JPH0220536Y2 - - Google Patents

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JPH0220536Y2
JPH0220536Y2 JP18908185U JP18908185U JPH0220536Y2 JP H0220536 Y2 JPH0220536 Y2 JP H0220536Y2 JP 18908185 U JP18908185 U JP 18908185U JP 18908185 U JP18908185 U JP 18908185U JP H0220536 Y2 JPH0220536 Y2 JP H0220536Y2
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valve body
valve
fluororesin
butterfly
sheet
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は主として高温の腐食性流体(例えば湿
性塩素ガス等のハロゲン系ガスや硝酸など)の輸
送配管に使用される蝶形弁に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、前記のような高温の腐食性流体の輸送配
管に使用されている蝶形弁においては、弁体およ
び弁本体の内周に装着されている、ゴム弾性体か
らなるシートリングは、そのシール性を損うこと
なく、耐食性や耐圧性を確保するために、一般に
その表面に四弗化エチレン樹脂(以下PTFEと略
記する)やポリ弗化ビニリデン樹脂(以下PVDF
と略記する)等の弗素樹脂が被覆されており、こ
れらの蝶形弁が特公昭56−31464号公報や実公昭
48−21373号公報等に開示されている。
前記蝶形弁は、前記弗素樹脂で被覆されていな
いシートリングを使用したものに比較して、優れ
た耐食性を有していたが、PTFEやPVDFは高温
の湿性塩素ガスなどを幾分浸透させる性質を有し
ているため、長期にわたつて使用していると、こ
の弗素樹脂からなるシート自体が膨潤したり、ゴ
ム弾性体からなるシートリングとこのシートとの
間に水分が溜り、シートを押し上げることによ
り、シートが自動的に破れたり、あるいは弁体の
開閉によりその押し上げられた部分が破れたり、
さらには浸透した塩素ガスなどが、シートリング
を侵したりまた弗素樹脂の結晶化度が進み固くな
り、き裂が入る、という問題がある。
例えば、食塩電解工場における戻り塩水ライン
に使用されている蝶形弁においては、従来の水銀
法では戻り塩水が70〜75℃であつたため、蝶形弁
の寿命は2年以上保持されていたが、水銀法にお
ける公害問題や処理能力向上の点から新たに開発
され現在脚光を浴びているイオン交換膜法におい
ては、この温度が90〜95℃と水銀法よりも20℃程
度高めて処理されるようになり、したがつて、前
記理由などによるシートリングや被覆シートの損
傷が早い時期に発生するようになり、蝶形弁の寿
命は2年以下に短縮され、2年以上連続して使用
されるものは見当らないのが現状である。
本考案は以上のような従来技術の問題点に鑑み
なされたもので、その目的は従来品よりも特に高
温において、さらに長期にわたり、すなわち少な
くとも2年以上連続して使用できる耐食性の優れ
た蝶形弁を提供することある。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案者等は、PTFEやPVDFよりもさらにガ
スバリヤー性の良好な弗素樹脂について詳細に調
査した結果、三弗化塩化エチレン樹脂(以下
PCTFEと略記する)が前記弗素樹脂よりも抜群
の優れたガスバリヤー性を有していることがわか
つた。
例えば、80℃の20℃塩酸の透過度について比較
すると、PCTFE(0.12mm厚)の透過度を1とした
時にPTFE(0.15mm厚)は473,PVDF(0.12mm厚)
は132となつていることで明らかである。
本考案者等は、従来のPTFEやPVDFの代りに
PCTFEを蝶形弁のゴム弾性体からなるシートリ
ングの被覆用シートとして利用することにし、さ
らに種々検討を重ねた結果、特定結晶化度以下の
PCTFEを使用すると、従来より優れた耐食性を
有する蝶形弁が得られることを見出し本考案をな
すに至つた。
上記の事実に基づき、前記問題点を解決するた
めに講じられた本考案の手段を、その実施例に対
応する第1図を参照して説明する。
本考案は、内部に流路を有する弁本体1、該弁
本体1に回動自在に装着されたスピンドル5に固
定された弁体4、および前記弁本体1の内周に装
着され、かつ少なくとも流体と接触する部分に弗
素樹脂シート3が被覆されているゴム弾性体から
なるシートリング2を具備してなる蝶形弁におい
て、前記弗素樹脂シート3を結晶化度60%以下の
三弗化塩化エチレン樹脂で形成し、また、前記弁
体4を弗素樹脂で形成したことを特徴とするもの
である。
なお本考案に使用される前記三弗化塩化エチレ
ン樹脂(PCTFE)シートの結晶化度は60%以下
であるが、好ましくは50%以下に押えられたもの
とする。結晶化度が60%を越えるとPCTFEシー
トが低温中でも高温中でも固くて脆くなり易く、
弁体とシールリングとのシール性を悪くし、また
弁体の開閉でPCTFEシートが破損したりするこ
とにより使用が不可能となる。
またこのPCTFEシートは250〜270℃の高温で
一般的に成形されるが、上記のように結晶化度を
60℃以下に押えるためにシート成形後急冷するこ
とが必要であり、普通、水中に金型と一緒に投入
して急冷する方法などが行われている。
さらに、このPCTFEシートの厚みは0.2mm以
上、好ましくは0.5mm以上に設定するのが良く、
特に好適には1mm前後に設定するのがよい。この
厚みが0.2mmより小さくなると、ガスバリヤー性
の効果が小さくなり、またPCTFE自身の強度も
小さくなる。
このPCTFEシートは蝶形弁のゴム弾性体から
なるシートリングの少なくとも流体と接する部分
に被覆して使用されるが、その被覆方法は接着、
非接着のどちらでもよい。両者の嵌合は通常トラ
ンスフアー成形による一体成形で行われる。
次に本考案においては弁体は蝶形弁の耐食性を
向上させるため、弗素樹脂で形成されるが、この
弗素樹脂としては、PTFE,PVDF、四弗化エチ
レン−六弗化プロピレン共重合体樹脂またはテト
ラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニ
ルエーテル共重合体樹脂等が用いられる。この弁
体を上記弗素樹脂の単体で形成すると、従来の弗
素樹脂被覆弁体が有していた、弁体の材質とこれ
と被覆する弗素樹脂との膨張収縮の差による被膜
層の剥離や被膜層が薄いために生じるクラツクや
剥がれ等の問題が全くなくなり長期間耐食性およ
びシール性を保持することができ、また射出成形
等による成形が容易なため弗素樹脂で被覆した弁
体よりも生産性が向上する。
〔実施例〕
本考案の実施例を図面を参照して説明する。第
1図において、1は鋳鉄などの金属からなる弁本
体であり、その中央は円筒状の流路となつてい
る。弁本体1は、本体部を2つ割構造とし、両者
をボルトナツトで結合させて構成してもよい。
2はシートリングであつて、弁本体1の円筒状
流路すなわち弁本体1の内周面に嵌合され、クロ
ロプレンゴムやエチレンプロピレンターポリマー
などのゴム弾性体からなつている。このシートリ
ング2は弁本体1の内径とほぼ等しい外径を有す
る筒状をなすもので、シートリング2の上・下部
に設けられたフランジ部2a(第2図)の端部に
設けられた係合用突起2bと弁本体1に設けられ
た環状溝1aとの嵌合により弁本体1に取付けら
れている。シートリング2の外周面には、第2図
に示すように2〜6個(図では5個)の互に平行
で環状溝2cが均等にかつほぼ全周にわたり設け
られその深さはシートリング2の厚さの1/3〜1/4
程度に設定されている。この環状溝2cは後記弁
体4の回転によるシートリング2の変形の逃げと
なるとともにこの溝2cに挟まれた部分のシート
リング2の変形能を補つて弁体4との密着を助
け、小さな接触圧で十分なシール効果が得られる
ようにする働きをする。
3はPCTFEシート(以下シートと略記する)
であつて、シートリング2の内面に被覆され、シ
ートリング2の腐食性流体との接触を防止してい
る。このシート3の結晶化度は45%厚さ1.0mmで
あり、シートリング2には接着状態で一体成形に
より被覆されている。シート3の直径方向上下頂
端部には、後記スピンドル5が挿通される開口部
を形成する円筒状のリブ部3a,3bが設けられ
(第3図も参照)、このリブ部3a,3bは前記シ
ートリング2の上下頂端部に設けられたスピンド
ル5挿通用の開口部2d,2eの内面に被覆嵌合
されている。
4はPVDF製の弁体であつて、上下方向に貫通
したスピンドル5に支持され、弁本体1の内面に
回動自在に装着され流体の流れを開閉する。弁体
4の上下軸孔の周りには、一定深さの円形の座ぐ
り4a,4bが設けられこの座ぐり4a,4bと
スピンドル5との間にはスピンドル5に嵌入され
たPTFEからなる環状山形のパツキン6が組込ま
れている。このパツキン6は、シート3のリブ部
3a,3bとスピンドル5との間にも上記と同様
に組込まれており、腐食性流体が侵入しスピンド
ル5と接触することを防止している。
スピンドル5は弁本体1および弁体4を貫通
し、かつ弁本体1に支承されており、金属製であ
る。
弁体4の座ぐり4a,4bおよびシート3のリ
ブ部3a,3bとスピンドル5間のシールは前記
パツキン6で確保されているが、長期使用により
このパツキン6のシール性が低下した場合は、腐
食性流体がスピンドル5を接触するようになり、
スピンドル5は金属製のためにすぐに腐食され
る。このような場合のことを考慮して、表面が厚
さ0.2〜1.0mm厚のPCTFEで全面被覆されたスピ
ンドル5を使用するとスピンドル5の使用寿命も
長くなり、したがつて蝶形弁の使用寿命も延長さ
れることになり好ましいものとなる。
図中、7はブツシユ、8はネジ、9はゴム性パ
ツキンである。
上記構成の蝶形弁において、スピンドル5を図
示しないハンドルにより回動させると、それに応
じて弁体4が回動し、弁本体1の流路を開閉する
ことにより流体は流れを許容あるいは遮断され
る。
〔考案の効果〕
本考案の蝶形弁は、ゴム弾性体からなるシート
リングの流体と接する部分がPVDEやPTFEより
も抜群に優れたガスバリヤー性を有するPCTFE
シートで被覆されているため、特に高温の腐食性
流体の輸送配管に使用するとこのシート自身の膨
潤は防止されこのシートとシートリングとの間に
水分の溜りもなく、それに付随するシートの損傷
やシートリングの劣化が防止される。また分体が
耐食性を有する弗素樹脂で構成されているため、
従来の耐食性蝶形弁よりもさらにその耐食性が向
上し、使用寿命が延長されたものとなる。
本考案者等の促進実験によれば本考案の蝶形弁
を90〜95℃の腐食性流体の輸送配管に使用しても
2年以上の使用寿命を有することが確認された。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す蝶形弁の一部
を縦断した正面図、第2図は第1図における蝶形
弁のA−A′線に沿つた横断面図、第3図は第1
図の蝶形弁におけるシートの組立て前の状態を示
す斜視図である。 1……弁本体、2……シートリング、2a……
フランジ部、2b……係合用突起、2c……環状
溝、2d,2e……開口部、3……PCTFEシー
ト、3a,3b……リブ部、4……弁体、4a,
4b……座ぐり、5……スピンドル、6……パツ
キン。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 内部に流路を有する弁本体、該弁本体に回動
    自在に装着されたスピンドルに固定されている
    弁体、および前記弁本体の内周部に装着されか
    つ少なくとも流体と接触する部分に弗素樹脂シ
    ートが被覆されているゴム弾性体からなるシー
    トリングを具備してなる蝶形弁において、前記
    弗素樹脂シートが結晶化度60%以下の三弗化塩
    化エチレン樹脂で形成され、また前記弁体が弗
    素樹脂で形成されていることを特徴とする蝶形
    弁。 2 前記弁体を形成する弗素樹脂が四弗化エチレ
    ン樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、四弗化エチ
    レン−六弗化プロピレン共重合体樹脂、または
    テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキ
    ルビニルエーテル共重合体樹脂であることを特
    徴とする実用新案登録請求の範囲第1項記載の
    蝶形弁。 3 前記スピンドルが三弗化塩化エチレン樹脂で
    被覆されていることを特徴とする実用新案登録
    請求の範囲第1項または第2項記載の蝶形弁。
JP18908185U 1985-12-10 1985-12-10 Expired JPH0220536Y2 (ja)

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JPS6297369U JPS6297369U (ja) 1987-06-20
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