JPH02224904A - 精密端面旋削方法及び精密旋盤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、端面旋削時のバイトの芯高のずれによって生
ずる回転中心部の削り残しを除去するための精密端面旋
削方法及びそのための精密旋盤に関するものである。

従来の技術 超精密端面旋削加工により、反射鏡や光学レンズ等の面
加工を行う場合、工作物の回転中心とバイトの芯高のず
れにより、中心部に削り残しの凸部が残る。従来この凸
部をできるだけ小さく目立たないものにするために、刃
物台に組込まれた微調整機構を用いて、入念にバイトの
芯高調整を行っているが、１回の調整で満足な結果が得
られる事がなく、最終的に凸部が目立たないようになる
まで、試し削りと芯高調整を繰返し行っている。

発明が解決しようとする課題 従来の技術で述べたバイトの芯高調整は、時間がかかり
非能率であるという問題点を有している。

本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑み
なされたものであり、その目的とするところは、時間の
かかるバイト芯高の微細調整を行うことなく、容易に中
心部の削り残しを除去できる精密端面旋削方法及びそれ
を行うための精密旋盤を提供しようとするものである。

課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明における精密端面旋
削方法は、工作物の回転中心部でバイトを高さ方向に変
位させながら回転中心部の削り残しを除去するものであ
る。

またこれを行うための精密旋盤は、バイト取付部の後方
に薄肉部を有し、前記バイト取付部の下側に印加電圧に
比例して軸方向変位する圧電素子を設けた芯高可変形刃
物台を有するものである。

作用 バイトの芯高を工作物の回転中心に対して僅かに下側に
なるよう芯高調整幅を有してセントし、工作物の端面切
削に際し、バイトの刃先が工作物中心の真下に達したと
き切削送りを止め、芯高可変形刃物台の圧電素子に電圧
を供給して刃先を高さ方向に変位させながら中心部の削
り残しを除去する。

実施例 実施例について第１図〜第６図を参照して説明する。公
知の超精密ＮＣ旋盤において、ヘッド上に削設されたＸ
軸方向のすべり案内面上に往復台１が移動可能に載置さ
れ、往復台１はベツド固着のＮＣ制御のサーボモータ２
により、ボールねじ３を介して移動位置決めされる。更
に往復台１上に削設されたＸ軸方向のすべり案内面ｌａ
上に、上面にＸ軸方向の複数本のＴａを有する中台４が
移動可能に載置され、中台４上に芯高可変形刃物台１０
が着脱可能に取付けられており、中台は往復台に固着の
ＮＣ駆動のサーボモータ５によりボールねじ６を介して
移動位置決めされる。

ベツド上左側に主軸台７が固着されており、主軸台７に
は複数の軸受により主軸８が回転可能に軸承され、主軸
先端に工作物Ｗを把持するチャック９が取付けられてい
る。

刃物台１０の基台１工は中台上に複数のボルト１１ｂに
よって固着され、基台１１の主軸側端面に削設された垂
直方向のあり形すべり案内面１１ａ上に、バイト取付台
１２が移動可能に設けられている。バイト取付台１２の
移動は、あり形すべり案内面１１ａに対し平行に設けら
れ上端にノブ１３ａを有する芯高手動調整用ポル１−１
３の回転により行われるようになっており、芯高調整終
了後は基台１１の側面に設けられたクランプ片１４を、
ボルト１５により基台及びバイト取付台のすべり案内面
１２ａに押圧することにより、バイト取付台１２を基台
にクランプするようになっている。更にバイト取付台１
２は、Ｚ軸垂直断面を表す第３図のように、中央部に下
側傾斜面に開口する中空部を有し、バイト１６の刃先が
上下に旋回し易いように、バイトの後方すべり案内面１
２ａ寄り位置に薄肉部１２ｂが形成されている。そして
中空部の下側傾斜面に開口する端面１２Ｃ，１２ｄ間に
、バイト取付面に対して４５＠の角度を有して圧電素子
１７が取付けられており、圧電素子１７に当接する下側
端面１２ｄは、すり割溝１２ｅによって形成される薄肉
部１２ｇの先端に設けられており、バイト取付台下側に
圧電素子と同心に設けられた調節ボルト１８によって、
常時両端面１２ｃ、１２ｄに圧電素子が密着するように
調節可能となっている。圧電素子１７は、圧電磁器を極
性が対向するように積層したものが使用され、これに直
流電圧を印加すると、印加電圧に比例した軸方向変位が
得られる市販の積層型圧電アクチュエータ等を使用する
ことができる。更にバイト取付台１２の両側面にカバー
２０．２１が固着されており、カバー２０には圧電素子
１７への電圧供給用電線のコネクタ２２が取付けられて
おり、カバー２１の垂直面の下側に刻設された溝の側面
１２ｆに、バイト取付台１２の側面下側にブラケフト２
３を介して固着のマイクロセンサ２４の計測端子が当接
しており、圧電素子１７によるバイト１６の刃先の動き
を検出するようになっている。

続いて本実施例の作用について説明する。主軸チャック
９に把持された工作物Ｗが回転され、往復台１のＸ軸方
向の移動と、中台４のＸ軸方向の移動でバイト１６が端
面切削開始位置に位置決めされ、サーボモータ５が回転
されて、バイト１６が工作物Ｗの回転中心に向かって切
削送り速度で移動され精密端面旋削が行われる。この場
合、バイトの芯高と工作物の回転中心とのずれ量りがあ
るとすれば、刃先が回転中心の真下に達した時、直径２
ｈの削り残しができる。この位置で切削送りを止めて圧
電素子１７に電圧を供給して軸方向変位させ、刃先を垂
直（Ｙ軸）方向に芯高のずれｈよりも僅かに大きく変位
させて削り残しを除去する。　尚、バイトの刃先のＹ軸
方向の変位は、厳密には薄肉部１２ｂを中心とする旋回
端の軌跡であってＹ軸方向の直線移動ではないが、刃先
が旋回中心に対し略同−水平面上にあることと、芯高の
ずれ量りが０．１　ｎ程度の微少量であることにより実
質上仕上面の粗さに影響はない。むしろ仕上面に影響が
あるのは、工作物の回転中心の真下に正確に刃先を位置
決めすることで、第５図に示すようにバイト１６をＸ軸
方向の送り量ｆｃ＊ｓ／ｒｅｖ　）で回転中心に向かっ
て移動させて端面切削を行った場合、表面粗さＨｍａ　
ｘはｆ２／８Ｒ（ＲはバイトのノーズＲ）で算出するこ
とができ、この表面粗さに対し見かけ上削り残しがない
ようにするためには、刃先と工作物回転中心とのずれ量
ΔＸが送り量ｆの１／２以下になるよう位置決めする必
要がある。

発明の効果 本発明は上述のとおり構成されているので、次に記載す
る効果を奏する。刃物台に圧電素子を組込みバイト刃先
を微少量高さ方向に変位させて工作物中心部の削り残し
を除去するようになしたので、バイトの芯高を工作物中
心に正確に合わせる面倒な作業がなくなり作業能率が向
上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は芯高可変形刃物台の上面図、第２図は芯高可変
形刃物台の側面図、第３図は第１図のＡＡ線線断断面図
第４図は精密ＮＣ旋盤の構成図、第５図は実施例の作用
説明用で、バイトの送り方向に対して直角かつ上から見
た工作物とバイトの図、第６図は同じ〈実施例の作用説
明用で、工作物を正面から見たバイトの送りの方向を表
した図である。 Ｗ・・工作物　　　　１０・・刃物台 １２ｂ・・薄肉部　　１６・・バイト １７・・圧電素子

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）端面旋削において、工作物（Ｗ）の回転中心部で
   バイト（１６）を高さ方向に微少量変位させながら前記
   回転中心部の削り残しを除去することを特徴とする精密
   端面旋削方法。
2. （２）バイト（１６）取付部の後方に薄肉部（１２ｂ）
   を有し前記バイト取付部の下側に印加電圧に比例して軸
   方向変位する圧電素子（１７）を設けた芯高可変形刃物
   台（１０）を有することを特徴とする精密旋盤。