以上
の出力のものを使用する。また、レーザ光の走査速度は
レーザビーム出力、レーザビーム径により異なるが、上
記レーザビーム出力のレーザでビーム半径50μmの場
合、5〜10cm/sec程度とする。
が、通常、例えばYAGレーザの場合、5〜Low以上
の出力のものを使用する。また、レーザ光の走査速度は
レーザビーム出力、レーザビーム径により異なるが、上
記レーザビーム出力のレーザでビーム半径50μmの場
合、5〜10cm/sec程度とする。
このようなレーザビーム3を、試料1に対して照射する
ことにより加熱され溶融した領域は、レーザビームが相
対的に移動することにより移動方向に温度勾配が生じ、
後方から順次冷却し始め結晶化する。この際、ビームの
中央部ではその両端部より優先的に冷却するため、冷却
によって生じる温度勾配は移動方向とほぼ平行となる。
ことにより加熱され溶融した領域は、レーザビームが相
対的に移動することにより移動方向に温度勾配が生じ、
後方から順次冷却し始め結晶化する。この際、ビームの
中央部ではその両端部より優先的に冷却するため、冷却
によって生じる温度勾配は移動方向とほぼ平行となる。
結晶化はこの温度勾配に沿って進行するのでこの領域で
はほぼ単一相で走査方向に一方向凝固した結晶が形成さ
れる。
はほぼ単一相で走査方向に一方向凝固した結晶が形成さ
れる。
この場合の冷却は空冷によるものであるが、−般に酸化
物の場合、熱伝導度が低く空冷だけでは急峻な温度勾配
をつけることが困難であるので、好ましい態様において
はレーザビームパターン(加熱領域)の直後に強制冷却
域を設けるものとする。
物の場合、熱伝導度が低く空冷だけでは急峻な温度勾配
をつけることが困難であるので、好ましい態様において
はレーザビームパターン(加熱領域)の直後に強制冷却
域を設けるものとする。
強制冷却域を設ける手段としては、例えば液体ガリウム
、液体窒素、液体空気等の冷媒が用いられる。これら冷
媒を試料1および/または基板2の表面よりノズル等に
よって吹きつけるか、これらの液体を収容した冷却槽に
浸漬して強制冷却を行なう。
、液体窒素、液体空気等の冷媒が用いられる。これら冷
媒を試料1および/または基板2の表面よりノズル等に
よって吹きつけるか、これらの液体を収容した冷却槽に
浸漬して強制冷却を行なう。
強制冷却域20は第3図に示すようにレーザビームパタ
ーン1aの後方に近接してスポット状に設けることが好
ましい。レーザビームパターン1aとの間隔は走査速度
、レーザビーム出力、ビーム径、ビーム間隔等により適
宜選択される。
ーン1aの後方に近接してスポット状に設けることが好
ましい。レーザビームパターン1aとの間隔は走査速度
、レーザビーム出力、ビーム径、ビーム間隔等により適
宜選択される。
このように強制冷却域20を設け、レーザビームパター
ン1aの中央部分から強制的に冷却することによりレー
ザ走査方向の温度勾配を大きくし、結晶化を高めると共
に、任意に核生成し、凝固するのを防ぎ所望の配向性の
ある結晶化を図ることができる。
ン1aの中央部分から強制的に冷却することによりレー
ザ走査方向の温度勾配を大きくし、結晶化を高めると共
に、任意に核生成し、凝固するのを防ぎ所望の配向性の
ある結晶化を図ることができる。
更に、狭い加熱領域で走査速度を上げることにより、方
向性のある温度勾配を維持することができ、この場合、
通常の溶融、再結晶の過程からは生成できない固相をも
安定に結晶化できる。例えば、YBCO系超電導体の場
合、通常の溶融、凝固による方法では211相の結晶化
しかできないが、本発明の方法によれば123相のもの
が安定に結晶化できる。
向性のある温度勾配を維持することができ、この場合、
通常の溶融、再結晶の過程からは生成できない固相をも
安定に結晶化できる。例えば、YBCO系超電導体の場
合、通常の溶融、凝固による方法では211相の結晶化
しかできないが、本発明の方法によれば123相のもの
が安定に結晶化できる。
尚、上述のレーザによる溶融は酸素圧コントロール下で
行なうことが好ましい。
行なうことが好ましい。
又、レーザによる急激な加熱に伴う材料成分の蒸発、発
泡を防ぐと共に、再結晶化に伴ってクラックが生じるの
を防ぐ目的でレーザ照射に先行してハロゲンランプ等の
予熱源により予め熱処理を行なうことが望ましい。
泡を防ぐと共に、再結晶化に伴ってクラックが生じるの
を防ぐ目的でレーザ照射に先行してハロゲンランプ等の
予熱源により予め熱処理を行なうことが望ましい。
次に、以上のようにして再結晶させた超伝導物質の酸素
アニールについて説明する。レーザ溶融により再結晶さ
せたものは非常に酸素欠損した結晶になり易いので、後
処理として酸素アニールを必要とする。この場合、配向
性結晶の方向性を維持して酸素アニールしなければなら
ない。例えば、比較的低温下(YBCO系の場合、40
0℃X10hrs程度)で高酸素圧雰囲気または酸素気
流中で熱処理を行なう。好ましくは、第4図(a)、(
b)に示すようにアニール用の熱源として、帯状パター
ン30のレーザを用いる。帯状のレーザはレーザ溶融に
よって一方向凝固した結晶1°の配向方向Bに温度分布
Cを生じるようなエネルギー分布を有するものを用いる
。
アニールについて説明する。レーザ溶融により再結晶さ
せたものは非常に酸素欠損した結晶になり易いので、後
処理として酸素アニールを必要とする。この場合、配向
性結晶の方向性を維持して酸素アニールしなければなら
ない。例えば、比較的低温下(YBCO系の場合、40
0℃X10hrs程度)で高酸素圧雰囲気または酸素気
流中で熱処理を行なう。好ましくは、第4図(a)、(
b)に示すようにアニール用の熱源として、帯状パター
ン30のレーザを用いる。帯状のレーザはレーザ溶融に
よって一方向凝固した結晶1°の配向方向Bに温度分布
Cを生じるようなエネルギー分布を有するものを用いる
。
このため、帯状パターンレーザはその幅が結晶の幅より
も広いスリットレーザが用いられる。レーザ出力はレー
ザ溶融に用いたものよりも小さいものが用いられる。こ
れにより結晶の方向性を乱すことなく加熱、酸素吸収が
可能となる。
も広いスリットレーザが用いられる。レーザ出力はレー
ザ溶融に用いたものよりも小さいものが用いられる。こ
れにより結晶の方向性を乱すことなく加熱、酸素吸収が
可能となる。
このような帯状のレーザを所定酸素分圧下で結晶の配向
方向Bに複数回走査することにより結晶に酸素を吸収さ
せ酸素アニールを行なう。走査速度は溶融、焼結時と同
様であるが制御酸素分圧下では多数回走査することが必
要で、例えば酸素分゛圧が0.2気圧の場合、500回
程変電査する。
方向Bに複数回走査することにより結晶に酸素を吸収さ
せ酸素アニールを行なう。走査速度は溶融、焼結時と同
様であるが制御酸素分圧下では多数回走査することが必
要で、例えば酸素分゛圧が0.2気圧の場合、500回
程変電査する。
このように結晶の配向方向に温度分布を持たせた帯状で
酸素を吸収させることにより、結晶の配向は維持され、
高度に配向した酸化物超電導体を得ることができる。
酸素を吸収させることにより、結晶の配向は維持され、
高度に配向した酸化物超電導体を得ることができる。
実施例1
厚さ1μ、幅75μの長尺のYBCO系超電導物質の薄
膜の両側部上面に幅25μm金属薄片を配置し、出力1
0W、ビーム半径50μmのビームを用いて走査速度5
cm/secで照射し、再結晶化させた。
膜の両側部上面に幅25μm金属薄片を配置し、出力1
0W、ビーム半径50μmのビームを用いて走査速度5
cm/secで照射し、再結晶化させた。
再結晶比相のa−b軸配向の制御性及び外部磁界OT、
77K (以下同じ)の時の臨界電流密度J c (A
/cryf)の値を金属薄片を使用せずにシングルビー
ム(1つの丸ビーム)を用いた場合(比較例1)及び温
度勾配30℃/cra炉で溶融結晶化させた場合(比較
例2)の結果と比較した。
77K (以下同じ)の時の臨界電流密度J c (A
/cryf)の値を金属薄片を使用せずにシングルビー
ム(1つの丸ビーム)を用いた場合(比較例1)及び温
度勾配30℃/cra炉で溶融結晶化させた場合(比較
例2)の結果と比較した。
結果を表1に示す。
実施例2
実施例1と同じ、試料、同じレーザを用い、更にレーザ
パターンに対し150Itmの間隔で液体窒素吹き付け
による強制冷却域を設けた。この場合のa−b軸配向の
制御性及び臨界電流密度Jc値の結果も表1に示す。
パターンに対し150Itmの間隔で液体窒素吹き付け
による強制冷却域を設けた。この場合のa−b軸配向の
制御性及び臨界電流密度Jc値の結果も表1に示す。
表1からも明らかなように、金属薄片を用いることによ
り、a−b軸の配向性、制御性ともに優れ又、高いJc
値が得られ、強制冷却域を設けたものでは更に結果が向
上した。
り、a−b軸の配向性、制御性ともに優れ又、高いJc
値が得られ、強制冷却域を設けたものでは更に結果が向
上した。
以下余白
表 1
実施N3
実施例1で得られた再結晶膜に酸素分圧0.2気圧下で
出力5W、1mmx50μmの帯状レーザパターンを走
査速度10 cm/ secで500回走査し、酸素ア
ニールを行なった。一方、比較例3として同酸素分圧下
で400℃で均一アニールを行ない、配向性の維持及び
臨界電流密度Jc(A/crtr)を比較した。
出力5W、1mmx50μmの帯状レーザパターンを走
査速度10 cm/ secで500回走査し、酸素ア
ニールを行なった。一方、比較例3として同酸素分圧下
で400℃で均一アニールを行ない、配向性の維持及び
臨界電流密度Jc(A/crtr)を比較した。
表 2
表2からも明らかなように、本発明のアニール方法によ
れば結晶の配向性を損うことなく酸素アニールでき、し
かも高いJc値を得ることが出来た。
れば結晶の配向性を損うことなく酸素アニールでき、し
かも高いJc値を得ることが出来た。
[発明の効果]
以上の実施例からも明らかなように、本発明による酸化
物超伝導体の製造方法によれば、長尺部材の両側部に帯
状熱電導性の良好な部材を配置して、中央部から凝固が
開始されるようにしたので試料上に走査方向に揃った急
峻な温度勾配を形成することができ、結晶方向の制御が
容品で高い一方向凝固が可能である。
物超伝導体の製造方法によれば、長尺部材の両側部に帯
状熱電導性の良好な部材を配置して、中央部から凝固が
開始されるようにしたので試料上に走査方向に揃った急
峻な温度勾配を形成することができ、結晶方向の制御が
容品で高い一方向凝固が可能である。
又、本発明の酸化物超伝導体の製造方法によれば、この
ように一方向凝固した結晶を酸素アニールするにあたり
、帯状レーザを走査させることによりアニールするよう
にしたので、酸素アニール後も結晶の配向性が維持でき
高度に一方向凝固した酸化物超電導体を得ることができ
る。
ように一方向凝固した結晶を酸素アニールするにあたり
、帯状レーザを走査させることによりアニールするよう
にしたので、酸素アニール後も結晶の配向性が維持でき
高度に一方向凝固した酸化物超電導体を得ることができ
る。
第1図は本発明による酸化物超伝導体の製造方法におけ
るレーザ溶融の状態を示す斜視図、第2図はレーザ光の
加熱領域の温度分布を示す図、第3図はレーザビームパ
ターンと強制冷却域を示す図、第4図(a)、(b)は
それぞれ本発明の酸化物超電導体の製造方法における酸
素アニールを示す平面図及び温度分布を示す図である。 1・・・酸化物超伝導物質(試料) 4.4′・・・金属片 1°・・・配向性を有する結晶 20・・・強制冷却域 30・・・帯状パターン B・・・配向方向 A・・・走査方向
るレーザ溶融の状態を示す斜視図、第2図はレーザ光の
加熱領域の温度分布を示す図、第3図はレーザビームパ
ターンと強制冷却域を示す図、第4図(a)、(b)は
それぞれ本発明の酸化物超電導体の製造方法における酸
素アニールを示す平面図及び温度分布を示す図である。 1・・・酸化物超伝導物質(試料) 4.4′・・・金属片 1°・・・配向性を有する結晶 20・・・強制冷却域 30・・・帯状パターン B・・・配向方向 A・・・走査方向
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、酸化物超電導物質または溶融・焼結によって酸化物
超電導物質を生成する物質からなる長尺材料にレーザ光
を照射して再結晶化または結晶化するにあたり、前記長
尺材料の両側部に熱伝導性の良好な帯状部材を配置した
ことを特徴とする酸化物超電導体の製造方法。 2、再結晶化または結晶化された酸化物超電導物質は、
直ちに強制冷却されてなる請求項1記載の酸化物超電導
体の製造方法。 3、再結晶化または結晶化された酸化物超電導物質は、
冷却後酸素雰囲気下で走査方向と垂直方向に平行な帯状
パターンを有するレーザ光の反復照射により、酸素アニ
ールすることを特徴とする請求項1または2記載の酸化
物超電導体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8215189A JPH02258696A (ja) | 1989-03-31 | 1989-03-31 | 酸化物超電導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8215189A JPH02258696A (ja) | 1989-03-31 | 1989-03-31 | 酸化物超電導体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02258696A true JPH02258696A (ja) | 1990-10-19 |
Family
ID=13766439
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8215189A Pending JPH02258696A (ja) | 1989-03-31 | 1989-03-31 | 酸化物超電導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH02258696A (ja) |
-
1989
- 1989-03-31 JP JP8215189A patent/JPH02258696A/ja active Pending
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