JPH02223936A - 電気泳動表示装置及びその製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は電気泳動粒子を利用した表示装置に於いて、樹
脂製フィルム等からなる一方の可撓性電極板と、分散系
を小区間に不連続相に分割する為の熱融着可能な多孔性
スペーサとの利用により該スペーサの番孔に分散系を確
実に封入できるように構成した電気泳動表示装置及びそ
の製造法に関する。

「従来の技術」 電気泳動粒子を利用したこの種の電気泳動表示装置は、
第４図の如く、対向面に各々酸化インジウム・スズ等の
適宜な透明導電部材を用いて所要の表示用電極パターン
２．４を各別に形成した二枚の透明ガラス板ｌ、３を設
け、液体分散媒に電気泳動粒子６を分散させた分散系７
をその対向間隙間に封入すべくスペーサ機能を兼ねる封
止部材５を外周部位に配装した構造を有する。

このような構造の電気泳動表示装置は、電極パターン２
．４に表示駆動用電圧を印加して電気泳動粒子６を電極
パターン２．４に吸着・離反させ得るように分散系７に
電界を作用させて電気泳動粒子６の分布状態を変えると
こにより分散系７の光学的特性に変化を与えて文字、記
号又は図形等の所望の表示動作を行わせるものである。

分散系７の封入態様として上記の如く端部に設けた封止
部材５によって連続相状に構成する場合には、画電極パ
ターン２．４間の間隔むら等による電界強度の不均一に
起因して電気泳動粒子６が電極パターン面と平行方向な
移動を起こして電気泳動粒子の濃度分・布に偏りを生じ
、その結果この電気泳動表示装置を長時間繰返し使用す
ると電気泳動粒子の濃度が場所的に不均一になったり表
示むらを発生するという問題がある。

そこで、このような不都合を解消する手段として、第５
図に示すように、多数の透孔を穿設した多孔性スペーサ
８を用いて各透孔に分散系を封入することにより、分散
系７を小区間に不連続相に分割封入するような構造も特
開昭４９−３２０３８号、特開昭５９−３４５１８号或
イハ特開昭５９−１７１９３０号各公報等丁番られてい
る。

「発明が解決しようとする課題」 しかし、多孔性スペーサを用いて分散系を小区間に不連
続相に分割する分散系分割型の電気泳動表示装置の上記
公知例の場合に於いて、両電極板に基板フィルムを各々
使用する場合には、フィルムの変形等によって多孔性ス
ペーサと電極板間に隙間を生じ易いので、電気泳動粒子
の偏在を発生させる虞がある。

他方に於いて、双方ともガラス板基材で両電極板を構成
する場合には、ガラス板の平面性と多孔性スペーサの厚
みの分布の関係により、多孔性スペーサと電極板間に隙
間を残す部分を発生するので、この構造でも電気泳動粒
子の偏在を防止することは容易ではない。

更に、両電極板と介装多孔性スペーサとを予め接着した
セル構造のものでは、多孔性スペーサの番孔に分散系を
一様に注入することは非常に困難である等、分散系注入
処理に伴なう製造上の難点が種々存在する他、分散系注
入の不完全な部分が発生して表示欠陥となる虞が多分に
あり、信頼性の高い表示装置を得る上での解決課題は多
い。

「課題を解決するための手段」 本発明は、多孔性スペーサを用いる分散系分割型の電気
泳動表示装置に於いて、多孔性スペーサに熱融着可能な
接着層を具備させると共に、電極板の一方を可撓性に構
成することにより、多孔性スペーサの番孔に分散系を容
易確実に注入可能な電気泳動表示装置及びその製造法を
提供するものである。

その為に、本発明の電気泳動表示装置に於いては、少な
くとも一方が透明質に構成された一組の対向配置した電
極板間に多孔性スペーサを介して電気泳動粒子を分散さ
せた分散系を小区間に不連続相に分割して封入する構造
の電気泳動表示装置に於いて、上記対向電極板の一方を
可撓性に構成し、且つ他の電極板を透明な剛体で構成す
ると共に、これら両電極板間に介装される上記多孔性ス
ペーサに対して少なくとも上記可撓性電極板と熱融着可
能なホットメルト接着層を具備する構成を有する。電極
板と熱融着で接合される多孔性スペーサは、ポリエチレ
ンフィルム等のフィルム部材の両面にポリアミド系等の
シート状ホットメルト接着剤からなる接着層を積層し、
該積層体に所要の透孔な多数穿設したものを使用できる
。

斯かる電気泳動表示装置は、先ずフィルム部材及び透明
ガラス板の各一方面に所要の電極パターンを各々形成し
た可撓性電極板と透明な剛体電極板とを用意し、該剛体
電極板の電極パターン側に配装した熱融着可能な多孔性
スペーサに対し電気泳動粒子を分散させた分散系を過剰
に供給した後、上記可撓性電極板をその電極パターンが
上記剛体電極板の電極パターンと対面するように」−２
多孔性スペーサ上に配装し、次に上記可撓性電極板の上
面にその一端部から順次的な加熱押圧力を付与して余分
な分散系を押し出しながら該多孔性スペーサと上記可撓
性電極板とを熱融着させることにより該多孔性スペーサ
の番孔に上記分散系を封入保持する手法の採用で、多孔
性スペーサの番孔に対する分散系の完全な封入処理とこ
のスペーサの電極板に対する接合処理とが確実且つ速や
かに行われる。

「実　施　例」 以下、図示の実施例を参照しながら本発明を更に詳述す
る。第１図中、１は透明な剛体電極板を構成する為の基
材としての透明なガラス板であってその上面には酸化イ
ンジウム・スズ等の透明導電材料を用いて所要の電極パ
ターン２を適宜形成しである。この剛体電極板の一七面
には、分散系を小区間に分割して封入する為の熱融着可
能な多孔性スペーサ８を配装してあり、１０は該スペー
サ８の両面に設けたその為のホットメルト接着層である
。この熱融着可能な多孔性スペーサ８は、例えば第３図
の如く、ポリエチレンフィルムからなるスペーサ用フィ
ルム部材の両面にポリアミド系のシー１−状ホラｌ−メ
ルト接着層１０を積層し、（：の積層シート状物にパン
チ又はレーザ等の手段で所要の透孔１１を多数形成して
構成できる。

所かる熱融着可能な多孔性スペーサ１２の上面には、−
ト記剛体側電極パターン２と対向する面に他の電極パタ
ーン４を形成したフィルム基材９からなる可撓性電極板
を電極板間隙が約１０１．ｔ、ｒｎどなるように配装し
であるが、該可撓性電極板は、上記多孔性スペーサ８の
番孔に過剰に供給した分散系７を可撓性電極板の上面か
ら加熱押圧力を作用させて該スペーサ８に密着させなが
ら余分な分散系７を順次押し出すと共に、可撓性電極板
とこのスペーサ８との熱融着接合を行なうことにより、
該多孔性スペーサ８の番孔に空孔のない分散系７の完全
な封入を行なわせる為のものであって、分散系７０分割
封入処理と構成部材間の封止処理とを容易迅速に行なう
手段として好適である。

分散系７に用いる電気泳動粒子は、酸化チタンや周知の
各種のコロイド粒子の他、神々の有機、無ＰＡ質顔料、
染料、セラミックス若しくは樹脂等の微粉末などを適宜
使用できる。また、分散系７の分散媒には、炭化水素、
ハロゲン化炭化水素、芳香族炭化水素等の他、天然又は
合成の各種の油等を任意使用できる。そして１分散系７
には必要ならば、電解質、界面活性剤、金属石けんの他
、樹脂、ゴム、油、ワニス、フンバウンド等の粒子から
なる荷電制御剤に加え、分散剤、潤滑剤或いは安定化剤
等を適宜添加できる。更に、電気泳動粒子の荷電を正又
は負に統一したり、ゼータ電位を高める手段の他、電気
泳動粒子の電極パターン２．４に対する吸着性や分散媒
の粘度等の調整も適宜行える。

上記の分散系分割型の電気泳動表示装置を製作するには
、透明ガラス板ｌ及び透明電極パターン２からなる剛体
電極板の該電極パターン２の側に熱融着可能な多孔性ス
ペーサ８を熱接着した後、表示目的に最適な如く適宜な
液体分散媒に酸化チタン等の電気泳動粒子を分散させて
予め調製した分散系７をこの多孔性スペーサ８に所要量
以上に過剰に供給して該スペーサ８を分散系７で完全に
覆っておく１分散系７は、分散媒として、ヘキシルベン
ゼン１００　ｃｃを用意し、これにオイルブルー〇Ａか
らなる濃紺の染料１ｇとシルパンＳ８３からなる界面活
性剤０．５ｇとを溶かし、この溶媒に電気泳動粒子とし
て酸化チタン５ｇを分散させることによりこの分散系を
予め調製しておく。

次いで、第２図の如く可撓性電極板をその電極パターン
４が剛体電極板の電極パターン２と対面するように熱融
着可能な多孔性スペーサ８に重ね合わせた状態で可撓性
電極板の上面側に加熱ローラ１２等の利用による加熱押
圧力を作用させてその一端部から順次的に封入封止処理
を施すと、可撓性電極板は多孔性スペーサ８に十分に押
し付けられてホットメルト接着層１０と熱融着接合され
と共に、多孔性スペーサ８に対して過剰に供給された余
分な分散系は該スペーサ８の番孔１１から押し出されて
分散系７の適正な封入処理が行われる。これにより、多
孔性スペーサ８に空孔のない分割型分散系の完全な封入
処理と部材相互の接合処理とを容易迅速に施すことが出
来る。

上記の如く製作した電気泳動表示装置の電極板間に直流
ＴＯＶの電圧を反復的に印加してスイッチング試験を行
なったところ、１００万回のスイッチング経過後でも電
気泳動粒子の偏りは認められず、コントラストの良好な
表示動作を得た。

「発明の効果」 本発明に係る電気泳動表示装置は、以上のとおり、多孔
性スペーサを使用して分散系を小区間に不連続相に分割
して電極板間に封入する電気泳動表示装置に於いて、両
型極板の一方を可撓性に、その他方を剛体に各々構成し
、この両電極板間に熱融着可能な多孔性スペーサを介装
すべく構成してあので、分散系を過剰に供給した熱融着
可能な多孔性スペーサ上に可撓性電極板を配装した状態
で該可撓性電極板側に加熱押圧力を順次作用させること
によって、余分な分散系を押し出すと共に多孔性スペー
サと可撓性電極板との熱融着接合を行いながら多孔性ス
ペーサの番孔に分散系を確実に封入でき、従って、空孔
のない分散系の分割型封入処理を能率よく短時間に容易
確実に行える。

熱融着可能な多孔性スペーサに対する分散系の封入処理
と電極板間接合処理とを同時的に施すことが出来るので
、工程の簡易化を図れる。

斯かる電気泳動表示装置は、その簡易な構成と相俟って
この種の多孔性スペーサの番孔に対して分散系を完全に
封入する手法として極めて有利である。

従って、本発明による電気泳動表示装置及びその製造法
の採用により、表示欠陥のないコントラストの良好な表
示信頼性の高い優れた分散系分割型の電気泳動表示装置
を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に従って透明剛体電極板と可
撓性電極板との間に熱融着可能な多孔性スペーサを具備
するように構成した分散系分割型の電気泳動表示装置の
概念的な拡大断面構成図、 第２図は本発明の手法に従って分散系の封入処理と多孔
性スペーサに対する電極板の熱融着処理とを説明する為
の図、 第３図は本発明で採用した熱融着可能な多孔性スペーサ
の概念的な部分拡大斜視構成図、第４図は多孔性スペー
サを使用しない従来構造による分散系連続相型の電気泳
動表示装置の概念的断面構成図、そして、 第５図は多孔性スペーサを使用した従来構造に従った分
散系連続相型の電気泳動表示装置の概念的断面構成図で
ある。 ｌ　、　３　： ２、４　： ５　： ６　ニ ア　： ８　： ９　： ｌ　Ｏ： １１　： ｌ　２　： 透明ガラス板 電極パターン 端部スペーサ 電気泳動粒子 表示用分散系 多孔性スペーサ フィルム基材 ホットメルト接着層 多　　数　　の　　透　　孔 加　　熱　　口　　−　　ラ 第１ 図 第２図 第４図

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）少なくとも一方が透明質に構成された一組の対向
   配置した電極板間に多孔性スペーサを介して電気泳動粒
   子を分散させた分散系を不連続相に分割して封入する構
   造の電気泳動表示装置に於いて、上記対向電極板の一方
   を可撓性に構成し、且つ他の電極板を透明な剛体で構成
   すると共に、これら両電極板間に介装される上記多孔性
   スペーサに対して少なくとも上記可撓性電極板と熱融着
   可能なホットメルト接着層を具備させるように構成した
   ことを特徴とする電気泳動表示装置。
2. （２）前記熱融着可能な多孔性スペーサが、フィルム部
   材と、このフィルム部材の両面に形成したホットメルト
   接着層と及びこのシート状物に対して多数穿設した透孔
   とで構成された請求項（１）の電気泳動表示装置。
3. （３）フィルム部材及び透明ガラス板の各一方面に所要
   の電極パターンを各々形成した可撓性電極板と透明な剛
   体電極板とを用意し、該剛体電極板の電極パターン側に
   配装した熱融着可能な多孔性スペーサに対し電気泳動粒
   子を分散させた分散系を過剰に供給した後、上記可撓性
   電極板をその電極パターンが上記剛体電極板の電極パタ
   ーンと対面するように上記多孔性スペーサ上に配装し、
   次に上記可撓性電極板の上面に加熱押圧力を付与して余
   分な分散系を押し出しながら該多孔性スペーサと上記可
   撓性電極板とを熱融着させることにより該多孔性スペー
   サの各孔に上記分散系を封入保持することを特徴とする
   電気泳動表示装置の製造法。
4. （４）前記剛体電極板と上記多孔性スペーサとが予め接
   合される請求項（３）の電気泳動表示装置の製造法。
5. （５）前記多孔性スペーサと上記可撓性電極板との熱融
   着処理が該可撓性電極板上面の一端部から順次付与され
   る熱ローラの加熱押圧力により行われる請求項（３）又
   は（４）の電気泳動表示装置の製造法。
6. （６）前記多孔性スペーサの一方面又は両面に対してホ
   ットメルト接着層を形成する請求項（３）乃至は（５）
   の電気泳動表示装置の製造法。