JPH0225288B2 - - Google Patents

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JPH0225288B2
JPH0225288B2 JP21745685A JP21745685A JPH0225288B2 JP H0225288 B2 JPH0225288 B2 JP H0225288B2 JP 21745685 A JP21745685 A JP 21745685A JP 21745685 A JP21745685 A JP 21745685A JP H0225288 B2 JPH0225288 B2 JP H0225288B2
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JP
Japan
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filter
signal
band
frequency
circuit
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JP21745685A
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JPS6276915A (ja
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Shizuo Yoshida
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NIPPON KISHO KYOKAI HOTSUKAIDO HONBU
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NIPPON KISHO KYOKAI HOTSUKAIDO HONBU
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Publication date
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Publication of JPS6276915A publication Critical patent/JPS6276915A/ja
Publication of JPH0225288B2 publication Critical patent/JPH0225288B2/ja
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  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、入力信号の周波数変化に自動的に同
調して通過周波数帯域が変化する自動同調帯域通
過フイルタ装置、特に、流体中を通過させたレー
ザビームの流体流速の変化に応じたドツプラ効果
による周波数変化に基づいて流体流速を測定する
レーザドツプラベロシメータにおけるレーザビー
ムのビート周波数変化に追随するようにした自動
同調帯域通過フイルタ装置に関するものである。
(従来の技術) 上述したレーザドツプラベロシメータ(LDV)
は、数ある流速計の中でも被測定領域を極めて小
さく局限し得ること、被測定領域に対し非接触の
状態で流体の流れを乱さずに流速を測定し得るこ
と、測定用プローブを極めて小さくし得ること、
応答時間が極めて短いこと、絶対測定であるこ
と、など幾多の長所を有しており、特に、近年は
測定プローブの超小型化によつて流れの微細構造
を一層精密に、しかも、簡単に測定し得るように
なつている。しかしながら、かかる幾多の長所を
有するLDVにおいても、測定出力信号の処理に
関しては、混入したノイズ成分の除去に必要な帯
域通過フイルタを従来は手動操作によつて被測定
周波数帯域に同調させていたので、その測定操作
の複雑さが極めて重大な短所となつている。
すなわち、レーザドツプラベロシメータ
(LDV)においては、その測定原理として、測定
対象の流体、正確には、その流体に追随して移動
する流体中の微小散乱粒子がレーザビームに及ぼ
すドツプラ効果を利用し、流速被測定領域で交叉
する2本のレーザビーム相互の干渉によつて生ず
るビート成分の流速に対応した周波数変化を電気
信号に変換し、そのビート周波数の測定値を演算
処理して流体流速を算出する。かかる態様の流体
流速の測定に際しては、流体中の散乱粒子の数が
少なくてビート信号が散発的にしか受光し得なか
つたり、流体中の微粒子や浮遊物によつて光路が
遮断されたり、あるいは、電気的ノイズが生じた
りして、ビート信号が途切れることがある。した
がつて、通常の周波数カウンタによるこのビート
周波数の測定には無理があり、ビート成分の一波
毎にビート周期を測定して周波数に換算し、ある
いは、微小期間毎にビート成分をゲートして測定
したビート周波数を換算するなどの複算な測定方
法が従来用いられていた。しかしながら、いずれ
の測定方法においてもビート成分に混入したノイ
ズを除去する必要があり、そのために、帯域通過
フイルタの適切に狭くした通過帯域を手動操作に
よりビート周波数の変化に追随して変化させ、ビ
ート周波数成分のみを抽出するノイズ除去方法が
従来行われていた。
一方、流体の流速Vと、波長λ、交叉角θのレ
ーザビームに生ずる被測定ビート周波数fとの間
にV=f/2λcosθなる比例関係があることから
も判るように、流速変動の大きい流体場において
は、ビート周波数も例えば1KHz乃至160KHzと大
幅に変化するので、測定対象のビート成分を強調
して抽出し得るようにフイルタの通過帯域幅を狭
くすると、ノイズは十分に除去し得るも、流体流
速のわずかな変化に対しても手動操作によるフイ
ルタ通過帯域の再設定を行なわなければならず、
また、その煩雑さを避けるためにフイルタ通過帯
域幅に余裕をもたせて広くすると、流速の変化に
は対応し得るも、ノイズ除去が不十分となつて測
定精度が低下することになる。
(発明が解決しようとする問題点) 上述したところから明らかなように、流体流中
で交叉するレーザビーム間に流体流速のドツプラ
効果によつて生ずるビート周波数を測定して流体
流速を求めるレーザドツプラベロシメータ
(LDV)には、流体流速の変動に追従して変化す
るビート周波数成分に対し、十分な測定精度が得
られるように幅を狭くしたフイルタ通過帯域を流
体流速の変動に追随して再設定する必要がある
が、従来、この種の測定に用いた帯域通過フイル
タでは手動操作により通過帯域の再設定を行なわ
なければならず、流体流速のフイールド測定や自
動測定など、迅速な測定を必要とする場合には、
従来の帯域通過フイルタではかかる迅速な測定が
行なえない、という重大な問題点があつた。
本発明の目的は、上述した従来の問題点を解決
し、被測定周波数成分のみを抽出する帯域通過フ
イルタの通過帯域設定を自動化し、従来の帯域通
過フイルタによつては測定が困難であつた流速変
動の大きい流体場における流速測定を容易にする
など、フイルタ通過帯域の手動操作によつて従来
生じていた測定上の手間や時間の無駄、あるい
は、測定の不正確さを除去し得るようにした
LDV用などとするに好適な自動同調帯域通過フ
イルタ装置を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) すなわち、本発明自動同調帯域通過フイルタ装
置は、入力信号の所望周波数成分を通過させる通
過帯域を可変にした帯域通過フイルタと、前記通
過帯域を除く帯域の少なくとも一部をなす阻止帯
域を可変にした帯域阻止フイルタ回路と、前記帯
域通過フイルタおよび前記帯域阻止フイルタ回路
をそれぞれ制御して前記通過帯域および前記阻止
帯域をそれぞれ設定するフイルタ設定回路と、前
記帯域通過フイルタおよび前記帯域阻止フイルタ
回路を通過した前記入力信号の所望周波数成分の
所定計数期間ごとの波数を順次に計数する計数回
路と、前記帯域通過フイルタおよび前記帯域阻止
フイルタ回路を通過した前記入力信号の所望周波
数成分が所定レベル範囲内で前記所定計数期間毎
に所定範囲の波数を計数し得る割合いで継続する
か否かにより当該所望周波数成分の良否を判定す
る信号良否判定回路とを備え、前記入力信号の所
望周波数成分を、当該所望周波数成分の周波数変
化に応じて変化する通過帯域を介し、選択的に通
過させ得るようにしたことを特徴とするものであ
る。
(作用) 上述のような特徴を有する本発明自動同調帯域
通過フイルタ装置によれば、レーザビートドツプ
ラベロシメータの測定出力ビート信号のように周
波数が大幅に変化する入力信号に対しても、その
周波数変動に追随してフイルタの通過帯域を変化
させ、帯域外のノイズを充分い除去して所要信号
成分のみを抽出し得るという格別の作用効果が得
られる。
(実施例) 以下に図面を参照して実施例につき本発明を詳
細に説明する。
まず、本発明自動同調帯域通過フイルタ装置の
動作原理を説明する。本発明フイルタ装置を適用
するに最も好適なレーザドツプラベロシメータ
(LDV)のプローブから得られる出力信号は、交
叉レーザビーム間のビート信号成分の他に、ビー
ト周波数より格段に低い周波数のノイズを多く含
んでおり、しかも、この低周波ノイズは、ビート
信号より大きい振幅を有するなど、その量がビー
ト信号より格段に多い。しかしながら、この低周
波ノイズは、振幅が大きく、量が多くても、その
周波数領域がビート周波数領域とはかけ離れてい
るので、第1図に示すように、LDVプローブ1
の出力をローパスフイルタ2Lに導いて取出した
低周波ノイズのみのフイルタ出力と、LDVプロ
ーブ1の出力をインバータ3に導いて極性を反転
させた低周波ノイズおよびビート信号とを加算器
4に導いて加算することにより、低周波ノイズを
相殺して充分に除去し、ビート信号のみを残すこ
とができる。かかる極性反転加算出力を、ビート
周波数領域を通過帯域とするバンドパスフイルタ
5により濾波すれば、上述した低周波ノイズの他
の測定系一般に生ずる高周波ノイズをも除去し、
ビート信号のみを強調して取出することができ
る。
本発明の要点は、上述した動作原理におけるロ
ーパスフイルタ2Lおよびバンドパスフイルタ5
の通過帯域をビート周波数によつて制御し、ビー
ト周波数の変動に追随して変化させる点にある。
すなわち、上述したフイルタ装置を通過したほぼ
ビート信号成分のみからなるフイルタ出力信号
は、波形成形したうえで計数回路に導き、ビート
信号の波数を計数してビート周波数を測定し、そ
の測定結果の周波数情報を後述するフイルタ設定
回路に導いて、上述したフイルタ装置におけるロ
ーパスフイルタ2Lおよびバンドパスフイルタ5
の通過帯域を制御し、それぞれの通過帯域をビー
ト周波数の変動に追随して変化させる。なお測定
開始時には、被測定ビート周波数が不明であるの
で、例えばビート周波数変化範囲の中央値などに
対応させて初期値を設定し、あるいは、周波数掃
引を行ないながら測定を開始し、一旦、被測定ビ
ート周波数を捕捉し始めると、以後は、流体流速
の変化に伴つてビート周波数が大幅に変化して
も、つねに、フイルタ2Lおよび5の通過帯域が
ビート周波数の変化に追随して変化するようにす
る。
また、上述のようにしてビート周波数の測定お
よびフイルタ通過帯域の自動追随を継続しても、
測定対象のビート信号は、同一帯域内の電気的ノ
イズの発生や、流体中の浮遊物によるレーザビー
ムの遮断、あるいは、逆に、流体中の被測定領域
における散乱粒子の不通過などに起因して、常時
連続的に発生するとはかぎらない。したがつて、
本発明フイルタ装置においては、ビート信号連続
発生時間の長短に拘わらず、ビート周波数を的確
に測定し得るようにするために、後述する信号良
否判定回路により、つぎのようにしてビート周波
数の計測を行なう。
すなわち、第1図示のフイルタ装置を通過した
ビート信号は、その包絡線検波出力信号を後述す
る信号良否判定回路内の上下限判別回路に導い
て、第2図に示すように、有意のビート信号と判
定するに足る信号レベルの下限と、ローパスフイ
ルタ2Lによつて十分に減衰させ得なかつた過大
なレベルのノイズを除外するための信号レベルの
上限との間の適正な信号レベル範囲内にその包絡
線検波出力信号があるか否かを判別し、その判別
結果により、まず、信号レベルに関して被測定信
号の良否を判定する。
本発明フイルタ装置を適用するに最も好適なレ
ーザドツプラベロシメータ(LDV)の出力ビー
ト信号の良否判定については、前述したビート信
号連続発生時間の長短に関しても信号良否の判定
を行なう必要があり、本発明においては、その信
号連続発生時間に関する信号良否をつぎのように
して行なう。
前述した第1図示のフイルタ回路から有意の信
号が取出されると、後述したようにして有意信号
の周波数にローパスフイルタ2Lおよびバンドパ
スフイルタ5の通過帯域を同調させたうえで、上
述のように信号レベルに関して被測定信号の良否
を測定すると同時に、後述する信号良否判定回路
において、上述したようにして信号良と判定され
た時点から包絡線検波出力波形の波数の計数を開
始し、例えば流体流速に対応したレーザドツプラ
ベロシメータ(LDV)の適正な測定出力ビート
信号であると判断し得るに足る時間長に設定した
計算時間が経過するまで、第3図における設定期
間aに示すように継続していた場合には、信号連
続発生時間に関しても信号良と判定して、そのと
きの計数時間と波数計数値とから算出した信号周
波数を所望のビート周波数として記録するととも
に、第3図に示すように、引続いて次の設定期間
bの波数計数を開始する。しかして、設定期間b
のように所定の計数時間が経過する前に信号レベ
ルに関し信号否となつたときに、その短い設定期
間bに計数した信号の波数がビート信号と判定す
るに足る所定数に達しなかつた場合には、信号連
続発生時間に関しては信号否と判定してその設定
期間bの被測定信号を信号レベルは良であつても
所望のビート信号とは判定しない。一方、第3図
の設定期間cに示すように、計数開始後、所定の
計数時間が経過する前に信号レベルに関して信号
否となつたときに、その短い設定期間cに計数し
た信号の波数がビート信号と判定するに足る所定
数を超えた場合には、信号連続発生時間に関して
も信号良と判定し、その設定期間cにおける波数
計数値を実際の計数時間で割つて正規化した波数
計数値を所望のデータとして採用し、対応するビ
ート周波数を算出する。
なお、本発明自動同調帯域通過フイルタ装置を
用いてビート周波数を測定するに好適なレーザド
ツプラベロシメータ出力のビート周波数は流体流
速の変化に応じて変化するので、そのビート周波
数の変化に合わせてフイルタ回路の通過帯域を変
化させるのが本発明の要旨であるが、上述した波
数計数時間内に生ずる流体流速の変化い伴うビー
ト周波数、すなわち、被測定信号の周波数のわず
かな変化には、フイルタ回路の通過帯域を再調整
は要しない程度の帯域幅にしておく。
上述のような作用により例えばレーザドツプラ
ベロシメータ出力のビート信号の周波数変化に追
随して通過周波数帯域を変化させるように構成し
た本発明自動同調帯域通過フイルタ装置の構成例
を第4図に示す。図示の構成例においては、第1
図につき前述した構成により前述したように作用
するフイルタ回路を通過したLDVプローブ出力
のビート信号を波形成形回路6に導き、検波した
包絡線波形を第2図につき前述したようにして波
形成形したうえで計数回路7に導き、ビート信号
包絡線波形を計数する。第1図示のフイルタ回路
を通過したビート信号は、同時に信号良否判定回
路8にも導き、計数時間設定回路9の制御のもと
に、第3図につき前述したようにして、所定の計
数時間毎の計数回路7からの波形計数値につき入
力ビート信号の良否を判定する。計数時間設定回
路9において設定する計数時間Tとその時間Tに
おける計数回路7の波数計数値Nとからつぎの式
によりビート周波数Fbが求められる。
Fb=N/T なお、計数回路7においては、フイルタ回路出
力のビート信号を波形成形回路6において成形し
た方形波包絡線波形の波数を計数時間設定回路9
において設定した所定の計数時間T毎に計数する
か、その計数値Nをデータとして採用するか否か
は信号良否判定回路8において第3図につき前述
したようにして行なう判定に従い、信号良と判定
した場合のデータに基づき、つぎのようにしてフ
イルタ回路の通過帯域の制御を行なう。
信号良否判定回路8で信号良と判定したときに
おける計数回路7の波数計数値データは、デイジ
タル・アナログ変換器10によりアナログ値に変
換して、この計数期間におけるLDVプローブ1
の測定結果として取出すとともに、フイルタ回路
通過帯域制御用データとしてフイルタ設定回路1
1に導く。フイルタ設定回路11においては、第
1図に示したフイルタ回路におけるバンドパスフ
イルタ5およびローパスフイルタ2Lの通過帯域
を決定する同調素子を上述した計数回路7の波数
計数値などに応じて制御し、第1図示のフイルタ
回路の通過帯域を設定する。すなわち、例えばバ
ンドパスフイルタ5の通過帯域の中心周波数およ
び帯域幅の変化範囲に対応した可変容量等の同調
素子の制御用電圧範囲を段階的に区分した電圧値
と上述した波数計数値など所望の制御値との対応
に応じて通過帯域の中心周波数および帯域幅を制
御し得るように構成する。
しかして、測定開始時には測定対象のビート周
波数が不明であるので、つぎの二様の初期値設定
のいずれかにより、ビート周波数変化範囲内にあ
る筈のビート信号を捕捉する。
1) プリセツトモードの初期値設定 測定開始時に、第4図示の構成におけるフイ
ルタ設定回路11に設けたプリセツトスイツチ
13を押下することにより、ビート周波数変化
範囲の中央値に対応した初期値の制御電圧をフ
イルタ設定回路11からローパスフイルタ2L
およびバンドパスフイルタ5に供給して、フイ
ルタ回路の通過帯域の中心周波数をビート周波
数変化範囲の中央値に設定するとともに、通過
帯域の上限を中心周波数の2〜3倍に設定し、
また、通過帯域の下限を中心周波数の1/2〜1/3
程度に設定することにより、所定のビート周波
数変化範囲内に現われるビート信号を確実に捕
捉し得るようにする。
2) サーチモードの初期値設定 測定開始時に、第4図示の構成におけるフイ
ルタ設定回路11に設けたサーチモードスイツ
チ14を押下することにより、例えば、適切な
周期およびビート周波数変化範囲に対応する振
幅を有する三角波形の制御電圧を発生させてロ
ーパスフイルタ2Lおよびバンドパスフイルタ
5に供給し、フイルタ回路の通過帯域をビート
周波数変化範囲の全域に亘つて掃引し、所定の
ビート周波数変化範囲内に現われたビート信号
を随時捕捉し得るようにする。すなわち、掃引
の途中でビート信号に遭遇すると、フイルタ回
路の濾波出力信号の振幅が急激に増大するの
で、その増大した信号振幅につき、信号良否判
定回路8において第2図につき前述したように
して良否を判定し、信号良であれば掃引を中止
する。
しかして、フイルタ設定回路11に設けたモー
ドスイツチ12を切換えて上述した二様の初期値
設定モードを任意に選択するが、いずれのモード
においても、上述したようにして所望のビート信
号を捕捉すると、プリセツトモードではフイルタ
回路の通過帯域幅を定常状態に戻し、また、サー
チモードでは掃引を中止し、以後は定常の自動同
調動作に移行して、信号良否判定回路8からのフ
イルタ回路濾波出力信号の振幅に対応したフイル
タ設定制御信号によりフイルタ設定回路11を制
御し、フイルタ回路の通過帯域をビート周波数の
変化に追随して移動させる。
なお、定常の自動同調動作時には、フイルタ回
路の通過帯域幅をQ≒5程度に設定して、ビート
周波数の急激な微小変化に対しては、自動同調動
作によらずとも定常の濾波出力信号が得られるよ
うにする。
すなわち、プリセツトモードあるいはサーチモ
ードの初期値設定により捕捉してフイルタ回路に
よりある程度ノイズ成分を除去したビート信号に
対応して信号良否判定回路8から制御信号をフイ
ルタ回路11に供給し、フイルタ回路の通過帯域
を再設定し始めると、ノイズに対してビート信号
が強調され、信号良の状態の発生頻度が増大して
行き、計数回路7の波数計数値が真値に限りなく
近づく。したがつて、フイルタ回路の通過帯域も
そのときのビート周波数に最適の状態に限りなく
近づいて自動同調動作が達成されることになる。
つぎに、本発明自動同調帯域通過フイルタ装置
の他の構成例を第5図aに示し、その一部の動作
特性の例を同図bに示す。図示の構成例において
は、LDVプローブからのビート信号の入力信号
を濾波するフイルタ回路の構成を第1図につき前
述した構成とは異ならせており、バンドパスフイ
ルタ5の通過帯域外のノイズ成分の除去をハイパ
スフイルタ2HとAGCアンプ16とにより行つ
ている。すなわち、入力ビート信号をリニアアン
プ15に導いて充分に線形増幅したうえでハイパ
スフイルタ2Hおよびバンドパスフイルタ5に順
次に導き、まず、後続のビート信号波数の計数に
誤動作を起こし易い高域ノイズ成分を除いた所望
通過帯域の信号成分を取出す。この濾波出力信号
は、前述したように所望通過帯域に比して格段に
低い周波数ノイズ成分、すなわち、緩かなレベル
変化を伴つているので、例えば第5図bに示すよ
うなAGC特性を有するAGCアンプ16に導い
て、その緩慢な信号レベル変動を抑圧する。以後
の信号処理は第4図示の構成例におけるとほぼ同
様であるが、第5図示の構成例においては、
AGCアンプ16の出力をコンパレータ19に導
き、信号レベルがゼロを超える毎にパルスを取出
して入力ビート信号をパルス化するとともに、
AGCアンプ16の出力を検波器17にも導いて
ダイオードDおよび抵抗Rで決まる1ms程度の時
定数で包絡線検波を行ない、その検波出力をコン
パレータ18aおよび18bに導いて、例えば4
〜8Vおよび100mVとする基準レベルとのレベル
比較により、第2図につき前述したように、信号
レベル範囲の上限Uおよび下限Lに対する検波出
力信号レベルの良否判別を行なつた結果をビート
信号パルスとともに信号良否判定回路8に供給し
ている。なお、第4図示の構成例におけると同様
の計数回路7の計数結果は、同様にD−A変換し
て取出すとともに、表示器20に表示する。
つぎに、上述した各構成例に共通のフイルタ設
定回路11の詳細構成の例を第6図に示す。フイ
ルタ設定回路11は、前述したように、モードス
イツチ12により切換えてプリセツトモードとサ
ーチモードとによるフイルタ回路の通過帯域設定
を行なうが、まず、プリセツトモード時のフイル
タ設定回路動作について説明する。
すなわち、モードスイツチ12をプリセツトモ
ードに切換え、ついで、サーチスイツチ14を押
下すると、 1 マルチバイブレータ21が発振し、そのQ出
力のパルス列によりフリツプフロツプ22およ
び23をトリガする。
2 フリツプフロツプ22のQ出力はラツチ25
および31のDIS入力に接続してあり、また、
Q出力はトライステートバツフア28のDIS入
力に接続してあるので、フリツプフロツプ22
のQ出力が“H”レベルであつて、出力が
“L”レベルであるときには、ラツチ25およ
び31の出力が禁止されるとともにトライステ
ートバツフア28が能動状態になる。
3 トライステートバツフア28の入力Dをデイ
ジタルスイツチよりなるプリセツトスイツチ1
3により被測定ビート信号の予想されるビート
周波数に対応したプリセツト値に設定しておく
と、トライステートバツフア28の能動時に生
ずる出力値Qによりバンドパスフイルタ5の通
過帯域周波数が設定されるとともに、バイパス
フイルタ2Hの阻止帯域周波数が抵抗R7によ
る設定値、例えば100Hzに設定される。なお、
モードスイツチ12をプリセツトモードに切換
えてあるので、フリツプフロツプ23の出力
が“H”レベルとなり、トライステートバツフ
ア26も出力が禁止されており、上述したよう
にラツチ31の出力も禁止されているので、バ
ンドパスフイルタ5およびハイパスフイルタ2
Hに対する自動同調制御系は不動作の状態にな
つている。
4 バンドパスフイルタ5の出力に所望のビート
信号が現われ始めると、後述するように、信号
良否判定回路8からラツチパルスが供給され
て、ラツチ回路25および31が作動し、フイ
ルタ用カウンタ24の計数値をそれぞれラツチ
する。
5 信号良否判定回路8からのラツチパルスは、
バイナリカウンタ30に導いてその入来個数を
計数し、その計数値が4〜8個に達すると、そ
のQ出力が“H”レベルになり、フリツプフロ
ツプ22および23をリセツトする。したがつ
て、フリツプフロツプ22のQ出力および出
力がそれぞれ“L”レベルおよび“H”レベル
になるので、ラツチ回路25および31が能動
状態になるとともに、トライステートバツフア
バツフア28の出力が禁止となる。
6 フイルタ用カウンタ24は信号良否判定回路
8を介して供給するビート信号パルスの波数を
計数しているので、ラツチ回路25および31
が能動状態になると、そのフイルタ用カウンタ
24のビート信号波数計数値がバンドパスフイ
ルタ5およびバイパスフイルタ2Hに刻々設定
され、したがつて、バンドパスフイルタ5およ
びハイパスフイルタ2Hがビート信号周波数に
同調し始めるので、カウンタ24の計数値がビ
ート信号周波数に近づくとともに、バンドパス
フイルタ5およびハイパスフイルタ2Hの設定
帯域がビート信号周波数に近づき、最終的には
ビート信号周波数に同調した状態に保持され
る。
なお、上述したように、バイナリカウンタ30
によるラツチパルスの計数値が4〜8となつた時
点で上述のように各フイルタ5,2Hの帯域設定
を開始しているのは、ノイズ等による誤動作を避
けるために、バンドパスフイルタ5からのビート
信号パルス出力に対応して信号良否判定回路から
発するラツチパルスの入来を確認した後に設定動
作を開始して、フイルタ帯域設定の確実性を増大
させるためである。しかして、バイナリカウンタ
30の入力パルスゲート時間を例えば10msとす
ると、ビート信号パルスが連続して入来する場合
には、ビート信号パルスが現われ始めてから40〜
80ms経過した後にフイルタ帯域設定が開始され
ることになるが、流速測定対象の流れが渦状をな
していない正常な状態にあつては、かかる40〜
80msの経過中に流速、したがつて、ビート信号
周波数が2倍あるいは1/2程度も変化することは
あまりないので、フイルタ回路の通過帯域をQ=
5〜10程度に選定しておけば、40〜80ms経過後
にフイルタ帯域設定を開始しても、充分に上述の
ようにして同調状態に設定することができる。
また、バンドパスフイルタ5およびハイパスフ
イルタ2Hとして用いたデイジタルフイルタは、
2進化10進数(BCD)で周波数を設定してある
ので、下位から100Hz、1KHzおよび10KHzの各単
位に設定してあり、例えば、10KHz単位では15ま
で設定することができるので、最高159.9KHz、
最低100KHzの周波数設定が行なえる。
つぎに、モードスイツチ12をサーチモードに
切換えたときのフイルタ測定回路動作について説
明する。
すなわち、モードスイツチ12をサーチモード
に切換え、ついで、サーチスイツチ14を押下す
ると、 1 マルチバイブレータ21が発振し、そのQ出
力のパルス列によりフリツプフロツプ22およ
び23をトリガする。
2 フリツプフロツプ23は、D入力が接続され
ていないので、そのQ出力および出力がそれ
ぞれ“H”レベルおよび“L”レベルになり、
したがつて、ラツチ回路25および31並びに
トライステートバツフア28の出力がいずれも
禁止状態になるとともに、トライステートバツ
フア26が能動状態となる。
3 上述と同時に、サーチモード専用のバンドパ
スフイルタ・カウンタ27がマルチバイブレー
タ21のQ出力によりプリセツトされ、バンド
パスフイルタ5の帯域周波数は、前述した最高
値の159KHzに初期設定される。
4 このバンドパスフイルタ用カウンタ27は、
以後、サーチクロツクが入来する度毎にカウン
トダウンして最高周波数から順次低い方に掃引
される。ここで、1KHzあたりの掃引時間は、
サーチクロツク周期を例えば0.2〜0.5秒に選定
すると、1KHz〜159KHz全域の掃引に32〜80秒
を要することになる。一方、フイルタ用カウン
タ24のゲート時間を前述したように10msと
すると、サーチクロツク周期を更に短く選定し
ても上述の周波数掃引は可能であるが、周波数
掃引中に発生したビート信号パルスの見落しが
生ずるのを避けるために、上述のようにサーチ
クロツク周期を長く選定して安全を図つてあ
る。
5 上述のような周波数掃引中にビート信号パル
スを捕捉すると、信号良否判定回路8からラツ
チパルスが送出され、ビート信号パルスの入来
に対応したラツチパルスが4〜8個到来する
と、前述したプリセツトモード時と同様に、バ
イナリ・カウンタ30のQ出力が“H”レヘル
になり、フリツプフロツプ23がリセツトされ
てそのQ出力が“H”レベルになり、トライス
テートバツフア26の出力が禁止状態になると
ともに、フリツプフロツプ22のQ出力および
Q出力が有効に作用してラツチ回路25および
31が能動状態に復帰し、フイルタ用カウンタ
24の計数値がバンドパスフイルタ5およびハ
イパスフイルタ2Hに設定され、以後は、プリ
セツトモード時につき前述したと同様にフイル
タ回路帯域の同調が遂行される。
つぎに、上述のようにしていずれかのモードに
よりビート信号周波数を捕捉してフイルタ回路通
過帯域が同調状態に保持された後、所定のビート
信号波数計数時間が経過する前にビート信号パル
スの入来が途切れた場合には、信号良否判定回路
8からの後述するような表示・フイルタ制御信号
がインバータ34を介してトライステート出力を
有するラツチ回路32のDIS入力に供給され、こ
のラツチ回路32が能動状態となつて、他のラツ
チ回路25,31およびトライステートバツフア
26,31の出力が禁止状態となり、フイルタ回
路設定動作が中止されるが、フイルタ回路通過帯
域が同調状態に保持された後に所定のビート信号
波数計数時間が経過した場合には、上述した信号
良否判定回路8からの表示・フイルタ制御信号は
抑止されるので、ラツチ回路25,31およびト
ライステートバツフア26,28は能動状態のま
ま同調状態を継続する。
つぎに、信号良否判定回路8の詳細構成の例を
第7図a,bに分けて示し、その各部動作波形を
第8図a〜pに順次に示す。
図示の構成による信号良否判定回路8の回動動
作について最初に概略説明しておくと、プリセツ
トモードでフイルタ回路通過帯域の設定を行なう
場合には、モードスイツチ12をプリセツトモー
ドに切換えたうえでサーチスイツチ14を押下す
ると、バンドパスフイルタ5の通過帯域周波数は
プリセツトされた値に設定され、ハイパスフイル
タ2Hの通過帯域下限周波数が100Hzに設定され
る。かかる状態のフイルタ回路を通過したビート
信号の信号レベルをコンパレータ18a,18b
よりなる上下限判別回路により判別して、所望の
レベル範囲の上限を超えぬときに高論理値Hとな
る上限良信号Uおよび下限を下廻らぬときに高論
理値Hとなる下限良信号Lを発生させる。これら
の上下限良信号U,Lがともに発生して信号良と
なつている場合には、スタートパルスが発生して
フイルタ用カウンタ24並びに表示器20および
D−A変換器10にそれぞれ備えたカウンタがビ
ート信号パルスの計数を開始し、その計数時間が
満了した時点で上述の信号良の状態が持続してい
れば、ラツチパルスが発生し、そのラツチパルス
の発生が4〜8回繰返されると、プリセツトモー
ドのサーチを完了とし、以後は各カウンタの計数
値に従つてバンドパスフイルタ5、ハイパスフイ
ルタ2H並びに表示器20等の回路定数を設定し
て正常の動作状態に移る。
一方、上下限良信号U,Lの少なくとも一方が
発生せず、信号良の条件が満足されない信号否の
場合には、各ゲートを閉じ、各カウンタをクリア
し、計数時間設定回路9もクリアして、以後、再
び信号良の条件が満たされるまで、バンドパスフ
イルタ5、ハイパスフイルタ2H等の動作状態
を、信号否となる直前の計数値にしてそのまま持
続し、再度信号良となつた時点で、スタートパル
スを発生させて上述した一連のサーチ動作をその
都度繰返す。
なお、LDVプローブ用に試作した本発明自動
同調フイルタにおいては、フイルタ用カウンタ2
4の計数時間を10ms、表示・D−A変換用カウ
ンタの計数時間を6.28ms、とLDVプローブに合
わせて設定した。
一方、サーチモードの動作開始時には、モード
スイツチ12をサーチに切換えたうえで、サーチ
スイツチ14を押下して各フイルタの同調周波数
の掃引を開始するが、一旦ビート信号を捕捉する
と、以後は、プリセツトモートにつき上述した動
作を行つて正常動作状態に移る。
以上に概説した信号良否判定回路8の回路動作
を、第7図示の回路構成、第8図示の動作波形に
従つて以下に詳述する。
まず、プリセツトモードでビート信号を捕捉す
る場合には、モードスイツチ12をプリセツトモ
ードに切換えてサーチスイツチ14を押下する
と、マルチバイブレータ48がトリガされて第8
図aに示すようにサーチパルスが発生する。この
サーチパルスによりフリツプフロツプ47がトリ
ガされて、第8図bに示すようにプリセツトサー
チ信号が発生する。このプリセツトサーチ信号に
より、バンドパスフイルタ5はプリセツトスイツ
チ13によりプリセツトされた周波数に設定さ
れ、ハイパスフイルタ2Hは抵抗R7により決ま
る100Hzに設定される。これと同時に、マルチバ
イブレータ48からのサーチパルスはORゲート
40を介して第8図cに示すようにフリツプフロ
ツプ41をリセツトする。このフリツプフロツプ
41がリセツトされると、ビート信号を導いた
ANDゲート42が閉ざされ、したがつて、計数
時間設定回路9がリセツトされる。ついで、マル
チバイブレータ48の時定数C8・R14で決まるサ
ーチパルスの立下りにより、第8図dに示すよう
に、マルチバイブレータ50がトリガされ、その
Q出力によりゲートステータス・フリツプフロツ
プ43およびフイルタ回路カウンタ24がリセツ
トされる。これと同時に、マルチバイブレータ5
0の時定数C4・R10で決まるQ出力パルスの立下
りにより、第8図eに示すように、マルチバイブ
レータ51がトリガされてスタートパルスが発生
する。このスタートパルスは、上下限良信号U,
Lを導いたANDゲート35の出力として得られ
る良信号Aを導いたANDゲート36に導かれ、
第8図fに示すように、そのAND出力によりフ
リツプフロツプ41をトリガする。したがつて、
そのQ出力により、計数時間設定回路9が起動す
るとともに、ANDゲート42を介してフイルタ
用カウンタ24がリセツトを解除されて計数時間
の設定が開始され、フイルタ用カウンタ24がビ
ート信号パルスの計数を開始する。
上述のようにして開始した計数時間が満了した
ときに、信号良の状態が持続していた場合には、
第8図gに示すように計数時間が満了すると、第
8図hに示すようにマルチバイブレータ44がト
リガされ、そのQ出力により第8図iに示すよう
にフリツプフロツプ43がトリガされる。このフ
リツプフロツプ43にはフリツプフロツプ41の
Q出力が入力として導かれており、したがつて、
ゲートステータス・フリツプフロツプ43は計数
時間が満了した時点におけるフリツプフロツプ4
1のQ出力をサンプルすることになる。ついで、
マルチバイブレータ44の時定数C7・R13で決ま
るQ出力パルスの立下りにより、第8図jに示す
ようにマルチバイブレータ45がトリガされ、こ
のマルチバイブレータ45のQ出力とゲートステ
ータス・フリツプフロツプ43のQ出力とを
ANDゲート46に導くと、第8図hに示すよう
にそのAND出力としてラツチパルスがフイルタ
用カウンタ24に送られ、その計数値をラツチす
る。なお、ゲートステータス・フリツプフロツプ
43のQ出力が高真理値Hであるということは計
数時間が満了したことを意味する。一方、マルチ
バイブレータ45のQ出力は、ORゲート39お
よび40を順次に介して、第8図cに示すように
フリツプフロツプ41をリセツトし、ANDゲー
ト42を閉じてビート信号パルスがフイルタ用カ
ウンタ24に供給されるのを禁止するとともに、
計数時間設定回路9をリセツトする。ついで、マ
ルチバイブレータ44と45との時定数で決まる
時間の経過後にマルチバイブレータ50を第8図
lに示すようにトリガしてそのQ出力によりゲー
トステータス・フリツプフロツプ43およびフイ
ルタ用カウンタ24をリセツトするとともに、そ
のQ出力パルスの立下りで、再び、第8図d,e
につき前述したように、マルチバイブレータ51
をトリガしてスタートパルスを発生させ、その
際、信号良の状態にあれば、上述のプリセツトサ
ーチ動作を行なう。
つぎに、スタートパルスによりビート信号パル
スの計数を開始した後、計数時間の満了前に、上
下限良信号U,Lが両立せずに信号否の状態にな
つた場合には、上下限良信号U,Lを導いた排他
的ORゲート38から第8図mに示すように信号
否信号Bが発生し、ORゲート39および40を
順次に介して第8図nに示すようにフリツプフロ
ツプ41をリセツトする。したがつて、フリツプ
フロツプ41のQ出力が低論理値Lとなり、
ANDゲート42が閉じるとともに、計数時間設
定回路9がリセツトされる。この場合には、その
ときの計数値は無視されて、各フイルタの設定値
は更新されずに信号否となる前の設定値が保持さ
れる。なお、信号否となるまでに経過した計数時
間が所定値100msの半分、5msを超えていれば、
後述するように計数値と計数時間との割合いに基
づくマイクロコンピユータ62による計算値によ
つて各フイルタ定数の設定を行なう。
つぎに、上述したように一旦信号否となつた後
に再び信号良の状態に復帰した場合には、上下限
良信号U,Lを導いてANDゲート35の出力が
第8図oに示すように低論理値Lから高論理値H
に変化し、第8図pに示すように、その立上りで
マルチバイブレータ37をトリガし、そのQ出力
パルスの立下りでORゲートを介しマルチバイブ
レータ50がトリガされるので、前述したように
引続きマルチバイブレータ51からスタートパル
スが発生して上述したプリセツトサーチ動作が再
開される。なお、信号良となつた場合には、排他
的ORゲート38からは信号否信号Bが出なくな
り、フリツプフロツプ41のリセツトは解除され
る。
つぎに、サーチスイツチ14を押下したときに
信号否となつていた場合には、サーチスイツチ1
4の押下に応じて前述したようにマルチバイブレ
ータ51からスタートパルスは発生するが、信号
否となつているのでANDゲート36が閉じてお
り、フリツプフロツプ41がトリガされないの
で、スタートパルスは計数時間設定回路9に達せ
ず、また、ANDゲート42が閉ざされるので、
フイルタ用カウンタ24にビート信号パルスが供
給されない。しかしながら、サーチスイツチ14
の押下状態が継続中に信号良となれば、前述した
プリセツトサーチ動作が開始される。
つぎに、信号良の状態でフイルタ設定動作が開
始された後に、計数時間の満了前に信号否となつ
た場合には、上述したように、所定の計数時間
10msのうち、1/2の5msが経過していれば、その
ときの計数値を有効とする。前述したように、計
数時間が満了した場合には、第8図g〜iに示し
たように、ゲートステータス・フリツプフロツプ
43のQ出力が、高論理値Hとなるが、信号否と
なつた場合には、上述したようにANDゲート3
5,36が閉じてフリツプフロツプ41がトリガ
されないので、そのフリツプフロツプ41のQ出
力をマルチバイブレータ52を介して、ゲートス
テータス・フリツプフロツプ43のQ出力ととも
にNANDゲート53に導くと、その出力により
トリガされるマルチバイブレータ54から計数時
間未了信号が得られる。
上述のように各ゲート35,36が閉じたとき
に、ANDゲート36からのスタートパルスをマ
ルチバイブレータ55を介して導いてある計数時
間未了時用カウンタ7a,7bに対するANDゲ
ート57,58を閉とした後に、上述した計数時
間未了信号によつて未了ステータス・フリツプフ
ロツプ59をトリガしてそのQ出力を高論理値H
にするとともに、計数時間未了用カウンタ7a,
7bのそのときの計数値をラツチする。なお、計
数時間未了用カウンタは、ビート信号持続時間計
数用7bとビート信号計数用7aとからなつてい
る。ついで、マルチバイブレータ56の時定数
C12・R18で決まる時間の経過後にマイクロコンピ
ユータ62に割込みをかけると、マイクロコンピ
ユータ62は、計数時間未了用カウンタ7a,7
bの計数値をサンプルして、 ビート信号パルス計数値/ビート信号持続時間 =周波数 周波数×係数(α)0.628=流速 の計算を行なう。この計算が終了すると、マイク
ロコンピユータ62はフイルタ設定用および表
示・D−A変換用のトライステートバツフア付き
ラツチ32にその計算値を送る。この時点で未了
ステータス・マルチバイブレータ59のQ出力が
高論理値Hになつていればマイクロコンピユータ
62のこの計算値がANDゲート61を介してフ
イルタ設定回路11に送られるとともに、表示器
20およびD−A変換器10に送られる。
なお、未了ステータス・マルチバイブレータ5
9は、計数時間が満了したときにANDゲート4
6から導かれるラツチパルスによつてクリアされ
るので、上述の計算中にこのラツチパルスが発生
すると、マイクロコンピユータ62による上述の
計算値は無視される。また、マイクロコンピユー
タ62における上述の計算は、ビート信号持続時
間が所定計数時間10msの半分、5msに達したと
きのみに行なう。
前述した本発明フイルタの試作例においては、
LDVプローブにより測定する流体流速を1cm/
s〜100cm/sとしているので、この流速範囲に
対する周波数値は1.59KHz〜159KHzとなり、持続
時間5msにおけるビート信号パルス数は7.95〜
795となり、持続時間の測定を1μmのクロツクパ
ルスで行なえば、そのクロツクパルス数は5000と
なる。また、流速1cm/sのときには持続時間
5msのビート信号パルス数が7個または8個のい
ずれかになり、1cm/sに対する誤差は12%とな
り、持続時間が余り短いと誤差が大きくなる。
最後に、本発明自動同調フイルタを適用する好
適例としてのLDVプローブのビート信号出力ス
ペクトルおよび信号波形の例を第9図aおよびb
にそれぞれ示し、このビート信号を入力とした本
発明フイルタ装置の出力信号スペクトルおよび出
力信号波形を第10図aおよびbにそれぞれ示
す。第9図a,bと第10図a,bとをそれぞれ
比較すれば判るように、LDVプローブ出力スペ
クトルに比してフイルタ出力スペクトルにおいて
はビート信号周波数成分が明確に現われ、また、
フイルタ出力信号波形においては、プローブ出力
中の大幅な低周波レベル変化が除去されて、ほぼ
ビート信号波形のみとなつている。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、流体流速を光学的に測定するレーザドツプラ
ベロシメータ(LDV)の測定出力ビート信号の
周波数を、流体流速の変化に伴う周波数変化に追
随して通過帯域が自動的に変化するフイルタ回路
を介し、良好な信号対ノイズ比をもつて正確に測
定することができ、流速変動の大きい流体場にお
ける正確な流速測定を容易にする、という格別の
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明自動同調帯域通過フイルタ装置
におけるフイルタ回路の構成例を示すブロツク線
図、第2図および第3図は同じくそのフイルタ装
置における信号良否判定回路の判定動作の態様の
例をそれぞれ示す線図、第4図は同じくそのフイ
ルタ装置の全体構成の例を示すブロツク線図、第
5図aおよびbは同じくそのフイルタ装置におけ
る自動同調回路系統の構成例およびその一部動作
特性の例をそれぞれ示すブロツク線図および特性
曲線図、第6図は同じくそのフイルタ装置におけ
るフイルタ設定回路の詳細構成の例を示すブロツ
ク線図、第7図a,bは同じくそのフイルタ装置
における信号良否判定回路の詳細構成の例を分け
て示すブロツク線図、第8図a〜pは同じくその
信号良否判定回路の各部動作波形を順次に示す信
号波形図、第9図aおよびbはレーザドツプラベ
ロシメータの測定出力スペクトラムおよび出力信
号波形の例をそれぞれ示す信号波形図、第10図
aおよびbは本発明フイルタ装置の出力スペクト
ラムおよび出力信号波形の例をそれぞれ示す信号
波形図である。 1……LDVプローブ、2L……ローパスフイ
ルタ、2H……ハイパスフイルタ、4……加算
器、5……バンドバスフイルタ、6……波形成形
回路、7,7a,7b……計数回路、8……信号
良否判定回路、9……計数時間設定回路、10…
…D−Aコンバータ、11……フイルタ設定回
路、12……モードスイツチ、13……プリセツ
トスイツチ、14……サーチスイツチ、15……
リニアアンプ、16……AGC増幅器、17……
検波器、18a,18b,19……コンパレー
タ、20……表示器、21,33,37,44,
45,48,50,51,52,54,55,5
6,59……マルチバイブレータ(MM)、22,
23,41,43,47……フリツプフロツプ
(FF)、24,27……フイルタ用カウンタ、2
5,31,32……ラツチ回路、26,28……
トライステートバツフア、29,39,40,4
9,60……ORゲート、30……バイナリカウ
ンタ、35,36,42,46,57,58,6
1……ANDゲート、38……排他的ORゲート、
53……NANDゲート、62……マイクロコン
ピユータ、D0〜D11……ダイオード、R1〜R18
…抵抗、C1〜C12……コンデンサ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 入力信号の所望周波数成分を通過させる通過
    帯域を可変にした帯域通過フイルタと、前記通過
    帯域を除く帯域の少なくとも一部をなす阻止帯域
    を可変にした帯域阻止フイルタ回路と、前記帯域
    通過フイルタおよび前記帯域阻止フイルタ回路を
    それぞれ制御して前記通過帯域および前記阻止帯
    域をそれぞれ設定するフイルタ設定回路と、前記
    帯域通過フイルタおよび前記帯域阻止フイルタ回
    路を通過した前記入力信号の所望周波数成分の所
    定計数期間毎の波数を順次に計数する計数回路
    と、前記帯域通過フイルタおよび前記帯域阻止フ
    イルタ回路を通過した前記入力信号の所望周波数
    成分が所定レベル範囲内で前記所定計数期間毎に
    所定範囲の波数を計数し得る割合いで継続するか
    否かにより当該所望周波数成分の良否を判定する
    信号良否判定回路とを備え、前記入力信号の所望
    周波数成分を、当該所望周波数成分の周波数変化
    に応じて変化する通過帯域を介し、選択的に通過
    させ得るようにしたことを特徴とする自動同調帯
    域通過フイルタ装置。
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