JPH0222327A - クエン酸とジアミン類からなるポリマー、その製造方法および用途 - Google Patents

クエン酸とジアミン類からなるポリマー、その製造方法および用途

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JPH0222327A
JPH0222327A JP1054831A JP5483189A JPH0222327A JP H0222327 A JPH0222327 A JP H0222327A JP 1054831 A JP1054831 A JP 1054831A JP 5483189 A JP5483189 A JP 5483189A JP H0222327 A JPH0222327 A JP H0222327A
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polyamides
diamine
polymer
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Mahfoud Boustta
マムフド・ブスタ
Jovanka Huquet
ジョバンカ・ユグ
Michel Vert
ミシェル・ベール
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Sanofi SA
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、クエン酸の1位および3位の炭素原子(即
ち水酸基に対しβ位)へ結合したカルボキシル基を介す
るジアミンとクエン酸の縮合によって得られたポリアミ
ド類からなる親水性重合体およびその製造方法、および
有機体内で薬物の制御持続放出をさせることが可能な担
体または貯蔵体として、または縫合糸または結紮糸とし
て、または筋肉組織、靭帯および損傷した骨の代替およ
び強化のための外科的補綴として、また外科用接着剤と
してこれらの生物分解性ポリマーを適用することに関す
るものである。
[従来の技術] 親水性官能基を有するポリアミド類は既に報告されてい
る。ミノウラら[ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエ
ンス(J 、 Polym、 Sc、)、A−1部、5
巻、2441頁(1967年)]およびN。
オガタら[ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス、
13巻、1793頁(1975年)]によって報告され
た、ヘキサメヂレンジアミンとL−酒石酸の縮合により
製造されたポリアミド類を挙げることができるが、ここ
で前者は水溶性であるが低分子量であり、後者は水に不
溶である。またL−リシンおよび脂肪族または芳香族ノ
カルボン酸から誘導された水溶性ポリアミドは、マクロ
モレキュラーレ・ヒエミー(MakroIIol、 C
heffi、)、109巻、239頁(1967年)お
よびジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス、A−I
L 96.2413頁(1971年)に報告されている
界面重縮合、あるいはマクロモレキュラーレ・ヒエミー
186巻、939頁(1985年)に報告されている溶
液重縮合によって製造された。
クエン酸から誘導されたポリアミド類はこれまで報告さ
れていない。しかしカルボン酸基3個および水酸基1個
を有するこのポリマーが存在すると、少なくとも2個の
親水性官能基を有する重合体を製造することが可能であ
り、そのような親水性官能基によって、媒質のいかなる
p Hおよび極性溶媒中でも確実な水溶性を付与するこ
とができろ。一方、不安定な分子内結合で、遊離した、
もしくは封鎖されたカルボキシル基が存在すると重合体
は種々の分子を結合するのに使用し得る高い反応性が付
与される。固有の溶解度を低下させ機械的な低抗性を増
大させることが望ましく考えられる場合は、例えば薬物
を直鎖式重合体の骨格とイオン結合または共有結合によ
って結合し、または重合体を橋かけ結合するのに使用で
きる。
[発明の態様コ この発明のポリマーは、特に下記の構造式(式中、nは
1000より低い整数で、好ましくは20〜300の間
にあり、Zは炭素原子2〜10個、好ましくは2〜8個
を有する直鎖式または分枝鎖式脂肪族鎖から選ばれ、O
HlSITおよびC001〜■のような親水基を含み、
あるいは中間に酸素原子または硫黄原子を挿入してもよ
く、またはZは一〇 6 H,−のようなアリール鎖、
または−Cit−c、t−t、−co、−または−CI
−[、−C,tl。
のようなアルキルアリール鎖から選ばれ、〜はZが非対
称である場合、結合の2つの型を表す)で表される。
事実この場合、このポリマーは、成長しつつあるポリマ
ーの遊離カルボキシル基とジアミンの1またはそれ以外
のアミノ基との縮合から生成した2つの型の単位から構
成される。
治療に有用であるために、ことに薬物の制御放出形格で
は、このポリマーは好ましくは生物分解性であり、分解
の際に生成される分子が有機体にとって無毒で、しかも
容易に排出されるものでなければならない。ナイロン(
ny ton ;商標)のような脂肪族直鎖式ポリアミ
ドは生体内加水分解に対して比較的鋭敏でないことが知
られており、これに反して、この発明のポリシトラミド
類は親水性であり、水溶性であるから、蛋白質分解酵素
が存在しなくても生体内でなんら支障なく加水分解され
、タレブス回路の代謝生産物であるクエン酸を遊離し、
有毒な生産物の蓄積または生成の危険なしに自然な代謝
経路によって分解され、排出される。ジアミン単量体が
生きている哺乳動物の有機体内に自然に存在する分子で
ある場合、すべての生物分解の生産物は自然の代謝経路
によって有機体から排除され、したがってその重合体は
生物溶解性であると言い得る。
この発明のポリマー製造に含まれるジアミン類は好まし
くは対称性のエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、3.6−シオキサー1.8−オクチルジアミン、シ
スタミンまたはフェニレンジアミンのような単純な脂肪
族または芳香族ジアミン類である。
またこれらのジアミン類は、ジアミノピメリン酸のよう
にその他の遊離浅水基、例えばヒドロキシル基またはカ
ルボキシル基のような基を含んでいてもよく、その場合
、重縮合中に反応する可能性のある基は重合前に保護し
ておかなければならない。
特にこの発明のポリマーを医薬用として適用しようとす
る場合は、シスタミン、L−オルニチン、L−シスチン
、ことにL−リシンのような、天然に有機体に存在して
いるジアミン類が好ましい。
またこれらアミン類の右旋性立体異性体またはそのラセ
ミa合物も使用できる。
また少なくとも2種類の異なったジアミン類とクエン酸
との重縮合によって得られたコポリマーもこの発明に包
含される。
この発明の好ましい対象は、L−リシンとクエン酸の縮
合によって得られる重合体であるが、その場合、し−リ
シンのカルボン酸が重合に対し好適に保護され、またク
エン酸はその中心炭素原子に結合しているヒドロキシル
残基およびカルボン酸残基が縮合による重合に対し好適
に保護されていることが好ましい。
このようにして得られたポリマーは、その保護基を除去
すると親水性であり、その分子量に応じて水および極性
非プロトン性有機溶媒およびヒドロキシル化された溶媒
のような水と相溶性の溶媒にさまざまな程度で溶解し得
る。それらのアルコールに対する溶解度は医薬品形態の
製造に特に有用であり、現在、生物分解性ポリマーとし
てその利用が積極的な興味の対象となっているα−アミ
ノ酸の縮合によって得られるポリマーの大半が医薬品産
業で使用されることが稀な溶媒にしか通常溶解しないこ
とは注目すべきである。
この発明の好ましいポリマーは有毒でなく、酵素が関与
しまたは関与しない生体内加水分解によって分解され、
天然に有機体に存在する無毒物質、即ちクエン酸および
し一リジンを放出する。
この発明のもう一つの対象はこれらのポリシトラミド類
の製造方法である。この方法は基本的にクエン酸の2位
の炭素原子と結合しているOH基およびCOOH基を封
鎖したクエン酸とジアミンを重縮合し、保護基を除去す
ることによって実施することからなる。
2位の炭素原子に結合するOH基およびC0OH基の封
鎖は、クエン酸の他のC00H基が遊離したまま残るよ
うに選択的でなければならない。
また封鎖した基は重縮合反応条件で高度の安定性を保有
しなければならないが、重縮合の終了後、ポリアミド骨
格の分解を招くことなく除去することが可能でなければ
ならない。
下記の反応式: %式% によってクエン酸とアルデヒドを反応させることにより
、構造式(d)を有する1、3−ジオキソラン−4−オ
ン型誘導体を製造することによってOH基およびC0O
H基を同時に保護するのが好ましい。
ホルムアルデヒド(R=H)、脂肪族アルデヒド(R=
C,−C,アルキル)、トリクロロアセトアルデヒド(
R= CCIs)およびベンズアルデヒド(R=CsH
s)とクエン酸との縮合反応生成物は既知化合物であり
、それらは酸性または塩基性いずれかの媒質中で加水分
解されて前駆物質クエン酸を再生することが知られてい
る。
また今回、式(d)で示されるジオキソランの接触水素
化によってもクエン酸基を再生し得ることが判明し、こ
れによって、ジアミン単位が封鎖を必要とした反応性官
能基を有する場合、クエン酸およびジアミン単位の封鎖
を同時にとり除くことが可能となった。
重合体生成へ誘導する縮合反応を実施するためには、酸
および/またはアミン基を活性化することが必要である
。ジカルボン酸およびジアミンの有機溶液にジシクロへ
キシルカルボッイミドまたはN、N’−カルボニル−ジ
イミダゾールのようなカップリング試薬を導入すること
も可能であるが、既知方法によって酸塩化物形態とする
酸の予備活性化の方が好ましい。その目的のため、封鎖
したクエン酸を溶媒の存在または存在なしで過剰の塩化
チオニルと反応される。またトリメチルシリル基との置
換またはその他の任意の標準的な試薬によるアミン基の
予備活性化も可能である。またペプチド合成に使用され
るようなその他のカップリング試薬も重縮合反応に都合
よく使用できる。
重合は、溶液中で行う既知方法または界面重縮合によっ
て実施できるが、界面重縮合は酸塩化物のような極めて
反応性に富んだ物質の場合に、好ましくは環境温度に近
い温度またはそれ以下の温度で適用し得る。
当技術の熟柿者であれば、ポリアミド製造に適した既知
方法を参考とし、クエン酸基を保護するジオキソラン基
の塩基性水性媒質における不安定性を考慮することによ
って特殊な分子m特徴を有するポリマーの製造に最適な
重合条件を選ぶことが可能であろう。ジアミンとジカル
ボン酸塩化物の重縮合は発生する塩酸を除去する易溶性
塩基の存在で既知方法により実施される。溶液重合の場
合は、通常トリエチルアミンまたはピリジンのような第
3級アミンを添加するが、界面重合の場合はアルカリ金
属の水溶性炭酸塩を使用する。
重縮合の前に保護した封鎖基をとり除く方法は選んだ保
護方法によって異なる。式(d)のジオキソランの形で
クエン酸を封鎖したのなら、ポリアミド骨格の分解をき
たすことなく酸または塩基の水性媒質または水性アルコ
ール媒質中で環境温度でOH基およびC00H基を再生
することができる。
ジアミンが、縮合反応に関わる2個のNH,基以外に反
応性基を有する場合、この発明の方法は、重縮合の前に
、さらにこれらの基を保護する追加的な段階およびポリ
マー中に存在するこれらの封鎖基をとり除く段階を含む
。これらのポリマー中のクエン酸単位の0 )1および
COO)Iの封鎖をとり除くための方法によって同時に
実施し得る。ポリマー骨格の分解をきたすことなく封鎖
基を切断するのが明らかに必要であり、例えばジアミン
のヒドロキシル基をエステルまたはカルボナートの形で
、またカルボン酸基をベンジルエステルの形で封鎖でき
る。ベンジルエステル封鎖基は接触水素化により、また
は緩和な条件下で加水分解することによってカルボン酸
を再生させ得るので好ましく、これに反して、直鎖式脂
肪族アルコールのエステルでは、ポリアミド鎖が少なく
とも部分的に分解される強酸または強塩基媒質中でのみ
加水分解される。
式(d)のジオキソランの形で保護したクエン酸二塩化
物とジアミンとの界面重縮合Iこよって得られる生成物
は、期待した単位、即ち、リシンをジアミンの例として
挙げると、その酸基がベンジルエステルで保護された形
の下式(Ila)および(nb) で表され、またこの非対称ジアミンの結合について考え
られる2つの型に対応する、下式で要約された形で表さ
れ得る単位だけで構成されているのではなく、低重縮合
のような、ジオキソラン基の分子内副反応によって生じ
た下記の要約された式(III) (式中、aおよびbは整数、〜はアミン萌駆物質の非対
称性に起因ずろ種々の結合の可能性を表す)に対応する
環式イミド基を有している単位を含んでいろ。
イミド基を有する単位の割合は、ジオキソランのR置換
基の性質お上び重縮合の条件、ことに溶媒によって変わ
る。
式(III)で示されるコポリマーはこの発明の対象物
である。これらは生物分解性ポリマーとして、あるいは
式(■)および(V)で示されるポリマー合成の中間体
として使用できる。
式(III)のポリマーを接触水素化すると、そのベン
ノルエステルからカルボン酸基、およびジオキソラン環
に含まれているヒドロキシル基およびカルボキシル基が
遊離され、要約された式(IV)一コ デ Q=0 (式中、aおよびbは整数である) で示されるポリマーが得られる。
ポリマー(IV)を得るエステル基の水素化分解は時に
完全達成が難しいことがあり、必要であれば、ジメチル
ホルムアミドおよび水の混合液の塩酸溶液のような酸溶
液を用いる反応によって水素化分解後ら残留しているエ
ステル基を加水分解してもよい。
この発明のもう一つの対象は、式(■)で示されるコポ
リマーおよびリジン以外のジアミン類から製造された式
(■a) 1ビ で示される類似のポリマーからなる〇 ポリマーの環式イミド基は、水性媒質中、塩基との反応
により!またはそれ以上の窒素−カルボニル結合の開裂
によって開環し、これを酸性にすると、式(V) Ap−Bq         (V) (ここで、Aは)  H Bは Zは前記と同意義、pおよびqは整数でp十q=a+b
p>aであり、〜は前記と同意義である)で示される不
規則に分布した2つの異なった型の非環式単位を含んだ
直鎖式コポリマーを生じる。
式(V)の化合物はこの発明のもう一つの対象物である
この発明のポリマーが対称的なジアミンから製造された
場合は、起部−起部結合および起部−尾部結合によって
生じる異性体はもはや存在しないから、式(I)(ここ
で〜は−である)で示される一層規則的な構造の生成物
が得られる。
最後にこの発明のもう一つの対象は、生物分解性(ある
時は生物溶解性)である式(r)、(III)、(■)
および(V)のポリシトラミド類およびそれらの製薬上
許容し得る塩基との塩を薬物の制御放出型または持続放
出型医薬品形態の貯蔵器または担体として使用し、ある
いは外科の縫合糸または結紮糸、または外科的補綴とし
て、または接着剤として使用する用途である。
共有結合またはイオン結合によって有効成分をこの発明
のポリマー結合させて高分子プロドラッグを作成でき、
あるいは既知方法によりポリマーとよく混和し、または
ビーズ状、ホイル状、棒状または細孔性要素形となし得
るボ、リマーへ吸収させてもよく、または高分子マイク
ロエマルションのようなポリマー集合系へ加えてもよい
。またポリマーでコーティングし、既知の技術を用いて
特にカプセルまたはマイクロカプセルの形に調製するこ
とらできる。
疾病を治癒しまたは予防するよう設計された薬物または
ある種の生物学的機能を調節する薬物は、この発明のポ
リマーで既知の方法により製剤化することができる。
これらの医薬形態は、経口または経鼻腔、静脈または筋
肉内注射、または皮下埋込みのいずれかの薬物投与様式
に適合させることができろ。
この発明のポリマーは、マウス腹腔内または筋肉内(7
00+*g/ kg)、ラット静脈内(250+ag/
kg)注射によって、死亡または何らか明白な毒性徴候
を起こさないので、無毒である。
またラット脇腹へ皮下包埋すると、ときに極めて弱い繊
維反応が起こることがあるが、生成物の局所耐容性は優
れている。
以下にこの発明の実施例を報告する。
実施例1 シトロベンザルジクロリドおよびL−リシンベンノルエ
ステルの界面重縮合 (a) L−リシンベンジルエステルのジーp−)ルエ
ンスルホン酸塩 L−リシン30g(20,5,IO”モル)および蒸留
したベンジルアルコール70m1(67,6,10−雪
モル)をディーン・スターク式抽出装置へ加える。これ
にp−トルエンスルホン酸・l水和物88.5g(46
,5,10−”モル)およびベンゼン3QQalを追加
する。反応中に生成する水が全部除去されるまで混合物
を還流下に加熱する。溶液をビーカーへ移しメタノール
100m1を加える。室温でエチルエーテル500II
+1を加えることによって塩が沈澱する。加温しながら
沈澱をメタノール300II11に採取し、エチルエー
テルで再沈澱させる。L−リシンベンジルエステルのN
、N’−ジトシレート100gを得る。収率84%。M
、P、163℃。
(b)シトロベンザル[式(d) : RはCs I−
1sの化合物コクエン酸78g(0,41モル)および
ベンズアルデヒド90gを撹拌機を付けた三頚フラスコ
へ加える。混合物を約50℃に加熱し、温度を75〜8
0℃に保つようにPfO842,5gを少量ずつ添加す
る無水リン酸は赤く変色し、ついで混合物と接触すると
黒く変色する。添加の終末時には混合物は黒色となる。
さらに約80℃で90分間撹拌を続ける。反応終末点で
、砕氷片を加えた乳鉢べ黒色の油状物質を熱特注入する
。油状物質は氷と接触すると固化する。4NKOHを加
えてpH8としながら混合物を粉砕する。過剰のベンズ
アルデヒドを酢酸エチルで抽出する。黒色の水溶液を0
℃に冷却し、5rictで酸性とする。シトロベンザル
は油状物質の形でフラスコ底部に分離する。
エチルエーテルでこれを抽出する。エーテル溶液をpi
−1が中性となるまで水洗し、無水M g S O4で
乾燥し蒸発する。白色の固体的70gを得る。これを加
温しながら酢酸エチル300Illに溶解する。
tIZ色の溶液を冷却した後、石油エーテル15011
1を追加すると無色の結晶としてシトロベンザルが沈澱
する。結晶51.5gを回収する。収率45%。
M、P、185℃(C)E s COOCt Hs /
石油エーテル)。IRおよびNMRスペクトルで同定す
る。
(C)シトロベンザルジクロリド (b)によって得たジカルボン酸14gおよび5OC1
* 40m1(予じめトリフェニルホスフィツトから蒸
留)を冷却器および塩化カルシウム除湿管を付けたフラ
スコ中で加熱する。反応混合物を撹拌しながらジカルボ
ン酸が完全に溶解するまで加熱還流する(約2時間)。
さらに15分間還流を続ける。反応終末時、過剰の塩化
チオニルを減圧下に留去する。残留物にベンゼンまたは
トルエン30m1を加え、混合物をr遇する。P液を植
物炭の存在で加熱し、r過し、蒸発乾固する。
残留物をベンゼン20m1に溶解し、石油エーテルで再
沈澱させる。シトロベンザルジクロリド9゜4%を無色
針状結晶として得る。収率的60%0M、P、82℃(
トルエン/n−ヘキサン)。
この化合物は水で容易に加水分解され、自然に環式無水
物に変化する。したがって氷晶は使用前に調製すべきで
ある。
(d)重縮合 実験室用混合装置中で、L−リシンベンジルエステルの
N、N’−シト・シレードア、6g(13,02゜1O
−3モル)、炭酸ナトリウム・lO水和物7.45g(
26,04,ICl3モル、遊離酸基の中和に必要)お
よびドデシル硫酸ナトリウム0.5g[メルク(Mer
k)社製](ジカルボン酸塩化物の10重量%)を水−
ベンゼン混合液(60cm’、V/V、66/33)に
激しく撹拌しながら溶解する。
激しく撹拌しながら(1分間12000〜15000回
転)、ベンゼン40m1に溶解したシトロベンザルジク
ロリド4.54g(14,32,IO−’モル)および
水201に溶解した炭酸ナトリウム8.2g(28,6
4,IO−”モル)を、6分間以内にそれぞれの溶液が
90容量%添加されるよう同時に添加する。1〜2分間
撹拌を続け、ついで残りの溶液(10%)を1分間以内
に追加してさらに2分間撹拌を続ける。環境温度から反
応終末時には最終45〜50℃となるまで温度を上昇さ
せる。
添加から1分後にポリマーが混合物から沈澱する。
反応の中間点で反応混合物は黄色く変色する。反応終末
時、希塩酸を加えて混合物を酸性としp t−t2に近
付ける。pi−1が中性となるまで重合体を水洗し、減
圧下に約50℃の温度で乾燥し、秤量する。式(III
)のポリマー5.1gを回収する(収率83%)。(R
=c、n、)。
このポリマーは黄色の固体で、アセトン、CHCl+、
ctitcttのようなkIA素化溶媒、ジオキサンお
よびテトラヒドロフランに溶解する。ベンゼン、トルエ
ン、メタノール、エタノール、水には不溶である。
平均分子量は24000(ジオキサン溶液:ポリスチレ
ン標準品を使用したゲル浸透クロマトグラフィーで測定
)。
実施例2 ノトロクロラールジクロリドおよびL−リシンベンジル
エステルの界面重縮合 (+1)ントロクロラール[式(d:RはCC1,)の
化合物] 撹拌装置、冷却器、滴下ロートを付けた三頚フラスコに
、窒素大気下、クエン酸77g(0,4モル)および無
水クロラール99.3g(0,67モル)を加える。装
置を水浴で0℃に冷却する。氷を加えることによって温
度を0〜5℃に保ち、撹拌しながら約90分間で濃硫酸
12(1mlを加えろ。ざらに0℃で2時間撹拌を続け
、ついで反応混合物を環境温度に上げて約10時間撹拌
する。反応終末時、混合物は白色ペースト状の外観を呈
し、これを砕氷片を加えたビーカーへ移す。酢酸エチル
およびエチルエーテルで白色の固体を抽出する。
p tlが中性となるまで有機層を水洗し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、蒸発乾固してピンク色をした粘稠な
油状物質を得る。この油状物質を加温しながらクロロホ
ルム300m1に溶解する。冷却するとシトロクロラー
ルは無色粉末状の形で沈澱する。この沈澱を沸騰酢酸エ
チル350m1に溶解する。環境温度まで冷却した黄色
の溶液に石油エーテルを徐々に加えることにより白色の
結晶沈澱を生じる。シトロクロラール96.5gを回収
する。
収率75%。M、P、163℃(CH,C00C,H。
/石油エーテル)。
(b)シトロクロラールジクロリド 氷晶は実施例1−cで報告した方法により製造する。た
だしベンゼンの代わりに、蒸発して得られた残留物を!
、2−ジクロロエタン20m1に溶解する。
ジカルボン酸14gからジクロリド9.5gを白色針状
結晶の形で得ろ。M、P、79〜80℃(CC1,/石
油エーテル)。
(c) L−リシンベンジルエステルとの界面重縮へ L−リシンベンジルエステルのN、No−シトシレー)
8.9g(15,2,10−’モル)、炭酸ナトリウム
・IO水和物8.71g(30,4,I O−3モル)
およびドデシル硫酸ナトリウム0.7gを激しく撹拌し
ながら水20cm3、ジクロロメタンIOc+*3.1
.2−ジクロロエタン10cm’および水30gを含ん
だ混合液に溶解ずろ。
塩素溶媒から選ばれた混合液500m1(V/V:50
 / 50 )に溶解したシトロクロラールジクロリド
6g(+ 6.7.10−’モル)および水20c+e
’に溶解した炭酸ナトリウム9.58g(33,4,1
03モル)を同時に加える。方法は先に記載した方法と
同様である。
反応終末時、粗製重合体を含有する有機層を採取ずろ。
水石を酸性とし、ジクロロメタン50m1で抽出する(
2回)。有機溶液を集めて水洗し、硫酸マグネシウムで
乾燥する。有機溶媒を蒸発して重合体を回収し、真空下
に50℃で乾燥する。式(III:lはCC1,)の粗
製ポリマー7gを回収ずろ(収率87%)。
式(III:RはCG +3)の粗製ポリマーは実施例
1で得られたポリマーと同様の溶解度を示す。平均分子
mは20000である。
ポリマーの分子量は、最終温度および使用した溶媒など
重縮合の条件によって変わる。ベンゼン/水混合液(5
0150、v/v)の場合、重縮合によって分子fi2
0000のポリマーを生成するが、ベンゼン/水/水混
合液(50/20/30)では分子量はtooooに過
ぎず、ジクロロメタン/ジクロロエタン/水/水の混合
液(25/25/20/30)では14000である。
実施例3 式(IV)のポリマーの製造 ジメチルホルムアミド(DMF)100cm3に溶解し
た実施例1または2で得られた粗製共重合体5gにパラ
ジウム化炭素(10%パラジウム−活性炭)Igを添加
する。混合物がそれ以上水素を吸収しなくなるまで24
時間60℃に保つ。
溶液をr過後、DMFを減圧下に50℃で蒸発する。コ
ポリマーをメタノール10cm″に溶解し、ジエチルエ
ーテル約100cm3で沈澱させる。ペースト状の形で
得られたポリマーを、オーブン中で真空下50℃で一夜
乾燥する。茶かっ色のコポリマー[式(rV)14 、
12gを酸として得る(収率84%)。
実施例2の重合体の場合、反応時間を24時間経過して
も水素化分解が完全に達成されない。約6〜lO%のベ
ンジルエステル基かりシンに結合して残存する(プロト
ンNMRで測定)。それらは、反応混合物へ新たなパラ
ジウム化炭素0.5gを加えて水素化分解を繰り返すか
、あるいはDMF/4NIC+混合液(60/40、V
/V)中で環境温度で2時間加水分解することによって
除去できる。反応終末時、4NNaOI−1水溶液を加
えて溶液を中和してカット・オフ・ポイント6000〜
8000を備えた透析管[バイスキング(V iski
ng)社(米国)販売、カタログ番号24012]で水
に対して透析する。有機溶媒、塩およびオリゴマーを除
去した滞留物を凍結乾燥することにより式(■)の化合
物のナトリウム塩を水溶性の茶かっ色粉末の形で得る。
この塩のIRスペクトル(KBrディスク法)で、イミ
ドカルボニル基(1780cm−’および1790cm
−’)、アミドカルボニル基(1000cm−’および
1550cm−’)、カルボン酸塩(1600c1つの
特徴的な振動に対応する・5個のピークが1800〜I
 500cm−’の間で認められる。
D jOを使用した”C−NMrえスペクトル(外部基
準:ビリジン)では、1つはイミド環に含まれた炭素に
対応する7 3 、1 ppmのピーク、もう1つは遊
離OHおよびCOOHが結合している炭素に対する75
.2ppI11のピークからなるクエン酸単位の4級炭
素に対する2重ピークが認められろ。イミド基の割合は
2つのピークの比表面積から計算して約90%である。
このコポリマーの遊離酸の形は、その塩をデュオライト
(D uol ite、商標)C20MBのような■]
“型の陽イオン交換樹脂を通すことによって生成され、
凍結乾燥によって単離される。本島は無色の固体で、水
、芳香族溶媒および塩素化溶媒、テトラヒドロフラン、
ジオキサンに不溶であるが、メタノール、ジメチルホル
ムアミドおよびジメチルスルホキシドに溶解する。
粗製重合体の接触水素化をDMFの代わりにジオキサン
/エタノール混合液(50150、■/V)中で実施す
るとベンジルエステル基の開裂は完全に達成されるが、
このようにして遊離したカルボン酸基の若干はエチルエ
ステルへと変換されろ。
実施例4 塩基性媒質中の加水分解による式(V)のコポリマーの
製造 実施例3で得られた生成物4gを撹拌しながら0.7N
 NaOH水溶液水溶液180c溶’する。
添加の際に、反応媒質は瞬時橙紅色に変化する。
反応の5分後には色は消える。混合物を45分間撹拌す
る。反応終末時、塩基性溶液を100m1当り2gとな
るように調節して、透析管[ライスケース型(Wisk
ase+米国)、カット・オフ・ポイント6000〜8
000]中でl)Hが中性となるまで蒸留水に対して透
析する(約2日間)。ついで減圧上蒸発により滞留物を
50cffi3まで濃縮し、0.45μmミリボアメン
プランで濾過して、これを凍結乾燥する。式(V)のコ
ポリマーのナトリウム塩3゜tgが茶かっ色粉末形態で
得られる。水晶は水に可溶であるが、殆どの有機溶媒に
不溶である。平均分子ff135000(ゲル浸透クロ
マトグラフィーで測定。溶媒:0.I 5M KBr水
溶液、ポリスチレンスルホン酸塩:標準品)。
コポリマー(V)の酸の形は、その塩の水溶液を[■“
型のデュオライト(商lfi)C20MB樹脂を通し、
その溶出液を凍結乾燥することによって得られる。
コポリマーは無色の粉末形で得られ、すべてのptrで
水に可溶であり、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシドおよびメタノールに溶解するが、塩素化溶媒、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトンには不溶で
ある。
IMNaOHによるカルボン酸基の滴定によって、繰り
返しの1単位当り2個のカルボン酸基の存在が確認され
た(1単位の大きさは315)。
IRスペクトル(KBrディスク法)で、カルボン酸基
(1740cm−’)およびアミド基(1650および
1550c11)の特徴的な3個のピークが+ 80 
(1−1500cI++−’の間に認められた。
実施例5 シスタミンHEN  (C)L)*  S  S  (
CHt)NII、およびシトロクロラールジクロリドか
ら出発するポリマーの製造 実験室用混合装置中で、塩酸シスタミン2.14g(9
,5,10−3モル)、炭酸ナトリウム・!0Hz0 
5.44g(中和のため)およびドデシル硫酸ナトリウ
ム0.4gを激しく撹拌しながらベンゼン/水混合液(
60/40、V/V)50c+n3に溶解する。ベンゼ
ン30cm−’に溶解したシトロクロラールジクロリド
3.74g(10,4,I O−’モル)および水20
c+s−’に溶解した炭酸ナトリウム5.97g(20
,8,10−’モル)を、4分間で溶液の90%が添加
されるような速度でこれに加え、ついで1分間撹拌後、
残りの10%を1分間で追加する。ポリマーは反応媒質
から白味がかったペースト状の形で沈澱する。反応の終
末時、HCl水溶液を加えて酸性(pH2)とする。粗
製重合体を水洗し、真空下に50℃で乾燥する。ジオキ
ソランおよびイミド基を含存するポリマー3gが得られ
る。この生成物は強酸、N−メチルビC)リドン、ジメ
チルスルホキシドおよびツメデルポル12アミドに溶解
ずろが、水、アルコール類、塩素化溶媒には不溶である
その赤外線スペクトルは実施例2−cの化合物と類似し
ており、!790および! 710cm−’に環式イミ
ド基の特徴的なピークおよび1650および1550c
m”にアミド基のピークを示す。
0.7N Na0II水溶液で処理することによってイ
ミド環が開環し、得られた式(V)のポリマーはpH7
で水に可溶となる。
実施例6 し−シスチン II、N−C11−CHt、−3−3−
ell、−ell−Nll。
C00II      C00I+ およびシトロクロラールツクロリドから出発セろポリマ
ーの製造 (a) L−シスチンのジカルボン酸基の封鎖:I、シ
スデンジヘンシルエステルのノトンレートし一シスヂン
IOgのベンノルアルコール43ml溶液ftp−トル
エンスルホン酸17.4gのベンゼン100n+1溶液
に溶解する。すべての反応水が除去されるまで反応混合
物をディーンスターク式抽出器中で溶媒の還流温度で加
熱する。混合物を冷却し、メタノール50m1を加え、
ついでエチルエーテル500111を追加する。沈ja
28.8gが単離する。M、P、169〜171’c。
(b)前記実施例と同様にして、L−シスチンジベンゼ
ンエステルのジトシレート10.34g、NFhCOz
” 10HtO7,74gおよびドデシル硫酸ナトリウ
ム0.7gのCs Hs/ H* 0混合液(66/3
3、V/V)78cm″溶液、ベンゼン52cm’に溶
解したシトロクロラールジクロリド5.57gの溶液お
よびNatCOs” l 0Ht0 8.9gの水2G
c+s’溶液で重縮合を実施する。
反応混合物を処理した後、粗製ポリマー4.7gを白味
がかった固体として得る。本島は塩素化溶媒(CI−I
Cl3、Cl−1tel、)、ジオキサン、テトラヒド
ロフランおよびアセトンに可溶性で、アルコール、水、
エチルエーテルに不溶である。
ポリマーを33%HBrの酢酸溶液で処理することによ
り、ベンジルエステル基の加水分解が行われる。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)クエン酸の1位および3位の炭素原子に結合した
    カルボキシル基を介し、クエン酸とジアミン類の縮合に
    よって形成されたポリアミド類。
  2. (2)式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、nは1000より低い整数、Zは、親水性基−
    OHまたは−COOHによって置換されまたは置換され
    ず、中間に酸素および硫黄原子(複数もあり得る)を挿
    入してもよい直鎖式および分枝鎖式C_2〜C_1_0
    脂肪族鎖から選ばれ、またはZはアリール鎖またはアル
    キルアリール鎖から選ばれ〜はZが非対称である場合の
    結合の2つの型を表す) で示される請求項1記載のポリアミド類。
  3. (3)ZがC_2〜C_8脂肪族鎖である請求項2記載
    のポリアミド類。
  4. (4)式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、RはC_6H_5、CCl_3、HまたはC_
    1〜C_4アルキルから選ばれ、〜は非対称ジアミンに
    よる結合の2つの型を表す) で示されるポリアミド類。
  5. (5)式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、Zは請求項2記載と同意義、aおよびbは整数
    、〜は非対称ジアミンによる結合の2つの型を表す) で示されるポリアミド類。
  6. (6)式Ap−Bq(ここで、Aは ▲数式、化学式、表等があります▼ Bは ▲数式、化学式、表等があります▼ pおよびqは整数、〜はジアミンの非対称による結合の
    2つの型を表す) からなるポリアミド類。
  7. (7)ジアミンとクエン酸(ここで、2位の炭素原子に
    結合しているCOOH基およびOH基は保護されている
    )との重縮合を実施し、ついでその保護基をとり除くこ
    とからなる請求項1記載のポリアミド類の製造方法。
  8. (8)式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、RはH、C_1〜C_4アルキル、−CCl_
    3または−C_6H_5から選ばれる) で示される保護されたクエン酸を使用する請求項7記載
    の方法。
  9. (9)接触水素化によって保護基をとり除くことからな
    る請求項7または8記載の方法。
  10. (10)塩基性または酸性水性媒質の反応によって保護
    基をとり除くことからなる請求項7−9のいずれか1項
    記載の方法。
  11. (11)請求項7−10のいずれか1項記載のポリアミ
    ド類[ここで、ZはOH基またはCOOH基(これらの
    基は重縮合の前に保護されている)を含む]の製造方法
  12. (12)COOHがベンジルエステルの形で保護されて
    いる請求項11記載の方法。
  13. (13)医薬組成物の制御放出形態を調製する請求項1
    −6のいずれか1項記載のポリアミド類の用途。
  14. (14)生物分解性のある外科的補綴または縫合糸また
    は結紮糸を調製する請求項1−6のいずれか1項記載の
    ポリアミド類の用途。
  15. (15)生物分解性接着剤を調製する請求項1−6のい
    ずれか1項記載のポリアミド類の用途。
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