JPH02249791A - 双胴高速船 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野Ｊ 本発明は、双胴高速船に係り、特に、胴部分の造波を小
さくするとともに、双胴船特有の胴体相互の波干渉を減
少させて、高速航海を可能とするものである。

「従来技術とその課題Ｊ 従来、双胴船として、高速航海可能な半滑走型のカタマ
ランや、低速航海を主とした排水ｍ型のものがある。こ
れら双胴船は、それぞれ横波を受けたとき等の走行安定
性が良い等の何点を存するものである。

しかし、前者のカタマシンは、双胴部分を部分浮上させ
た状態で滑走する半滑走型であることにより、波浪が大
きい場合にその影響を受は易くなるとともに、構造を軽
くする必要性があるために大型の船には適さないとされ
ている。

また、後者の排水造型双胴船は、双胴部分を大部分水没
させた状態で運行する低速航海を目的としているために
、大きな排水量（つまり浮力）を得ることができるが、
高速化を図るために動力を増大させても、ラストハンプ
付近で大きな抵抗を生じることや、起こした波の相互干
渉が双胴間で生じて造波抵抗の増大を招くこと等により
、高速航海を行なうことが困難である。

本発明は、■造波抵抗の低減により高速航海を可能とす
ること、■積載量の増大を図ること等を目的とするしの
である。

「課題を解決するための手段」 本発明は、これらの課題を解決するための二つの手段を
提案している。

第１の手段は、船本体の下部に二つの胴部分を備えた双
胴船において、二つの胴部分は、これらの満載時吃水線
における長さ寸法を幅寸法の１２倍ないし３０倍とする
長尺状に形成するとともに、左右の間隔を幅寸法以上に
形成してなる構成の双胴高速船としている。

また、第２の手段は、二つの胴部分か船本体の前後に長
尺状に突出形成されている構成を第！の手段に付加して
いるものである。

「作用　Ｊ 船本体の下部に位置する二つの胴部分の大部分が水中に
没することにより、排水量型双胴船１こ準Ｕて全体の浮
力が得られ、また、双胴船固Ｈの安定性が得られる。

胴部分の長尺形状に基づいて、航海時には波切り状態と
なって造波現象の発生を抑制し、造波抵抗を低減させる
ことによって高速航海を可能とする。

船本体よりも二つの胴部分を前後に突出させることによ
って、双胴部分の長尺化を容易にするとともに、衝突事
故時等において、前後に突出した胴部分が損傷を受けた
場合にあってら、一部分に留どめて船本体を保護するも
のである。

［実施例Ｊ 以下、第１図及び第２図を参照して、本発明に係る双胴
高速船の一実施例を説明する。

図中において、符号ｌは船本体、２は船首側胴部分、３
は船尾側胴部分、４は中央胴部分、ＰＬは満載時吃水線
である。

船本体１は、左右二つの中央胴部分４の上に搭載されて
一体化されており、その全体が満水時吃水線ＦＬよりも
上方に位置するように設定されるとともに、その幅寸法
は、第２図に示すように、中央５１部分４における幅寸
法Ｂ。の２倍と、二つの中央胴部分４・４の対向間隔Ｂ
１とを合計したらのとされる。

船首側胴部分２と船尾側胴部分３とは、船本体Ｉよりら
前後方向に突出される長尺で先端が鋭角なものとされ、
中央胴部分４と同じ幅寸法のものを一体化することによ
って、全体として前後方向に長い形状の胴部分を形成し
ており、これらの胴部分２・３・４を合わ仕た満載時吃
水線ＰＬにおける長さ寸法りは、幅寸法Ｂ。の１２倍な
いし３０倍に設定されるとともに、二つの胴部分の対向
間隔Ｂ、が中央胴部分４の幅寸法Ｂ。以上となるように
、例えば１倍ないし３倍程度に設定される。

また、船本体１と船首胴部分２及び船尾胴部分３とは、
第１図に示すようｊこ、比較的滑らかに結合される。

しかして、このように構成されている双胴高速船では、
満水時吃水線ＰＬが胴部分２・３・４の側方上部に設定
されているために、基本的には、船本体１の下部に位置
する左右二つの胴部分２・３・４の大部分が水中に没す
ることになって、前述した排水量型双胴船に準じて全体
の浮力が得られるとともに、左右二つの胴部分２・３・
４に基づいて、双胴船固有の安定性が得られる。

また、満水時吃水線ＦＬの高さレベルで比較して、左右
二つの胴部分２・３・４の全体長さ寸法りが、幅寸法Ｂ
。の１２倍ないし３０倍とされているために、双胴高速
船の航海時には、波切り状態となって造波現象を抑制す
ることになり、排水量型双胴船に準するものでありなが
ら造波抵抗の低減が図られ、推進動力の小型化や有効利
用を図り、高速航海が可能となる。

この場合において、航海時の抵抗を造波抵抗と摩擦抵抗
とに別けて考察すると、胴部分２・３・４の長さ寸法を
幅寸法の１２倍ないし３０倍とするとともに、 対向間隔Ｂ１≧幅寸法Ｂ。

となるように設定すると、例えば３０ノツトないし５０
ノツトの航海時には、造波抵抗と摩擦抵抗との比がほぼ
１〜０．２程度に近付いて、推進動力の有効利用効率が
向上し、速度制限範囲の拡大により高速航海を容易に行
なうことができる。

そして、船本体１よりも左右二つの胴部分２・３・４を
前後に突出させるようにすると、胴部分２・３・４を長
尺形状とすることが容易となるのに加えて、衝突事故時
等において、突出した胴部分２・３・４の損傷が生じた
場合においても、損傷が一部分のみに留どまって、船本
体１１こ及ぶことを避けることも可能となる。

「発明の効果」 以上説明したように、本発明に係る双胴高速船によれば
、以下のような優れた効果を奏する。

Ａ・船本体の下部の二つの胴部分が長さ寸法を幅寸法の
１２倍ないし３０倍とする長尺状とすることにより、二
つの胴部分が船本体の前後に長尺状に突出形成されるた
めに、造波抵抗の少ない長尺形状とすることを容易にす
るととらに、突出した胴部分が船本体を保護する効果が
期待されるものである。

Ｂ・また、上記により、双胴船固有の安定性が得られる
ことに加えて、造波抵抗の低減が図られるとともに、推
進動力の有効利用により高速航海が可能となる。

Ｃ０二つの胴部分の左右の間隔を幅寸法以上に形成して
いるから、二つの胴部分の大部分が水中に没して排水量
型双胴船に準じて全体の浮力が得られて、積載量の増大
を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明に係る双胴高速船の一実施例
を示すしので、第１図は正面図、第２図は平面図である
。 １・・・・・・船本体、 ２・・・・・・船首側胴部分、 ３・・・・・・船尾側胴部分、 ４・・・・・・中央胴部分、 ＦＬ・・・・・・満載時吃水線。 出願人　　石川島播磨重工業株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、船本体の下部に二つの胴部分を備えた双胴船におい
   て、二つの胴部分は、これらの満載時吃水線における長
   さ寸法を幅寸法の１２倍ないし３０倍とする長尺状に形
   成するとともに、左右の間隔を幅寸法以上に形成してな
   ることを特徴とする双胴高速船。 ２、二つの胴部分が船本体の前後に長尺状に突出形成さ
   れていることを特徴とする請求項１記載の双胴高速船。