JPH02208265A - マグネシア質ポーラスプラグ用組成物とマグネシア質ポーラスプラグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は耐スポーリング性を改善されたマグネシア質の
ポーラスプラグに関するものである。

［従来の技術とその問題点］ 鋼の精錬に用いられる溶鋼撹拌用のガス通気性耐火物、
即ちポーラスプラグの材質としては従来アルミナ質、ム
ライト質、ジルコン質の耐火物が広（使用されている。

この種のポーラスプラグの損耗の形態としては、ガス吹
込み停止時に溶鋼やスラグ成分がポーラスプラグの先端
面から内部へ浸透し、表面に緻密な層を形成すること、
および引続いて溶鋼を注入してガス吹き込みを再開する
時に、この緻密な層が吹き飛ばされることにより順次損
耗するのが一般的な形態である。

損耗量を減らして耐用を良くするには、この緻密な浸透
層の厚みを薄くすることが一つの方法である。しかしな
がら、従来のアルミナ質、ムライト質、ジルコン質の耐
火物では浸透を少な（するのに材質上の限界があって、
改善には成功していない。

一方、比較的浸透しにくく、浸透層が薄く出来ると考え
られるマグネシア質耐火物では、急加熱時の耐スポール
性に問題があり、クラックの部分から脱落することによ
り消耗してしまうのでポーラスプラグ用の材質としては
適していないと考えられていた。

しかしながらマグネシア質耐火物はアルミナ質の耐火物
と比べて溶鋼が浸透し難いので、マグネシア質の耐火物
の耐スポーリング性を改善出来れば耐用の良いポーラス
プラグが実現出来るはずである。またマグネシア質の耐
火物は雰囲気中の水分と反応して水和し、通気性が劣化
する傾向があるのでこの点についても改善が必要である
。

［発明の構成］ 本発明はこれ等の従来技術の問題点を解決すべくなされ
たものであり、使用に際して出来る浸透層が従来のポー
ラスプラグより薄くかつ耐スポーリング性の良いポーラ
スプラグ用のマグネシア質耐火組成物、およびマグネシ
ア質ポーラスプラグを提供しようとするものである。

本発明のマグネシア質ポーラスプラグ用組成物は、マグ
ネシア（ＭｇＯ）を主成分とし、ジルコン（ＺｒＳｉ０
４）を５〜１５重量％含むことを特徴としており、好ま
しくはジルコンを２００メツシュより細い粉末として含
んでいる。本発明のマグネシア質のポーラスプラグはジ
ルコニア（Ｚｒ０２）とシリカ（Ｓｉｎ２）を含み、ジ
ルコニアの含有量が３．４〜１０．１重量％であり、か
つジルコニアとシリカのを合せた含有量が５〜１５重量
％であり、耐スポーリング性が改善されていることを特
徴としている。

本発明の組成物における重量％は焼成時に焼失あるいは
揮散する成分を除く重量をベースとしており、有機質の
結合剤や水分は除いての重量％である。組成物において
、ジルコンの含有量を５〜１５％の範囲としである理由
は、ジルコンの含有量が５％未満の場合には、焼成して
なる耐火物の耐スポーリング性および耐水相性の改善効
果が充分でなく、ジルコンの含有量を１５％超とすると
、焼成してなるマグネシア質耐火物の溶鋼やスラグによ
る浸透が少ないという長所が減殺されるためである。

本発明において、マグネシア質耐火物へのジルコンの添
加効果は以下のように推定される。

ジルコンを結合部に含む耐火物の成形体を焼成する時、
ジルコン（ＺｒＳｉＯ４）は先ずジルコニア（Ｚｒ０２
）とシリカ（Ｓｉ（１＋）に分解し、この内５ｉ０２は
主成分であるマグネシア（ＭｇＯ）と反応してフォルス
テライト（２ＭｇｏＳｉＯ２）等の化合物を生成する。

生成したこれ等の化合物は何れもマグネシアより熱膨張
係数が小さく、焼成した耐火物を走査型電子顕微鏡（Ｓ
ＥＭ）で観察すると、組織中にマイクロクラックが多数
認められた。この類のマイクロクラックの発生はジルコ
ニアのみの添加でもあると考えられるが、実施例中にも
示すようにジルコンを添加した場合のような効果が得ら
れなかった。焼成した耐火物の結合部に生成するフォル
ステライト相は、耐火物全体としての熱膨張係数の低＋
Ｓ　＋Ｖ寄与して耐スポーリング性を向上していると同
時に、マグネシアの表面を覆って保管時に雰囲気中の水
分と水和反応する傾向を抑止しているものと考えられる
。

［実施例］ １、ポーラスプラグ組織になるようＡ　−Ｈの８種類の
第１表に示す耐火組成物を調合し、夫々について亜型寸
法の煉瓦（２３０ｘ　１１４　ｘ　６５ｍｍ）を５００
ｋｇ／ｃｍ２でプレス成形し、プレス成形後１７５０℃
のトンネルキルンな通して焼成した。

得られた夫々の亜型寸法のサンプルについて調べた物性
を同じ第１表中に示す。表中、通気率は、Ｍａｓｓｅｎ
ｇａｌｅ他（Ｊ、Ａｍｅｒ、Ｃｅｒａｍ、Ｓｏｃ　３６
２２２１９５３）の方法により亜型煉瓦で測定した。通
気率の単位はｃｍ３・ｃｍ／　（ｓｅｃ−ｃｍ２・ｇ／
ｃｍ２）で数字の大きい方がガスが通過し易い。

耐スポーリング性はドイツ規格（ＤＩＮ　１０６８）の
方法に準じ、やはり皿型寸法の試料により行い、１４０
０℃の炉内に約１〜１／３突出させて急加熱した後送風
空冷を繰返し、試料の頭部が少くとも５０％剥脱した時
の急冷回数で耐スポーリング性を示しである。

溶鋼浸透厚みの比較は、以下の方法によった。即ち、４
０ｋＷの高周波誘導部の炉底に夫々の耐火物断片（２０
Ｘ　４０Ｘ　４０ｍｍ）を埋め込んでおき、アルゴンガ
ス雰囲気中１７００℃でステンレス鋼（ＳＵＳ　３０４
）を溶融し、約１２０分間保持した。

溶融時の湯面の高さは炉底から約１５０ｍｍであった。

放冷後耐火物断片を切断して溶鋼の浸透深さを調べた。

尚、酸化クロム粉末の粒度はブレーン値約３０００のも
ので、電融ジルコニアは安定化剤としてＭｇＯを約５％
含む。

また、使用したジルコン粉末の分析値はＺｒＬが６７．
６％ＳｉＯ２が３１．２％であり、ジルコンとして約９
９％の純度のものである。

２、第１表に示した内のＥの調合により、最大外径１４
０ｍｍ最小外径６６ｍｍ、高さ２００ｍｍの円錐台形状
のポーラスプラグを試作した。ポーラスプラグについて
の物性を第１表中にＥ′として示した。このポーラスプ
ラグをＶＯＤ精錬鍋でステンレス鋼（ＳＵＳ　３０４）
の溶鋼精錬に使用した所、従来のアルミナ質ポーラスプ
ラグではＭａｘ　５回まで使用出来、損耗速度平均１７
ｍｍ／チャージであるのに対し、本発明のマグネシア質
ポーラスプラグではＭａｘ　８回まで使用出来、損耗速
度平均５ｍｍ／ヂャージであった。またこのポーラスプ
ラグを６月〜８月の湿度の高い夏期の間、屋内に保管し
、保管の前後で通気率を調べたが通気率に有為差は認め
られず、ポーラスプラグとして適した通気率を維持して
いた。

［発明の効果］ 本発明のマグネシア質ポーラスプラグ組成物とマグネシ
ア質ポーラスプラグにより、従来のポーラスプラグと比
べて溶鋼やスラグの浸透が少ない、耐用の良いポーラス
プラグを実現することが出来た。

またマグネシア質耐火物に特有の問題である耐スポーリ
ング性と保管時の雰囲気中の水分と水和して通気性が変
化する傾向も改善することが出来た。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）マグネシア（ＭｇＯ）を主成分とするポーラスプ
   ラグ用組成物であって、ジルコン（ＺｒＳｉＯ＿４）を
   ５〜１５重量％含むことを特徴とするマグネシア質ポー
   ラスプラグ用組成物。
2. （２）請求項１においてジルコンが２００メッシュより
   細い粉末であるマグネシア質ポーラスプラグ用組成物。
3. （３）マグネシア質のポーラスプラグであって、ジルコ
   ニア（ＺｒＯ＿２）とシリカ（ＳｉＯ＿２）を含み、ジ
   ルコニアの含有量が３．４〜１０．１重量％であり、か
   つジルコニアとシリカを合せた含有量が５〜１５重量％
   である耐スポーリング性が改善されていることを特徴と
   するマグネシア質ポーラスプラグ。