JPH022087Y2 - - Google Patents

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JPH022087Y2
JPH022087Y2 JP17036884U JP17036884U JPH022087Y2 JP H022087 Y2 JPH022087 Y2 JP H022087Y2 JP 17036884 U JP17036884 U JP 17036884U JP 17036884 U JP17036884 U JP 17036884U JP H022087 Y2 JPH022087 Y2 JP H022087Y2
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connecting rod
molding
strength
extrusion
lubricating oil
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Description

【考案の詳細な説明】
産業上の利用分野 本考案は、クランク軸とピストンを連結する内
燃機関用高強度連接棒に関するものである。 従来技術 ピストンとクランク軸を連結する連接棒は、圧
縮力、引つ張り力、曲げ等の荷重を繰り返し受け
るため、これ等荷重に十分耐え得る強度、剛性が
要求され、通常は、機械構造用炭素鋼で形成され
るが、特に強度を必要とする場合には、Ni−Cr
鋼、Cr−MO鋼の如き特殊鋼で形成される。しか
るに、近時、機関の高速化に対する要求から、連
接棒の慣性質量を小さくするために、鋼材に代つ
て、比強度の大きなチタン合金ないしアルミニウ
ム合金が、連接棒用材料として採用される傾向に
ある。 考案が解決しようとする問題点 連接棒用材料としてアルミニウム合金を採用す
る場合には、優れた耐熱性、高強度、高ヤング率
等の連接棒に要求される特性を満足させるべく、
添加元素の選択において大きな自由度を有する粉
末治金法(特願昭58−239429号参照)により連接
棒を得るのが好ましい。ところが、斯かる製法で
強度増大を計る、籾性の低下を招かざるを得ず、
材料の切欠き感受性が高くなる。 一方、連接棒の成形は、熱間型鍜造加工によつ
て行われるのが普通であり、桿部の型断面を鍜
造黒皮で得るために、クランクピンまたはピスト
ンピンの軸心線と平行な面側に位置する連接棒の
側面(凹部のない面)を型割り面とする上、下金
型が使用される。通常の鍜造方案では、荒打ち、
仕上打ち、トリミング(ばり取り)の三工程を経
て連接棒を得るが、型割り面上に発生する“ば
り”を、本体部との間で段差が生じない様に除去
することは、事実上困難であり、0.1〜0.5mm程度
の段差が生じる事は避け難い。 第1図ないし第3図(但し、第2図は第1図に
おける一部截断−線矢視図、第3図は第1図
における−線断面図である)は、斯くして得
られた成品としての連接棒01を示しており、該
連接棒01の桿部02は、溝状凹部02,03が
形成されて型断面になされ、かつクランクピン
またはピストンピンの軸心線と平行な面側に位置
する連接棒の側面04上に“ばり05”が残され
ている。この“ばり05”によつて形成される段
差部には、切欠き効果によつて、使用時に応力集
中が生ずる不具合がある。 しかしながら、連接棒01が、切欠き感受性の
低い材料で形成されているが、あるいは使用時に
生ずる応力が強度に比し十分低くなる様に連接棒
01の形状、寸法が設定されている場合には、残
された“ばり05”による段差部における応力集
中が特に問題となることはない。 それに対し、機関内における連接棒配置上の制
約から、機関作動時に連接棒に生ずる応力が強度
限界に近づく様な形態で、該連接棒が使用される
場合、あるいは軽量化を計るために、切欠感受性
の高い材料を使用せざるを得ない場合には、前記
段差部が切欠きとして作用し、連接棒の疲労強度
を低下させることとなる。ところで、ピストンの
冷却と潤滑を行なうために、クランク軸内に圧送
された潤滑油を、連接棒の内部に設けた潤滑油連
通路を経て、ピストンおよび連接棒小端部に向け
て吐出させる構造の連接棒があり、例えば第1図
ないし第3図に図示した連接棒01では、大端部
06における軸受との接触面に潤滑油連通路の一
方の開口が設けられ、他方の開口08が、大端部
06と桿部02をつなぐ肩部に設けられている。
斯様に、開口08を、“ばり05”部分に設ける
と、“ばり05”による段差部と開口08が、い
ずれも切欠きとして働くが故に、相乗的切欠き効
果によつて、使用上、連接棒01の疲労強度が著
しく低下することとなる。 問題点を解決するための手段および作用 本考案は、斯かる技術的背景の下に創案された
ものであり、その目的とする処は、疲労強度を低
下させる要因となる切欠きとして働く“ばり”に
よる段差部を、桿部、大端部から確実に除去して
成る連接棒であつて、高強度で切欠き感受性の高
い材料にて形成された該連接棒を提供する点にあ
る。 本考案の斯かる目的は、クランクピンまたはピ
ストンピンの軸心線と平行な面側に位置するその
側面に潤滑油連通路の開口を備えた連接棒を、ク
ランクピンまたはピストンピンの軸心線と直角に
交差する面側に位置するその側面を型割り面とし
て型鍜造を行ない、鍜造成形品の型割り面に生じ
た“ばり”を切除して得ることによつて達成され
る。 強制給油方式を採用した内燃焼機関において、
クランク軸内に圧送された潤滑油を連接棒に導い
てピストンおよび連接棒小端部に向けて吐出せし
める構造を採用する場合、連接棒の潤滑油吐出用
開口は、クランクピンまたはピストンの軸心線と
平行な面側に位置する側面(以下、平行側面と称
する)に設けざるを得ない。しかも、連接棒を熱
間型鍜造加工で成型する際、桿部に型断面を付
与するために、溝状凹部のない前記平行側を上、
下金型の割り面とするのが普通である。 本考案者は、切欠き感受性の高い高強度材料で
連接棒を形成する場合、潤滑油吐出用開口を設け
る平行側面を金型割り面として“ばり”による段
差部を該平行側面に生じさせるのは、前述の理由
から好ましくないと考え、桿部溝状凹部(型断
面)を形成することなく、クランクピンまたはピ
ストンピンの軸心線と直角に交差する面側に位置
するその側面を(以下、直角側面と称する)金型
割り面にすることとした。直角側面は、連接棒の
幅を決定するフライス加工によつて仕上げられる
ため、その際、鍜造加工後のトリミングによつて
残された“ばり”が小端部における平行側面の一
部を除き完全に除去される。 かくて、疲労強度に対する“ばり”による段差
部の影響を払拭することができ、それによつて潤
滑油吐出用開口を備えた連接棒の疲労強度を向上
させることが可能となる。 実施例 本考案による連接棒の一例を第4図ないし第6
図(但し、第5図は第4図における一部截断−
線矢視図、第6図は第4図における−線断
面図である)に示す。連接棒10は大端部12桿
部14、小端部16で形成され、大端部12と桿
部14をつなぐ肩部(平行側面24)に潤滑油連
通路18の潤滑油吐出用開口20が設けられてい
る。連接棒10は直角側面22を型割り面として
型鍜造加工されるため、直線L上に“ばり”が生
ずるが、直角側面22をフライス加工によつて仕
上げ形成する際、トリミング後に残された“ば
り”は、一部(小端部16の平行側面24におけ
る“ばり26”)を除き完全に除去される。また
桿部14は、型断面でなく、第6図図示の如
く、長円形の断面になされている。 斯かる形状の連接棒10を、表1に示した組成
のアルミニウム基合金粉末・,,,の
形成によつて得た。成形手順は、下記の通りであ
る。 (a) 各合金粉末を用い、冷間静水圧プレス成形法
(C.I.P法)または、金型圧縮成形法により、密
度計(圧粉密度と、圧粉体と同一組成の物質の
真密度との比)75%の押出し加工用素材を成形
する。 冷間静水圧プレス成形法においては、ゴム性
チユーブ内に合金粉末を入れ、1.5〜3.0t/cm2
度の静水圧下で成形を行い、金型圧縮成形にお
いては、金型中に合金粉末を入れて、常温大気
中で、1.5〜3.0t/cm2程度の圧力下で成形を行
う。 (b) 各押出し加工用素材を炉内温度350℃の均熱
炉に設置して10時間保持し、次いで、各押出し
加工用素材に熱間押出し加工を施して、鍜造用
素材を製造する。 この場合の押出し方式は、直接押出し(前方
押出し)、間接押出し(後方押出し)のいずれ
でもよいが、押出し比は5以上を必要とする。
押出し比が5以下では、強度のばらつきが大き
くなるので好ましくない。押出し加工用素材の
温度は、240〜430℃に設定される。240℃を下
回ると、素材の変形抵抗が大きくなり押出し加
工性が悪化し、430℃を上回ると、組織の粗大
化が起り、高強度品が得られない。押出し加工
後においては、鍜造用素材を、空冷または水冷
により所定の冷却速度で冷却する。 (c) その後、各鍜造用素材を、460〜470℃に加熱
し、クランクプレスを用いて、熱間鍜造を施し
た。 また、比較例として、表1に示した組成のアル
ミニウム基合金粉末a,b,c,d,e(それぞ
れ,,,,のサンプルと同一組成であ
る)を用い、前記と同様な成形法により、第1図
ないし第3図に示した形状の連接棒01を得た。 そして、各組成の連接棒01,10につき、疲
労試験を実施し、その結果(疲労強度Kg)を表1
に示した。
【表】 疲労試験は、連接棒の大端部、小端部にそれぞ
れピンを圧入し、油圧式疲労試験機に治具を介し
て固定し、常に連接棒に引つ張り荷重が作用する
様に繰り返し変動荷重を加え、その最大負荷荷重
(振幅の二倍)と破断に到るまでの繰り返し数と
を、各サンプルにつき六本ずつ調べ、繰り返し数
NがN=107となる荷重を決定した。 試験の結果、サンプルa〜eでは、“ばり05”
の表面に形成された開口08部から疲労破壊が始
まることが確認され、その疲労強度に対し、サン
プル〜の疲労強度が、20%以上向上すること
が確認された(表1参照)。 考案の効果 以上の説明から明らかな様に、本考案による連
接棒は、クランクピンまたはピストンピンの軸心
線と直角に交差する面側に位置するその側面を型
割り面として型鍜造を行ない、鍜造成形品の型割
り面に生じた“ばり”を切除して得たものであつ
て、該側面における“ばり”は、フライス加工に
よつて完全に除去されているため、疲労強度に対
する“ばり”の影響(切欠き効果)が払拭され、
クランクピンまたはピストンピンの軸心線と平行
な面側に位置する側面に形成された潤滑油連通路
の開口による切欠き効果が、実害のない範囲に抑
制され、連接棒の耐久性が著しく向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は公知に係る連接棒の正面図、第2図は
第1図における一部裁断−線矢視図、第3図
は第1図における−線断面図、第4図は本考
案の一実施例に係る連接棒の正面図、第5図は第
4図における一部裁断−線矢視図、第6図は
第4図における−線断面図である。 10……連接棒、12……大端部、14……桿
部、16……小端部、18……潤滑油連通路、2
0……開口、22……直角側面、24……平行側
面、26……ばり。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 切欠き感受性の高い材料を用いて型鍜造加工に
    より成形され、クランクピンまたはピストンピン
    の軸心線と平行な面側に位置するその側面に潤滑
    油連通路の開口を備えた連接棒であつて、 クランクピンまたはピストンピンの軸心線と直
    角に交差する面側に位置するその側面を型割り面
    として型鍜造を行い、鍜造成形品の型割り面に生
    じた“ばり”を切除して成る内燃機関用連接棒。
JP17036884U 1984-11-12 1984-11-12 Expired JPH022087Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP17036884U JPH022087Y2 (ja) 1984-11-12 1984-11-12

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JP17036884U JPH022087Y2 (ja) 1984-11-12 1984-11-12

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Publication Number Publication Date
JPS6185713U JPS6185713U (ja) 1986-06-05
JPH022087Y2 true JPH022087Y2 (ja) 1990-01-18

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