JPH02221851A - 化学的センサ素子および生化学的分析用素子 - Google Patents

化学的センサ素子および生化学的分析用素子

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JPH02221851A
JPH02221851A JP1042174A JP4217489A JPH02221851A JP H02221851 A JPH02221851 A JP H02221851A JP 1042174 A JP1042174 A JP 1042174A JP 4217489 A JP4217489 A JP 4217489A JP H02221851 A JPH02221851 A JP H02221851A
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JP
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film
electrodes
measured
resistance
soln
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JP1042174A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Tanaka
利彦 田中
Hideji Doi
秀二 土居
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は導電性高分子を用いた化学的センサ素子および
それを利用した生化学的分析用素子に関する。
〈従来の技術〉 ポリアセチレンに代表される導電性高分子は、新しい電
子材料としてその応用が期待されており、なかでもドー
ピングや脱ドーピングにより電導塵が8桁以上も変化す
るという性質を利用して高感度の化学的センサへの利用
が提案されている。たとえば、ジャーナル・オブ・ケミ
カル・ソサイエティ・ファラデイ・トランスアクション
(Journalof Chemical 5ocie
ty、 Faraday Transaction)、
第82巻(1986年)、1117〜1126頁にはポ
リピロールの電導塵がアンモニア、二酸化窒素、硫化水
素により変化しこれらがガスセンサとして使用出来るこ
とが示されている。
一方、免疫学的測定法は高感度で特異性の高い分析方法
として今日臨床検査を中心とする医療分野などで広く使
用されている。なかでも酵素を標識物質とする酵素免疫
分析法は放射性元素を使用せずに高感度測定が可能な点
で急速に普及が進んでいる。導電性高分子は高感度の化
学的センサとしての可能性があることからこのような免
疫学的分析に利用しうることが期待される。たとえば米
国特許筒4,334,880号明細書においてはポリア
セチレン上に被測定物に対し特異的に結合する物質を固
定した素子で免疫学的測定ができることが示されている
〈発明が解決しようとする課題〉 一般に導電性高分子は水溶液に直接接触することにより
、酸化劣化したり構造が変化し電導度が低下することが
多い。たとえば、ポリアニリンは空気中ではかなり安定
に電導度を保持するが、中性あるいはアルカリ性の水溶
液と接することによりキノイド構造を有する絶縁体に転
移してしまう。
またポリピロールも空気中ではかなり安定に電導度を保
持するが中性、あるいはアルカリ性の水溶液中では電導
度が次第に低下していく。
そこで、これら導電性高分子の素子を水溶液中で使用し
て、水溶液中での化学種を検出ならびに測定する素子と
して使用することには著しい制約があった。そのため特
に生化学分野での測定デバイスとして酵素センサや免疫
学的分析法などへの工業的な利用には大きな制約があっ
た。
本発明の目的は上記の課題を解決する化学センサ素子お
よびこれを利用した生化学的分析用素子を提供すること
にある。
く課題を解決するための手段〉 すなわち、本発明は、少なくとも2つ以上の電極の間に
導電性高分子を配置した化学的センサ素子において、該
導電性高分子を水を遮断する性質を有し、かつガス透過
性を有する膜で覆ったことを特徴とする化学的センサ素
子、さらに該化学的センサ素子の該膜上に検知対象たる
物質と特異的に結合する性質を有する物質を固定したこ
とを特徴とする生化学的分析用素子を提供することにあ
る。
本発明は、導電性高分子を用いて水溶液中での化学種の
検出あるいは測定を行なう方法について鋭意検討の結果
、導電性高分子と水溶液の間に水を遮断する膜を設置す
ることにより導電性高分子を水溶液から保護し、−力水
溶液中での化学種を酸素やアンモニア等のガスを媒介に
容易に検出できること、さらにこの素子の膜上に被測定
物質と特異的に結合する性質を有する分子を固定し、酵
素免疫分析法として一般的に知られる操作を行なうこと
により被測定物質の濃度を測定出来ることを見い出した
ものである。しかもこの酵素免疫分析法の操作から一般
にB/F分離と呼ばれる洗浄工程を省略することによっ
てもこの測定が可能であることを見い出した。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明に使用の導電性高分子としては、一般に金属やカ
ーボンなどの導電性の添加物なしで、電子供与性または
電子吸引性のドーパントのドーピングにより導電性を発
現する性質を有する高分子が用いられる。たとえば、ポ
リアセチレンおよびその誘導体、ポリパラフェニレン、
ポリパラフェニレンビニレンおよびその誘導体(たとえ
ばポリ−2,5ジアルコキシフエニレンビニレン、ポリ
−2,5ジアルキルフエニレンビニレン等)、ポリチェ
ニレンビニレンおよびその誘導体(たとえばポリ−3メ
トキシチエニレンビニレン)、ポリピロールおよびその
誘導体、ポリチェニレンおよびその誘導体(たとえばポ
リ−3アルキルチエニレン)、ポリアニリンおよびその
誘導体(たとえばメクメトキシアニリン重合体)などが
例示される。一般にセンサ素子に使用する導電性高分子
は空気中で安定であるものが好ましい。このような導電
性高分子としてはポリピロールおよびその誘導体、ポリ
チェニレン、ポリ−3−アルキルチェニレン、ポリアニ
リンおよびその誘導体などが例示されるが、なかでも電
導性の状態が安定である点でポリアニリン、ポリピロー
ルおよびそれらの誘導体が好ましく、ポリアニリンとポ
リピロールが特に好ましい。
本発明においては導電性高分子から電気的信号を取り出
せるように素子を構成するが、この素子の構成法として
は導電性高分子に少なくとも2つ以上の導電体電極を間
隔をおいて設ける。
導電体電極の材料としては、一般に導電体、半導体とし
て知られるもの、たとえば金、白金、グラファイト、カ
ーボン、銀、銅、アルミニウム、チタン、タンタル、ニ
オブ、スズ、ニッケル、酸化スズ、酸化インジウム、シ
リコン、等が例示される。
また、素子の形成法は導電性高分子の作成法によって異
なるので適宜選択して行う。
導電性高分子がフリースクンディングのフィルムとして
得られたものを用いる場合は、フィルム上に電極を圧着
するかまたは導電体を蒸着、スパッタ等の方法で接触す
る方法が主として用いられる。
導電性高分子が可溶性中間体を経由して合成される場合
や導電性高分子が溶媒に可溶な場合、中間体または導電
性高分子のスピンコーティング等で均一な塗布膜が形成
出来る。このため予め蒸着、スパッタなどで電極を形成
した平滑な絶縁性基板上にこれら導電性高分子の塗布薄
膜を形成するかあるいは平滑な絶縁性基板上にこれらの
導電性高分子の塗布薄膜を形成したあとこの薄膜上に電
極を圧着するか導電体を蒸着またはスパッタすることで
電極を形成する方法が用いられる。導電性高分子の中間
体が可溶なものとしてはスルホニウム塩分解法による導
電性高分子、たとえばポリパラフェニレンビニレンおよ
びその831体(たとえばポリ−2,5ジアルコキシフ
エニレンビニレン、ポリ−2,5ジアルキルフエニレン
ビニレン、等)、ポリチェニレンビニレンが例示される
。導電性高分子が可溶なものとしてはポリ−3アルキル
チエニレン(ここでアルキル基の炭素数は4〜20)、
ポリ3メトキシチエニレンビニレン、ポリ−2,5ジア
ルコキシフエニレンビニレン(ここでアルコキシ基の炭
素数は4〜20)などが例示される。
導電性高分子が電解重合で合成できる場合は、ジャーナ
ル・オブ・フィジカル・ケミストリ、第89巻(198
5年)第8号、1441〜1447頁に記載されている
ように予め出来るだけ間隔の小さな2つ以上の電極アレ
イを絶縁性の平滑基板上に蒸着、スパッタ等で形成して
おき、この複数の電極上で電解重合を行い電極アレイ間
を導電性高分子で埋める方法が用いられる。このような
例としてはポリピロールおよびその誘導体、ポリチェニ
レンおよびその誘導体、ポリアニリンおよびその誘導体
が挙げられる。またこれらの電解重合可能な導電性高分
子は化学酸化重合で合成出来る場合もある。その場合、
紙等の多孔性のマトリンクス内で化学酸化重合を行って
導電性高分子のコンポジットを作成し、これにフリース
タンディングフィルムと同様の方法で電極をとることも
行なわれる。このような例としてはポリピロールおよび
その誘導体、ポリアニリンおよびその誘導体が挙げられ
る。このとき用いられる酸化剤としては、特に限定はさ
れないが、代表例を挙げれば過硫酸アンモニウム、三価
鉄塩(FeCl2、Fe(ClO2)i、等)である。
電気的信号の取出し方としては導電性高分子の抵抗を計
測する方法が用いられる。−最に任意の2つの電極の間
に定電圧を印加して直流電流を測定するかあるいは任意
の2つの電極の間に定電流を流して直流電圧を測定する
方法が主に用いられる。この他、電流や電圧を各種の形
状のパルスで印加したり電圧の走査を行い電流や電圧を
測定する方法も可能である。
次に水を遮断する膜について述べる。これらの膜として
は少なくとも水を透過させないかあるいはきわめて透過
しにくい特徴を有することが必要であるが、アンモニア
、酸素などの気体を透過する性質を有するものを用いる
のが本発明の特徴である。気体を透過させるためには水
を遮断する性質を失わない範囲で微細な孔を有すること
が好ましい。膜の気体透過度としては、窒素が64.5
16cm2の面積の膜を25°C,1気圧の条件にて2
4時間に透過する量にして表すと、10m2以上である
ことが必要であり、500m 1以上が好ましく、50
00 mβ以上が特に好ましい。ただし水の遮断作用を
もっことが必要であり、その範囲で最大の気体透過性を
持たせることが最も好ましい。これらの膜の材質として
は、疎水性高分子化合物(ポリスチレン、ポリプロピレ
ン、テフロン、ポリ弗化ビニリデン、ポリ3弗化塩化エ
チレン、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポ
リカーボネイト、ポリ塩化ビニル等)、窒化珪素等が例
示されるが、薄膜化および多孔膜化するなどの手法で気
体透過性を確保しやすい点で疎水性高分子化合物が好ま
しい。
酵素免疫分析法に用いる場合は所望のタンパク質を簡単
に吸着固定しやすい点で芳香族を含む疎水性高分子なら
びにフッ素を含有する疎水性高分子が好ましく、なかで
もポリスチレン、ポリフッ化ビニリデンが特に好ましく
、ポリフッ化ビニリデンが最も好ましい。
これらの膜の膜厚は、膜の種類、構造によって異なるが
、一般には十分に水を遮断する性質さえあれば可能なか
ぎり薄くして気体透過性を高めることが好ましい。具体
的には、たとえばポリスチレンのスピンコード膜の場合
、保護効果を持つためには0.5μm以上が必要であり
、耐久性、感度などの点で1〜4μmが好ましく、1.
2〜265μmが特に好ましい。この条件は用いる溶媒
の種類、塗布液の濃度、ポリスチレンの分子量、スピン
コトを行なう雰囲気温度、湿度等の条件により若干具な
るが、上記の条件を考慮してそれぞれ所望の膜厚を容易
に設定することが出来る。
次に導電性高分子を膜で覆う方法としては膜により水を
遮断できれば特に手段は限定されない。
代表例を述べると、保護膜が最初からフリースタンディ
ングのフィルムである場合、導電性高分子上への設置は
圧着、貼合わせ、等の方法で行なわれる。この場合、導
電性高分子と保護膜の間に生じる空隙がなるべく小さく
なる方が素子の感度の点で好ましい。また、接着剤を用
いる場合、必要個所に限定したり、その量をなるべく少
なくして接着層の膜厚を小さくすることが好ましい。ま
た素子の感度のバラ付きを抑えるためには空隙を一定に
することが好ましい。また、接着剤を使用する場合は接
着剤や溶剤が導電性高分子に劣化を及ぼさないことが必
要である。保護膜が溶液からの塗布膜として得られる場
合は、溶液を塗布してからそのまま乾燥したりスピンコ
ーティングする方法が好適に行なわれる。この他、導電
性高分子に劣化を及ぼさない限り電解重合、光重合、放
射線重合、プラズマ重合などの重合反応を導電性高分子
上で行なうことにより疎水性高分子化合物膜を設ける方
法も採用することができる。
次にこの素子の使用方法について説明する。この素子は
電子供与性又は電子吸引性のガスの変化を検出出来る。
よって膜と水溶液の界面および界面近傍でこれらガスの
変化を測定できる。このようなガスとしては酸素、アン
モニア、硫化水素、二酸化窒素、−酸化窒素、−酸化炭
素、三酸化イオウなどが挙げられる。またある測定対象
とする化学種の濃度に対応してこれらのガスを発生また
は消費する物質をこの膜上に接合させることにより化学
種を検出出来る。この場合、ガスを発生または消費する
物質としては、酵素およびこれらを固定化した膜が挙げ
られる。酵素としては、アンモニアを発生する酵素(ウ
レアーゼ、アデノシンデアミナーゼ、アミンオキシダー
ゼ、D−アミノ酸オキシダーゼ、L−アミノ酸オキシダ
ーゼ、AMPデアミナーゼ、アスパラギナーゼ、タレア
チニンデイミナーゼ、グルタメートデヒドロゲナーゼ、
グルタミナーゼ、グアナーゼ、ヒスチジンアンモニアリ
アーゼ、メチオニンリアーゼ、等)、酸素を発生する酵
素(カタラーゼ、等)、酸素を消費する酵素(グルコー
スオキシダーゼ、コレステロルオキシダーゼ、ガラクト
ースオキシダーゼ、キサンチンオキシダーゼ、等)が挙
げられる。なかでもアンモニアを発生する酵素が測定悪
疫の点で好ましく、品質や活性の点でウレアーゼが特に
好ましい。
この素子を酵素免疫分析等の生化学的分析に用いる場合
は、この素子の膜上に検知対象とする化学種と特異的に
結合する性質を有する物質を固定する必要がある。検知
対象たる物質と特異的に結合する性質を有する物質とし
ては一般に生化学分野にて常温で極めて特異的な結合反
応をする性質が知られているものが用いられる。代表例
としては抗体、ホルモン、リンホカイン、レクチン、抗
原、レセプタ、等が挙げられる。膜上べの固定法は、吸
着(疎水性結合)、共有結合、イオン結合、電解、等が
挙げられるが膜が疎水性であることが多いことから吸着
(疎水性結合)を利用することが簡便で好ましい。吸着
固定は固定を行なおうとする物質の水溶液、好ましくは
緩衝溶液に膜を曝すことにより行なわれる。この場合、
膜は予め洗浄され余分な有機物が吸着していない清浄な
状態にしておくことが好ましい。固定処理は一般に4°
C〜30’Cの温度で行なうことが好ましい。また、固
定処理時間としては30分〜48時間が好ましく、2〜
24時間が特に好ましい。
測定操作は酵素免疫測定法において一般的に知られるサ
ンドインチ法または競合法が主に用いられ、最終的には
測定対象とする化学種の濃度に相関あるは逆相関した量
の酵素を膜上に結合させ、その酵素が発生または消費す
るガスを測定することで対象とする化学種の濃度を検出
する方法が用いられる。
サンドインチ法の場合、まず素子はサンプルと反応させ
特異的結合反応により被測定物質が素子上に特異的に結
合する。この時、反応温度は4〜40″Cが用いられ、
20〜35°Cが好ましい。反応時間としては10分〜
2時間が好ましい。反応は緩衝液中で行うことが好まし
く、方法としてはサンプル液と緩衝液との混合液を用い
る方法が好ましい。
そのあと未反応の被測定物質を除去する洗浄操作を行な
ってもよいしまたこの洗浄操作を省略しても良い。その
あと素子上に結合した被測定物質に特異的に結合する酵
素標識抗体溶液を加えて被測定物質量に相関した酵素を
膜上に結合する。この時、反応温度は4〜40℃が用い
られ、20〜35°Cが好ましい。反応時間としては1
0分〜2時間が好ましい、この後、未反応の標識抗体を
除去するために洗浄操作を行なっても良いし、また省略
してもよい。ただし、測定精度や感度を高めたい場合に
は洗浄工程をいれることが好ましい。最後に酵素の基質
を加えてガスの変動を起こして抵抗変化を測定する。
競合法の場合は、素子をサンプルと既知濃度の酵素標識
された検知対象物質溶液との混合液にさらしてサンプル
中の検知対象物質濃度に逆相関した量の酵素を膜上に結
合する。最後に酵素の基質を与えてガスの変動を起こし
て抵抗変化を測定する。この場合も結合反応後にサンプ
ルならびに未反応の酵素標識体を除去する洗浄操作はか
ならずしも行なう必要はない。ただし測定対象の濃度や
要求精度によっては洗浄操作を行なうことが好ましい。
サントイ、チ法は良く指摘されるように高感度であり、
高感度測定が求められる場合は競合法よりも好ましい。
ただし、サンドインチ法は低分子量の物質の場合には適
用出来ない場合が多く、この場合は競合法が用いられる
いずれの場合も標識酵素としては、前述の酵素が使用で
き、前述と同様にアンモニアを発生する酵素が測定感度
の点で好ましく、ウレアーゼが特に好ましい。
〈発明の効果〉 以上、示したように本発明における化学的センサ素子は
水溶液中の化学種を高感度に測定できる特長を有し、特
に生化学分野の特異的測定に有用である。
〈実施例〉 以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
実施例 l ジャーナル・オプ・フィジカル・ケミストリ、第89巻
(1985年)第8号、1441〜1447頁に記載の
方法に従い、第1図に示すように、二酸化シリコン膜(
膜厚1μm)で被覆された平滑なシリコンウェハ1上に
電極間の間隔が1.2μmである2つの金電極2を製作
し、3の点線の枠の外の部分をフォトレジスト (ヘキ
スト社製、八Z5214E)膜で被覆し、ついで熱硬化
させた。この2つの電極を陽極とし045Mアニリンを
含む1M過塩素酸中で陽極電流密度500(μA/cm
りで15〜30分間電解することで2つの電極をポリア
ニリンで電気的に接続した素子とした。この素子の2つ
の電極間の抵抗は約103Ωであった。この素子上にポ
リスチレンのキシレン溶液(14%)を回転数毎分20
00回転でスピンコーティングして膜厚約2μmのポリ
スチレン膜を形成した。この素子上にpH7のリン酸緩
衝液を10μ!のせても素子の抵抗は殆ど増加しなかっ
た。さらにこの素子上に1.3χアンモニア水を2μ!
滴下することにより抵抗は急速に増加し、滴下後10分
で4.5倍となった。
実施例 2 実施例1と同様にして第2図で断面の概略を示すように
、二酸化シリコン膜(膜厚1am)で被覆された平滑な
シリコンウェハl上に電極間の間隔が1.2μmである
2つの金電極2を製作し、3の点線の枠の外の部分をフ
ォトレジスト (ヘキスト社製、AZ5214E)で被
覆膜4を形成した。この2つの電極2を陽極とし0.5
Mアニリンを含む1M過塩素酸中で陽極電流密度500
(μA/cm2)で15〜30分間電解することで2つ
の電極をポリアニリン5で電気的に接続した素子とした
。この素子の2つの電極間の抵抗は約103Ωであった
。この素子上に抗ヒトI gG(I gG :イムノグ
ロブリンG)ウレアーゼ標識を吸着固定したポリフッ化
ビニリデン多孔膜6(デュラボア0ミリボア社製)を貼
付けた。この素子上にトリス緩衝液(25mM、 p 
H8,1)を20μe滴下しても抵抗は増加しなかった
さらに尿素0.1Mを含むトリス緩衝液(25mM、p
H8,1)10μ!を滴下したところ抵抗が増加し滴下
後10分で4,6倍に達した。
実施例 3 実施例1と同様にして素子を作成した。この素子の抵抗
は約103Ωであった。この素子上に抗ヒ)IgG抗体
を吸着固定したポリ弗化ビニリデン多孔膜(デュラポア
■ミリポア社製)を貼付けた。
この多孔膜上に所定濃度のヒ)IgGを含むトリス緩衝
液(25mM、 p H8,1) 10u lおよびト
リス緩衝液(25mM、 p H8,1) lOu 1
 @滴下して30℃で60分置き、ついで抗ヒトIgG
ウレアーゼ標識500ng/ccを含むトリス緩衝液(
25m M 、  pH8,1)10μEを滴下して3
0°Cで60分置く、ここで尿素0.5Mを含むトリス
緩衝液(25mM、 p H8,1)10μ2を滴下し
た。このときの抵抗の変化を測定したところ、抵抗はウ
レアーゼと尿素の反応で生成するアンモニアにより素子
の抵抗が次第に増加した。
測定完了後、素子から膜を剥がし、素子上のポリアニリ
ンをO,INの過塩素酸で洗浄してから真空乾燥させる
ことにより素子の抵抗は元に戻った。
ついでこの素子に抗ヒ)rgG抗体を吸着固定した別の
上記と同じ膜を貼り付けて分析用素子とし、上記と異な
る濃度のヒ)IgGを含むトリス緩衝液を使用した以外
は上記と同様な操作を行い、抵抗の測定を行なった。ま
た、さらに異なる濃度のヒトIgGを含むサンプルおよ
びヒトIgGを含まないサンプルについても同様な操作
を繰り返し抵抗の測定を行なった。それぞれの実験につ
いて、尿素を加える前の抵抗Raと尿素を加えた後の抵
抗Rとの比(R/Ra)とIgG液濃度をプロットした
(第3図)。この結果からR/RaとIgGt&[度に
相関が認められ、IgGの分析が行なえることが判った
実施例 4 5 mm X 30mmに切断された濾紙の中央に1M
アニリンを含む2M過塩素酸20μlを滴下し次に1M
過硫酸アンモニウム水溶液5μlを滴下して10分間反
応させた後、純水、メタノールの各法に順に浸してその
後真空乾燥した。濾紙中央には深緑色のポリアニリンが
生成していた。この濾紙の中央に幅2mm、長さ10m
mの覆いを濾紙の長辺に直交させるようにかぶせた状態
で金を蒸着して中央に間隔2mmを有する電極を形成し
た。この素子の2つの電極間の抵抗は約2にΩであった
。この素子をスライドガラス上に貼付け、次いでフッ素
系高分子膜フィルタ(ミリポアoFG 孔径0.28m
ミリポア社製)をこの素子上に貼付けた。この素子上に
p H7のリン酸緩衝液を滴下しても素子の抵抗は殆ど
増加しなかった。しかし、この素子上にアンモニア水を
滴下すると抵抗は著しく増加した。
実施例 5 実施例4においてミリポアフィルタを用いる代わりに多
孔質ポリプロピレン膜(ジュラガード■ポリプラスチッ
ク社製)を用いその他は実施例1と全く同様の実験を行
なったところ、1)H7のリン酸緩衝液をのせても抵抗
は増加せず、またアンモニア水の滴下により抵抗は増加
した。
実施例 6 実施例4においてミリポアフィルタを用いる代わりに多
孔質ポリカーボネート膜(ヌクレオポアの (孔径0.
2μm)ニュークリポア・コーポレーション社製)を用
い、その他は実施例1と全く同様の実験を行なったとこ
ろ、pH7のリン酸緩衝液をのせても抵抗は増加せず、
またアンモニア水の滴下により抵抗は増加した。
比較例 1 ジャーナル・オブ・フィジカル・ケミストリ、第89巻
(1985年)第8号、1441〜1447頁に記載の
方法に従い電極間の間隔が1.2μmの2つの金電極を
製作し、さらにこの2つの電極を陽極とし0.5Mアニ
リンを含む1M過塩素酸中で電解することで2つの電極
をポリアニリンで電気的に接続した素子とした。この素
子の抵抗は約103Ωであったが、この素子のポリアニ
リン部にpH7のリン酸緩衝液をのせたところ素子の抵
抗は急速に増加して測定不可能となった(約109Ω)
比較例 2 ジャーナル・オブ・フィジカル・ケミストリ、第89巻
(1985年)第8号、1441〜1447頁に記載の
方法に従い電極間の空隙が1.2μmの2つの金電極を
製作し、さらにこの2つの電極を陽極とし0.2Mビロ
ールを含む0.1M過塩素酸ナトリウム中で500μA
/cm”の電流密度で電解することで2つの電極をポリ
ピロールで電気的に接続した素子とした。この素子の抵
抗は約103Ωであったが、この素子のポリピロール部
にpH7のリン酸緩衝液をのせたところ素子の抵抗は増
加して1時間後には10倍さらに2時間後には100倍
となりさら増加していく傾向であった。
比較例 3 5IIII+×3抛mに切断された濾紙の中央に1Mア
ニリンを含む2M過塩素酸20μ2を滴下し次に1M過
硫酸アンモニウム水溶液5μlを滴下して10分間反応
させた後、純水、メタノールの各法に順に浸してその後
乾燥した。濾紙中央には深緑色のポリアニリンが生成し
ていた。この濾紙の中央に幅2IIII111長さ10
mmの覆いを濾紙の長辺に直交させるようにかぶせた状
態で金を蒸着して中央に空隙21を有する電極を形成し
た。この素子の2つの電極間の抵抗は約2にΩであった
。この素子をスライドガラス上に貼つけた。この素子の
空隙部分にpH7のリン酸緩衝液を滴下したところ素子
の抵抗は急速に増加して測定不可能となった(109Ω
以上)。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例および比較例で用いた素子の電極パター
ンの平面図である。第2図は一実施例で用いた素子を模
式的に示した断面図である。第3図は一実施例における
尿素滴下前の抵抗をRaとして、尿素滴下10分後の抵
抗Rとしてその比R/Ra(縦軸)とIgG[度(ng
/cc) (横軸)の関係を示す図である。 2:電極、5:導電性高分子、6:水を遮断する膜。 第 図 第 図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも2つ以上の電極の間に導電性高分子を
    配置した化学的センサ素子において、該導電性高分子を
    、水を遮断する性質を有し、かつガス透過性を有する膜
    で覆ったことを特徴とする化学的センサ素子
  2. (2)特許請求範囲第1項記載の化学的センサ素子の該
    膜上に検知対象たる物質と特異的に結合する性質を有す
    る物質を固定したことを特徴とする生化学的分析用素子
JP1042174A 1989-02-21 1989-02-21 化学的センサ素子および生化学的分析用素子 Pending JPH02221851A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100386304B1 (ko) * 2000-10-19 2003-06-02 주식회사 아이센스 전위차법 암모니아 가스 센서 및 이의 제조방법
US7282261B2 (en) 2003-02-13 2007-10-16 National University Of Singapore Method of enhancing the stability of electroactive polymers and redox active materials
JP2008261634A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Mikuni Corp 水素センサー

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