JPH02220808A - 導電性木質繊維成形板 - Google Patents

導電性木質繊維成形板

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JPH02220808A
JPH02220808A JP4428989A JP4428989A JPH02220808A JP H02220808 A JPH02220808 A JP H02220808A JP 4428989 A JP4428989 A JP 4428989A JP 4428989 A JP4428989 A JP 4428989A JP H02220808 A JPH02220808 A JP H02220808A
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JP
Japan
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graphite powder
wood
expanded graphite
graphite
expanded
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Application number
JP4428989A
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English (en)
Inventor
Tatsuo Ishii
石井 達男
Takeshi Suzuki
鈴木 武嗣
Michiko Hirasawa
平沢 通子
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Nippon Kasei Chemical Co Ltd
Nihon Kasei Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kasei Chemical Co Ltd
Nihon Kasei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は導電性木質繊維成形板に係り、特に、その優れ
た導電性により、帯電し難く、電磁波の遮蔽性が要求さ
れる分野での使用に好適な導電性木質繊維成形板に関す
る。
[従来の技術] 日常の生活空間にはテレビ、ラジオ等の放送用電波のほ
か、自動車やバイラのイグニションノイズ等の高周波ノ
イズ、電子レンジ等の誘電加熱装置からの漏洩電磁波な
ど、種々の周波数の電磁波が充満しており、このため、
これらの電磁波がテレビやラジオ、コンピュータ一端末
機、医療用機器、プロセス制御装置等に悪影響を与える
という問題が多発している。
一方、電子機器を中心とする機器類の構成材料として、
近年多用されるプラスチックは、接触摩擦等により静電
気を発生、帯電し易い上に、電磁波に対しては透過性で
あることから、内部の電子装置に影響を与え種々のトラ
ブルの原因となり易く、そのため静電気的障害、電磁波
的障害に対する対策が社会的に重要な問題になりつつあ
るのが現状である。
これらの静電気、電磁波による障害に対する対策として
は、各種産業分野でこれまでに様々な試みがなされ、ま
た、研究が続けられている。
一般に、帯電体の導電性を増すことにより、その帯電電
荷が減少し、その結果帯電し難く、静電気的な障害を起
こし難いものとなる。そして、導電性の高い物体はど電
波の減衰も大きく、より大きな電磁波遮蔽効果が得られ
る。また、一般に、電磁波障害対策は静電気障害対策よ
り高い導電性が必要とされる場合が多く、従って、最近
の電磁波遮蔽材料等で要求されるような低抵抗領域の導
電性材料であれば、同時に静電気的障害の防止要求を満
たす場合が多い。
近年では、コンピューター等の電子機器用ハウジング等
に、特に高度の電磁波遮蔽材料が要求されるようになり
、導電性の高い金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、
鉄等の金属類或いはカーボンブラック、グラファイト、
炭素繊維等の炭素化合物の繊維、微粒子を電磁波遮蔽材
料として利用する方法が試みられている。これらのうち
、銀、銅、ニッケル等の金属粉末或いは黒鉛粉末は主と
してコンピューターハウジングの電磁波遮蔽材料用に使
用される導電性塗料の導電性フィラーとして利用されて
いる。この導電性塗料は、上記金属粉末又は黒鉛粉末の
導電性フィラー バインダー、溶剤及び各f!添加剤等
から構成されるものであって、塗膜形成時に導電性フィ
ラーの鎖状連結により導電性が発現すると考えられてい
る。
ところで、パーティクルボードは木質材の小片に尿素ホ
ルムアルデヒド樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂
などの熱硬化性樹脂をバインダーとして吹き付けた後、
堆積してホットプレスにより加熱圧締することにより得
られるものであって、従来より木質成形板として合板と
共に家具、建材を中心に種々の分野で使用されている。
また、ファイバーボードや、段ボール等に使用される紙
製品も、木質繊維から製造されている。
近年、このようなパーティクルボード或いはファイバー
ボードを、クリーンルーム用の建材、OA機器の設置さ
れるテーブルトップ等の構成材料として利用したり、家
庭用電化製品、電子機器のハウジングの一部に利用する
傾向はますます高まっており、このため、これらの木質
繊維成形板への帯電防止或いは電磁波遮蔽性能の付与に
対する要求が高まっている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記パーティクルボードは木質材の小片を有効
に利用できるという利点がある反面、所望の強度、耐水
性を持たせるためにはバインダーである樹脂成分を多量
に使用する必要があり、そのため、本来、帯電列の序列
や体積固有抵抗値からみると帯電性の小さい木質材料を
用いているにもかかわらず、比較的帯電し易いという欠
点があった。また、ファイバーボード等も同様に帯電し
易いという欠点を有している。
このため、これらの木質繊維成形板に帯電防止性能や電
磁波遮蔽性能を付与することが望まれている。
本発明は上記従来の実情に鑑みてなされたものであって
、優れた帯電防止性能、電磁波遮蔽性能を有する導電性
木質繊維成形板を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 請求項(1)の導電性木質繊維成形板は、木質繊維を成
形してなる木質繊維成形板において、該木質繊維原料の
絶乾重量に対して、1〜50重量%の膨張化黒鉛粉末を
含有してなることを特徴とする 請求項(2)の導電性木質繊維成形板は、請求項(1)
の導電性木質繊維成形板において、膨張化黒鉛粉末が、
酸処理黒鉛を膨張させて得られる0、02〜0.003
g/mj2の嵩密度を有するものであることを特徴とす
る。
即ち、本発明者らは、上記従来の問題点を解決するべく
鋭意検討を重ねた結果、特定の黒鉛粉末を所定割合で含
有させることにより、木質繊維成形板に導電性を付与さ
せることができることを見出し、本発明を完成させた。
以下に本発明の詳細な説明する。
熱膨張性黒鉛は、広義には種々の方法で製造される多様
な組成物を挙げることができ、その原料黒鉛、製造方法
には特に制限はない。本発明の請求項(2)における「
酸処理黒鉛」とは、天然黒鉛、熱分解黒鉛、キッシュ黒
鉛等の黒鉛を、濃厚な硫酸と強い酸化剤との混合物で処
理した後、水洗し、乾燥して得られるものであって、黒
鉛シートなどの製造に用いられる工業的な熱膨張性黒鉛
は通常このものに相当する。
この酸処理黒鉛は、黒鉛の有する層状構造の眉間に硫酸
が残留、固定されているものであり、約500℃以上に
急激に加熱することにより眉間に存在する硫酸が膨張す
ることによってC軸方向に数10〜数100倍に膨張す
る性質を有するものであって、熱膨張後の黒鉛層は互い
にゆるく接している構造となっている。
本発、明において、膨張化黒鉛粉末とは、好ましくは熱
処理黒鉛が、この急激な加熱によって膨張した状態の黒
鉛を指す。
なお、本発明で好適に使用される酸処理黒鉛は、その原
料黒鉛、製造方法には特に制限はないが、その特性とし
ては、1000℃で10秒間、急激に加熱するときの膨
張塵が20〜300mIL/gであることが望ましい。
このような酸処理黒鉛は、例えば、93〜100重量%
、特に98重量%の濃硫酸と30〜60瓜量%、特に6
0重量%の過酸化水素水の混合液中に、約30〜100
メツシユに粉砕された黒鉛を、45℃以下で10〜30
分接触させ、水洗、乾燥を行なうことにより製造するこ
とができる。
このような酸処理黒鉛の粒度は、通常、その導電性向上
効果の観点から、次のような範囲であることが望ましい
即ち、本発明において導電性の発現は、C軸方向に高度
に膨張し、互いにゆるく接している黒鉛片が木質繊維材
料の微小片と混合され、圧締成形されることにより、黒
鉛片は剥離しながら変形し、かつ互いに部分的に結合点
を持つことによって電気的な連結回路が形成されること
が主な理由と考えられるため、本発明で用いられる酸処
理黒鉛の粒子径は150メツシュ以上の大きさ、好まし
くは100メツシュ以上、更に好ましくは80メツシュ
以上とするのが望ましい、一方、粒度が大きい場合、例
えば20メツシュ程度を超える場合には、膨張した黒鉛
片の大ぎさとしては十分であるが、それにより特段の導
電性の向上があるわけではなく、配合時の分散性、成形
時の成形性の低下を招くおそれもある。従って、本発明
で使用される酸処理黒鉛の粒度は、実用的には30〜1
00メツシユの範囲で分級されているものが有利である
。酸処理黒鉛の粒度の調整は、原料黒鉛又は酸処理黒鉛
を粉砕するなどの方法で行なうことができる。
本発明において使用される膨張化黒鉛粉末は、このよう
な粒度分布を有している酸処理黒鉛を500℃以上、好
ましくは700〜1500℃で数秒間、更に好ましくは
900〜1100℃で2〜5秒間加熱することにより熱
膨張させて得ることができる。熱膨張は、例えば所定の
温度に制御された電気炉内或いはガスバーナー炉に連続
的に酸処理黒鉛を供給することにより、工業的な規模で
実施することができる。
しかして、本発明で用いる膨張化黒鉛粉末は、熱膨張に
よりその嵩密度が0.02〜0.003g/m℃とされ
たものが好ましい。
本発明において、酸処理黒鉛を熱膨張させて膨張化黒鉛
を調製する場合、酸処理黒鉛の粒度と膨張塵及び膨張化
黒鉛粉末の嵩密度とは概ね関連があり、通常、150メ
ツシユ〜100メツシユの粒度の酸処理黒鉛については
膨張塵が60〜toomu/gで嵩密度は0.017〜
0,01g/m℃、40〜100メツシユの粒度のもの
については100〜250 m fl / gで0.0
1〜0、 OO4g/ml!、 20〜40メツシユの
粒度のものについては200〜300 m Jl / 
gで0.005〜0.003g/mj2となる。このよ
うなことから、本発明において用いる酸処理黒鉛の膨張
塵は、50〜300mλ/gであることが好ましい。
なお、ここでいう「膨張塵」とは、1000℃に保持さ
れた電気炉内に10分以上保持して加熱された1 50
ccの石英ビー力を炉外に取り出し、直ちに酸処理黒鉛
0.5gを投入し、同じく1000℃に保持された炉中
に素早く入れ、そのまま10秒間保持した後、炉外に取
り出し、自然冷却の後に、ビー力に付した目盛りによっ
て、膨張後の黒鉛層の上部位置を読み取って容積を測定
し、算出する値(単位:mj2/g)をいう。
また、「嵩密度」とは、膨張度の逆数(単位:g/ml
と定義し、膨張度の測定を行なえば直ちに算定されるが
、次のような方法で測定することができる。即ち、膨張
炉から排出される膨張化黒鉛粉末の適量を静かに100
100Oのメスシリンダーに穆し、直ちにメスシリンダ
ーの上部をラップフィルムなどで覆って一昼夜室温で静
置する。静置させた後の容積を読み取り、一方、膨張化
黒鉛−粉末の重量を別途測定して嵩密度を求める。
本発明において、このような膨張化黒鉛粉末の木質繊維
成形板への添加比率は、木質繊維原料の絶乾重量に対す
る比率として1〜50重量%であり、好ましくは2〜2
0重量%である。この添加比率が1重量%より少ない場
合は、黒鉛片同志の連結が不十分となり、十分な導電性
が発揮されず、また、50重量%より多くても、それに
見合う導電性の向上がみられないばかりか、成形品の特
性を低下させることがある。
なお、本発明における「絶乾重量」とは、試料約5gを
105±3℃において1〜3時間保持し、恒量になるま
で乾燥した時の乾燥重量を指し、測定方法はJIS−P
8203の水分試験法の測定条件を準用することができ
る。
ところで、本発明でいう木質繊維成形板としては、微細
な木質片を合成樹脂系接着剤を加えて熱圧成板すること
により製造されるパーティクルボード、木質のリグノセ
ルロース繊維を繊維自体の持つ結合性を利用して圧縮成
形することにより製造されるファイバーボード及びバル
ブ繊維から抄造される紙製品を挙げることができる。
以下に、本発明の導電性木質繊維成形板の製造方法の実
施態様について説明する。
本発明の木質繊維成形板がパーティクルボードの場合、
木材小片が同一の寸法、形状を有する単層ボード、表層
と裏層とで木材小片の寸法、形状の異なる二層ボード及
び表層と芯層(内層)で木材小片の寸法、形状の異なる
三層以上の多層ボードの何れのボードにおいても、通常
実施されている製造方法が適用でき、木材の種類、木材
小片の寸法、形状或いは混合方法等についても通常実施
されている範囲の組合せで適用すれば良く、特別の制限
はない。一般に、三層ボードの場合には表層に用いる木
材小片に対し、芯層に用いる木材小片はその形状は大き
く、肉厚のもので設計され、多層ボードの場合は、表層
から中心層に向って次第に木材小片の形状が大きくなる
ように設計される。
一般に、パーティクルボードは、木材切削等の小片製造
工程、乾燥工程、結合剤の散布混和工程、成形(フォー
ミング)工程、加熱圧締工程等の工程を経て製造される
。工業的な製造にあっては、多段式ホットプレスによる
平板圧縮法或いはエクストルージョンブレスによる連続
押し出し法が有利に採用される。
結合剤としては、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミ
ン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−メラミン共縮合樹脂
、フェノール変性メラミン樹脂等のアミノ系樹脂接着剤
の他、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂接着剤、イソ
シアネート系接着剤の単独使用又は併用を挙げることが
できる。これらの結合剤は、通常、硬化剤、硬化調整剤
、撥水剤等が配合された組成物(「配合グルー」と称さ
れる。)として使用されるが、本発明においてもこれら
の添加剤の使用における特別の制限はない。
また、このような配合グルーの散布混和工程は、木材小
片、膨張化黒鉛粉末各々に単独で、或いは両者を混合し
てから実施することができるが、通常、両者の混合物に
対して実施する方がより能率的である。また、配合グル
ーを調製する際に、これに膨張化黒鉛粉末を添加するこ
とも可能である。
三層以上のパーティクルボードの場合、所望の導電性に
応じて膨張化黒鉛粉末は表層、芯層の何れに添加しても
良く、表層のみ又は芯層のみに添加すれば、ボード表面
に対し水平方向の導電層を形成し、両層に添加すれば、
水平のみならず垂直方向にも導電性を付与することがで
きる。二層ボードについても同様のことがいえる。また
、各層への膨張化黒鉛粉末の添加量は、前述の添加比の
範囲で所望の導電性に応じて自由に設計することができ
る。
なお、本発明のパーティクルボードに対して、表面の美
装化、耐水化、難燃化等を目的として異種材料との組合
せによる複合パーティクルボードを製造することも可能
である。
本発明の木質繊維成形板がファイバーボードの場合に−
は、曲げ強度の小さいインシュレーションボード(軟質
繊維板)、曲げ強度の大きなハードボード(硬質繊維板
)及び中間的な曲げ強度を有するセミハードボード(半
硬質繊維板)の何れのファイバーボードにおいても、通
常、実施されている製造方法が適用でき、特別の制限は
ない。
このようなファイバーボードは、木材切削などの小片製
造工程、常圧又は加圧下で行なわれる蒸煮等による解職
工程、抄造又は成形(フォーミング)工程、加熱圧締工
程等の工程を経て製造される0本発明における膨張化黒
鉛粉末は、解繊工程の後、抄造又はフォーミングに先立
ち添加するのが好適である。この場合、原料の酸処理黒
鉛の粒度によっては、膨張化黒鉛粉末の粒度が大きく、
抄造工程で膨張化黒鉛粉末が均一に分散されず、ファイ
バーボードの表面に表裏差が現れることがあるので、そ
の場合には、酸処理黒鉛又は膨張化黒鉛粉末を更に粉砕
機等で粉砕して用いても良い。
なお、抄造又はフォーミングに先立ち膨張化黒鉛粉末を
添加する際、サイズ剤並びに沈着剤としてロジン並びに
硫酸バンド、パラフィンワックスを添加し、また、強度
向上剤としてフェノール樹脂等を少量添加することもで
きる。
このようにして、膨張化黒鉛粉末を添加した後は、通常
インシュレーションボードの場合には抄造されたマット
をドライヤーにより乾燥することにより有利に製造する
ことができる。また、ハードボード、セミハードボード
は、抄造されたマットを更に熱圧成形して製造するのが
有利である。
本発明のファイバーボードに対しても、表面の美装化、
耐水化、難燃化等を目的として異種材料との組合せによ
る複合ファイバーボードを製造することが可能である。
本発明の木質繊維成形板が紙製品の場合には、砕木バル
ブ(GP)、サーモメカニカルバルブ(TMP)等の機
械バルブ、クラフトバルブ(KP)、サルファイドバル
ブ(s p)等の化学バルブ、脱墨バルブ(D I P
)等の回収バルブに膨張化黒鉛粉末を配合して、通常行
なわれる丸網、長網等の抄造装置により抄造することに
より製造することができる。なお、バルブとしては、竹
、藁、リンター等木材以外の責源から製造されるものも
使用することが可能である。
バルブに膨張化黒鉛粉末を添加する際は、バルブミキシ
ングチエスト等の比較的バルブ濃度の低い工程で添加す
るのが好適である。この場合、ファイバーボードの場合
と同様に、原料の酸処理黒鉛の粒度によっては膨張化黒
鉛粉末の粒度が大きく、抄造工程で膨張化黒鉛粉末が均
一に分散されず、紙の表面に表裏差が現れることがある
ので、その場合には同様に原料酸処理黒鉛又は膨張化黒
鉛粉末を粉砕機等で粉砕して用いても良い。
抄造に際しては、上記バルブ類と膨張化黒鉛粉末との混
合物を1重量%程度のスラリーとなした後に抄造するが
、この際、通常用いられる硫酸バンド、高分子系歩留り
向上剤等を配合使用することにより、より有利に抄造す
ることができる。抄造後の紙はドライヤーにより乾燥し
て紙製品とする。このようにして得られる紙製品は、そ
のまま導電性紙として使用しても良く、或いはその他の
各種材料と複合して導電性を付与することができる。
[作用] 膨張化黒鉛は、C軸方向に高度に膨張し、互いにゆるく
接している黒鉛片である。この黒鉛片は、木X繊維材料
の微小片と混合され、圧締成形されると、黒鉛片は剥離
しながら変形し、かつ互いに部分的に結合点を持つこと
により、電気的な連結回路が形成され、優れた導電性が
発現される。
膨張化黒鉛は、また、極めて軽量であることから、材料
の軽量化にも有効である。
膨張化黒鉛粉末として、酸処理黒鉛を膨張させて得られ
る0、02〜O,OO3g/mlLの嵩密度を有するも
のを用いた場合には、特に良好な導電性が得られる。
[実施例] 以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、1部」は「重量部」
を示し、1%」は「重量%」を示す。
実施例1〜3、比較例1.2 く膨張化黒鉛粉末の製造〉 固定炭素分90%、灰分8%であるカナダ産出の天然鱗
片状黒鉛(粒度;36メツシユ〜80メツシユ)40部
を、98%硫酸150部、60%過酸化水素水2部の混
合液に加えて、30〜35℃で15分間反応させた。次
いで、反応物に150部の30%硫酸を加えて希釈した
後、ガラス繊維濾紙(GAloo)を用いてヌッチェで
吸引濾過し、残漬を採り出した。この濾過残漬を500
部の水中に投入し、30秒間かき混ぜ洗浄した後、再び
吸引濾過により分離した。このときの残漬を再び500
部の水中に投入し、30秒間かき混ぜ洗浄した後、同様
に吸引濾過により分離した。
得られた濾過残渣を105℃の熱風循環式乾燥器中で約
90分乾燥して酸処理黒鉛を得た。この酸処理黒鉛の1
000℃、10秒間の膨張環の測定結果は、190 m
 Il/ g、膨張化黒鉛粉末の嵩密度は0.0053
g/mjZであった。
この酸処理黒鉛を、1100℃に設定した縦型電気炉に
約2秒間の滞留時間で落下させて膨張化黒鉛粉末を得た
得られた膨張化黒鉛を、静かに10100O!のメスシ
リンダーに移して、容積と重量から求めた嵩密度は0.
0055g/mJZであった。
く単層構造パーティクルボードの製造〉木材小片、配合
グルーとして次に示すものを用い、更に上記膨張化黒鉛
粉末を用いて、単層構造パーティクルボードを製造した
木材小片; 針葉樹剤として杉材、南洋材としてラワン材を重量比と
して1:1で混合したおよそlmmX5mmの木材小片
で、含水率が3.5%のもの(以下、「チップ」という
、)。
配合グルー; 以上を混合した後、更に水を加えて樹脂固形分50%と
したもの。
まず、チップ及び膨張化黒鉛粉末を第1表に示す配合割
合で混合した。この時のチップに対する膨張化黒鉛粉末
の重量比は乾量基準で第1表に示す通りである。次にこ
の混合物に配合グルーを第1表に示す処方で、散布混合
してグルートチツブを調製した。この時のチップ及び膨
張化黒鉛粉末に対する樹脂固形分の割合(以下、「樹脂
吹ぎ付は率」という、)は第1表に示す通りである。
次いで、グルートチツブ338gを一辺が30cmの箱
型の中に均一な厚さとなるように散布してマットを製造
した1次に、このマットを熱盤温度を155℃に設定し
たホットプレスに挿入し、2分間加熱圧締成形して、密
度約0.7g/am’、厚さ5mmのパーティクルボー
ドを製造した。
く体積抵抗率の測定〉 J I S−に6911.5・13「抵抗率」に準じて
測定した。測定結果を第1表に示す。
第1表の結果から、膨張化黒鉛粉末の添加されていない
比較例1、添加量が範囲外である比較例2に比べて、本
発明に係るパーティクルボードは極めて高い導電性を有
していることが明らかである。
実施例4 く三層構造パーティクルボードの製造〉木材小片、配合
グルーとして次に示すものを用い、更に実施例1で製造
した膨張化黒鉛粉末を用いて、三層構造パーティクルボ
ードを製造した。
木材小片 表層用; 針葉材として杉林、南洋材としてラワン材を重量比とし
て1:1で混合したおよそ1〜2mmX3〜5mmの木
材小片で、含水率が3.5%のもの(以下、「表層用チ
ップ」という、)。
芯層用; 針葉材として杉材、南洋材としてラワン材を重量比とし
て1:1で混合したおよそ2〜5mm×10〜20mm
の木材小片で、含水率が3.5%のもの(以下、「芯層
用チップ」という。)。
配合グルー 表層用 こ流側1のものと同じ。
芯層用;実施例1のものと同様の配合で、樹脂固形分を
5.2%に調整したも の。
まず、表層用チップ140.0部(乾量基準として13
5.1部)に膨張化黒鉛粉末4.05部を混合した。こ
の時のチップに対する膨張化黒鉛粉末の重量比は乾量基
準で3%である0次にこの混合物に表層用配合グルー3
4.6部をスプレーで散布混合して表層用グルートチツ
ブを調製した。この時のチップ及び膨張化黒鉛粉末に対
する樹脂吹き付は率は12%である。
同様にして芯層用チップ200.0部(乾量基準として
193.2部)に膨張化黒鉛粉末5.8部を混合した。
この時のチップに対する膨張化黒鉛粉末の重量比は乾量
基準で3%である。次にこの混合物に芯層用配合グルー
31.7部をスプレーで散布混合して芯層用グルートチ
ツブを調製した。
この時の樹脂吹き付は率は8%である。
次いで、表層用グルートチツブ69gを一辺が30cm
の箱型の中に均一な厚さとなるように散布し、その上に
芯層用グルートチツブ193gを同様にして散布し、更
に表層用グルートチツブ69gを散布して三層構造のマ
ットを製造した。
次に、このマットを熱盤温度を155℃に設定したホッ
トプレスに挿入し、2分間、加熱圧締成形して、密度的
0.7g/crr?、厚さ5mmの三層パーティクルボ
ードを製造した。
く体積抵抗率の測定〉 J I S−に6911.5・13「抵抗率」に準じて
測定した。その結果体積抵抗率は1.2×103Ω命c
mであった。
上記結果から、本発明に係る三層パーティクルボードは
極めて高い導電性を有していることが明らかである。
実施例5〜7、比較例3.4 〈紙の製造〉 含水率5.0%の市販濾紙(東洋濾紙No、2)を裁断
し、その4.2部(乾量基準で4.0部)を200部の
水中に加えて、家庭用ジュースミキサーで15分間粉砕
、離解して濾紙バルブスラリーを得た。
実施例1で得た膨張化黒鉛粉末と濾紙バルブを第2表に
示す配合割合で含むスラリーを固形分濃度が1%となる
ように水を加えて調製し、更にバルブ濃度に対して1%
の硫酸バンドを添加して5分間攪拌した後に、直径23
cmの丸型手漉抄紙装置を用いて膨張化黒鉛粉末を含む
紙を抄造した0次いでプレスにより脱水した後、−昼夜
風乾して秤量約150g/dの紙を得た。この時のバル
ブに対する膨張化黒鉛粉末の重量比は乾量基準で第2表
に示す通りである。
また、実施例1で酸処理黒鉛を製造した際、原料として
用いた天然黒鉛粉末を膨張化黒鉛粉末の代わりに添加し
たもの(比較例3)、実施例1で得た酸処理黒鉛を膨張
化黒鉛粉末の代わりに添加したもの(比較例4)につい
ても同様に紙を抄造した。
く体積抵抗率の測定〉 J I S−に6911.5・13「抵抗率」に準じて
測定した。測定結果を第2表に示す。
第2表の結果から、膨張化黒鉛粉末の代わりに天然黒鉛
粉末、酸処理黒鉛を添加した比較例3.4に比べて、本
発明に係る紙は極めて高し)導電性を有していることが
明らかである。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の導電性木質繊維成形板によ
れば、パーティクルボード、ファイバーボード又は紙製
品等の木質繊維成形板に、良好な導電性を付与すること
ができる。本発明の導電性木質m雌成形板は、建材、家
具類、電気製品、電子製品のキャビネットの各種構成材
として、帯電防止或いは電磁波の遮蔽に対して高い効果
が期待される。また、本発明で使用される膨張化黒鉛粉
末は極めて軽量であることから、軽量パーティクルボー
ドにも適用できる。
特に、膨張化黒鉛粉末として、酸処理黒鉛を膨張させて
得られる0、  02〜O,OO3g/mAの嵩密度を
有するものを用いた場合には、著しく良好な導電性木質
繊維成形板を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)木質繊維を成形してなる木質繊維成形板において
    、該木質繊維原料の絶乾重量に対して、1〜50重量%
    の膨張化黒鉛粉末を含有してなることを特徴とする導電
    性木質繊維成形板。
  2. (2)膨張化黒鉛粉末が、酸処理黒鉛を膨張させて得ら
    れる0.02〜0.003g/mlの嵩密度を有するも
    のであることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載
    の導電性木質繊維成形板。
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