JPH02214853A - 写真フィルムパトローネ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は写真フィルムパトローネに関する。

〔従来の技術〕

従来、写真フィルムはスプールにロール状に巻かれてパ
トローネに収納された状態で市販されている。このパト
ローネはフィルム引き出し口を有し、この引き出し口か
らフィルムを所定量ずつ引き出して撮影に供される。従
来のパトローネの構造では、このフィルム引き出し口は
スリット状であり、カメラへの装填のためにフィルム端
部が相当長さだけフィルム引き出し口から引き出されて
いる。このため、フィルム引き出し口には一般に「テレ
ンプ」と呼ばれる遮光部材を取付けてパトローネ内の遮
光状態を維持している。

しかし、このテレンプを取付けることは諸問題を伴うも
のであった。低頻度ではあるが光密不良が発生すること
、フィルム引き出しの抵抗が一様でないこと、フィルム
に擦過傷をつけることがあること、テレンプの厚さを均
一にすることが難しく生産効率が低いこと、フィルム端
部をパトローネ外部に引き出しておくためライトパイピ
ングを起こし易い感光材料をフィルムに使用できないこ
と、等である。

また、従来のパトローネをカメラに装填する際には、パ
トローネ外部に予め引き出されたフィルム端部をカメラ
のフィルム引き出し機構に装填する必要があるが、この
操作はある程度の熟練を要するとともに手間がかかるも
のであった。このた必、以前からこのような操作を必要
としないパトローネが望まれていた。

さらに、上記操作のためにフィルム端部をパトローネ外
部に引き出しておくため、誤ってフィルム端部を引張っ
て未露光のフィルムを引き出してしまうおそれがあった
。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものであり、フ
ィルム引き出し口にテレンプを取付ケることを不要とす
るとともに、カメラへの装填のためにフィルム端部を手
続パトローネ外部に引き出しておくことを必要とせず、
従ってカメラへのパトローネの装填を容易にし、また写
真フィルムを誤って引き出すおそれのない写真フィルム
パトローネを提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この目的を達成するため、本発明に係る写真フィルムパ
トローネにおいては、パトローネ本体が、写真フィルム
の外周面に沿って写真フィルムの引き出し方向にフィル
ム引き出し口から突出するように形成するとともに、フ
ィルム引き出し口の開閉を行う遮光板を設けている。こ
の遮光板は、パトローネ本体の面に沿って写真フィルム
の引き出し方向とほぼ直角方向に摺動可能であり、常態
においては弾性部材により付勢され、パトローネ本体突
出部の内面に当接し、フィルム引き出し口を閉じている
。また、写真フィルムの先端部をフィルム引き出し口の
フィルム厚み方向の開口幅よりも厚く、かつ遮光性を有
するように形成してもよい。さらに、遮光板が当接する
パトローネ本体突８部の当接箇所に凹部を設けることも
できる。この場合、写真フィルムの先端に孔を形成する
とともに、この孔に対応する位置において突出部に切り
欠きを形成してもよい。

〔作　用〕

本発明の上記の構造によれば、遮光板によりフィルム引
き出し口の開閉を行い、常態においては遮光板がパトロ
ーネ本体の突出部内面との間にフィルム先端の一部を挟
み込んでフィルム引き出し口を閉じており、パトローネ
内部の遮光状態が維持されている。この写真フィルムパ
トローネをカメラに装填すると、カメラ内の機構により
遮光板を摺動させ、フィルム引き出し口を開口させる。

この後、カメラのフィルム引き出し機構がフィルムを引
き出し、撮影に供する。撮影終了後はフィルムをパトロ
ーネ内部に巻き戻し、弾性部材の弾性力を利用して遮光
板を当初の位置に戻し、フィルム引き出し口を閉じる。

この場合、写真フィルムの先端部をフィルム引き出し口
のフィルム厚み方向の開口幅よりも厚く形成しておけば
、フィルム全体がパトローネ内部に巻き戻されることが
ない。また、フィルム先端を遮光性を有するように加工
しておけば、パトローネ内部をより確実に遮光し得る。

さらに、遮光板がパトローネ本体突出部に当接する箇所
に凹部を設けておけば、より確実に遮光板によりフィル
ム引き出し口を閉じることができる。この場合、写真フ
ィルムの先端に孔を形成するとともに、この孔に対応す
る位置において突出部に切り火きを形成しておけば、カ
メラのフィルム引き出し機構にフィルム先端を係合させ
ることがより容易になる。

〔実施例〕

第１図に本発明に係る写真フィルムパトローネの一実施
例を示す。写真フィルムパトローネ１はスプール２、ス
プール２に巻かれり写真フィルム３およびパトローネ本
体４からなり、スプール２はパトローネ本体４内部に軸
線回りに回転可能に配置され、パトローネ本体４には写
真フィルム３を引き出すためのフィルム引き出し口５が
設けられている。パトローネ本体４には、フィルム引き
出し口５から写真フィルム３の引き出し方向に突出して
いる突出部４　ａ’が形成され、また遮光板６が取付け
られている。遮光板６はほぼ凹形の形状をなし、ガイド
７を遮光板６の長穴８を通してパトローネ本体４の平面
４ｂに止着することにより、遮光板６は平面４ｂに沿っ
てフィルム引き出し方向と直角方向に摺動自在となって
いる。ガイド７は遮光板６がパトローネ本体４から離脱
することを防止する役割も果たして−いる。遮光板６に
は、三方向を切り欠いて形成した弾性部９が二つ設けら
れており、遮光板６を平面４ｂに沿って取付けたときに
は、弾性部９の下辺９ａが平面４ｂに設けられた弾性部
受け１０に当接し、弾性部９がわずかに撓み、遮光板６
を突出部４ａの内面に押しつける。遮光板６には円形状
の凸部６ａが形成され、パトローネ本体４の突出部４ａ
内面には凸部６ａと嵌合する凹部１１が形成されている
。この凸部６ａと凹部１１とともに、遮光板６の上端６
ｂがフィルム３を突出部４ａ内面に押し付け、フィルム
３を固定している。写真フィルム３の先端部は遮光紙１
２で両面を覆われており、その部分ノ厚みはフィルム引
き出し口５のフィルム厚み方向の開口幅よりも厚くなっ
ている。写真フィルム３の先端は突出部４ａの先端に合
わせて配置されている。写真フィルム３の先端付近には
孔１３が二つ設けられており、この孔１３の位置に対応
して突出部４ａには切り欠き１４が形成されている。

第２図（ａ）および（ｂ）を参照して写真フィルムパト
ローネ１の機能を説明する。同図（ａ）は写真フィルム
パトローネ１のフィルム引き出し口５が閉じている状態
、同図（ｂ）はフィルム引き出し口５が開いて写真フィ
ルム３が引き出されている状態をそれぞれ示す断面図で
ある。

第２図（ａ）に示すように、写真フィルムパトローネ１
においては、フィルム３先端部が遮光紙１２により覆わ
れているとともに、遮光板６がフィルム引き出し口５を
閉じているのでパトローネ内部の遮光状態は維持されて
いる。この状態のパトローネ１をカメラに装填すると、
カメラ内で遮光板開閉レバー２０が遮光板６の下端６ｃ
に係合し、遮光板６を平面４ｂに沿って図中下方へ移動
させる。レバー２０はそのまま停止してフィルム引き出
し口５を開口した状態に保つ。このレバー２０はカメラ
の裏蓋に連動させて作動させることも可能である。弾性
部９の下辺９ａは弾性部受け１０に当接しているので、
遮光板６の下方への移動に伴い、第２図（′ｂ）に示す
ように、弾性部９は第２図（ａ）に示す状態よりも撓ん
だ状態となり、弾性部９が遮光板６を突出部４ａ方向に
付勢したまま、遮光板６は静止する。フィルム引き出し
口５が開口すると、カメラのフィルム引き出し機構２１
がフィルム３先端部の孔１３に係合してフィルム３を引
き出す。引き出されたフィルム３は撮影に供され、撮影
が終了するとフィルム３はスプール２を反時計方向に回
転させることにより、パトローネ１内部に巻き戻される
。この場合、フィルム３先端部は遮光紙１２で覆われて
いることにより、その厚みがフィルム引き出し口の開口
幅よりも大きくなっているので、フィルム３はこの遮光
紙１２の部分においてフィルム引き出し口５に当たり、
フィルム３全体がパトローネ１内部に巻き戻されること
はない。フィルム３の遮光紙１２の部分がフィルム引き
出し口５に当たると、その時点においてレバー２０と遮
光板６の下端６Ｃとの係合を解除する。遮光板６はその
弾性部９が撓むことにより突出部４ａ方向に付勢されて
いるので、レバー２０と下端６Ｃとの係合を解除すると
、遮光板６は弾性部９の弾性力によって第２図（ａ）に
示す当初の位置に戻り、フィルム引き出し口５を閉じる
。

この場合、パトローネ本体４の凹部１１と遮光板６の凸
部６ａが嵌合することによって、より確実にフィルム引
き出し口５が閉じられる。この後、パトローネ１をカメ
ラから取り出すことができる。

本発明は、以上の実施例に限定されるものではなく、特
許請求の範囲に記載された発明の範囲内において種々の
変更が可能であり、それらも本発明の範囲に包含される
ものである。

本実施例においては、遮光板６の一部に弾性部９を形成
し、その弾性力を利用したが、弾性部９０代わりに遮光
板６とは別個の部材としてのバネその他の弾性部材を用
いることもできる。

また、遮光紙１２を用いることの他に、他の遮光部材、
例えば黒色フィルムの張り付けまたはエンボス加工等に
よりフィルム３先端の遮光性を確保するとともに、フィ
ルム３先端の厚みを増すことも可能である。

さらに、フィルム３先端の厚みを増すことは必ずしも必
要ではない。厚みを増さないと、フィルム巻き戻しの際
に、フィルム３全体がパトローネ１内部に巻き戻される
が、遮光板６によってフィルム引き出し口５が閉じられ
、パトローネ１内部の遮光性は確保できるので遮光に関
しては問題はない。

フィルム３先端の孔１３および切り欠き１４も必ずしも
設ける必要はない。孔１３および切り欠き１４がないと
、カメラのフィルム引き出し機構が係合することが困難
になるが、フィルム３をスプール２に密に巻いた状態に
保つ手段を設けておけば、スプール２を逆回転させるこ
とによりフィルム３先端をフィルム引き出し口５から引
き出すことができ、カメラのフィルム引き畠し機構に係
合させることができる。フィルム３をスプール２に密に
巻いた状態に保つ手段としては、例えば、フィルムをス
プールに密に巻いた状態において、フィルムのロールの
いずれか一カ所または数カ所を接着力の弱い接着手段で
接着して、その状態を保つ手段がある。

〔発明の効果〕

本発明に係る写真フィルムパトローネにより、遮光部材
としてのテレンプを取付けることは不要となる。このテ
レンプ不要に伴い、従来の金属製のパトローネに代わり
プラスチック製のパトローネを量産することもより容易
になる。また、予めフィルム端部をパトローネ外部に引
き出しておくことも必要ではなくなり、これに伴い、フ
ィルム端部をカメラのフィルム引き出し機構にセットす
る操作は不要になるとともに、フィルムを誤ってパトロ
ーネから引き出すおそれもなくなる。この場合、フィル
ム先端の孔とパトローネ本体の切り欠きとの組み合わせ
により、フィルムの引き出しをより確実に行うことがで
きる。また、フィルム先端に遮光紙を取付け、その部分
のフィルムの厚みを増しておけば、フィルム全体をパト
ローネ内部に巻き戻さないようにすることができるので
、現像時にパトローネを破壊せずにフィルムを取り出す
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る写真フィルムパトローネの構造お
よび組立状態を示す斜視図、第２図（ａ）は遮光板がフ
ィルム引き出し口を閉じている状態におけるパトローネ
の断面図、同図（ｂ）はフィルム引き出し口が開口し、
写真フィルムが引き出されている状態におけるパトロー
ネの断面図である。 〔符号の説明〕 ■・・・・写真フィルムパトローネ ２・・・・スプール ３・・・・写真フィルム ４・・・・パトローネ本体 ４ａ・・・・突出部 ４ｂ・・・・平面 ５・・・・フィルム引き出し口 ６・・・・遮光板 ６ａ・・・・凸部 ６ｂ・・・・上端 ６Ｃ・・・・下端 ７・・・・ガイド ８・・・・長大 ９・・・・弾性部 ９ａ・・・・下辺 ０・・・・弾性部受け １・・・・凹部 ２・・・・遮光紙 ３・・・・孔 ４・・・・切り欠き ０・・・・遮光開閉レバー ト・・・フィルム引き出し機構

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）スプール、このスプールに巻かれた写真フィルム
   、およびパトローネ本体からなり、前記スプールは前記
   パトローネ本体内部に軸線回りに回転可能に配置され、
   前記パトローネ本体には前記写真フィルムを引き出すた
   めのフィルム引き出し口が設けられた写真フィルムパト
   ローネにおいて、 前記パトローネ本体が、前記写真フィルムの外周面に沿
   って写真フィルムの引き出し方向に前記フィルム引き出
   し口から突出するように形成されるとともに、前記パト
   ローネ本体の面に沿って前記写真フィルムの引き出し方
   向とほぼ直角方向に摺動可能に設けられ、弾性部材によ
   り前記パトローネ本体突出部の内面に当接し前記フィル
   ム引き出し口を閉じるように付勢されている遮光板を備
   えていることを特徴とする写真フィルムパトローネ。
2. （２）前記写真フィルムの先端部を前記フィルム引き出
   し口のフィルム厚み方向の開口幅よりも厚く、かつ遮光
   性を有するように形成したことを特徴とする請求項（１
   ）記載の写真フィルムパトローネ。
3. （３）前記パトローネ本体突出部の内面の前記遮光板の
   先端が当接する箇所に凹部を設けたことを特徴とする請
   求項（１）または（２）記載の写真フィルムパトローネ
   。
4. （４）前記写真フィルムの先端に孔を形成するとともに
   、この孔に対応する位置に前記突出部に切り欠きを形成
   することを特徴とする請求項（１）、（２）または（３
   ）記載の写真フィルムパトローネ。