JPH0225369Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、磁気共鳴撮像に使用される装置に関
する。一層詳細には、本考案は、骨盤または腋窩
のような二叉状身体領域を検査するために使用さ
れる装置に関する。

〔従来の技術〕

磁気共鳴技術を用いて骨盤のような二叉状身体
領域を撮像するためには、二叉状身体領域が通常
全身コイルまたは共振器の中に置かれる。そのた
めには、患者は骨盤が磁場内に包囲され得るよう
に磁石内へ引き入れられる。全身コイルは大きい
直径を有していなければならないので、たとえば
骨盤の場合、その充満率が比較的小さい。このこ
とは信号対雑音比を小さくし、その結果として高
分解能の像が合理的な時間中に得られない。この
ことは患者がたとえば全身コイル内に長時間にわ
たり留まらなければならないことを意味し、患者
にとつては極めてわずらわしい。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案の１つの目的は、充満率を高めることに
より骨盤のような二叉状身体領域の磁気共鳴撮像
を容易にする装置を提供することである。

本考案の他の目的は、検査時間を最小化し、ま
た信号対雑音比および分解能を改善する上記の装
置を提供することである。

本考案の別の目的は、使用が容易な装置を提供
することにより、たとえば骨盤の検査を容易にす
ることである。

本考案の他の目的は、製造コストの点で有利な
上記の装置を提供することである。

本考案の別の目的は、かかる用途の公知の装置
を一般に改良することである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案によれば、無線周波数用の電気伝導体ネ
ツトワークがハウジング内に囲まれており、また
平行な平面内に位置する第１および第２の領域を
有するように物理的に構成されている。これらの
第１および第２の領域はネツトワークの第３の領
域により互いに接続されている。第３の領域は好
ましくは第１および第２の領域に対して垂直であ
る。

第１および第２の領域は、検査対象の二叉状身
体領域がそれらの間にはまり得るように間隔をお
かれており、第３の領域は検査対象の身体部分の
二叉内へ挿入される。骨盤検査の場合には、第１
および第２の領域は患者の鼠蹊部の上および下に
置かれ、また第３の領域は股の範囲内で患者の足
の間に置かれる。

好ましくは実施例では、同調キヤパシタのよう
な要素が伝導体にその第３の領域において接続さ
れている。

〔実施例〕

以下に図面を参照して本考案の実施例を詳細に
説明する。

この説明では骨盤検査のみが説明されている。
しかし、本考案は（適当な寸法変更の後に）腋
窩、隣合う手指または足指の間の空間または任意
の他の裂け目のような任意の他の二叉状身体領域
の検査に同様に応用可能である。

本考案の好ましく実施例は全体として符号２を
付されているハウジングを含んでいる。ハウジン
グ２は第１の領域４、第２の領域６および第３の
領域８を含んでいる。第１の領域４および第２の
領域６は長方形であり、また互いに平行である。
第３の領域８は第１の領域４および第２の領域６
に対して垂直である。

全体として符号１０を付されている骨盤領域を
検査する時、患者はハウジング２の周りに、患者
の足１４が第３の領域８を挟み、骨盤領域１０が
第１の領域４と第２の領域６との間に位置するよ
うに置かれる。その後に、下記の伝導体ネツトワ
ークを使用して、骨盤領域１０が磁気共鳴撮像技
術用の無線周波数の場にさらされる。これらは当
業者に知られている。

ハウジング２はコイルもしくは共振器として構
成されていてよい無線周波数用の伝導体ネツトワ
ークを含んでいる。もしネツトワークがコイルと
して構成されていれば、それは少なくとも１つの
単独接続されたループを含んでいる。もしネツト
ワークが共振器として構成されていなければ、そ
れは互いに電気的に遮断されている２つの伝導体
セグメントを含んでいる。

好ましい実施例では、伝導体ネツトワークは第
３図に示すようにコイルとして構成されている。

この例では、伝導体ネツトワークはたとえば銅
線の１つの伝導体１６により形成されているが、
他の材料および形状も使用され得るし、１つより
も多い伝導体も使用され得る。伝導体１６は、ト
ポロジー的にリングと等価であるように、単独接
続されたコイルに接続されている。この例では、
正確に１ターンの線が存在するが、これは不可欠
ではなく多重ターンの実施例も使用され得る。代
替的に、互いに並列に複数個の単独接続されたコ
イルが存在してもよい。

伝導体１６は全体として符号１８を付されてい
る第１の領域、全体として符号２０を付されてい
る第２の領域および全体として符号２２を付され
ている第３の領域のなかに配置されている。第１
の領域１８および第２の領域２０は長方形であ
り、平らであり、互いに平行であり、また好まし
くは互いに整列されている。第３の領域２２は第
１の領域１８と第２の領域２０との間を延びてお
り、また不可欠でないが好ましくはそれらに対し
て垂直である。

伝導体の第１の領域１８はハウジング２の第１
の領域４のなかに置かれており、第２の領域２０
はハウジング２の第２の領域６のなかに置かれて
おり、また第３の領域２２はハウジング２の第３
の領域８のなかに置かれている。この配置によ
り、第１の領域１８および第２の領域２０は患者
の骨盤領域１０を撮像するべく骨盤領域１０から
無線周波数の場を受け且つ骨盤領域１０へ伝播し
得る。

このような無線周波数の場を発生し且つ受ける
ため、伝導体１６はここでは第２図、第３図に概
要を示されているような適当な同調コイルとして
形成されている。図示されているように、伝導体
１６はその第３の領域２２のほぼ中央で可変キヤ
パシタ２４によりブリツジされている。同軸ケー
ブルコネクタ２６が、この場合可変キヤパシタ２
８を通じて、伝導体１６の第３の領域２２を横切
つて同様に接続されている。可変キヤパシタ２４
および２８はネツトワークのインピーダンスを整
合するために使用されており、伝導体１６は磁気
共鳴撮像装置（図示せず）用の無線周波数源およ
び受信器のインピーダンス整合に使用されてい
る。可変キヤパシタ２４および２８は固定キヤパ
シタと並列に接続されていてよい。キヤパシタ２
４および２８ならびに同軸ケーブルコネクタ２６
がハウジング２の第３の領域８に取付けられてい
ることは、不可欠でないが、好都合である。

本考案はここに図示し説明した特定の伝導体ネ
ツトワークに限定されるものではない。伝導体ネ
ツトワークが磁気共鳴の無線周波数コイルまたは
共振器として使用可能であるかぎり、それは本考
案に従つて使用するのに適している。

ハウジング２は好ましくは垂直に向けられてお
り、患者は俯臥または仰臥の姿勢で検査される。
このことは磁場内への患者およびハウジング２の
引き入れを容易にする。

ハウジング２は強磁性材料から成つていてはな
らない。その理由は、均等な磁場が得られるよう
にハウジング２が磁場に対して透過性でなければ
ならないことである。ハウジング２は伝導体１６
の特定の領域を囲むフアラデー遮蔽を含んでいて
よい。

ハウジング２は好ましくは、たとえば骨盤が不
必要なゆるさなしに第１の領域４と第２の領域６
との間にはさまるように、第１の領域４および第
２の領域６が間隔をおかれるように設計される。
患者がぴつたりはまるような幅をハウジング２が
有することが理想的であるが、ハウジング２は
種々の体格の患者に使用されなければならないの
で、この理想は通常実現可能でない。

【図面の簡単な説明】

第１図は患者の骨盤を撮像するのに使用される
本考案の実施例の説明図、第２図はその斜視図、
第３図は伝導体ネツトワークの接続図である。 ２……ハウジング、４……第１の領域、６……
第２の領域、８……第３の領域、１０……骨盤領
域、１４……足、１６……伝導体、１８……第１
の領域、２０……第２の領域、２２……第３の領
域、２４……可変キヤパシタ、２６……同軸ケー
ブルコネクタ、２８……可変キヤパシタ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 磁気共鳴撮像装置を使用して二叉状身体領域
   を撮像するための装置において、 ハウジング２が第１，４、第２，６のおよび
   第３の領域８を有し、 第１，４および第２の領域６が平面状に且つ
   互いに平行に配置され、 第３の領域８が第１，４および第２の領域６
   との間にあつて両領域を接続するとともに二叉
   状身体領域１４内へ挿入可能に配置され、 ハウジング２が磁気共鳴撮像に適した無線周
   波数の場を受け且つ伝播するための電気伝導体
   １６のネツトワークを有している ことを特徴とする二叉状身体領域の撮像装置。 ２ 前記ネツトワークが少なくとも１つの電気伝
   導性ループ１６を含んでいることを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の撮像装
   置。 ３ ネツトワークがキヤパシタ２４，２８を含ん
   でいることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の撮像装置。 ４ 一端で前記ネツトワークに、また他端で端子
   に接続されているキヤパシタ２４，２８を含ん
   でいることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第３項記載の撮像装置。