JPH02219475A - 振動波装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は振動波装置、特に進行波型の振動波モータにお
ける振動体の構造に関するものである。

〔従来の技術〕

弾性体に進行性振動波を生じさせ、この振動によってロ
ータ等の移動体を移動させる振動波モータは、小型であ
り、また低速時に高いトルクが得られることがら、近年
−眼レフカメラの撮影レンズ駆動用として採用された。

第２図は振動波モータを撮影レンズ駆動用として組込ん
だ一眼レフカメラの撮影レンズの縦断面図で、１は撮影
レンズの光軸りを回転中心とする円環状の金属性の弾性
体で、後述するロータ３に接する側には第３図に示され
る様に所定の幅ｔと深さｈの溝ＩＡが全周にわたって設
けられている。また、該弾性体ｌの下部にはＰＺＴ等の
圧電素子２が接着剤により固定されている。電気−機械
エネルギー変換素子としての該圧電素子２に対しては公
知の方法で、位相の異なる超音波の駆動信号が印加され
、この信号に応答して弾性体ｌが振動することによって
振動体を形成する弾性体１の周方向に回転する進行性振
動波が発生する。３は弾性体１の上面に加圧接触した端
部を有する円環状のロータで、移動体としての該ローラ
３の他端にはゴム等の円環状の第１の吸振体５が設けら
れている。４はフェルト等で形成された円環状の振動絶
縁体で、該絶縁体４はフェルト台８を介して重ね合わさ
れた２枚の皿バネ９から加圧力を受けている。

前述のロータ３は前記した第１の吸振体５を介して連結
板２２に密接保持される。円環状の連結板２２は６本の
締め付はビス（不図示）により出力伝達体２５と固定さ
れる。光軸りを回転中心として回転する出力伝達体２５
はボールｌＯを用いてボールレース１３．１４で玉軸受
けを構成している。ボールレース１３．１４は撮影レン
ズの外筒１２に固定され、外筒１２は固定筒１１と結合
され、カメラマウント１９に固定される　出力伝達体２
５の先端には連結コロ１５が固定され、光軸方向に設け
られたフォーカスレンズ２７を保持した移動環１７のキ
ー溝（不図示）と係合する。固定内９１８のネジ部１８
ａと移動環１７のネジ部１７ａがへリコイド結合してお
り、出力伝達体２５の回転運動によって連結コロ１５を
介して移動環１７は回転しながら光軸方向へ移動可能と
なる。

かかる構成において、カメラ側からのＡＦ倍信号たは、
マニュアルリング１６からの駆動信号によって該振動体
１．２に公知の方法で進行性振動波を発生させ、ローラ
３を回転させて最終的にフォーカスレンズ２７を光軸方
向へ移動させ、ピント調整を行うものである。

そして、かかる従来装置の場合、この振動体ｌ。

２は駆動用進行性振動波が振動体上のどの位置でも同じ
振幅、同じ波長となる様に均一な部材で形成され、かつ
第３図示のようにほぼ均一な構造となっていた。

〔発明が解決しようとしている問題点〕しかしながら、
上記従来装置では振動体、移動体、或いはそれらの保持
部材の加工後の平面度誤差が、両者（振動体と移動体）
の接触面に面圧ムラを引き起こし、かかる原因により駆
動用進行性振動波とは異なった波長の進行性振動波が成
長し、振動体と移動体との接触面より騒音が発生するこ
とがあった。

そして、この騒音を発生する波長をもった進行性振動波
を分析してみたところ、この進行性振動波は、１つの波
長の場合であったり、あるいは複数の波長の場合の両方
の場合があった。

〔問題点を解決する為の手段〕

本発明は複数の種類の波長を有する進行性振動波が騒音
を発生させる可能性があったとしても、かかる騒音を防
止若しくは抑圧できる振動波装置を提供せんとするもの
で、本発明はかかる課題を解決する為に、振動波装置の
１つの部材上であって、騒音を発生させる可能性のある
複数の振動波の夫々の波長の１／２の整数倍或いはほぼ
整数倍の位置に該部材の動剛性を不均一とする手段を設
けたものである。

〔実施例〕

第１図は本発明を適用した一眼レフカメラ用撮影レンズ
に於ける振動波モータの弾性体ｌと電気−機械エネルギ
ー変換素子としての圧電素子２の要部斜視図である。該
第１図示撮影レンズは第２図、第３図示撮影レンズのそ
れとほぼ同じであるので第２図示撮影レンズと異なる機
素についてのみ説明し、他の機素についての説明は省略
する。

第１図において、１は振動波モータの主要な構成部分を
形成する円環状の弾性体で、移動体とじてのロータ３（
第２図参照）との接触面には幅ｔ１、深さｈｌの多数の
溝ＩＡが全周にわたって設けられている。また、これら
の溝の一部はＩＢとして図示される様に深さｈ２の深溝
となりでいる。騒音を発生する振動波の波の数が、例え
ば３個の時（以後、この波の数が弾性体ｌに生じた時の
曲げ振動波を３次モードの曲げ振動波と称し、ｎ個の波
が弾性体１に生じた時の曲げ振動波をｎ次モードの曲げ
振動波と称す）には、この深溝ＩＢはピッチθ＝６０°
の間隔で、或いは該間隔に近い間隔（尚、この場合は騒
音は実用上問題のない程度に抑圧される）で６個設けら
れる。ＩＢ、は幅ｔ１１深さｈ３の第２の深溝で、この
第２の深溝ＩＢ、は５次モードの曲げ振動波によって騒
音が発生するのを防止する深溝であるので、ピッチθ、
は、θ１＝３６°の間隔、或いは該間隔に近い間隔（尚
、この場合は騒音は実用上問題のない程度に抑圧される
）で弾性体ｌの全周にわたって設けられる。尚、騒音を
発生する曲げ振動波がｎ、次モードとｎ２次モードの曲
げ振いは該間隔にほぼ近い間隔で弾性体ｌ上に設けられ
、隔にほぼ近い間隔で弾性体１上に設けられる。２は電
気−機械エネルギー変換素子としてのＰＺＴ等の圧電素
子で、第２図示従来装置と同様に弾性体１の一方の端面
に接着剤で貼着される。該圧電素子２のＡ相駆動領域を
形成する各領域２Ａ、〜２Ａ７及びＢ相駆動領域を形成
する各領域２Ｂ、〜２Ｂ７は第１図示の様に交互に異な
る分極方向に分極され、またＡ相駆動領域中の領域２Ａ
、とＢ相駆動領域中の領域２Ｂ、との間にはＡ相、Ｂ相
駆動領域の夫々に共通で、不図示の駆動源のアースに接
続される共通電極２Ｃが設けられる。また、Ａ相、Ｂ相
駆動領域を形成する各領域２Ａ、〜２Ａ７，２Ｂ、〜２
Ｂ７の幅は弾性体ｌの曲げ振動波の波長λのｌ／２に設
定され、更に共通電極２Ｃとセンサ電極２Ｄの幅の和は
波長λに設定されている。前記共通電極２Ｃと対向する
側に設けられた前記Ａ相駆動領域を形成する各領域２Ａ
、〜２Ａ７上の電極は不図示の第１交流電源に接続され
る。また、前記共通電極２Ｃと対向する側に設けられた
前記Ｂ相駆動領域を形成する各領域２Ｂ、〜２Ｂ７上の
電極は前記交流電源の出力信号と９０°位相差のある交
流信号を出力する不図示の第２交流電源に接続される。

そして、前記Ａ相駆動領域２Ａ、〜２Ａ７の夫々と前記
領域２Ａ１〜２Ａ７の夫々と対応するＢ相駆動領域２Ｂ
。

〜２Ｂ２の夫々とはλ／４離間されて設けられている。

かかる構成の撮影レンズの動作について説明する。前記
第１．第２交流電源によって圧電゛素子２のＡ相駆動領
域及びＢ相駆動領域に交流信号を供給すると、圧電素子
２の曲げ振動によって弾性体１には８個の波からなる進
行性振動波、換言すれば８次モードの進行性振動波が発
生し、該振動波によってローラ３（第２図参照）は光軸
りを中心として回転する。その結果、フォーカスレンズ
２７は光軸りに沿って移動して合焦動作が実行される。

以上の説明は振動波モータが正常に動作した時の動作説
明であるが、動作中或いは動作開始時から騒音を発生す
る可能性のあるｎ１次モード及びｎ２次モードの曲げ振
動波、たとえば３次モード及び５次モードの曲げ振動波
が弾性体１上に発生した時の動作について以下に説明す
る。

第１図示の様な動剛性の不均一構造の弾性体の場合、深
溝ＩＢの位置を節とする３次モードの振動波に対応する
弾性体１の固有振動数ｆ、は高（、一方、深溝ＩＢの位
置を腹とする３次モードの振動波に対応する弾性体ｌの
固有振動数ｒ２は前述の固有振動数より低いものとなる
。

この様に３次モードの振動波の夫々の位置に於ける弾性
体ｌの固有振動数は異なるので９、騒音を発生する可能
性のある３次モードの振動波は進行波となり得す、従っ
て３次モードの振動波が何らかの原因によって発生して
も、それによって騒音が発生することはないものである
。

また、深溝ＩＢ、の位置を節とする５次モードの振動波
に対応する弾性体ｌの固有振動数ｆ３は高く、一方探溝
ＩＢ、の位置を腹とする５次モードの振動波に対応する
弾性体ｌの固有振動数ｆ４は前述の固有振動数ｒ３より
低いものとなる。

この様に３次モードの振動波の夫々の位置に於ける弾性
体ｌの固有振動数は異なるので、騒音を発生する可能性
のある５次モードの振動波も進行波となり得す、従って
５次モードの振動波が何らかの原因によって発生しても
それによって騒音が発生することはない。

尚、該実施例では７．５°の間隔で設けられた溝ＩＡの
特定の溝を深くすることによって第２の深溝ＩＢ、を形
成しているので、深溝ＩＢ、の間隔θ１は、θ、＝３６
°に完全に一致することはないが、前述の騒音は前述し
た様に実用上問題のない程度に防止できた。

第１図示実施例では弾性体ｌの所定の位置、すなわち騒
音を発生させる可能性のある３次モード並びに５次モー
ドの振動波の波長λ３．λ２の１／２の整数倍（以下、
γλ、／２．γλ２／２と記す。但しγは整数）に対応
した位置に弾性体ｌの動剛性を部公的に不均一にする深
溝ＩＢ、ＩＢｍを設けたが、この深溝ＩＢの位置の溝を
逆に浅くして、弾性体ｌの動剛性を部分的に不均一とじ
ても前述と同様な効果が生じるものである。

更に、上述の実施例では、騒音を発生させる可能性のあ
る振動波の波長λ０．λ２のγλ１／２゜γλ２／２に
対応した弾性体１上の位置に動剛性の不均一部分を設け
たが、弾性体ｌは第３図示のように均一な弾性体とし、
第２図に示される円環状の振動絶縁体４の所定位置、す
なわち騒音を発生させる可能性のある振動波の波長λ１
．λ２のγλ１／２゜γλ２／２に対応した位置に切欠
き４Ａ、４Ｂ（第１図示）、穴等によつて弾性体ｌの動
剛性の不均一部分を設けるようにしても良いし、また同
様な処置を第２図に示される吸振体５、出力伝達体２５
に施しても良い。付言すれば、振動波モータの構成要素
或いは該モータに連結された装置の構成要素の所定位置
、即ち騒音を発生させる可能性のある複数の振動波の波
長λ８．λ２．λ７のγλＩ／２゜γλ２／２．γλ、
ｌ／２に対応した位置に前述した様な不均一部分を設け
ることにより騒音を防止出来るものである。

第４図は第１図示弾性体１の他の実施例を示すもので、
第１図示実施例で示される歯ＩＣの一部、すなわち騒音
を発生させる可能性のある３次モードの振動波の波長λ
のγλ／２に対応した位置にある歯ＩＣの一部を削って
高さの低い歯ＩＤを構成すると共に、騒音を発生させる
可能性のある５次モードの振動波の波長λのγλ／２に
対応した位置にある歯ＩＣの一部を削って歯ＩＤより更
に高さの低い歯ＩＤ、を構成して、弾性体１の一部に弾
性体の動剛性を部分的に不均一とした例である。

第５図は第１図示弾性体１の更に他の実施例を示し、第
１図示溝ＩＢ、ＩＢ、に代えて、該溝ＩＢ、　ＩＢ　。

の位置に所定の深さの穴ＩＪ、　　ＩＪ＋を複数設けた
例であり、また第６図は該穴ＩＪ、　　ＩＪ、の代わり
に複数の突起物ＩＫ、ＩＫ、を弾性体１に固着して、弾
性体ｌの動剛性を部分的に不均一とする部分を設けた例
である。

第７図は第１図示弾性体ｌの他の実施例を示すもので、
第１図示の複数の深溝ＩＢと、第１図示の複数の第２の
深溝ＩＢ、のうちの１個の深溝を同じ位置に設けた例で
ある。この場合も第１図示実施例と同様な理由により騒
音防止効果が得られるものである。前述した本発明の実
施例では、深溝ＩＢ。

ＩＢ、、切欠き４Ｂ、４Ａ、歯ＩＤ、ＩＤ、、穴ＩＪ。

ＩＪ、　、突起物ＩＫ、１に、は円環状の弾性体ｌ、振
動絶縁体４等の全周にわたって設け、これにより騒音の
発生を防止或いは抑圧したが、これらの騒音防止或いは
騒音抑圧手段は必ずしも弾性体ｌ、振動絶縁体４等の全
周にわたって設ける必要はなく、騒音を発生させる振動
波が１つのモード、たとえば３次モードの振動波のみの
場合は前述の騒音防止或いは抑圧手段は第１図示の様に
６０°離れた位置に２個だけ設ければ良い様に第７図示
実施例の様に騒音を発生させる振動波が２つ以上のモー
ド、たとえば３次モード、５次モードの振動波の場合に
は前述の騒音防止或いは抑圧手段は３個のみ、すなわち
第７図の実施例を例にして述べるならば第７図に明示さ
れた３個の深溝ＩＢＡ、ＩＢＢ、ＩＢＣのみで良いし、
また３次、５次、７次モードの３個のモードの振動波の
場合には前述の騒音防止或いは抑圧手段は４個のみで良
い。この様な簡単な構造とすることにより振動波モータ
を構成する部材を安価に製造することができ、ひいては
振動波装置を安価に製造出来る利点も生じる。

尚、以上の実施例は円環状の振動波装置の例であったが
、本発明はかかる振動波装置だけではなく、弾性体が円
板状、或いは長円形の振動波装置にも適用できるだけで
な（、弾性体１自身が進行性振動波によって移動する形
式の振動波装置にも適用出来るものである。

〔発明の効果〕

以上の様に、本発明では振動波装置の弾性体。

振動絶縁体、出力伝達体等のうちの１つの部材上であっ
て騒音を発生させる可能性のある複数の振動波の夫々の
波長の１７２の整数倍、或いは実用上問題のない程度の
消音を期待する場合はほぼ整数倍の位置に、該部材の動
剛性を不均一とし、前述の振動波が進行性振動波に成長
する事を阻止する溝。

突起物、穴等の手段を設けたので、実用上大きな問題と
なっていた騒音を抑えることが出来たものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を適用した一眼レフカメラ用撮影レンズ
における振動波モータの要部分解斜視図、第２図は従来
の振動波モータを適用した撮影レンズの縦断面図、 第３図は第２図示振動波モータの要部斜視図、第４図乃
至第７図は本発明を適用した振動波装置の要部斜視図で
ある。 図において、ｌ・・・弾性体、２・・・圧電素子、３・
・・ロータ、４・・・振動絶縁体、１２・・・振動波モ
ータを有する振動波装置を構成する外筒、２５・・・出
力伝達体である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　弾性体と、該弾性体に進行性振動波を生起させる電気
   −機械エネルギー変換手段とを有し、前記進行性振動波
   を駆動源とする振動波装置において、該振動波装置の１
   つの部材上であって、騒音を発生させる可能性のある複
   数の振動波の夫々の波長の１／２の整数倍或いはほぼ整
   数倍の位置に該部材の動剛性を不均一とする手段を設け
   たことを特徴とする振動波装置。