JPH0219878B2 - - Google Patents

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JPH0219878B2
JPH0219878B2 JP14500884A JP14500884A JPH0219878B2 JP H0219878 B2 JPH0219878 B2 JP H0219878B2 JP 14500884 A JP14500884 A JP 14500884A JP 14500884 A JP14500884 A JP 14500884A JP H0219878 B2 JPH0219878 B2 JP H0219878B2
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JP
Japan
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oil
rolling
emulsion
particle size
lubricant
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JP14500884A
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JPS6123697A (ja
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Takashi Nishimura
Shigeo Hatsutori
Masato Fukuda
Tetsuhiro Muraoka
Juji Koyama
Ichiro Kokubo
Tokuo Mizuta
Yoshio Ooike
Junji Sato
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は稠密六方晶金属板の冷間圧延方法に関
し、特にオイルピツトが殆んどなく表面品質の良
好な同金属板を生産性良く製造することのできる
方法に関するものである。 本発明で冷間圧延の対象となる稠密六方晶の金
属板とは、Ti、Ti合金、Zr、Zr合金の様に結晶
構造が稠密六方晶である金属板を総称する。 金属板の冷間圧延においては焼付防止の為圧延
油の使用が必須とされるが、反面圧延油を供給し
すぎると、圧延ロールと被圧延材の間が流体潤滑
となり。高圧の圧延油と接する被圧延材の自由表
面に凹凸(所謂オイルピツト)を生じることが知
られている。殊に前記稠密六方晶金属の様に結晶
方位によつて変形抵抗が著しく異なる金属では、
変形抵抗の低い方位の結晶が容易に変形する為オ
イルピツトが発生し易く、例えばTi冷延板にお
いては該ピツトの深さが十数ミクロンに達するこ
とも稀ではない。このオイルピツトは最終製品の
表面精度を著しく阻害するので、圧延工程で発生
するオイルピツトを如何に小さくするかというこ
とが、この種の難加工性金属板の冷間圧延におけ
る重要な課題となつている。そしてこのオイルピ
ツトの許容限界は製品の用途によつて異なる表面
要求精度によつても異なるが、深さにして1〜
2μm以下であることが要求されることも少なくな
い。 ところでオイルピツトは、前述の如く過剰量の
潤滑油がロールと被圧延材との間に介入する為に
生じるものと考えられており、引込まれる潤滑油
量を極限まで少なくし且つ均一にすることができ
ればオイルピツトを極限状態まで浅くなし得るも
のと考えられる。但しこの場合、圧延中に油膜切
れが起こると焼付きの問題が発生するので、特に
TiやZr及びそれらの合金の様に焼付き易い金属
板の圧延においては、必要最小限の量の油を被加
工板の表面全域に均一に付着させることが極めて
重要な課題となる。しかしながら従来の潤滑剤で
は、焼付きを生じない程度の量の潤滑剤を使用す
るとオイルピツトが発生し、一方オイルピツトが
発生しない程度まで潤滑油供給量を減少すると油
膜切れを起こして焼付きの問題が発生し、上記2
つの問題を同時に解消することはできなかつた。 本発明者等はこうした事情に着目し、稠密六方
晶金属板を対象として、潤滑剤の供給量過多によ
るオイルピツトの発生及び潤滑剤の油膜切れによ
る焼付きの発生という2つの問題を同時に解消す
ることのできる様な冷間圧延法を確立しようとし
て、エマルジヨン潤滑剤の粒子径やけん化価並び
に圧延速度の影響等を中心にして種々研究を進め
てきた。本発明はかかる研究の結果完成されたも
のであつて、その構成は、中心粒径が5〜10μm
で且つけん化価が80以上である油性分散質を含む
エマルジヨン型潤滑剤を使用し、100m/分以下
の速度で稠密六方晶金属板を冷間圧延するところ
に要旨を有すものである。 本発明では上記の如くエマルジヨン型潤滑剤を
構成する分散質の粒径及びけん化価を厳密に規定
しているが、その理由は以下に詳述する通りであ
る。即ち本発明者等が種々の予備実験を行なつた
ところによると、エマルジヨン型潤滑剤の潤滑性
能は、エマルジヨン濃度もさることながら、「分
散質のけん化価及び粒子径によつて著しい影響を
受ける」という知見が得られたので、これらの点
を定量的に明確にすべく研究を進めた。そしてけ
ん化価の異なる色々の牛脂系油を分散質とするエ
マルジヨン型潤滑剤(濃度1%又は0.5%)を調
製し、各潤滑剤を用いて圧延実験を行ない、累積
圧下率〔εi=ln(ho/hi)〕と平均圧延圧力(Pm)
の関係を調べた。但し他の圧延条件は下記の通り
とした。 〔圧延条件〕 ワークロール径;254mm 圧延速度 ;12m/min 圧下率 ;10%/パス 素板厚さ ;1.0mm 仕上板厚 ;0.5m その結果は第1図に示した通りであり、累積圧
下率の増大に伴なう平均圧延出力の増加傾向は牛
脂系油のけん化価によつて著しく異なり、けん化
価が零のものでは極く僅かな累積圧下率でも圧延
圧力が急激に高まり、圧延操業は実質上困難にな
ると考えられる。そして牛脂系油のけん化価が高
くなるほど圧延圧力の増加傾向は小さくなるが、
圧延圧力はけん化価が80である潤滑剤を使用した
ときに観測される圧力が実操業上の限界であり、
80未満のものでは圧延圧力が高くなりすぎて実操
業が困難になる。そして80以上の牛脂系油を使用
したものでは前記増加傾向が比較的緩慢になると
共に、平均圧延圧力は約170Kg/mm2程度以下で頭
打ちの状態となり、圧下率を高めてもそれ以上に
平均圧延圧力が増大することはない。これらの結
果からも明らかな様に、圧延時の圧延圧力の過度
の増大を抑えて冷間圧延を円滑に遂行していく為
には、エマルジヨン型潤滑剤を構成する油性分散
質としてけん化価が80以上のものを選択すべきで
あることが分かる。 次に油性分散質の粒径及び濃度が潤滑性能に与
える影響を明確にする為次の実験を行なつた。但
し本発明に言う油性分散質の中心粒径とは、例え
ば第2図a,bに示す様なエマルジヨン粒径分布
におけるピーク位置の粒子径を言い、粒径分布は
コールターカウンター(50μmのアパチヤーチユ
ーブ使用)によつて測定する。 実験に当つては、油性分散質として牛脂系油
(けん化価は185)を使用し、分散質の中心粒径及
び濃度の異なるエマルジヨン型潤滑剤を調製し、
直径200mmの圧延ロールを用いTi板(結晶粒径:
約5μm)の圧延速度を変えて冷間圧延したときの
圧延板とオイルピツト深さを比較した。 結果は第1表に示す通りであり、分散質の中心
粒径が6μm以下であるエマルジヨン型潤滑剤を使
用すると、エマルジヨン濃度や圧延速度に関係な
くオイルピツト深さを1〜2μm以下に抑えること
ができ、この点を特徴的要件とする発明について
は別途特許出願を済ませている。一方中心粒径が
10μmを超えるエマルジヨン型潤滑剤を使用した
場合は、圧延速度を50m/分まで落としてもオイ
ルピツトを十分に小さくすることができない。こ
れらに対し中心粒径が5〜10μmのエマルジヨン
型潤滑剤を使用すると、圧延速度を200m/分以
上の高速に設定した場合はオイルピツトを十分に
抑制することができないが、圧延速度を100m/
分以下に設定した場合はオイルピツトを2〜3μm
場合に抑えることができる。即ち本発明では、エ
マルジヨン型潤滑剤として油性分散質の中心粒径
が5〜10μmであるものを使用すると共に、圧延
速度を100m/分以下に設定することによつてオ
イルピツトを抑制する点に最大の特徴を有すもの
である。尚こうした目的は中心粒径が5μm以下で
あるエマルジヨン型潤滑剤を使用することによつ
ても当然に達成される。しかし第1表からも明ら
かな如くその様な微小粒径のエマルジヨン型潤滑
剤であれば圧延速度に制約されることなく常にオ
イルピツト抑制効果を亨受し得るものであり、前
記した別途特許出願の内容に属するものであつ
て、適正圧延速度との組合せを必須とする本発明
の構成とは異なるものと言うべきである。
【表】 尚エマルジヨンの粒度構成を判断する為の他の
基準として、特定粒径のものを境界として該粒径
を超えるものと該粒径以下の含有量のものに分け
それらの含有率比(体積比:E.D.P.I:Emu1−
sion Distribution Profile Index)で比較する方
法が考えられる。そこで本発明者等はこうした判
断要素に基づく好適粒度構成を明確にする為、次
の実験を行なつた。即ちオイルピツトの発生量及
び深さが急変する7.5μmを基準にして、〔(7.5μm
超のものの含有率)/(7.5μm以下のものの含有
率)〕で与えられる比率の異なるエマルジヨン型
潤滑剤を色々調製準備し、各潤滑剤を使用して
Ti板の冷間圧延を行ない(圧延速度:200m/分
又は100m/分、エマルジヨン濃度:1%、圧延
ロール:#320エメリー研磨ロール、200mmφ)、
圧延板表面に形成されるオイルピツトの深さと前
記比率の関係を調べた。 結果は第3図に示した通りであり、この結果よ
り次の様に考えることができる。即ち圧延速度が
200m/分ではEDPIが1以上になると急激にオイ
ルピツトが深くなつている。これに対し圧延速度
を100m/分以下に設定すると、EDPIが1を超え
た場合でもオイルピツト深さを2〜3μm以下に抑
えることができる。尚オイルピツト深さが2〜
3μm以下のものは、実質的に問題のない表面肌と
評価して差支えない。換言すれば、圧延速度を
100m/分以下に設定すると、前記比率が1〜4
のものであつてもオイルピツトを十分低レベルに
抑え得るものであり、エマルジヨン型潤滑剤の判
定基準として前記比率を採用することも有意義で
ある。 第4,5図はTi圧延板の表面性状を示す図面
代用顕微鏡写真(何れも400倍)であり、第4図
は牛脂系油を分散質とする中心粒径8〜10μm、
濃度2%のエマルジヨン型潤滑剤を使用し、速度
200m/分で冷間圧延した場合(比較例)、第5図
は上記と同じエマルジヨン型エマルジヨン型潤滑
剤を使用し、速度50m/分で冷間圧延した場合
(本発明)を夫々示している。これらの写真を比
較すれば明らかな様に、同じ中心粒径(8〜
10μm)のエマルジヨン型潤滑剤を使用した場合
でも、圧延速度が200m/分の場合(第4図:比
較例)はオイルピツトが深く且つ全面に多量発生
しているのに対し、圧延速度を50m/分に設定し
たもの(第5図:本発明例)では、オイルピツト
の数が少なく且つ極めて浅くなつていることが確
認できる。 以上の様に本発明では、その目的を達成する為
油性分散質のけん化価及び中心粒径並びに圧延速
度が厳密に規定されるが、その他の要件は格別特
殊なものではない。例えばエマルジヨン型潤滑剤
の濃度は従来から知られたエマルジヨン型潤滑剤
の好適濃度と殆んど同じであり、0.5〜10%、よ
り好ましくは0.5〜5%の範囲である。また前述
の説明では油性分散質として最も一般的な牛脂系
油を用いた例を示したが、油性分散質は前記好適
けん化価を有すものである限り牛脂系油に限られ
るものではなく、他の油脂や脂肪酸等(具体的に
はパーム油、ラード油等の天然油脂或はダイマー
酸の様な合成脂肪酸など)を使用することも勿論
可能である。 また上記の様な中心粒径のエマルジヨン潤滑剤
を製造する方法も特に限定されず、例えばアニオ
ン系、カチオン系或は両系の親水基を有する界面
活性剤または非イオン系の界面活性剤(乳化剤)
を油に加えることにより、油粒子が水粒子に囲ま
れて、油粒子が水に均一に分散されたエマルジヨ
ンとすることができる。そして乳化剤の種類や量
を変えることにより、或はエマルジヨンにした後
の撹拌条件を適切に選ぶことにより、所望のエマ
ルジヨン粒子径のものを得ることができる。 本発明は以上の様に構成されており、その効果
を要約すれば次の通りである。 油性潤滑剤はけん化価が高く金属との親和性
が良好であるので、被加工板の表面に薄い油膜
を形成し易い。従つて微細な中心粒径及び適正
な圧延速度の設定とも相まつて圧延ロールのバ
イト部で均質な極薄油膜を確実に形成すること
ができ、潤滑剤過多によるオイルピツトの発生
を可及的に抑制することができる。しかも油膜
切れを起こし難いので焼付現象を生じることも
少なく、稠密六方晶金属板の冷間圧延を支障な
く遂行することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、濃度及びけん化価の異なる牛脂系エ
マルジヨン潤滑剤を使用した場合における圧下率
〔εi=ln〔ho/hi)〕と平均圧延圧力(Pm)の関係
を示すグラフ、第2図は中心粒径の意味を説明す
る為の図、第3図は7.5μmを基準とするその前・
後の粒子の含有比がオイルピツト深さに与える影
響を示すグラフ、第4,5図は冷間圧延実験で得
たTi板の表面性状を示す図面代用顕微鏡写真で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 中心粒径が5〜10μmでけん化価が80以上で
    ある油性分散質を含むエマルジヨン型潤滑剤を使
    用し、100m/分以下の速度で冷間圧延すること
    を特徴とする稠密六方晶金属板の冷間圧延方法。
JP14500884A 1984-07-11 1984-07-11 稠密六方晶金属板の冷間圧延方法 Granted JPS6123697A (ja)

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JP14500884A JPS6123697A (ja) 1984-07-11 1984-07-11 稠密六方晶金属板の冷間圧延方法

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Publication Number Publication Date
JPS6123697A JPS6123697A (ja) 1986-02-01
JPH0219878B2 true JPH0219878B2 (ja) 1990-05-07

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04187871A (ja) * 1990-11-22 1992-07-06 Nissan Motor Co Ltd 固定シリンダ型ラジアルピストンポンプの容量制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04187871A (ja) * 1990-11-22 1992-07-06 Nissan Motor Co Ltd 固定シリンダ型ラジアルピストンポンプの容量制御装置

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