JPH022385Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は着せ替え人形用衣装に関するものであ
る。

従来、着せ替え人形用の衣装には、ドレスや普
段着など実際の衣装と同じように作られた各種形
態のものがあり、これらは一般に縫製加工によつ
て製造されている。ところが、例えばレオタード
のように体にフイツトすることの要求される衣装
の場合には、それを縫製加工によつて製造する
と、縫い目が外部に現れて著しく体裁を損ねるば
かりでなく、多くの手数がかかつて高価なものに
なり易い。

本考案は、縫い目のない衣装を簡単且つ安価に
提供できるようにすることを目的とするもので、
かかる目的を達成するため、本考案においては、
二つの筒状体が並列に位置する分岐部と両筒状体
が一体に結合する結合部とを交互に備えた織物素
材を各分岐部の中間位置で切断し、これによつて
得られる切断片の結合部によつて衣装の胴衣部を
形成すると共に、該結合部の両側に位置する筒状
体によつてストツキング部及び袖部を形成し、該
袖部を形成する二つの筒状体の分岐点を切開して
襟刳を形成したことを特徴とするものである。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に
説明するに、第１図に示す衣装は、胴衣部１の上
下にストツキング部２と袖部３とを一体に備え、
胴衣部１の上部に襟刳４を形成したもので、該衣
装は、第２図に示すような伸縮性ある織物素材５
によつて形成されている。

上記織物素材５は、二つの小径の筒状体６，６
が並列に位置する分岐部７と、これらの筒状体
６，６が一体に結合された大径の結合部８とを交
互に備えたものとして構成されており、この織物
素材５から上記衣装を形成するに際しては、該織
物素材５を、各分岐部７における結合部８側へ若
干偏寄した位置（鎖線位置）で切断し、それによ
つて、結合部８の両側に長短の筒状体６，６を備
えた切断片９を形成する。そして、この切断片９
における結合部８を上記衣装の胴衣部１とし、該
結合部８の一側に位置する長尺の筒状体６，６の
先端を閉塞加工することによつて上記ストツキン
グ部２，２を形成すると共に、結合部８の他側に
位置する短尺の筒状体６，６の先端に解れ防止処
理を施すことによつて上記袖部３，３を形成し、
さらに、該袖部３，３を形成する二つの筒状体
６，６の分岐点１０を切開し、その縁部に解れ防
止処理を施すことによつて上記襟刳４を形成す
る。

かくして形成された衣装は、第３図に示すよう
に、襟刳４を通じてその内部に人形１１を挿入
し、これによつて該人形に被着される。

このように、本考案によれば、二つの筒状体が
並列に位置する分岐部と両筒状体が一体をなす結
合部とを交互に備えた長尺の織物素材を切断し、
それによつて得られる切断片を用いて衣装を形成
するようにしたので、従来のような縫製加工を一
切必要とせず、袖部や襟刳などにおける開口部分
の解れ防止処理やストツキング部先端の閉塞処理
など簡単な加工を施すだけで全体を一体に形成す
ることができ、しかも、縫い目がないため、この
縫い目によつて体裁が損なわれたり、品質が低下
する等の問題もなく、高品質の製品を簡単且つ安
価に提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る衣装の一実施例を示す斜
視図、第２図はその製造過程の説明図、第３図は
使用状態での斜視図である。 １……胴衣装、２……ストツキング部、３……
袖部、４……襟刳、５……織物素材、６……筒状
体、７……分岐部、８……結合部、９……切断
片、１０……分岐点。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 二つの筒状体が並列に位置する分岐部と両筒状
   体が一体に結合する結合部とを交互に備えた織物
   素材を各分岐部の中間位置で切断し、これによつ
   て得られる切断片の結合部によつて衣装の胴衣部
   を形成すると共に、該結合部の両側に位置する筒
   状体によつてストツキング部及び袖部を形成し、
   該袖部を形成する二つの筒状体の分岐点を切開し
   て襟刳を形成したことを特徴とする着せ替え人形
   用衣装。