JPH0220911Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 雑草などを刈取る為の刈払機には、杆状の刈払
機本体の先端部に刈払刃を設け、これを高速回転
させるようにしたものが汎用されている。

この種刈払機では、刈払機本体の基端部を肩掛
け式とし、第１図に示すように中間部分にハンド
ルを取付け、このハンドルを握つて操作するのが
普通である。

ところが、このような刈払機は常時あちらこち
らと運搬して使用されるのが常であり、この際刈
払機本体から側方へ突出しているハンドルが邪魔
になることが多い。

例えば、自転車やバイクの荷台に積み込んだ場
合ハンドルが側方に突出してしまい厄介であり、
また極めて危険である。

本考案は、従来の刈払機に見られる、たとえ
ば、上述の如き不便、不都合を除去し、より使用
に便利な刈払機を提供すべくなされたもので、そ
のために本考案は係るハンドル取付装置は、左右
のハンドルを先端部に設けられた刈払刃を回転さ
せる駆動軸が挿通されるパイプ状の操作杆の適所
に、この操作杆の軸心を含むほぼ水平面内におい
て、それぞれ別個に、どちらも0゜〜360゜の範囲内
で左右いずれの方向にも回動自在に、しかも任
意、所望の回動角度位置での確実な固定が可能に
装着できるように構成されている点に特徴があ
る。

以下、本考案刈払機におけるハンドル取付装置
の実施例を添付の図面に基づいて説明する。

第１図に示すように、刈払機では杆状の刈払機
本体１の先端部に円板状の刈払刃２を設け、刈払
機本体１の後端部に設けたエンジン３、または背
負い式その他携行できるエンジンからフレキシブ
ルシヤフトで連絡して刈払刃２を高速回転させて
いる。そして、刈払機本体１の中間部分にはハン
ドル４を装着し、このハンドルを握つて刈払機を
操作するものであるが、本考案では刈払機本体１
の中間部分にハンドル取付用の取付座板５を設
け、これにビス６，１３止めにすることによつ
て、左右のハンドル４，４を、上記刈払機本体１
の軸心を含むほぼ水平面内において、それぞれ別
個に0゜〜360゜の範囲内で、左右いずれの方向に
も、回動自在に、かつ任意の所望回動角度位置に
おいて、固定可能に装着せしめてある。

即ち、第２図、第３図に示すように、刈払機本
体１に装着した取付座板５の左右両サイド自体
に、または別体で加工し該部分に取付ける部材５
ａに放射状の凹凸面７，７を形成するとともに、
ハンドル４，４の基部には前記凹凸面７，７と対
向させて凹凸面８，８を形成し、放射状凹凸面の
中心線上に穿設したビス孔９，１０にビス６を挿
通し、更に、ハンドル基部の凹凸面７の部分に円
弧状の長孔１２を穿設しておき、取付座板５から
長孔１２を貫通して別のビス１３を上方に突出せ
しめ、これらを締付けて固定するようにしたもの
である。

ビス６，１３とを締付けることによつて取付座
板５に形成した凹凸面７と、ハンドル４の基部に
形成した凹凸面８が噛合し、しつかりと固定す
る。

したがつて相対向する凹凸面７，８同志を、そ
れぞれのビス孔９，１０に挿通せられたビス６の
蝶ナツト１１を介して締付け、更に、長孔１２を
貫通せられたビス１３を蝶ナツト１４を介して締
付けることにより、左右のハンドル４，４はそれ
ぞれ所望の任意の回動角度位置において、ガタ付
いたり妄動するようなことなく、しつかりと固定
される。

図面上１１はビス６を締付けるための蝶ナツト
であるが、例えば取付座板５のビス孔９をタツプ
孔とし、上方からビスを螺入してハンドルを固定
するようにしてもよい。

また、凹凸面７および８の具体的形状は両者が
噛み合うものであれば、任意形状とすることがで
きるのは、勿論である。

刈払機本体から側方に突出している左右の、ま
たは、いずれかの一方のハンドル４を、例えば第
４図に二点鎖線で示すように刈払機本体と平行に
固定し、運搬の邪魔にならないようにするには、
蝶ナツト１１，１４によつてビス６，１３の締付
けを緩め、少なくとも凹凸面７と８の噛み合いが
外れる程度にハンドル４を浮き上がらせる。する
とハンドル４自体は自由に回動することができる
ためハンドルを所望の向きに位置せしめ、蝶ナツ
ト１１，１４を締め付け凹凸面７と８を再度噛合
せしめる。

勿論、ビス６，１３を完全に抜き取つてしま
い、ハンドル４を分離し、これを別に運搬するこ
ともできる。

本考案を実施するに当つては、一本のビス６で
締付けるだけでなく、図示するように、ハンドル
基部の凹凸面７の部分に円弧状の長孔１２を貫通
して別のビス１３を上方に突出せしめ、ここに蝶
ナツト１４を螺着して、ビス６とビス１３の２本
のビスでハンドル４を固定するようにすると、一
方の螺子１１が脱落しても他方の螺子１３，１４
で固定できているので安全である。但し、１回転
させるときは螺子１３は外しておく。

本考案刈払機におけるハンドル取付装置によれ
ば、従来側方に突出したままであつたハンドルを
内方に回動させ、任意の回動位置で固定すること
ができるため、運搬やあるいは倉庫等に収納する
場合にハンドルが邪魔になるというようなことが
無い。

また、着脱自在のハンドルとした場合に、ハン
ドルがガタ付いたりすると刈払機の操作上極めて
危険な状態を招来することになるが、本考案によ
れば、ビス止めとしたハンドルが凹凸面の噛合に
よつて確実に固定されるため、ガタ付いたり妄回
動するような恐れがなく刈払機を操作する上にお
いて極めて安全であるという特長を有する。

さらに、本考案によれば、左右のハンドル４，
４は、刈払機本体１に対しそれぞれ単独的に回動
自在に取付けられているから、たとえば、左右の
ハンドルのグリツプ（先端）部の向きを、該刈払
機本体の先端または後端のいずれかの方向にそろ
えて、あるいは互いに反対になるように、さらに
は、一方のハンドルを先端または後端のいずれか
の方向に向けて、もう一方のハンドルを左右いず
れかの方向に出すこともでき、刈る場所によつ
て、片方のハンドルを出して片方のハンドルを畳
むことができ、また、どつちのハンドルも畳んで
刈ることも可能であり、杆状の刈払機本体を両手
で、前と後を握つて刈ることができる。

さらには、左右のハンドルのグリツプ間の幅を
適当に増減させるなど地形その他の環境の変化に
対応して両ハンドルの向きを変えることにより、
能率的かつ安全に刈払作業が行なえるように、刈
払機を操縦することができる。

たとえば、崖（がけ）や狭いところ（縁に竹や
木などがある所）などは、両方にでていると、邪
魔（じやま）になるので、前へやつたり、後へや
つたり、右へやつたり、左へやつたりすることが
でき刈りやすい。

更に、１本のビス６で締付けるだけでなく、第
５図に示すように、ハンドル基部の凹凸面７の部
分に円弧状の長孔１２を穿設しておき、取付座板
５から長孔１２を貫通して別のビス１３を上方に
突出せしめ、ここに蝶ナツト１４を螺着して、ビ
ス６とビス１３の２本のビスで、ハンドル４を固
定することによつて、ハンドル４の角度を変える
場合、蝶ナツト１１と蝶ナツト１４の締付けを緩
め、少なくとも凹凸面７と８の噛み合いが外れる
程度にハンドル４を浮き上がらせる。

すると、ハンドル４自体は自由に回動し、ビス
１３は、長孔１２の中を移動でき、ハンドルを所
望の向きに位置せしめ、蝶ナツト１１，１４を締
付け凹凸面７と８を再度噛合せしめる。すなわ
ち、１本の螺子１１が脱落しても、他方の螺子１
３，１４で固定できているので安全であり、円弧
状の長孔１２の中をビス１３が移動できることに
より、ビス１３を抜かなくても、ハンドルの角度
を変えることができ、ハンドル４，４の刈払機本
体１への固定を一層強固ならしめ、角度を変える
のも便利がよく、効果は絶大なものがある。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案刈払機におけるハンドル取付
装置の実施例を示すもので、第１図は刈払機全体
の斜視図、第２図はハンドル取付装置部分のみの
分解斜視図、第３図はハンドル取付装置部分のみ
の縦断面図、第４図はハンドルの作動状態を示す
平面図、第５図は実施例を示す一部分のみの平面
図、である。 １……刈払機本体、４……ハンドル、５……取
付座板、６，１３……ビス、７，８……凹凸面、
９，１０，１５……ビス孔、１１，１４……蝶ナ
ツト、１２……長孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 杆状をした刈払機本体１の先端部に刈払刃２を
   設け、該刈払刃２を高速回転させる刈払機におい
   て、上記刈払機本体の長さ方向の適所に、ハンド
   ル取付用の取付座板５を装着させ、この取付座板
   の左右上面側に、それぞれ放射状の凹凸面７を形
   成させるとともに、左右のハンドル４，４の各基
   端部の下面側には、上記凹凸面７と対向させるた
   めの凹凸面８を形成せしめ、相対接させたそれら
   凹凸面７，８同志を、それぞれの中心に穿設せる
   ビス孔９，１０に、上記取付座板５の下面側から
   挿通したビス６を、それぞれの上端部に螺合させ
   た蝶ナツト１１などの如き適宜の締付け手段を介
   して締付け、噛合させることにより、上記左右の
   ハンドル４，４を上記刈払機本体１の軸心を含む
   ほぼ水平面内で任意所望の回動角度位置にそれぞ
   れ固定することができるように構成せられ、相対
   接する前記凹凸面７，８の周縁よりややその中心
   寄りの所定位置において、ハンドル基部の凹凸面
   ７の部分に円弧状の長孔１２を穿設しておき、上
   記凹凸面７，８を、前記取付座板５の下面側から
   長孔１２を貫通して、前記ビス６とは異なるビス
   １３を挿通させ、上方に突出させたその上端部に
   螺着した螺ナツト１４などの締付手段を介して左
   右のハンドル４，４の前記刈払機本体１への固定
   を一層強固ならしめるようにしてあることを特徴
   とする刈払機におけるハンドル取付装置。