JPH0223377Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動鉋盤に関するものである。

自動鉋盤においては鉋刃の研磨のための取り付
け、取り外しおよびセツテングが頻繁に行なわ
れ、その都度鉋胴の固定、固定解除が鉋胴固定装
置により行なわれる。

ところでこの鉋胴固定装置と電動機の操作とが
別々のものであつたため、鉋胴固定装置により鉋
胴を固定したまま誤つて電動機のスイツチを操作
し、鉋胴固定装置および動力伝達部の破損、更に
は電動機を焼損することがあつた。またコーシヨ
ンラベル等で注意を促すものもあるが、上述の場
合と同様に誤操作によりスイツチ操作をしてしま
いがちであつた。

本考案は以上の点に鑑みなされたものであり、
鉋胴を固定したままで電動機のスイツチ操作を防
止することを可能とした自動鉋盤を提供すること
を目的とするものである。

すなわち本考案はベース上に設けられたコラム
と、このコラムに摺動自在に取り付けられた送材
テーブルと、前記コラムの頭部に設けられたヘツ
ドと、このヘツドに装着され、かつスイツチを有
する電動機および鉋刃を保持する回転自在な鉋胴
と、この鉋胴を固定する鉋胴固定装置とを備えて
いる自動鉋盤において、前記鉋胴固定装置が前記
鉋胴に設けた切欠溝と、この切欠溝に嵌合するよ
うに前記電動機側部に設けた電動機穴に上下摺動
自在に挿入した固定用軸と、この固定用軸の前記
電動機穴と前記固定用軸の頭部との間に挿入した
ばねとで構成されると共に、前記固定用軸の頭部
には前記鉋胴の固定時に連動して前記電動機のス
イツチを覆い、かつ前記スイツチの操作を阻止す
る阻止部材が設けられたものであることを特徴と
するものであり、これによつて鉋胴の固定時には
電動機のスイツチはその操作が阻止されるように
なる。

以下、図示した実施例に基づいて本考案を説明
する。第１図から第４図には本考案の一実施例が
示されている。同図に示されているように送材テ
ーブル１はベース２およびヘツド３に固着された
コラム４上に上下摺動可能に装着され、ねじ軸５
を介してベース２にねじ嵌合している。送材テー
ブル１の上下昇降はハンドル（図示せず）を操作
し、ねじ軸５を介して行なわれる。ヘツド３には
鉋胴６および送材部等が回転可能に軸支され、電
動機７により回転駆動されるように組込まれてい
る。そして鉋胴６を固定する鉋胴固定装置が設け
られている。このように構成された自動鉋盤で本
実施例では鉋胴固定装置を鉋胴６に設けた切欠溝
８と、この切欠溝８に嵌合するように電動機７側
部に設けた電動機穴７ａに上下摺動自在に挿入し
た固定用軸９と、この固定用軸９の電動機穴７ａ
と固定用軸９の頭部との間に挿入したばね１０と
で構成すると共に、固定用軸９の頭部には鉋胴６
の固定時に連動して電動機７のスイツチ１１を覆
い、かつスイツチ１１の操作を阻止する阻止部材
１２を設けた。このようにすることにより鉋胴６
の固定時には電動機７のスイツチ１１はその操作
が阻止されるようになつて、鉋胴６を固定したま
まで電動機７のスイツチ操作を防止することを可
能とした自動鉋盤を得ることができる。

すなわち鉋胴６の上方に設けた固定用軸９は電
動機７側部に設けた電動機穴７ａに上下摺動およ
び回動自在に嵌合し、固定用軸９の回動に伴い上
下動できるように電動機穴７ａ下部を末広がり状
とし、固定用軸９に固着されたピンを設ける。ま
た固定用軸９を上方に押圧するばね１０を電動機
穴７ａとの間に配設する。固定用軸９の下方の鉋
胴６には固定用の切欠溝８を設け、スイツチ１１
の操作面を覆う阻止部材１２を固定用軸９の頭部
に固着させる。このようにすることにより固定用
軸９を図中Ｂ方向に回動すればピン１３外周が電
動機穴７ａ下部に末広がりに形成された内壁面に
接することにより、ピン１３は前記内壁面に沿つ
て下方向へ案内され、鉋胴６の切欠溝８に固定用
軸９が嵌合して鉋胴６が固定される。この際に固
定用軸９の頭部に固着した阻止部材１２もＢ方向
に回動し、スイツチ１１の操作面を覆う。このと
き、ピン１３先端は電動機穴７ａ下端面に当接し
た状態となり、この両部材の当接が固定用軸９の
上昇移動を阻止することとなる。また固定用軸９
を図中Ａ方向に回動すると鉋胴６から固定用軸が
外れると共に、阻止部材１２もＡ方向に回動し、
スイツチ１１の操作面が開放され、スイツチ１１
の操作が可能となる。このように鉋胴６を固定す
るための固定用軸９の操作により阻止部材１２が
回動してスイツチ１１を覆うようにしたので、鉋
胴６の固定用軸９による固定時にはスイツチ１１
が阻止部材１２で覆われるようになつて、鉋胴６
を固定したままスイツチ１１の操作をされること
がなくなり、鉋胴固定装置、動力伝達部の破損お
よび電動機７の焼損等が防止でき、安全性を高め
ることができる。また単純な構造のため短時間で
製作することができる。

なお阻止部材１２の回動範囲を制限するように
してもよい。このようにすることにより、操作性
を上述の場合よりもよくすることができる。

なおまたスイツチ１１の全面でなくOFF側の
みを阻止部材１２で覆うようにしてもよい。この
ようにすることによりスイツチ１１がOFFして
いない限り鉋胴６の固定ができなくなり、スイツ
チ１１をONのまま電源プラグを抜いて鉋胴６の
固定をしようとしてもできない。従つて誤操作し
ても鉋胴６を固定したまま電動機７を回転させる
ことができない。

上述のように本考案は鉋胴を固定したままで電
動機のスイツチを操作することができなくなつ
て、鉋胴を固定したままで電動機のスイツチ操作
を防止することを可能とした自動鉋盤を得ること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の自動鉋盤の一実施例を示す正
面図、第２図は第１図の側面図であつて鉋胴固定
装置の開放状態を示した図、第３図は第２図に示
した鉋胴固定装置により鉋胴を固定した状態を示
す側面図、第４図は第２図の上面図である。 １……送材テーブル、２……ベース、３……ヘ
ツド、４……コラム、６……鉋胴、７……電動
機、７ａ……電動機穴、８……切欠溝、９……固
定用軸、１０……ばね、１１……スイツチ、１２
……阻止部材、１３……ピン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ベース上に設けられたコラムと、このコラム
   に摺動自在に取り付けられた送材テーブルと、
   前記コラムの頭部に設けられたヘツドと、この
   ヘツドに装着され、かつスイツチを有する電動
   機および鉋刃を保持する回転自在な鉋胴と、こ
   の鉋胴を固定する鉋胴固定装置とを備えている
   自動鉋盤において、前記鉋胴固定装置が前記鉋
   胴に設けた切欠溝と、この切欠溝に嵌合するよ
   うに前記電動機側部に設けた電動機穴に上下摺
   動自在に挿入した固定用軸と、この固定用軸の
   前記電動機穴と前記固定用軸の頭部との間に挿
   入したばねとで構成されると共に、前記固定用
   軸の頭部には前記鉋胴の固定時に連動して前記
   電動機のスイツチを覆い、かつ前記スイツチの
   操作を阻止する阻止部材が設けられたものであ
   ることを特徴とする自動鉋盤。 ２ 前記電動機穴が、その下部側が末広がり状に
   形成されたものである実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の自動鉋盤。 ３ 前記固定用軸が、その上下移動時に前記末広
   がり部の内壁に摺動するピンが設けられたもの
   である実用新案登録請求の範囲第１項記載の自
   動鉋盤。