JPH0225257Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は積重ね式装置の固定構造に係り、特に
第一の電子機器を第二の電子機器上に固定するた
めの固定構造に関する。

従来技術と問題点 従来より電子機器等の第一の装置を第二の装置
と組合わせて一体的に使用することが行われてい
る。例えば、車載用の無線機を家庭、オフイス等
で使用するために交流100Vの商用電源を整流し
て直流電圧を得る整流電源装置と組み合わせて一
体的に使用する場合である。この時、無線機には
スペピーカが内蔵されているため、その振動によ
り整流電源との間で接触振動音が発生する。その
ため無線機を整流電源装置に堅固に固定して接触
音を防止する必要がある。第１図は斯かる従来の
無線機の固定構造を示す図であり、１は車載用無
線機、２は整流電源装置、３は無線機１の側面に
設けられた固定用ネジ穴、４はノブ付ネジ体、５
は整流電源装置２に設けられた載置台、６は整流
電源装置２の一端から上部へ突出した保持板、７
はネジ体４を挿通させる溝、８はノブ付ネジ体螺
着用凹部、Ａは整流電源装置２の一側面である。
同図において無線機１を整流電源装置２に固定す
る場合、無線機１を保持板６と側面Ａとの間に嵌
挿して載置台５上に装着する。そして保持板６側
においては溝７と固定用ネジ穴３にノブ付ネジ体
４を連通して螺着し、また側面Ａ側においては凹
部８からノブ付ネジ体４を螺着する。このように
従来では電子機器を他の装置の上部に取付ける場
合、他の装置に第１図で示したノブ付ネジ体螺着
用凹部８等を設ける必要があり、他の装置側の加
工が複雑になるためコスト高となる。また、電子
機器の着脱作業が面倒である等の問題があつた。

考案の目的 本考案は上記従来の欠点に鑑みなされたもので
あつて、第二の装置に対する第一の装置の取付け
を容易に行い得る固定構造の提供を目的とする。

考案の構成 そして上記目的は本考案によれば第一の装置を
第二の装置の上部に取付ける固定構造において、
該第二の装置に、該第一の装置の一側面に対向し
て該第一の装置を引付ける手段を有する保持板を
設け、該保持板の該第一の装置側における前記引
付け手段の上部付近に突起を設け、前記第一の装
置を保持板に引付けることにより前記突起で第一
の装置を押圧して前記第二の装置に固定するよう
構成した積重ね式装置の固定構造の提供により達
成できる。

考案の実施例 以下図面を用いて本考案実施例を説明する。

第２図は本考案の固定構造を示す断面図であ
り、１１は第一の装置である無線機、１２は第二
の装置である整流電源装置、１６は無線機１１の
一側面Ｂに対向するよう整流電源装置１２に設け
られた保持板、１７は保持板１６において固定用
ネジ穴１３と対応する位置に設けられた貫通孔、
１８は保持板１６の無線機１１側方向で貫通孔１
７の上部付近に設けられた突起である。以上の構
成において無線機１１を整流電源装置１２上に固
定する場合、ノブ付ネジ体１４を貫通孔１７及び
固定用ネジ穴１３に連通して螺着する。これによ
り、無線機１１は保持板１６側に引付けられると
共に突起１８により押圧され、ノブ付ネジ体１４
を支点として載置台１５を押圧する。従つて無線
機１１はノブ付ネジ体１４による横方向への引付
け力及び載置台１５への縦方向の押圧力により整
流電源装置１２上に固定される。

尚、本実施例では無線機１１において側面Ｂと
対向する側面Ｃが、それと対向する整流電源装置
１２の側面Ｄと接せずとも無線機１１の固定力に
は何ら影響を及ぼさないということに留意すべき
である。整流電源装置１２の側面Ｄを利用するな
らば、突起１８を設けなくとも無線機１１をその
一側面Ｂ側から側面Ｄに押圧するような構成でも
固定できる。しかし、斯かる方法は整流電源装置
１２は無線機１１の側面Ｃと対向する側面Ｄを有
することが必須であるため無線機１１を取付ける
目的のみで整流電源装置１２の横幅を大きくする
必要が生じる。

しかし本考案の固定構造では前述した如く、無
線機１１の一側面と下面で固定する構造であるの
で、例えば第３図に示すような構成においても適
用でき、横幅のスペースが限られている場合特に
有効である。第３図において、２２は無線機、２
２は整流電源装置、２３は保持板、２４はノブ付
ネジ体、２５は保持板２３に設けた突起である。

尚、本考案は上記実施例に限られるものではな
く、例えば据置型の複数段積重ね構式のオーデイ
オ機器又はOA（オフイスオートメーシヨン）機
器にも適用可能であり、前記第二の装置は単なる
取付台であつてもよい。更に引付け手段はノブ付
ネジ体に限られるものではなく、第一の装置を引
付ける機能を有するものであればよい。また更に
本考案では三段以上の積重ね式装置にも適用でき
る。

考案の構成 以上詳細に説明した如く本考案によれば僅かな
突起を設けることにより片側のみで固定作業を行
うことができるため、固定構造が極めて簡略化で
きると共に着脱作業が極めて容易に行い得る。ま
たノブ付ネジ体等の引付け手段を半数に低減でき
るのでコストの低減をはかることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の固定構造を示す図、第２図は本
考案の実施例を示す断面図、第３図は本考案の他
の実施例を示す正面図である。 図中、１，１１，２１は無線機、２，１２，２
２は整流電源装置、４，１４，２４はノブ付ネジ
体、６，１６，２３は保持板、１８，２５は突起
である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 第一の電子機器を第二の電子機器の上部に取付
   ける固定構造において、該第二の電子機器に、該
   第一の電子機器の一側面と対向する保持板を設
   け、該保持板に前記第一の電子機器と係合して該
   第一の電子機器を前記保持板側に引付ける引付け
   手段を設け、更に該保持板の該第一の電子機器側
   における前記引付け手段の上部付近に突起を設
   け、前記第一の電子機器を保持板に引付けること
   により前記突起で第一の電子機器を前記第二の電
   子機器側に押圧して前記第二の電子機器上に固定
   するよう構成したことを特徴とする積重ね式装置
   の固定構造。