JPH02210052A - 不織布及び吸収性物品 - Google Patents

不織布及び吸収性物品

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JPH02210052A
JPH02210052A JP1023143A JP2314389A JPH02210052A JP H02210052 A JPH02210052 A JP H02210052A JP 1023143 A JP1023143 A JP 1023143A JP 2314389 A JP2314389 A JP 2314389A JP H02210052 A JPH02210052 A JP H02210052A
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大介 柴
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Toshihiro Shirase
白瀬 利博
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱接着性に優れた不織布及びこの不織布を使
用した吸収性物品、特に、生理用ナプキン、紙おむつ、
化粧用シート等の使い捨て可能な吸収性物品に関するも
のである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕従来の
吸収性物品、例えば、生理用ナプキン、紙おむつは、基
本的に、綿状バルブ、吸収紙等からなる吸収体、その下
面及び側面に配される防漏材、そして表面に載置される
表面材から構成されている。
近年、吸収性物品は高分子材料の高度な発達に伴い、高
吸収性ポリマー、乾式不織布等の新しい素材が導入され
吸収性能は大幅に改善されている。特に、不織布につい
ては、合成繊維が、それ自身の柔軟性、疎水的性質によ
り、装着怒及び液の透過性の向上をはかるのに極めて有
効であることから、従来広く使用されていたセルロース
系再生繊維に代わり、不織布の構成材として主流になっ
ている。また、このような合繊乾式不織布は、吸収性物
品において、表面材として広く使用されるばかりでなく
、従来、湿式紙で構成されてきた台紙、防漏紙基台にも
適用されつつある。現在も、不織布に限らず、吸収性物
品の素材は、多様な機能発現が可能で安価な高分子材料
へ急速に置き換わりつつある。
しかし、個々には優れた機能を持つ高分子材料を組み合
わせた吸収性物品も実際の使用時においては本来の機能
を十分に発揮しているとは言えない。これは、例えば、
生理用ナプキン、紙おむつ等の吸収性物品に対する最大
の不満点が依然として着用者の股間部からの漏れである
ことからも明らかである。
この漏れの最も大きな原因は、着用者の股間部の運動に
伴い吸収性物品に不規則な応力が加わり、各構成素材が
分離したり、吸収性物品に大きなよれやしわが生じたり
するためである。
その中でも、特に表面材として用いる不織布は着用者の
肌と直に接するため受ける応力も大きく、防水紙や吸収
体と分離を起こしやすいので、これらを何らかの方法で
一体化することが強く望まれる。
不織布と防水紙や吸収体とを一体化する手段としでは、
粘着剤、ホットメルト接着側等を用゛いて両者を接着す
ることが考えられる。しかし、このような手段を用いる
と、工程が極めて繁雑となり、生産に要するコストの大
幅な上昇は必死である。これに対して、単純な熱圧で不
織布を溶かして対象物と接着させるいわゆる熱接着方式
が実施できれば、工程の繁雑化は少なく高速生産が可能
となりそれに要するコストの上昇も少ない。
以上のことから、あまりコストを上げることなく吸収性
物品の特に着用者の運動条件下での防漏性を向上させる
には、熱接着性の良い不織布がどうしても必要である。
更に、このような吸収性物品を高速生産するには不織布
に対して熱接着性以外にも優れた加工性が要求される。
更に、このような熱加工性に優れた合成繊維系不織布は
、吸収性物品ばかりでなく、衣料の芯地、ワイパー用基
台、靴・スリッパ等のバッキング材、各種ラミネート材
等でも同様の理由からその必要性が強まっている。
しかし、近年の合成繊維系不織布は、柔らかさ、ドレー
プ性、吸収性能などには優れているものの熱加工性を含
む加工性は甚だ不十分と言わざるを得ない。その問題点
は大きく次の2つにまとめられる。以下、吸収性物品を
例にとり説明する。
第1の問題点は不織布の構成繊維を指定すると、接着対
象によっては、極めて接着の困難な素材があり、吸収性
物品全体を構成する上で不織布と接着する素材の選択幅
が限定されることである。
吸収性物品の各素材(表面材、吸収体、防漏材、ずれ止
め材等)はそれぞれ要求される機能が異なり、要求機能
に対して最適な物性の材料が選択される。この中で、防
漏材は、防水性が要求され、フィルム単体か基台をラミ
ネート加工したラミネート材が多く使用される。また、
防水性に加えて、風合いを重視する時にはラミネート樹
脂として、エチレン共重合体がよく使用され、強度を重
視する場合は例えばポリエステル系樹脂が選ばれること
もある。吸収体を効率良く使用するため、防漏材は吸収
性物品の外側に近い部位に設置され、表面材のすぐ内側
から、表面材と貼り合わせになる形で裏面材として使用
されることが多い。そのため、表面材には特に防漏材(
のラミネート樹脂)との接着性が要求される。ところが
、一方では、表面材不織布も用途によって、要求機能が
異なり、当然、その要求に対して最適な繊維が選ばれる
。吸収性物品では、例えば、柔軟性を重視する用途では
ポリオレフィン系繊維を、弾性を重視する用途ではポリ
エステル系繊維を主体にするような使い分けが多くの場
合に行われている。従って、不織布にポリオレフィン系
繊維のものを選ぶと、防漏材のラミネート樹脂としては
ポリオレフィンと接着しにくいポリエステル系樹脂は使
えないし、逆に、不織布にポリエステル系の繊維を選ぶ
と、防漏材のラミネート樹脂としてはポリオレフィン系
樹脂が使えないか、又は、非常に接着力の制限された範
囲でしか使用できない。
また、不織布に極性のないポリエチレン樹脂を使用する
と、防漏材には極性の高いエチレン共重合体、例えば、
アイオノマー樹脂等では接着強度が不十分で使用するこ
とができない場合も生じる。
吸収性物品の吸収体の中でクツション層は、液の高速吸
収、使用中の液戻り抑制等の役割を担い、従来、レーヨ
ンが多く使用されてきた。
しかし、レーヨンは液の吸収に伴いバルキー性を失い、
クツション機能に永続性がないため、やはり、合成繊維
化するほうが好ましく、特にバルキー性に富むポリエチ
レンテレフタレートが良好である。しかし、合成繊維は
レーヨンに比べ摩擦係数が低く、使用中にクツション層
自体がよれてしまうという欠点を持っていた。そこでこ
の場合も、表面材とクツション材とが接着により一体化
していることが望ましい。
第2の問題点は不織布の熱加工が難しいことである。
不織布がアクリル繊維のような熱溶融しない繊維からな
る場合、不織布を溶融することができないため全(対象
物と接着しない。また、ポリエステルやナイロンのよう
にたとえ熱溶融しても溶融温度が高い場合は、加工温度
が極めて高くなり温度コントロールが難しく、他の素材
に接触した場合に与えるダメージが大きい等の問題点が
ある。更に、不織布を溶融するように加工しても、次に
延べる困難を生じる。
即ち、熱溶融によりヒートシーラーへ溶融した繊維が付
着し、不織布の熱接着部分が破れたり加工機に樹脂が付
着しシーラーの機能が低下したりするという困難である
。加工温度を低いレベルに設定するために、不織布中に
低溶融温度の繊維を一部混綿することを行っても低溶融
温度繊維全体が溶融してしまえば事情は全く同様である
。この場合に使用される低溶融温度の繊維は、多くの場
合、ポリプロピレン繊維のように全成分が同じ溶融温度
であるか、ポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維のよ
うに熱溶融温度差の小さい成分からなり、十分な熱接着
力を与えるだけの温度で加工すると、全成分が同時に溶
融してしまい、溶融成分が瞬間的にシーラーに移行し、
シーラーの機能が低下したり、熱接着部分に破れを生じ
たりする。不織布中の低溶融温度繊維の混率が高いほど
この問題は大きくなる。低溶融温度の繊維の混率が低け
れば加熱により低溶融温度繊維の全成分が融けても高溶
融温度繊維が繊維形態を保持している温度範囲ではこれ
らの繊維との接着や絡合により溶融成分のシーラーへの
移行をある程度防ぐことができるが、溶融成分の混率が
小さいために熱接着の効果がでにくいばかりでなく、シ
ーラーへの溶融成分の移行は依然として残り、不織布の
熱接着部の破れや加工機を特に長時間運転した場合にシ
ーラーに蓄積する溶着物によるダメージを本質的には解
決できない。また、低溶融温度の繊維として熱溶融温度
差の大きい低融点ポリエステル/ポリエステル複合繊維
を用いて上記の問題点を改善しようとしたものもみられ
るが、この場合、従来の低融点ポリエステル成分が非品
性のため厳密には溶融温度を持たず(軟化点を有する)
、たとえ軟化点以上の加工温度でも対象物との接着性が
低く、十分なシール強度が得られなかった。
不織布の熱加工が困難な例として、ラミネート基台に不
織布を使用した時のラミネート適性に関する制限があげ
られる。例えば、ラミネート基台の不織布がポリエチレ
ン/ポリプロピレン複合繊維のようにどちらも融点が低
く、融点差の小さい場合、高温度で押し出された樹脂を
ラミネートすると、基台不織布が溶けてしまうことがあ
ること。更に、この場合も第1の問題点に係わることが
生じる。即ち、基台不織布とラミネート樹脂とが、相溶
しにくい樹脂からなる場合に、ラミネート樹脂/基台不
織布間に層剥離が生じやすくなる。
以上のことから、第1の問題点に記したように、従来の
合成繊維主体の不織布に対する熱加工は接着対象が非常
に制限された範囲でしか実施できず、第2の問題点に記
したように、特に、吸収性物品に広く使用される乾式熱
接着不織布のようなバインダーとして使用される低溶融
温度繊維の混率の極めて高い不織布に対して安定した効
果を発現するような熱加工は不可能であり、従うで、不
織布及び他素材、特に防漏材の機能を十分に生かし、且
つ、吸収性物品全体として、よれやしわがよりにくく、
防漏性に冨む吸収性物品を得ることができなかった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らが上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた
結果、広範囲に接着対象を選択でき、かつ、工業的に十
分な熱加工性を持ち、しかも、本来要求される機能であ
る強度、吸収性能、風合い、ドレープ性等の良好な不織
布を見出し、更にこの不織布を用いて、よれの小さい、
吸収性の良い吸収性物品を見出して、本発明を完成する
に到った。
即ち、本発明は、下記の(A)、 (B)の性質を満た
す第1及び第2の部分から成り、第2の部分が繊維の表
面の少なくとも一部を形成している複合繊維を含むこと
を特徴とする不織布及びこの不織布を用いてなることを
特徴とする吸収性物品を提供するものである。
(A)第1の部分は溶融温度が200℃以上の樹脂を主
成分とする。
(B)第2の部分は溶融温度が第1の部分の主成分樹脂
よりも50℃以上低い樹脂を主成分とし、この主成分樹
脂を含む少なくとも2種以上の樹脂成分が均一分散して
いる。
本発明の不織布は熱加工に対して少なくとも次の条件を
満たさねばならない。
即ち、熱圧により不織布の少なくとも一部分が溶融し対
象物と効率よく接着することである。
本発明の不織布の「第2の部分」がこの熱圧により溶融
するという役割を担う。これは、本目的を考えた場合自
明のことであるが、前項の第1の問題点を考慮すると、
やや詳細には次のように考えを進めねばならない。
不織布の少なくとも一部が溶融し、対象物と熱接着する
機構は下記に示す2つの効果が複合したものである。
(1)不織布の溶融した樹脂、あるいは共に溶融した対
象物の一部とが互いのシート骨格(不織布側は溶融して
いない繊維集合部分、対象物側、例えばラミネート紙の
場合は基台の繊維集合シート部分)に流動拡散して食い
込むいわゆる「投錨効果」。
(2)不織布の溶融した樹脂が、対象物に対して分子レ
ベルの強い親和力をもち、対象物の表面でよく濡れる、
あるいは共に溶融した対象物とよく混ざる、更に程度が
進めば分子レベルで互いに溶解する「相溶効果」。
効率の良い接着をするにはこれら2つの効果が同時に発
現しなければならない、上記効果のうち、投錨効果は不
織布側の樹脂が溶融さえすれば必ず生じるが、相溶効果
が有効に作用するのは、不織布側の繊維樹脂が決まると
極めて限定された範囲の接着対象物との間だけである。
従って、この限られた範囲以外の材料に対しては効率の
良い接着が行われず、前項で指摘した第1の問題点が生
ずるのである。
そこで、本発明者らは、不織布が熱接着する際に投錨効
果と相溶効果の2つが同時に有効に作用することが第1
の問題点を解決するための指針であると考え、以下のよ
うな解決策を見出した。
即ち、接着対象物と相溶性の高い樹脂(以下ブレンド成
分と記す)をブレンドした樹脂成分(以下複合樹脂と記
す。本発明の不織布の「第2の部分」を意味する)を少
なくとも一部に含む繊維で不織布を構成することである
。ブレンド成分は加熱の際、複合樹脂のブレンド成分を
除いた成分(以下、主成分と記す)と同時に溶融してい
ることが好ましいので、ブレンド成分の溶融温度は複合
樹脂の主成分の溶融温度より30℃以上高くなってはい
けない。望ましくは、複合樹脂の主成分の溶融温度とほ
ぼ同じかあるいはそれ以下がよい、ただし、ここにいう
溶融温度とは、樹脂が加熱により実質的に接着効果の生
じ始める温度をいい、結晶性の樹脂ならば融点、非品性
の樹脂ならば熱軟化点に対応する。
ブレンド成分は対象物に接着面積の大きい状態で相溶す
ることが必要であるので、複合樹脂の中でできる限り均
−且つ微小に分散していなければならない(以下、この
状態を均一分散状態と記す)。分散の程度はブレンド成
分の相の大きさが繊維に垂直な方向の相断面の垂直直径
が11m以下になっていることが望ましく、場合によっ
ては相分離構造のほとんど認められないところまで相溶
していても良い、複合樹脂中のブレンド成分の混率は少
なくとも5重量%あれば効果を発現する場合が多いが、
用途によって最適値を決めることができる。あまり、混
率が太き(なると主成分の樹脂のもつ本来の機能が阻害
されるので、45重量%を超えないことが望ましい。
次に、前項でまとめた第2の問題点を考察すると、本発
明の吸収性物品に使用する不織布は熱加工に対して更に
次の条件を満たさねばならないことがわかる。
第1の条件は、熱圧により溶融した不織布成分がシーラ
ーへ移行しないことである。そして第2の条件は、上記
2つの条件が広い温度範囲で実施できることである。特
に、前項の第2の問題点で詳述したように、第1及び第
2の条件は実生産において安定な熱加工を実施する上で
極めて重要な用件である。
本発明者らはこれらの条件についてさらに詳細に考察し
た結果、以下の方法により、上述の条件を不織布に付与
することができることを見出した。
不織布成分のシーラーへの移行や接着部分の破れを防止
する方法を述べる。これは熱圧により全ての樹脂成分が
溶融してしまうことのない繊維を用いればよい。即ち、
熱接着時に第2の部分は適度な流動性をもって溶融する
が、第1の部分は溶融することなく全体として繊維形態
を保ち不織布の骨格の役割を果たすような複合繊維を使
用することである。そしてこの様な効果を実生産の際の
熱接着温度やラインのばらつきの範囲内で確実に実現す
るためには、第1の部分の主成分樹脂と第2の部分の主
成分樹脂の溶融温度差が少なくとも50で以上、望まし
くは100℃以上あることが必要である。また、このよ
うな複合繊維において第1の部分の主成分樹脂の溶融温
度が高いほど、広い温度範囲で熱加工を実施することが
できる0以上のことから、前記第1の条件を満たすには
、第1の部分と第2の部分からなる複合繊維が少なくと
も不織布の1つの層に含まれていることが必要であり、
できれば、不織布の表面層には含まれていることが望ま
しい。また、その混率が増加する程熱加工接着部の破れ
やシーラーへの溶着を生じることなく接着強度は増加し
、不織布の熱加工性が向上する。
本発明の不織布が熱加工に必要な第2の条件を満たすに
は、できるだけ低い温度で熱加工接着し、できるだけ高
い温度までシーラーへの溶着がなければよい。即ち、本
発明に係わる複合繊維の第1の部分の溶融温度はできる
だけ高くかつ第2の部分の溶融温度はできるだけ低いほ
うが良く、望ましくは第1の部分の溶融温度が200℃
以上であり、第2の部分の溶融温度が第1の部分、の溶
融温度より50℃以上低いことが必要である。
ここで、本発明に係わる複合繊維の第1の部分について
補足する。この第1の部分は前述した熱特性、即ち、溶
融温度が望ましくは200℃以上で、第2の部分より少
なくとも50℃以上高いことを満たしていれば良いので
あるが、第1の部分が2種類以上の樹脂成分のブレンド
であることを否定するものではない、ただし、少なくと
も主成分となる樹脂がこの熱特性を満たしており熱加工
後も第1の部分が繊維骨格を残し上記第1.第2の条件
を満たしている範囲内にブレンドの程度を抑えなければ
ならない。そのためには、第1の部分中の主成分樹脂の
重量割合は少なくとも50%以上あることが望ましく、
熱加工的には100%であることが最も良い。
本発明に係わる複合繊維中の第1の部分と第2の部分と
の配合割合は重量比で3ニア〜6;4が好ましい。
次に、本発明に係わる複合繊維を構成する樹脂の具体例
を挙げる。
第1の部分の主成分樹脂としては、ポリエステル系樹脂
[ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレ
ンテレフタレート(PBT)等1、ポリアミド系樹脂(
6,6ローナイロン等)、ポリアクリル系樹脂などを選
ぶことができる。
第2の部分の主成分樹脂としては、ポリエチレン系樹脂
[高密度(HDPE) 、中密度(MDPB)、低密度
(LDPfり 、超低密度(SLDPB)、直鎖低密度
(LLDPE)等1、ポリプロピレン樹脂(pp)、エ
チレン共M合体樹脂[エチレン−酢酸ビニル共重合体(
OVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EE
A)、エチレン−アクリル酸共重合体(BAA)、アイ
オノマー樹脂等1、低融点ポリエステル樹脂(l■pP
ET)などを選ぶことができるが、熱加工性ばかりでな
く、不織布用のバインダー繊維としての機能を考慮する
と、ポリオレフィン系ではポリエチレン系樹脂が好まし
い。
第2の部分のブレンド成分は接着対象を考慮して、やは
りここに挙げた樹脂から選ぶことができる。ブレンド例
としては、主成分/ブレンド成分と記述すると、HDP
R/LDPE、 HDPE/アイオノマー樹脂、HDP
E/1mpPBT、 LDPE/1mpPET、 PP
/LDPE、  1mpPET/LDPE、  Imp
PET/EVA  S 1mpPET/EEA 、1s
pPt!T/アイオノマー樹脂等の組み合わせが挙げら
れる。
以上のような複合繊維で不織布を構成する方法は、特に
限定されない0代表的な方法としては、繊維ウェブを絡
合することで安定なシートにするエアーニードリング、
ウォータニードリング、ニードルパンチ方式、繊維を接
着剤あるいは繊維自身の溶融によりウヱブを固定するバ
インダ接着、熱接着方式、フィラメント繊維によりシー
ト化するスパンポンド方式、抄紙によりシート化する湿
式法などが挙げられる。
通常これらの方法で構成される不織布は1層又は多層構
造となるが、少なくとも1つの層に本発明に係る複合繊
維が含まれていれば、この不織布の熱接着性は向上する
が、接着対象側と向き合う層には含まれていることが好
ましく、各層に必ず含まれることが最も望ましい。
不織布中の複合繊維の重量割合は10%以上あれば効果
を発現するが、より望ましくは平均して30〜100%
の範囲にあることである。不織布の坪量は、例えば、生
理用ナプキンの用途に使用する場合は、全体として10
〜40g/m”、そのうち表面層は5〜15g/m”、
紙おむつに使用する場合は、全体として15〜50g/
m”、そのうち表面層は7〜20g/i”の範囲にある
ことが望ましい。
最後に、吸収性物品が適度な吸収性をもつには不織布に
適性な親水性が付与されていることが好ましく、そのた
めにも本発明に係わる複合繊維の少なくとも表面は親水
性であるほうがより望ましい。表面親水化法としては、
例えば、複合繊維の表面を界面活性剤処理により親水化
したり、あるいは、親水基を持つ七ツマ−あるいは親水
基を持つポリマーなど親水基を持つ化学物質を化学結合
させる化学的表面改質、あるいは、プラズマ加工、親水
基を持つ化学物質の練込み等による物理的表面改質を施
して、表面を親水化してもよい。なお、化学的表面改質
は、親水基を持つ化学物質が繊維表面と化学結合しても
よいし、親水基をもつ化学物質同士が結合して架橋し繊
維表面゛を覆っていてもよい。以上のように繊維の製造
工程で親水化する方法が1船的であるが、他の例として
は、不織布をつくり、後加工として前述の化学的、物理
的表面改質または界面活性剤処理を施して本発明に係わ
る複合繊維の表面に親水性を付与してもよい。
本発明の不織布を実施例で詳述するように使い捨ての吸
収性物品に構成すると、従来になくよれの小さい従って
吸収性の非常に良好な性能を発現する。
本発明の不織布は、生理用ナプキン、紙おむつ、化粧用
シート等の使い捨て吸収性物品だけでな(、衣料の芯地
、ワイパー用基台、靴・スリッパ等のバッキング材、各
種ラミネート材等へ応用すると、より広い範囲の材料の
選択が可能となり各製品の品質が大幅に向上することが
わかった。
〔実施例〕
次に、実施例により、本発明に係わる不織布を用いて熱
加工した吸収性物品について更に詳細に説明する。
実施例1〜17及び比較例1〜11 表1に示す各種複合繊維を用い、表2〜4に示す不織布
を製造し、更に得られた不織布を用いて吸収性物品を製
造した。
不織布は第2の部分の繊維をバインダー繊維とした熱接
着方式(カードウェブに140℃の熱風を通し、第2の
部分の繊維を他の繊維と融着させることにより固定)に
より製造した。対象物の不織布Aはポリエステル繊維か
らなるカードウェブにニードルパンチを施してシート状
にしたもの、ラミネート紙A−Fは撥水紙と各種樹脂フ
ィールムとのラミネート紙である。
吸収性物品は、実施例1〜9、実施例16、比較例1〜
3、比較例10では、市販の生理用ナプキン(商品名ロ
リエ(花王■製))の不織布及びレーヨン綿を除いて、
代わりに表2及び表4に挙げた不織布及び(レーヨン綿
の代わりに)不織布Aを載せて製造した。実施例1O〜
15、実施例17、比較例4〜9、比較例11では、市
販の生理用ナプキン(商品名ロリエセフティロング(花
王■製))の不織布及び裏面材を除いて、代わりに表3
及び表4に挙げた不織布及びラミネート紙を載せて製造
した。シール加工は下記のように行った。
用いた繊維の溶融温度、得られた不織布及び吸収性物品
の物性を下記に示す方法により測定した。その結果も表
1〜4に示す。
尚、接着強度、シール加工性は不織布と不織布A又は不
織布とラミネート紙に下記のシール加工をした後に測定
した。また、吸収性物品についても同様なシール加工を
行い、不織布と不織布A又は不織布とラミネート紙を一
体化させてから動的吸収量を測定した。
(1)溶融温度 表1に挙げた繊維について次の方法で測定した。即ちO
SC<示差走査熱量計)を用いて、試料を毎分10℃昇
温する際に認められる吸熱ピークの温度を溶融温度とし
た。明確な溶融温度の存在しない繊維については、TM
A (熱機械試験機)により定荷重下で圧縮し、試料を
毎分5℃昇温する際に認められる熱変形量の時間による
最大微分係数を溶融温度とした。
(2)ブレンド状態 繊維の断面を電子顕微鏡で観察し、第2の部分の樹脂の
ブレンド状態を評価する。
3級・・・ブレンド成分が均一に分散しており、との相
断面も1μ以下である。
2級・・・ブレンド成分が均一に分散しているが、11
m以上の相断面も存在する。
1級・・・分散が不均一で、相断面のばらつきが大きい
。紡糸が極めて難しい。
(3)  シール加工 表2又は表4の不織布と不織布A、表3又は表4の不織
布とラミネート紙とを、ライン速度30m/分で流しな
がらシール巾2m+nでヒートシールする。
(4)  シール加工性 シール部分を肉眼で観察することにより評価した。評価
基準は次の通り。
3級・・・熱接着部分に破れがなく、シーラーへの付着
もない。
2級・・・部分的に破れや接着の不完全なところがある
が、シーラーへの付着はない。
1級・・・熱接着部分が破れ、シーラーへの付着が生じ
、熱接着できない。
(5)接着強度 シール加工後のサンプルから第1図に示すようなシール
部分2を含む巾30Il1mの試験片lを切出し、第2
図のように不織布3の端と不織布A又はラミネート紙4
の端のそれぞれをチャック5で把持し引っ張ったときの
最大剥離荷重を接着強度とする。
(6)動的吸収量 第3図に示すような可動式女性腰部モデル6に、吸収性
物品の測定サンプル7を第4図に示すようにセットし、
始動後に歩行運動を続けながら試験液をチューブ8から
15g/分の速度で注入し、漏れを確認した時点での試
験液注入量を動的吸収量とする。動的吸収量が大きいほ
ど漏れにくいといえる。
(7)使用後のヨレ状態 表2〜4の吸収性物品を動的吸収量を測定した後に、ク
ツション材(不織布A)或いはラミネート紙のヨレ状態
を観察した。
3級・・・ヨレがなく、漏れ難い。
2級・・・やや漏れているが、大きな吸収量の低下はな
い。
1級・・・ヨしており、吸収量が大きく低下している。
〔発明の効果〕
実施例1〜17かられかるように、本発明に係わる不織
布は、複合樹脂からなる繊維を使用することで、接着が
困難であった対象物素材との接着を可能とし、従来ヨレ
易かったPET系クツション材を固定して、ヨレを防ぎ
、吸収力に優れより柔らかでソフトな感触の吸収性物品
を構成することができた。
比較例1〜2、比較例4〜11はいずれも、対象物との
接着力が弱(、人体に装着し、歩行させるとシールがと
れ、実用的でないことがわかる。また、比較例3は、F
−20の芯/鞘の溶融温度差が50℃以下のため、シー
ルができない。
実施例10〜15、実施例17の吸収性物品は、ラミネ
ート紙を構成する樹脂と相溶性の高い樹脂を不織布の複
合繊維のブレンド成分として選ぶことで、不織布本来の
形状/性能を変えることなく、ラミネート紙との接着力
を向上させ、接着力の不十分な比較例4〜9.11の動
的吸収量を大きく上回った。
【図面の簡単な説明】
第1図は接着強度測定用サンプルの斜視図、第2図はそ
の測定時の状態を示す斜視図、第3図は動的吸収量測定
用の可動式女性腰部モデルの斜視図、第4図はそのモデ
ルに測定サンプルをセットした状態を示す図である。 1・・・試験片    2・・・シール部分3・・・不
織布 4・・・不織布A又はラミネート紙

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.下記の(A),(B)の性質を満たす第1及び第2
    の部分から成り、第2の部分が繊維の表面の少なくとも
    一部を形成している複合繊維を含むことを特徴とする不
    織布。 (A)第1の部分は溶融温度が200℃以上の樹脂を主
    成分とする。 (B)第2の部分は溶融温度が第1の部分の主成分樹脂
    よりも50℃以上低い樹脂を主成分とし、この主成分樹
    脂を含む少なくとも2 種以上の樹脂成分が均一分散している。
  2. 2.請求項1記載の不織布を用いてなる吸収性物品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS569458A (en) * 1979-07-05 1981-01-30 Sanyo Chemical Ind Ltd Water absorbing nonwoven fabric
JPS63147460A (ja) * 1986-12-10 1988-06-20 花王株式会社 吸収性物品

Patent Citations (2)

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JPS63147460A (ja) * 1986-12-10 1988-06-20 花王株式会社 吸収性物品

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