JPH0223201Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は筒状の本体の先端にカールブラシ等の
アタツチメントを取付け、そのアタツチメントを
本体とともに回転させながら使用するヘアードラ
イヤに関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

従来のこの種のヘアードライヤを第１図および
第２図に示し、図中１が筒状の本体で、この本体
１内に電動フアン２およびヒータ３が収納されて
いる。本体１の後端面は吸気口４として開口し、
この吸気口４にキヤツプ５が装着されている。こ
のキヤツプ５はその中央部にコード取付部６を、
周辺に通気部７……を有し、上記取付部６に回転
コネクタ８を介してコードプロテクタ９が回転自
在に取付けられ、このプロテクタ９に電源コード
１０の一端側が挿入されている。回転コネクタ８
にはこのコネクタ８を介して電源コード１０と導
通するリード線１１，１１が接続され、これらリ
ード線１１，１１がキヤツプ５の中央部分からそ
の周縁側に引き出され、さらに本体１の内周面の
長手方向に沿つて配線され、上記電動フアン２お
よびヒータ３に接続されている。

本体１０の先端には吐出口１２が設けられ、こ
の吐出口１２に必要に応じてカールブラシ等のア
タツチメント１３を取付けるようになつている。
なお、キヤツプ５の各通気部７……には髪の巻き
込みを防止するネツト１４が張られ、また本体１
の外周面には運転スイツチや風量調節摘み等を備
える操作部１５が設けられている。

このように構成されたヘアードライヤは、電動
フアン２の駆動により各通気部７……から吸気口
４を通して本体１内に順次空気が吸い込まれ、そ
れがヒータ３により加熱されて温風となり、この
温風が吐出口１２からアタツチメント１３を経て
順次吐出される。しかしてこの状態のもとで、本
体１を手で握り、本体１とともにアタツチメント
１３を回転させながらそのアタツチメント１３を
介して髪の手入れを行う。このように本体１は回
転操作されるが、電源コード１０はその本体１に
対して回転自在であり、しがつて電源コード１０
が捩じれるということがない。

ところがこのような従来の構成においては、吸
気口４の中央部分にコード取付部６が対向して配
置するため、このコード取付部６が本体１内への
通風の大きな抵抗となり、効率性を低下させてし
まう。また、リード線１１，１１が吸気口４の中
央部分から本体１の内周面側に導出されて配線さ
れるため、その一部が通気部７……を通して外部
から見えてしまい、外観的体裁が低下するという
問題があつた。

〔考案の目的〕

本考案はこのような点に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、空気を本体内に効
率よく吸い込むことができるとともに、外観的体
裁の低下を招くことのないヘアードライヤを提供
することにある。

〔考案の概要〕

本考案はこのような目的を達成するために、電
動フアンおよびヒータを収納した筒状の本体の外
周に摺動環を回動自在に装着し、この摺動環に上
記電動フアンおよびヒータへの通電用の電源コー
ドを取付け、上記筒状の本体の一端の開口の全体
を、上記電動フアンの全域に対向する吸気口とし
て開放させるようにしたものである。

〔考案の実施例〕

以下、本考案の一実施例について第３図ないし
第６図を参照して説明する。なお、本実施例にお
いて、第１図および第２図に示す従来の構成と同
一の部分については同符を付してその説明を省略
する。本体１の後端面の開口すなわち吸気口４
は、その全体が電動フアン２の全域に対向するよ
うに開放されていて、その全面が通気性に優れる
硬質のネツト２０で覆われている。そして本体１
の後端の外周にその周方向に沿つて連続するガイ
ド溝２１が形成され、このガイド溝２１に非導電
材で形成された摺動環２２が回動自在に装着され
ている。この摺動環２２は断面がコ字形をなし、
その内側にはガイド溝２１に沿つて並列に一対の
環状の導電板２３，２３が配置している。これら
導電板２３，２３の一部には本体１の壁面を貫通
してリード線２４，２４の一端が接続され、この
リード線２４，２４の他端側が本体１の内周面の
長手方向に沿つて配線され電動フアン２およびヒ
ータ３に接続されている。摺動環２２の外周面一
部にはコードプロテクタ２５が溶着等により取付
けられ、このコードプロテクタ２５は本体１の後
方側に傾斜して突出し、そしてこのコードプロテ
クタ２５内に電源コード２６の一端側が挿入され
ている。摺動環２２の内面にはコードプロテクタ
２５の取付部分に対応する位置において一対の導
電ブラシ２７，２７が設けられ、これらブラシ２
７，２７は弾性板材からなり、その一端がそれぞ
れ上記導電板２３，２３に弾性的に当接してい
る。コードプロテクタ２５に挿入された電源コー
ド２６のリード線２６ａ，２６ａは摺動環２２の
回動方向に並列して配置し、その各端末が上記導
電ブラシ２７，２７にそれぞれ接続され、これに
より電源コード２６から導電ブラシ２７，２７、
導電板２３，２３、リード線２４，２４を通して
電動フアン２およびヒータ３に対する通電が達成
されるようになつている。

このような構成によれば、吸気口４の開口面部
分に何ら通風の抵抗となるような部材が配置しな
いから、電動フアン２の駆動に伴つてその吸気口
４から本体１内に空気が円滑に効率よく流入す
る。またリード線２４，２４は本体１の内周面に
沿うのみで吸気口４の開口面部分を通ることがな
いから、それが外部から目視されるというような
ことがなく、したがつて外観的体裁を良好に保つ
ことができる。

このドライヤの操作時には、本体１に対して相
対的に摺動環２２がガイド溝２１に沿つて回動す
る。この際導電ブラシ２７，２７は導電板２３，
２３と摺動してその電気的接続を保持する。摺動
環２２の回動時にはコードプロテクタ２５ととも
に電源コード２６も一体的に回動し、これに伴い
電源コード２６には第６図にＭで示す回転モーメ
ントが生じる。電源コード２６を構成するリード
線２６ａ，２６ａは摺動環２２の回動方向すなわ
ちモーメントの作用方向に並列して配置してお
り、このためそのモーメントに対抗する大きな力
が生じ、電源コード２６の屈曲が抑制され、リー
ド線２６ａ，２６ａの破断等に対する防止効果が
向上する。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、本体内に
空気を効率よく吸い込むことができるとともに、
外観的体裁を低下させることがないという効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のヘアードライヤを示す側面図、
第２図はその一部の断面図、第３図は本考案の一
実施例に係るヘアードライヤを示す側面図、第４
図は同じく背面図、第５図はその一部の断面図、
第６図はその要部の断面図である。 １……本体、２……電動フアン、３……ヒー
タ、４……吸気口、２２……摺動環、２５……コ
ードプロテクタ、２６……電源コード、２６ａ…
…リード線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電動フアンおよびヒータを収納した筒状の本体
   の外周に摺動環を回動自在に装着し、この摺動環
   に上記電動フアンおよびヒータへの通電用の電源
   コードを取付け、上記筒状の本体の一端の開口の
   全体を、上記電動フアンの全域に対向する吸気口
   として開放させたことを特徴とするヘアードライ
   ヤ。