JPH02216230A - 特殊箔糸 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） この発明は、特殊箔糸に係り、更に詳細には、箔糸に関
する。

（従来の技術） 一般に知られている箔糸は、シルク生地１紙あるいは樹
木箔などの基材に、金、銀あるいはプラチナなどの貴金
属箔を接着剤あるいは漆などで張り合せた後、細幅に裁
断して作られている。

この箔糸を例えばヨコ糸の一部に使用して織物を製織し
、この織物は特に高級な帯地などとして使用されていた
。

（発明が解決しようとする課題） ところで、上述した従来の箔糸を例えばヨコ糸の一部に
使用した織物を帯地にして着用すると、どうしても折り
目や皺が発生してしまい、この折り目や皺を除去するの
が大変厄介であるという問題があった。

また、上記した箔糸は基材として織物のシルク生地を使
用したものでは、細幅に裁断した後の取里 扱いで、袴端部がほつれてくることがあり箔糸として異
常糸になるという問題があった。さらに、基材として紙
地として例えば合成紙を使用した場合には、水分などへ
の耐久性が弱く、特に含水状態での機械的、物理的な強
度は著しく低下すると共に、含水状態による変形も発生
するという問題があった。

この発明の目的は、上記問題点を改善するため、形状が
変形してもある一定の熱処理を施すことにより容品に元
の状態へ戻すことができると共に、端部がほつれずに均
質な良好で、さらに強度、耐久性の面に優れた特殊箔糸
を提供することにある。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、この発明は、不織布の少な
くとも一方の面に貴金属箔を設け、さらに貴金属箔の面
に形状記憶樹脂を設けて薄いシート地とし、このシート
地を細幅に裁断して得られる特殊箔糸である。また、こ
の発明は、不織布の少なくとも一方の面に形状記憶樹脂
を設け、さらに形状記憶樹脂の面に貴金属箔を設けて薄
いシート地とし、このシート地を細幅に裁断して得られ
る特殊箔糸である。さらに、この発明は、不織布の少な
くとも一方の面に貴金属箔を設けて薄いシート地とし、
このシート地を細幅に裁断した糸の長手方向へ沿って形
状記憶樹脂をコーティングして得られる特殊箔糸である
。

（作用） この発明の特殊箔糸を採用することにより、特殊箔糸は
上記構成のとおり不織布、貴金属箔および形状記憶樹脂
を備えたものからなり、基材として不織布を使用してい
るから、細幅に裁断して糸の状態にした場合に、端部が
ほつれないで均質なものが得られる。また、耐久性の面
で優れている。さらに、形状記憶樹脂を保有しているの
で、例えば織物地にして帯地などとして使用した場合に
発生した折り目や皺などは一定の温度で熱処理すること
によって除去される。

（実施例） 以下、この発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

本実施例の特殊箔糸は、不織布、貴金属箔および形状記
憶樹脂の３者から構成されている。この不織布はポリエ
ステル、ナイロンなどの合成繊維やその他の糸を細かく
カットしてバインダによりランダムに織らずに付けたも
のである。貴金属箔は金、銀およびプラチナなどの１０
０％およびその合金を薄く箔引したものである。

形状記憶樹脂は、エチレンミクロンペンタジェンをディ
ース争アルダ反応せしめてノルボルネンとし、そのノル
ボルネンを開環重合せしめたポリノルボルネンや、ポリ
スチレンと結晶化ポリブタジェンのブロック共重合体か
らなるものや、ポリウレタンの結晶部分とアモルファス
部分からなるものおよびトランスイソプレンの結晶部分
とそれを取り囲むアモルファス部分からなるものである
。

これらの種々゛→形状記憶樹脂はガラス転移点（Ｔｇ）
の前後例えば−３０〜６０℃の範囲で形状が回復される
ものである。

第１図に示されているように、例えばポリエステル繊維
からなる不織布１の少なくとも一方の面例えば表面に、
１００％の金などの貴金属箔３を接着剤あるいは漆など
で張り合せる。次いで、貴金属箔３の表面に、例えばポ
リスチレンと結晶化ポリブタジェンのブロック共重合体
からなる形状記憶樹脂５を付着させて薄いシート地７と
する。

この薄いシート地７を第１図において例えば左方から右
方へ向けて、カッターなどで例えば１０〜５０μｍ程度
の細幅に裁断せしめることによって偏平な特殊箔糸が得
られる。

また、他の実施例としては、第２図に示されているよう
に、不織布１の少なくとも一方の面例えば表面に形状記
憶樹脂５を付着あるいは含浸せしめた後、さらに形状記
憶樹脂５の表面に貴金属箔３を接着剤または漆などで張
り合せて薄いシート地９とする。次いで、この薄いシー
ト地９を第２図において例えば左方から右方へ向けてカ
ッターなどで１０〜５０μ園程度の細幅に裁断せしめる
ことによって偏平な特殊箔糸が得られる。

さらに、別の実施例としては、第３図に示されているよ
うに、不織布１の少なくとも一方の面例えば表面に貴金
属箔３を接着剤又は漆などで張り合せて薄いシート地１
１とする。この薄いシート地１１を例えば左方から右方
へ向けてカッターなどで１０〜５０μ四程度の細幅に裁
断した糸にする。次いで、この裁断した糸の表面に例え
ば走行せしめて形状記憶樹脂５をコーティングすること
によって特殊箔糸が得られる。

こうして得られた３通りの特殊箔糸いずれの場合におい
ても、例えばタテ糸、ヨコ糸あるいはタテ糸、ヨコ糸の
両者の一部に使用して織物地にする。この織物地を用い
て例えば帯地に縫製し、この帯地を着用した際に折り目
や皺が発生するが、この帯地には形状記憶樹脂５を一部
に構成した特殊箔糸が用いられているから、一定の温度
例えば４０〜６０℃の熱処理を施すことによって、形状
が元に戻る性質を利用することにより、折り目や皺を容
易に除去することができる。

しかも、特殊箔糸は従来の箔糸と同様に糸の外周には貴
金属箔が顕出されるから、高級感に富んだものとなる。

また、特殊箔糸を得る際の基材として本実施例では不織
布を使用しており、従来のシルク織物地や合成紙を使用
したものと実験して比較すると、下表に示すような特性
の差がある。

すなわち、基材に不織布を用いることによって、従来の
シルク織物地や合成紙に対して、上表から明白なように
、特に端部のほつれ、水等への耐久性の面に優れて品質
良好な特殊箔糸を得ることができる。

さらに、この特殊箔糸を使用するに当っては、例えばポ
リエステル、シルクなどの芯糸に対して、特殊箔糸をサ
ヤ糸とした複合糸にしてすることによって％属箔が糸の
外周に均一に顕出されるので良好な使用形態となる。

なお、この発明は前述した実施例に限定することなく、
適宜な変更を行なうことによって、その表面−一属箔３
や形状記憶樹脂５を設けた例で説明したが、例えば裏面
に、あるいは表面、裏面の両方に設けたものでも対応可
能である。さらに、不織布１の強度をアップさせるため
に、不織布１の表面又は裏面あるいは両者にフィルムを
張り合せるとさらに良好なものの特殊箔糸となる。

［発明の効果コ 以上のごとき実施例の説明より理解されるように、この
発明によれば、特殊箔糸は不織布、貴金属箔および形状
記憶樹脂を備えたものからなっており、基材として不織
布を使用しているから、細幅に裁断して糸の状態にした
場合に、端部がほつれず、水等の耐久性の面に優れて品
質良好な特殊箔糸を得ることができる。さらに、形状記
憶樹脂を保有しているので、例えば織物地にして帯地な
どとして使用した場合に発生した折り目や皺などは一定
の温度で熱処理することによって元の形状へ戻るので容
易に除去することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係る特殊箔糸を作る薄いシート地の
断面図、第２図および第３図は第１図に代る他の特殊糸
を作る薄いシート地の断面図である。 １・・・不織布　３・・・貴金属 ５・・・形状記憶樹脂　７，９．１１・・・シート地代
理人　弁理士　　三　好　秀　和

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）不織布の少なくとも一方の面に貴金属箔を設け、
   さらに貴金属箔の面に形状記憶樹脂を設けて薄いシート
   地とし、このシート地を細幅に裁断してなることを特徴
   とする特殊箔糸。
2. （２）不織布の少なくとも一方の面に形状記憶樹脂を設
   け、さらに形状記憶樹脂の面に貴金属箔を設けて薄いシ
   ート地とし、このシート地を細幅に裁断してなることを
   特徴とする特殊箔糸。
3. （３）不織布の少なくとも一方の面に貴金属箔を設けて
   薄いシート地とし、このシート地を細幅に裁断した糸の
   長手方向へ沿って形状記憶樹脂をコーティングしてなる
   ことを特徴とする特殊箔糸。