JPH02200144A - 青果物類の鮮度保持貯蔵装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は鮮度保持貯蔵装置に関し、特に詳細には果物、
野菜または花卉類の鮮度を保持した状態で長期にわたっ
て貯蔵するにあたり内部のガス環境をコントロールする
ことができる装置に関する。

［従来技術］ 我々の日常生活になくてはならない野菜や果物などの青
果物はその品質が新鮮でなければならない。これら青果
物は生産者が収穫してから消費者の手に渡るまでに流通
、販売に時間がかかるために、新鮮さが失われて品質が
低下する。そこで収穫後も新鮮さを失わず品質の低下し
ない青果物の貯蔵法の開発が望まれている。最近の食生
活の向上にともなって、四季を通じているいろの青果物
を新鮮な状態で供給するニーズが高まってきている。、
青果物を通年供給するため、露地物の前後はハウスによ
る促成栽培や晩生栽培が行われるが、コストの点で消費
者を必ずしも満足させていない。

更に、青果物類は季節や天候によってその収穫量が大き
く左右されるために、消費者が必要とする量の供給が不
足し、値段がｍ騰したり、豊作の時は供給量が多すぎて
値段が暴落し、生産者が青果物等を廃棄する場合などが
ある。このようなことから安定した供給を確保するため
にも、青果物の鮮度を維持した貯蔵の開発が要望されて
いるところである。さらに花卉類（以下青果物と花卉類
をまとめて「青果物類Ｊと呼ぶ）においては、その寿命
が短いため生産者から消費者の手に渡るまでの間に劣化
し、変色したり、ひどい場合には落花してしまう。花を
開花直前のつぼみの状態や、開花初期の状態で保存でき
れば、その効果は極めて大きい。青果物類は貯蔵中にも
呼吸作用をしており、青果物類の鮮度を維持するために
は、この呼吸作用を抑制することがポイントである。

そこで青果物類の貯蔵温度を低温にして生理作用を抑制
したり、熟成ホルモンであるエチレンを除去して熟成を
おさえたり、また貯蔵雰囲気の酸素および炭酸ガスの組
成を保存に適した濃度にすることで鮮度を保持する貯蔵
方法が実施されている。貯蔵温度を低温に保つ方法は簡
便であることから一般に用いられている方法であるが、
貯蔵できる期間が短く、殆んどの青果物類で満足されて
いない。青果物類の熟成ホルモンであるエチレンを過マ
ンガン酸カリを用いて分解して取り除く方法も提案され
、一部で実施されているが、過マンガン酸カリの毒性の
ために、その使用および使用後の廃棄が大きな問題とな
っている。別な保存法としてガス透過性フィルムで青果
物類を包装する方法も検討されているが、この場合雰囲
気ガス組成は成行きであって貯蔵に最適な濃度を長期に
わたって保ち得ないため、比較的短期間の保存に限られ
ている。

青果物類を貯蔵するために、青果物類の雰囲気ガス組成
、特に炭酸ガスと酸素ガスを適した濃度範囲に保てば、
可成り長期間の貯蔵が可能である。

貯蔵雰囲気ガス組成を制御して貯蔵するこの方法はＣΔ
貯蔵（Ｃｏｎｔｒｏｌｌｅｄ　Ａ　Ｌｓｏｓｐｈｅｒｅ
　Ｓ　ｔｏｒａａｅ）として知られているところである
が、現在でも林檎の一部にしか実用化されていない。

［本発明が解決しようと゛する問題点］従来のＧＡ貯蔵
法では、貯蔵に適する雰囲気ガス組成の調節を以下の如
くして行っている。即ら青果物類を採取して貯蔵庫に入
れた直後から窒素ガスと炭酸ガスを置換ガスとして貯蔵
庫に連続供給し、貯蔵厚内のガスは押し出されて大気中
に放出される。また貯蔵中は１ｍ素が消費され、炭酸ガ
スが発生するので、雰囲気ガス組成は貯蔵中に変化する
が、ガス濃度の調節のため、発生炭酸ガスを除去すると
共に庫内へは窒素ガスを継続して供給する方法がとられ
ている。このようなＯＡ貯蔵では窒素ガス供給装置と共
に、貯蔵初期には炭酸ガス供給装置、貯蔵中は炭酸ガス
の除去装置を必要とする。従って貯蔵設備としては大が
かりなため、りんごのごとく極く限られたものにしか実
用化されていない。大がかりな設備と投資を必要とせず
、簡便な方法で貯蔵出来る貯蔵方法の開発が望まれてい
た。本発明者等は、前述の如く青果物類の呼吸作用を利
用し、呼吸作用で生成する炭酸ガス、消費する酸素ガス
及び空気との間で適当なガス交換をして濃度バランスを
保つことができないかと考え、鋭意研究を重ねてきた。

本発明は、現行ＣＡ貯蔵払の大規模な窒素ガスおよび炭
酸ガス製造設備、並びに炭酸ガス除去設備を必要とする
従来技術に鑑みてなされたものであり、青果物類の貯蔵
に適した雰囲気ガス組成の制御が簡便な方法で可能とな
り、しかも貯蔵を長期にわたり可能ならしめる貯蔵装置
を提供しようとするものである。

［闇題を解決するための手段］ 本発明者等は、従来の技術の問題点を解決するために鋭
意検討した結果、果物、野菜または花卉類の鮮度を保持
した状態で貯蔵するにあたり、該青果物類の貯蔵空間が
大気と実質的に遮断された構造の貯蔵庫１、当該貯蔵庫
の空間と連通した導管、２、導管、？−と接続されたガ
ス選択分離膜装置］、当該貯蔵庫の空間ガスを導管−２
−を介してガス選択分離膜装置に送気するポンプ手段７
、ガス選択分離膜装置から排出される非透過ガスを貯蔵
庫に循環するための導管５、ガス選択分離膜装置のガス
透過側に接続された真空排気ポンプ手段β、真空排気ポ
ンプ手段ｉのガス排気量を調節するための調節弁７、真
空排気ポンプ手段団により排気された膜透過ガスを大気
に放出する導管旦−および当該貯蔵庫内に外気を導入す
るための導管２−よりなる装置であることを特徴とする
貯蔵装置とすることで、貯蔵に適した雰囲気ガス組成の
制御が簡便にできることを見いだした。

本発明を図をもちいて詳細に説明する。図１は本発明の
一例をガス濃度の制御を主体としてガスの流れ図として
示し、図２は従来のＣＡ貯蔵法の一例をガスの流れ図と
して示す。

図１においては、青果物類を庫外と密封保存す装置から
排出される躾非透過ガスを庫内に循環する導！５．分離
躾装置の透過側を減圧に排気するためのポンプｉ、透過
ガスを大気に放出する導管旦、分離躾装置の透過ガス量
を調節する弁り、庫内のガス濃度採取口および温度の検
出端１２、ガス濃度分析装置および温度計器１３、検出
ガス濃度および温度をもとに庫内の貯蔵条件を所定値に
制御するための演算装置１４、冷凍設備１６、庫内と外
気との圧力差を調節するプリザーバッグ１５および外気
を所定量庫内に送る導管ｐ−より成る。

貯蔵庫の炭酸ガス濃度を高め酸素ガス濃度を減らすこと
で貯蔵青果物類の呼吸はさらに低下し、単に冷蔵貯蔵す
る場合より貯蔵期間を延長できる。

庫内ガス組成を調節するため貯蔵庫本体上は外気と気密
に保つ構造である。必要によって普通冷蔵庫内にビニー
ル等のガス不透過性材質のシート製テントで仕切って気
密室とした貯蔵庫であってもよく、また貯蔵量が少ｆｌ
ｌｐ場合は気密性のボックスであってもよい。青果物類
を密封した厚内に入れておくことで呼吸作用によって庫
内の酸素ガス濃度を低下させ、炭酸ガス濃度を高めるこ
とができる。青果物類の種類により長期貯蔵に適した雰
囲気ガス組成が異なるので、貯蔵を開始してから炭酸ガ
スが所望の組成になってからは、以降に発生する炭酸ガ
スを除去してやる必要がある。貯蔵を開始してから所望
の炭酸ガス濃度になるまでには成る程度時開がかかるが
、必要によってボンベや燃焼により一時的に庫内に炭酸
ガスを送り、立ち上がり時間を短縮することもできる。

本発明において、炭酸ガスの除去は庫内ガスの一部をフ
ァンまたはブロワ−等の適当な装置で分離膜装置旦−に
送気し、分離膜装置で炭酸ガスを選択的に分離する。

分離膜装置β−は本質的に躾エレメントとガス透過側を
減圧状態で排気するための真空ポンプよりなる。膜エレ
メントの膜材質は炭酸ガスの透過係数と酸素の透過係数
の比（炭酸ガス選択率：ＰＣＯ２／Ｐ　　０２）が大き
ければ大きい程炭酸ガスが選択的に除去できるので好ま
しい。通常の膜材質の値は２〜８である。膜エレメント
の形式は平膜型、中空糸型またはスパイラル型のいずれ
の形式であってもよい。膜エレメントの１次ガス側は庫
内のガスをほぼ庫内圧力で操作し、膜を透過しないで膜
エレメントから排出させるガスは庫内に導管５により戻
される。躾エレメントの２次ガス側は庫内圧力より低い
圧力、即ち減圧下で操作され、透過ガスとして炭酸ガス
濃度の＾いガスが排出され、このガスは庫外に放出され
る。

本発明方法に於て貯蔵時間の経過と共に青果物類の呼吸
で酸素ガス濃度が低下するので、貯蔵に適した濃度にす
るため、酸素濃度の高い庫外空気を庫内に導管９−で導
入する。炭酸ガスおよび酸素ガスの組成を青果物類の長
期貯蔵に適した組成に制御するためには、庫内のガス組
成を適宜分析し、炭酸ガス濃度が＾い場合は分離膜装置
より炭酸ガスを主に除去し、酸素ガス濃度が低い場合は
庫外空気を導入することで達成される。炭酸ガス濃度が
低い場合および酸素ガスが高い場合は分離膜装置および
庫外空気の導入を停止し、青果物類の呼吸のみで濃度調
整が可能となる。これらのガス濃度制御は時間を間欠的
に行うことも可能であるが、図１の如く自動制御する方
法が好ましい。ガスの組成分析は庫内の適当な場所に取
り付けたガス採取口１２よりガスをサンプリングし、例
えばガスクロマトグラフィー等の分析計１３で組成分析
をする。

その組成分析の情報をもとに制御演算装置月−によって
、分離膜装置の透過ガス量および庫外空気導入ｍを調節
弁りおよび川をコントロールする。庫内組成の調節のた
め分１１１１０装置の運転や庫外空気の導入、並びに大
気圧の変動によって貯ｊｉＩＩＪｌＩ内と外気の圧力差
が生ずるのでブリザーバッグＵで圧力調整をする。例え
ば、外気圧力に対して、庫内圧力が高くなる場合はバッ
グが膨張する。バッグの膨張のみでは庫内圧力が調整で
きない場合は庫内ガスを大気に放出する機能も備えてい
る。

青果物類は低温貯蔵のみでもある程度の期間鮮度保持が
可能であることは先に述べた通りであるが、低温貯蔵と
共に雰囲気ガス組成を制御する方法を併用することで鮮
度保持貯蔵期間を著しく延長することが可能である。低
温にする手段としては普通の冷凍設備を用いることがで
き特に制約されない。

図２に示した従来のＯＡ貯蔵法は酸素濃度の調節に大規
模な窒素製造装置３２と窒素ガス貯蔵タンク３１を必要
とし、また貯蔵中に発生する炭酸ガスの除去には苛性ソ
ーダ溶液による吸収除去とか活性炭による吸着除去の炭
酸ガス除去装置２１を必要とする。本発明方法によると
、従来のＯＡ貯蔵のように大きな設備投資を必要としな
い。本発明方法のさらに大きな特徴は、貯蔵中に青果物
類が放出する熟成ホルモンや芳香物質が分離膜で効果的
に除去できることである。熟成ホルモン例えばエチレン
ガスは貯蔵中に放出し雰囲気ガス中の濃度を増加させる
が、ガス濃度が増加すると果物の熟成や花弁の開孔度を
促進させる。また果物が発生する芳香は果肉中の濃度も
高めるため、時には異臭となって好ましくない。炭酸ガ
ス選択率の大きな膜材質はこれらホルモンや芳香物質の
除去効果が大きいために本発明方法が有利である。

【図面の簡単な説明】

図１は本発明の一例、図２従来の方法の一例を示す。図
１及び図２において各番号は以下の通りである。 １：貯蔵庫本体 ３；分１１膜＠置 ４：送風機 ６；真空ポンプ １５；圧力調節器 １６：冷凍機 ２１；炭酸ガス除去装置 ３１；窒素タンク ３２；窒素製造装置 ４１；炭酸ガスボンベ 図　　１ 図　　２

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）果物、野菜または花卉類の鮮度を保持した状態で
   貯蔵するにあたり、該青果物類の貯蔵空間が大気と実質
   的に遮断された構造の貯蔵庫￥１￥、当該貯蔵庫の空間
   と連通した導管￥２￥、導管￥２￥と接続されたガス選
   択分離膜装置￥３￥、当該貯蔵庫の空間ガスを導管￥２
   ￥を介してガス選択分離膜装置に送気するポンプ手段￥
   ４￥、ガス選択分離膜装置から排出される非透過ガスを
   貯蔵庫に循環するための導管￥５￥、ガス選択分離膜装
   置のガス透過側に接続された真空排気ポンプ手段￥６￥
   、真空排気ポンプ手段￥６￥のガス排気量を調節するた
   めの調節弁￥７￥、真空排気ポンプ手段￥６￥により排
   気された膜透過ガスを大気に放出する導管￥８￥および
   当該貯蔵庫内に外気を導入するための導管￥９￥よりな
   る装置であることを特徴とする貯蔵装置。
2. （２）果物、野菜または花卉類の鮮度を保持した状態で
   貯蔵するにあたり、当該青果物類の貯蔵庫内の貯蔵温度
   を外気温度より低く保つための冷却手段を付設した装置
   であることを特徴とする請求項第１項の貯蔵装置。
3. （３）果物、野菜または花卉類の鮮度を保持した状態で
   貯蔵するにあたり、当該青果物類の貯蔵庫内の雰囲気ガ
   ス組成を検知する手段と、該組成を一定に保つため、検
   知ガス組成をもとにガス選択分離膜装置のガス透過側の
   圧力を調節する制御装置を付設した装置であることを特
   徴とする請求項第１項及び／または第２項の貯蔵装置。