JPH02237069A - 電荷移動錯体電気素子 - Google Patents

電荷移動錯体電気素子

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JPH02237069A
JPH02237069A JP1056997A JP5699789A JPH02237069A JP H02237069 A JPH02237069 A JP H02237069A JP 1056997 A JP1056997 A JP 1056997A JP 5699789 A JP5699789 A JP 5699789A JP H02237069 A JPH02237069 A JP H02237069A
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JP
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charge transfer
resistance state
transfer complex
electric element
voltage
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JP1056997A
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English (en)
Inventor
Chiaki Sato
千秋 佐藤
Seiichi Wakamatsu
若松 誠一
Kaoru Tadokoro
田所 かおる
Toyoo Nishiyama
西山 東洋雄
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、電荷移勤錯体の特性を利用したスイッチン
グ素子や記憶素子などの電荷移動錯体電気素子に関する
. 〔従来の技術〕 電荷移動錯体化合物を用いた電気素子については、米国
特許第4371883号公報や特開昭62−95876
号公報などに開示され、第1図に示すように、2つの対
向する電極1.2の間に電荷移動錯体1i13を有して
なる電気素子4を基本的な構成としている. この電気素子は、たとえば次のようにして作製する, 
CuまたはAgなどのドナーとなる材料からなる基板を
TCNQ (テトラシアノキノジメタン)などの中性の
アクセプタ分子をア七トチトリルなどの溶媒中に溶解し
た溶液に浸す.この時に酸化還元反応が起こりアクセブ
タ分子のイオンラジカルとの金属塩を形成する.この反
応により結晶が適当な厚さ(数pm)にまで成長したら
溶媒中から基板を取り出し、真空乾燥により溶媒を除去
した後、^lまたはCrの上部電極を蒸着などにより形
成する. この電荷移動錯体電気素子4に第6図に示すように、直
列抵抗5を介して電圧を印加した場合の電圧一電流特性
(V−1特性という)は、第7図に示すように、印加電
圧がしきい値電圧V?に到達するとロードラインに沿っ
てA点からB点に移行して不連続に変化し、層3の抵抗
値が高抵抗状態から低抵抗状態に変化していることを示
している.このような抵抗変化は電流制御型の負抵抗と
呼ばれている. このように、電荷移勤錯体層3がしきい値V,を境とし
て抵抗値が高抵抗状態から低抵抗状態の2つの安定な状
態、いわゆる双安定状態を有することについて先の米国
特許の発明者らは、例えば、 Cu”  (TCNQ’  )  ).      C
u   .  +Cu”  (TCNQ’  ))−−
.+  (TCNQ” )−・・−・−−−一−・・ 
(1) なる電気化学反応が所定の電界Eのもとて固体結晶中に
生ずるとしている.この反応(1)により、有am荷移
動錯体中に電気的に中性なCu@とTCNQ”とが等量
ずつ生じ、層2の導電性を上昇させ、高抵抗状態から低
抵抗状態に変化するものと説明している. そして米国特許の発明者らは、電荷移動錯体層3が、ス
イッチング特性、すなわち印加電圧がしきい値電圧に到
達すると高抵抗状態から低抵抗状態に変化するが印加電
圧を除去(零電圧)すると高抵抗状態に復帰する特性を
示すか、メ゛モリ特性、すなわち印加電圧がしきい値電
圧に到達して低抵抗状態一変化すると印加電圧を除去し
ても低抵抗状態が保持・記憶される特性を示すかは、錯
体を構成しているアクセプタ分子の酸化還元電位による
としている.すなわち、酸化還元電位の低いアクセプタ
分子であるTCN Q M e * (2.5ジメチル
−7.7,8.8テトラシアノキノジメタン) ,  
T C N Q ( O M e ) *(2.5ジメ
チルエーテル−7.7.8.8テトラシアノキノジメタ
ン)を用いた場合はスイッチング特性を有する電気素子
となる.一方、酸化還元電位の高いアクセブタ分子であ
るTCNQF.(2.3,5.6テトラフルオロ−7.
7,8.8テトラシアノキノジメタン)を用いた場合は
メモリ特性を有する電気素子となる.また、中間的な酸
化還元電位を有するT C N Q4)T NAP(テ
トラシアノナフトキノジメタン)を用いるとスイッチン
グ特性またはメモリ特性を示す電気素子となるとしてい
る. このように電荷移動錯体電気素子は、電流制御型の負抵
抗を示す電気素子として注目されていた. 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、上述した電荷移動錯体電気素子は、印加
電圧がしきい値電圧に到達すると高抵抗状態から低抵抗
状態に変化する電流制御型の負抵抗を示す電気素子であ
るために、第7図に示すごとく低抵抗状態に変化した際
に電流が急激に増大することになり電気素子が損傷をう
けて、電圧を取去ったりその他のイレース操作を行なっ
ても、低抵抗状態から高抵抗状態に復帰しなくなるとい
う問題が発生する. このように電気素子に過大な電流が流れることを防止す
るには、第6図に示すように、電気素子4に対して直列
に接続するロード抵抗5を大きくする必要があるが、そ
れは電気素子にしきい値電圧以上の電圧を加えるための
電B6の電圧を過大なものにすることになるので、実用
的なスイッチング素子やメモリ素子とすることが困難に
なるという問題がある. この発明は、上述した問題点を克服するものであり、ス
イッチングによる過大電流の発生のない信鯨性の高い電
気素子を提供することを目的とする. 〔問題点を解決するための手段および作用〕この発明は
、2つの対向する電極間に電荷移動錯体層を有する電気
素子において、電荷移動錯体層は、電極間に印加される
印加電圧がしきい値電圧に到達するとその抵抗値が相対
的に低抵抗な状態から高抵抗な状態に変化する特性を有
するものであることを特徴としている.すなわち、この
発明の電荷移#Ilf体電気素子は、後に詳述される第
2図に示すように、初期は低抵抗状態にあるがしきい値
電圧Vt+を越えると高抵抗状態に変化することによっ
て電流を減少させるから、電気素子に過大な電流が流れ
ることがないものである. なお、このような特異な特性を示す電荷移勅錯体は、こ
の電荷移動錯体を構成しているアクセブタ分子とドナー
原子またはドナー分子との比が1よりも大であることが
望ましい.このことの理由はまだよく判らないが、次の
ようなものとして考えることができる.一般に電荷移動
錯体化合物においては、ドナー分子からアクセプタ分子
に電子がトランスファする.この場合、電子が完全にア
クセブタ分子に局在すると、イオン化してしまい電気伝
導度が極端に低くなり、電気は流れない状態となる.と
ころが、例えばCu−TCNQの様な電荷移動錯体の場
合には、電荷移動度が1より小さいのでアクセプタ、及
びドナーが完全にイオン化して電子がアクセプタに局在
するのではなく、中途半端な状態であり、電子はアクセ
プタ分子に局在することはない.したがって、Cu−T
CNQ結晶内部をみた場合、アクセブタ分子がドナー分
子からの電子を受け取っていない場合があり、この中性
のアクセプタ分子が電気伝導に寄与する. すなわち、結晶内部の、電気的に中性アクセプタ分子は
、電子を担うでいない空の(分子)軌道を有し、この空
軌道に電子が入ることにより、電子が分子の積層方向に
移動することができ、電気伝導する.電気伝導にはこの
空軌道を有する中性のアクセブタ分子が大きな意味をも
つ. したがって、ドナーとアクセプタの比がllからずれて
アクセブタの方が多い結晶の場合、たとえばドナーであ
るCuからアクセブタであるTCNQへのエレクトロン
トランスファがあっても、中性のアクセプタ分子TCN
Q’が多く存在することになり、1:1の組成を有する
結晶より比較的抵抗値が低くなる. この結晶層に電圧を加えると、第3図に示すように、電
極lから電子eが注入される.1t子eは、電荷移動諧
体層3内のamしているアクセプタ分子8間の電子のト
ランスフスアにより積層方向に移動する.すなわち、前
に述べた様に、電子が移動したあとのアクセプタ分子8
の空軌道に他の電子が入り、その電子が移動したあとの
空軌道にさらに他の電子が入る過程が連続的に生じるこ
とにより電流が流れる.さらに、電荷移動錯体層3に加
える電圧を上昇させると、しきい値電圧Vt+で低抵抗
伏慧がら高抵抗状態となる. これは次のように説明される.第4図に示すように、ド
ナー分子9であるCu” がしきい値電?V■を越える
とさらに電子を放出し、ドナー分子の第2のイオン化状
態10であるCu”になる.これに対応してアクセブタ
分子8の空軌道は電子により占有されるためにアクセブ
タ分子の積層方向には空軌道を存するアクセブタ分子が
なくなり、アクセブタ分子8間の電子の移動がきわめて
起こりにくくなる.すなわち電荷移動錯体N3が絶縁化
して高抵抗状態となり、電流は流れない.なお、結晶全
体の電気的な中性は、ドナー分子であるCu”が電子を
放出して2価のCu”となることで保持される, 記憶情報の対応としては、論理値の″1”は上記N3が
高抵抗状態に、論理値の“゜0”は低抵抗状態に対応さ
せる. この発明の電気素子を構成することのできる電荷移動錯
体N3としては、ドナーとして、銀.銅.鉄.ニッケル
.コバルトまたはセリエームを含む無機陽イオンからな
る群より選択された1種以上と、アクセブタとして、一
般式:(CM)ffic ( − Z − ’) C 
(CN)!〔ここで、(−Z−)は、 であり、これらの構造式中のA,B,C,D、E,F,
G,H及びIは、それぞれ独立して水素、ハロゲン原子
、炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜3のエ
ーテル基またはシアノ基である〕で表わされる化合物か
らなる群より選択した1種以上とから構成された錯体化
合物を含んでなる薄層を挙げることができ、例えば、C
u−TCNQ(銅一テトラシアノキノジメタン錯体) 
、Cu − T N A P (銅11,11,12.
12ーテトラシアノ−2.6−ナフトキノジメタン錯体
) 、Cu  TCNQF4(!l’4−2.3.5.
6 一テトラフルオロ−7.7,8.8−テトラシアノ
キノジメタン錯体) 、AgTCNQ,AgTNAP 
, Ag T C N Q F a等を含んでなる薄層
を好適なものとして挙げることができる. この発明の電気素子において、電荷移動錯体層を相対的
に高抵抗な状態から低抵抗な状態にもどすイレース法と
しては、印加電圧を逆極性にして印加するか、電気素子
を加熱する場合と、紫外光から可視光までの望ましい電
磁放射線を照射する場合とがある.これらのイレース操
作と組合せることにより電気素子は繰返しスイッチング
特性を有するものとなる. またこの発明の別の構成では、2つの対向する電極間に
電荷移動錯体層を有する電荷移動錯体電気素子において
、電荷移動錯体層は、電気素子の電掻間に印加される印
加電圧が第1のしきい{at圧を越えるとその抵抗値が
第1の低抵抗な状態から相対的に高抵抗な状態に変化し
、さらに上記印加電圧がこの第1のしきい値電圧より高
い第2のしきい値電圧に到達すると上記の高抵抗な状態
から第2の低抵抗な状態に変化する特性を有するもので
あることを特徴としている. このような特性を有する電気素子は、後に詳述される第
5図゛に示すように、第1の低抵抗な状態から印加電圧
を上昇させて第1のしきい値電圧vytを越えると相対
的に高抵抗な状態に変化することによって電流値を減少
させるから電気素子に過大な1l流が流れることがない
.そして印加電圧をさらに上昇させて第2のしきい値電
圧v0に到達すると高抵抗な状態から第2の低抵抗な状
態に変化するから、上記の高抵抗状態を消去したり従来
の電流制御型の電気素子としての用途など種々の展開を
可能にするものである. 例えば、この電気素子において第1の低抵抗な状態と上
記高抵抗な状態との可逆的な変化を消去可能な一時書込
みメモリとして用い、上記第1の低抵抗な状態または高
抵抗な状態から第2の低抵抗な状態への不可逆的な変化
を消去不能な書込みメモリとして用いるようにすること
ができる. 〔実施例〕 次に、この発明を一実施例により説明する.この実施例
における電荷移動錯体電気素子は、以下のようにして作
製されたものである.ガラス基仮の一方の面に銅を真空
蒸着して第1の電極基板を形成した.基板は、ガラス材
の他にエポキシ、ポリエレンなどの平滑な表面を有する
プラスチック板などを用いることができる.この電極基
板を硫酸水溶液または塩化第2鉄水溶液によってエッチ
ングした後、NWI水で洗浄してNtガスプロアーで乾
燥する.次に、TCNQはいったんア七トニトリル中に
溶解した後に再結晶させて純度が向上したものを用いて
、蒸留精製したアセトニトリル中に溶解してTCNQ濃
度100■750dの溶液を作製する. このTCNQのアセトニトリル溶液にN3ガスを吹きこ
んでパブリング脱気した後に、先にガラス基板上に形成
した第1の電極を20℃で約1時間浸漬して、銅蒸着膜
上にC u − T C NQ,’結晶を成長させる。
この場合の浸漬時間は、従来の電流制御型の電荷移動諧
体を形成する場合は数十秒であったがこ−れを30〜1
20分とかなり長めにとることにより、結晶中にTCN
Q”分子をとりこませて結晶中のTCNQ:Cuの比率
を1よりも大となるようにすることが大切である. つづいて、この基板をアセトニトリル溶液がら取り出し
て、精製したアセトニトリルで洗浄して未反応のTCN
Qを洗浄除去し、これを真空乾燥する. 最後に、この電荷移動錯体層の上面にアルミニュームを
真空蒸着して第2の電極とし、1対の電極間に電荷移動
錯体層を有する電気素子を得る. このようにして形成した電気素子を第6図に示される直
列抵抗5を配置した回路で測定したV−1特性は、第2
図および第5図に示すよう?、これまでの電荷移動錯体
電気素子に見られない、きわめて特異なものとなってい
る.まず電気素子4への印加電圧を零ボルトから除々に
上昇させていくと、零点らかK点にむかう軌跡をたどっ
て電流値は上昇する.この時の電荷移動譜体N3の抵抗
値は数百オームから数十キロオームの範囲内にある.だ
が、3〜12Vのあたりにあるしきい値電圧V■をこえ
ると、K点からL点にむかうロードラインに沿って電圧
の上昇と電流の降下が同時的に進行する.これは電荷移
動諧体層の抵抗値が低抵抗状態から高抵抗状態に変化し
ていることを示すものである.L点に至った後に電源電
圧を減少させて電気素子への印加電圧を降下させるとL
点から零点にむかう軌跡をたどる.そして印加電圧が零
の零点に到達した後に、たとえば1日間放置して、再び
電圧を上昇させると零点からL点にむかう軌跡をたどる
ので、電荷移動錯体層が高抵抗状態に保持されているこ
とを示し、この電気素子4がメモリー特性を有するもの
であることを示している.この時の電荷移動錯体Jil
3の抵抗値は数メガオームになっている. 電気素子4の高抵抗状態をイレースして低抵抗状態に復
帰させるには、次のような操作が有効である. ■電気素子4に対して、高抵抗状態に移行させるために
印加した電圧の極性とは逆の掻性の電圧およそ−0.0
2〜−2■を印加する.これにより電気素子は低抵抗状
態に移行し、再び電圧を印加すると零点からK点までの
軌跡とほぼ同様の軌跡をたどることになる. ■あるいは、電気素子を606〜100℃に加熱するこ
とによっても低抵抗状態に復帰する.これらのイレース
操作と印加電圧の制御により、電気素子4はメモリ状態
と消去状態の2値の間を自在に変化させることができる
.次に、第5図に示すごとく、この電気素子4が高抵抗
状態となってL点に到達した後に、更に印加電圧を上昇
させると高抵抗状態のままM点までの軌跡をたどるが、
第2のしきい値電圧VTt、これはおよそ15〜30V
の範囲にある、に到達したM点からはN点までのロード
ラインに沿うて電流の上昇と電圧の降下が同時に進行す
る門これは電荷移動諧体N3の抵抗値が高抵抗状態から
第2の低抵抗状態に変化していることを示している.N
点に到達した後に印加電圧を降下させると零点に至る軌
跡をたどり、電荷移動錯体層が第2低抵抗状態にあるこ
とを示している.この時の抵抗値は数十オーム以下であ
り、第1の低抵抗状態よりもかなり低い抵抗状態にある
.この第2の低抵抗状態は印加電圧を零にしても、更に
逆極性の電圧を印加しても保持され、第2の低抵抗状態
における■−■特性を示すだけとなる.現時点では、こ
の第2の低抵抗状態をイレースする方法が見つかってお
らず、不可逆な変化となっていることを意味している.
この第2のしきい値電圧V?1に到達して高抵抗状態か
ら第2の低抵抗状態への変化は、一見すると第7図に示
される従来のタイプにおいてV?に到達した時の変化と
同じもののように見えるが、第5図に示されるものは不
可逆的変化であり、従来のものはイレース可能な可逆的
変化である点で相違しており、その原理も異なっている
ものと思われる. ところで、第2図、第5図に示されるV−1特性を示す
電荷移動錯体層は上述した実施例の製法によってのみ形
成されるものではなく、たとえば、w4電極などのドナ
ー材の面に、TCNQなどのアクセプタ分子を加熱気化
することによって気相蒸着し、これを加熱することによ
って固相における酸化還元反応をすすめ電極上に電荷移
勅錯体を形成する「気相蒸着法」によっても形成するこ
とができる.実際に、錯体結晶中のアクセプタ分子とド
ナー原子またはドナー分子との比を1よりも大に形成す
ることによって前述の実施例とほぼ同様の結果が得られ
ている. また第5図に示されるように、第1のしきい4tL電圧
Vt+における、第1の低抵抗状態から高抵抗状態への
変化と前述のイレース操作を組合?ることによって、こ
の電気素子を書込み消去の可能なメモリとして用い、第
2のしきい値電圧V■に到達して生じる高抵抗状態から
第2の低抵抗状態への不可逆的変化は消去不能な書込み
メモリとして用いることができるので、ひとつの電気素
子を二様の用途に使用することができる. (発明の効果) この発明の電荷移動錯体電気素子は、印加電圧がしきい
値電圧を越えると低抵抗状態から高抵抗状態に変化して
電流を減少させるものであるから、電気素子に過大な電
流が流れることによる損傷のない安定な電気素子とする
ことができる. また、この電気素子の電荷移動錯体層は、電荷移動錯体
を構成するアクセプタ分子とドナー原子またはドナー分
子との比を1よりも大とすることによって得られるから
、この電荷移動錯体を形成することが容易となった. 更に、この電気素子の高抵抗状態をイレースするには、
逆極性電圧を印加するか、電荷移動錯体層を加熱すれば
よいから、容易に低抵抗状態に復帰させることができる
. 第1と第2のしきい値電圧を有し、印加電圧が第1のし
きい値電圧を越えると第1の低抵抗状態から高抵抗状態
に変化し、第2のしきい値電圧を越えると高抵抗状態か
ら第2の低抵抗状態に変化する電気素子においては、印
加電圧が第1のしきい値を越えると高抵抗状態に変化す
るから電流が過大となることがなく電気素子を安定なも
のとすると共に、印加電圧が第2のしきい値電圧に到達
すると高抵抗状態から低抵抗状態に変化するから、高抵
抗状態の消去や、従来の電流制御型の電気素子としての
用途など種々の展開を可能とするものである. したがって、この電気素子では、第1のしきい値電圧に
よる可逆的変化を利用して消去可能な一時書込みメモリ
として使用し、第2のしきい値電圧による不可逆的変化
を利用して消去不能な書込みメモリとして使用するとい
う、二様?記憶素子としての使用が可能となる.
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の電荷移動錯体電気素子の基本的な構
成を示す断面図、第2図はこの発明の電気素子の電圧一
電流特性を例示するグラフ、第3図.第4図はこの発明
の電気素子の原理を示す模式図、第5図はこの発明の他
の電気素子の電圧一電流特性を例示するグラフ、第6図
は遷へ 電気素子の電圧一電流特性を吟定するための回路図、第
7図は従来の電荷移動語体電気素子の電圧一電流特性を
示すグラフである. 1,2 ・−・−・・・・−i橿

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)2つの対向する電極間に電荷移動錯体層を有する
    電気素子において、 上記電荷移動錯体層は、電気素子の電極間に印加される
    印加電圧が電気素子が有するしきい値電圧を越えるとそ
    の抵抗値が相対的に低抵抗な状態から高抵抗な状態に変
    化する特性を有していることを特徴とする電荷移動錯体
    電気素子。
  2. (2)上記電荷移動錯体を構成しているアクセプタ分子
    とドナー原子またはドナー分子との比が1よりも大であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の電荷移動錯体電気
    素子。
  3. (3)上記電荷移動錯体層は、上記高抵抗な状態におい
    て印加電圧を零にしても高抵抗な状態が保持され、上記
    電気素子に逆極性の電圧を印加することにより低抵抗な
    状態に復帰するものであることを特徴とする請求項1に
    記載の電荷移動錯体電気素子。
  4. (4)上記電荷移動錯体層は、上記高抵抗な状態におい
    て印加電圧を零にしても高抵抗な状態が保持され、上記
    電気素子を加熱すると低抵抗な状態に復帰するものであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の電荷移動錯体電気
    素子。
  5. (5)2つの対向する電極間に電荷移動錯体層を有する
    電荷移動錯体電気素子において、 上記電荷移動錯体層は、電気素子の電極間に印加される
    印加電圧が第1のしきい値電圧を越えるとその抵抗値が
    第1の低抵抗な状態から相対的に高抵抗な状態に変化し
    、さらに上記印加電圧がこの第1のしきい値電圧より高
    い第2のしきい値電圧に到達すると上記高抵抗な状態か
    ら第2の低抵抗な状態に変化する特性を有することを特
    徴とする電荷移動錯体電気素子。
  6. (6)上記電気素子の第1の低抵抗な状態と高抵抗な状
    態との可逆的な変化を消去可能な一時書込みメモリとし
    て用い、上記電気素子の第1の低抵抗な状態または高抵
    抗な状態から第2の低抵抗な状態への不可逆的な変化を
    消去不能な書込みメモリとして用いることを特徴とする
    請求項5に記載の電荷移動錯体電気素子。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008124471A (ja) * 2006-11-09 2008-05-29 Samsung Electronics Co Ltd 不揮発性記憶装置及びその動作方法

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JP2008124471A (ja) * 2006-11-09 2008-05-29 Samsung Electronics Co Ltd 不揮発性記憶装置及びその動作方法

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