JPH0225062Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の利用分野） 本考案は冷風或いは温風を送ることにより室内
又は、気送服等の温度調整を行う空気調和装置の
改良に関するものである。

（考案の背景） 従来より、例えば冷暖房装置に見られるよう
に、フアンによつて流動される空気通路中に熱交
換器を配設し、冷房、暖房、除湿或いは加湿等を
行つたり、又は前記のように温度調整をされた空
気をダクト等によつて離れた場所に送風すること
は既に広く実施されている。

しかしながら、上記のような従来技術において
は、送風される空気の圧力が低いために、空気の
通路面積を大きくしなければならず、送風ダクト
或いは送風管等に太いものを使用しなければなら
ないといつた問題点や、送風管の配管距離をあま
り長くできないといつた問題点があつた。

（考案の目的） 本考案の目的は、上述した問題点を解決し、送
風管を細くすることができ、配管スペースを小さ
くし、とり回しを良くすることができると同時
に、送風管の配管距離を長くすることができる空
気調和装置を提供することである。

（考案の特徴） 上記の問題点を解決するために、本考案は、空
気供給系の空気取入口から熱交換器までの間の送
風管経路に、取り入れた空気を前記熱交換器の２
次側を経て端末負荷に圧送するコンプレツサを設
け、以て、高圧空気の供給により冷暖房を行うよ
うにしたことを特徴とする。

（考案の実施例） 第１図は、本考案の一実施例である空気調和装
置の回路図である。

空気調和装置１にはモータ（図示せず）によつ
て駆動される２個のコンプレツサ２，３が設けら
れる。

コンプレツサ２の吸入側は接続管４によりエア
フイルタ装置５に接続され、吐出側においては同
じく接続管６，７，８及び９により直列に配置さ
れる逆止弁１０、熱交換器１１、空気溜１２及び
リヒーター１３に接続され、以上により空気供給
系が構成される。尚、接続管９より伸延される耐
圧管１４はそれぞれ分岐され、複数個の室内装置
或いは気送服等の端末負荷１５が同時に使用可能
に接続される。尚空気溜１２はコンプレツサ２の
脈動音をなくすマフラ及びオイルミスト、ドレン
セパレータとして兼用されるものである。

もう一方のコンプレツサ３は通常の空調装置等
に使用される公知の冷媒循環回路に接続されるも
のであり、吸入側の接続管１６により受液器１７
と、又吐出側の接続管１８によりリヒーター１３
とにそれぞれ接続され、さらに、接続管２０，２
１，２２，２３，２４，２５を介して循環可能に
配置される四方弁２６、採熱、放熱フインコイル
２７、絞り弁２８及び熱交換器１１に接続され
る。尚、四方弁２６は、冷暖房の切り換えに使用
される。２９はモータ３０により回転されるフア
ン、３１はトラツプ及び排水弁であり、空気供給
系内に含まれるオイルミストや水分が排出除去さ
れる。

第１図図示実施例の動作について以下説明す
る。

エアフイルタ装置５より吸入された空気は接続
管４を通りコンプレツサ２により高気圧に加圧さ
れ、逆止弁１０を経て熱交換器１１に送られる。

一方冷媒循環回路においても、コンプレツサ３
によつて圧縮された冷媒が接続管１８、リヒータ
ー１３、四方弁２６を経て採熱、放熱フインコイ
ル２７によつて液化され、さらに絞り弁２８によ
つて生成される低温ガスとなつて供給される。

前記の高圧空気は熱交換器１１において上記低
温ガスにより冷却され、さらに空気溜１２におい
て除湿及び浄化されてリヒーター１３に圧送され
る。

そして、リヒーター１３において温度調整が行
われた前記高圧空気は耐圧ホース１４を経て各端
末負荷１５に圧送される。

第２図は、本考案による空気調和装置に使用さ
れる端末装置の一例を示す断面図である。

端末装置３１は、内部に熱交換部材３２及びタ
ービン部３３が配置され、ケース３４により固定
壁３５に取り付けられる。

タービン部３３の排気側は管３６により熱交換
部材３２と接続され、吸気側は耐圧管１４により
空気調和装置に接続され、前記タービン部３３は
空気調和装置から圧送される空気により駆動され
る。３７は、軸３８を介してタービン部３３によ
り回転される送風フアン、３９はタービン部３３
に圧送される空気の流量を調整する調整弁であ
る。

耐圧管１４より調整弁３９を介してタービン部
３３に高圧空気が圧送されると、送風フアン３７
が回転され、外気（或いは室内空気）が矢印４
０，４１の方向に吸引され、室内の矢印４２，４
３の方向に送風される。

タービン部３３において前記送風フアン３７の
回転力に使用された高圧空気は圧力を減圧され、
管３６を経て熱交換部材３２により、吸引外気を
冷却しながら前記吸引外気と共に室内に送風され
る。

第３図は、本考案による空気調和装置に使用さ
れる端末装置の他の例を示すものである。

空気調和装置１と各端末装置４４，４５，４
６，４７及び４８とは、分岐されて配設される耐
圧管４９，５０及び５１によりそれぞれ接続され
る。各端末装置４４，４５，４６，４７，４８は
同構造のものが使用される。

端末装置４４内には調整弁５２と空気吹出器５
３とが設けられ、空気調和装置１より圧送される
空気が、前記吹出器５３のノズル部５４より矢印
５５によつて示される室内の方向に吹き出され、
この空気の流動によつて外気が矢印５６で示され
る方向に吸引誘導されて、室内に導入される。

上記のようにして各端末装置４５，４６，４
７，４８の取り付けられている各室５７，５８，
５９及び６０もそれぞれ空気調和装置１より圧送
される空気と外気との混合冷気により冷房が行わ
れる。この場合、一つの空気調和装置１から多く
の端末装置４４，４５，４６，４７，４８に対し
ては、細い耐圧管４９，５０，５１により、充分
な空気が配管距離の長さに拘らず分配供給され
る。

尚、端末装置４４に送風フアン装置を追加する
ことにより、送風量を増大させたり、或いは風向
を変更できるものを構成することができる。

以上第２図及び第３図によつて説明するように
端末装置３１或いは又端末装置４４は別の動力源
を必要とすることなく送風と冷房を同時に行うこ
とができる。

尚、第１図第２図及び第３図においては、空気
調和装置１が冷房を行う場合について説明した
が、暖房を行う場合においても同様に、空気調和
装置１より端末負荷１５や端末装置３１或いは端
末装置４４，４５，４６，４７，４８に対して
は、高圧空気が圧送される。

（変形例） 第１図図示実施例においては電動式のコンプレ
ツサ２，３を使用したが、エンジンによつて駆動
されるコンプレツサを使用することもできる。
又、使用される端末装置も、第２図或いは第３図
図示のものには限定されない。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案によれば、空気供
給系の空気取入口から熱交換器までの間の送風管
経路に、取り入れた空気を前記熱交換器の２次側
を経て端末負荷に圧送するコンプレツサを設けた
ので、送風管を細くでき、配管スペースを小さく
し、とり回しを良くすることができると同時に、
送風管の配管距離を長くすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す回路図、第２
図は本考案による空気調和装置に対して使用され
る端末装置の一例を示す断面図、第３図は同じく
本考案による空気調和装置に対して使用される他
の端末装置の配置図である。 １……空気調和装置、２，３……コンプレツ
サ、１０……逆止弁、１１……熱交換器、１２…
…空気溜、１３……リヒーター、１４……耐圧ホ
ース、１５……端末負荷、２６……四方弁、３１
……端末装置、３２……熱交換部材、３３……タ
ービン部、４４，４５，４６，４７，４８……端
末装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱交換器の１次側に冷媒循環回路を配設し、前
   記熱交換器の２次側に、空気を端末負荷に供給す
   る空気供給系を配設して、前記冷媒循環回路に冷
   媒を循環させ、前記冷媒の液化及び気化作用によ
   つて熱交換を行い、該熱交換によつて前記空気供
   給系の送風温度を調節するように構成された空気
   調和装置において、前記空気供給系の空気取入口
   から前記熱交換器までの間の送風管経路に、取り
   入れた空気を前記熱交換器の２次側を経て前記端
   末負荷に圧送するコンプレツサを設けたことを特
   徴とする空気調和装置。