JPH02197362A

JPH02197362A - 遠心鋳造用注湯樋

Info

Publication number: JPH02197362A
Application number: JP1864589A
Authority: JP
Inventors: Katsuyuki Takeuchi; 克行竹内; Manabu Kurotobi; 黒飛　学
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1989-01-26
Filing date: 1989-01-26
Publication date: 1990-08-03
Anticipated expiration: 2010-07-05
Also published as: JPH0761531B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、遠心鋳造用注湯樋に関する。

従来の技術従来より、鋳鉄管などのような管状体を遠心鋳造するに
は、第５図に示すように、回転鋳型１の中にローラ２に
より支持された注湯樋３を挿入した後に、この注湯樋３
を引き抜きながら、この注湯樋３に設けられたシュート
４から溶湯５を供給し、注湯樋３の先端部から鋳型１の
内部に注湯していた。この注湯樋３は、第６図および第
７図に示すように、その樋本体６が丸棒状に形成され、
この樋本体６には、その上部においてＵ字形の断面形状
を有する溝状の溶湯流路７と、その下部において逆Ｕ字
形の断面形状を有する配管溝８とがそれぞれ長手方向に
形成されている。また樋本体６には、溶湯流路７を流れ
る溶湯５による熱歪を吸収するために、下反りが付与さ
れている。配管溝８の内部には、Ｆｅ−８ｉなどの金属
粉末からなる接種用またはコーティング用の添加剤９を
鋳型１の内部に供給するための搬送管１０が配置されて
いる。搬送管１０の内部には、スクリューコンベヤの働
きをする添加剤搬送用コイルばね１１が回転可能に配置
されている。

発明が解決しようとする課題しかし、上記従来の構成においては、（１）　　溶湯流路７の中の溶湯５により樋本体６の下
部が上部よりも速く温度上昇し、下部側が上部側よりも
多く熱膨張するため熱歪が大きい；（２）樋本体６の熱歪を吸収する下反りが大きいため、
樋本体６の下面とローラ２との間の接触圧力が大きくな
り、樋本体６の下面や特に搬送管１０における変形や損
傷の原因となりやすい；（３）配管溝８の内部に別途搬送管ＩＯを配管するので
、搬送管ｉｏの管径に制約を受け、所要の添加剤搬送能
力を確保するのが困難な場合がある；（４）搬送管１０と配管溝８との間に飛散溶湯などがか
み込まれやすく、このかみ込まれた溶湯５が凝固し、以
後の鋳造時に鋳型１内に脱落すると、異物かみ込みなど
の鋳肌欠陥の原因となる；などの問題があった。

そこで本発明はこのような問題点を解決し、熱歪の発生
が少なく、接種剤などの搬送能力が大きく、しかも下面
側へ飛散溶湯などがかみ込みにくい遠心鋳造用注湯樋を
提供することを目的とする。

課題を解決するための手段上記目的を達成するために本発明の遠心鋳造用注湯樋は
、樋本体が丸棒状で、長手方向の分割面により上部のラ
イナー部と下部のカバー部とに着脱可能に分割され、ラ
イナー部にＵ字形の断面形状を有する溝状の溶湯流路が
設けられ、前記ライナー部およびカバー部のそれぞれに
半円形溝が分割面を境にして長手方向に設けられ、これ
ら両半円形溝が合わさって鋳型内への添加剤の搬送孔を
形成している構成としたものである。

作用上記構成によれば、次のような作用が得られる。

（１）溶湯からの伝熱に対して分割面が断熱層として作
用するため、樋本体の上部と下部との熱膨張量の差が小
さく、結果として熱歪が小さくなる。

（２）熱歪が小さいので、この熱歪を吸収するために樋
本体に付与すべき下反りも少なくてすむ。このため樋本
体の下面とローラとの間の接触圧力が小さくなり、樋本
体の下面の損傷が軽減される。

（３）添加剤の供給には搬送孔をそのまま使用すること
ができ、搬送孔内に別途配管を行う必要がないので、所
要の添加剤搬送能力が容易に確保される、（４）樋本体の下反りが少ないことがら、樋本体が鋳型
に接触して振動するのが軽減され、溶湯面が安定化され
るので、溶湯こぼれにょる鋳肌不良が発生しにくくなる
。

（５）樋本体の下面が単純な円筒面であるので、鋳造中
に飛散する溶湯が付着し難く、これに起因する異物かみ
込みなどの鋳肌欠陥が防止される。

実施例第４図において、２０は本実施例の遠心力鋳造用注湯樋
であって、樋本体２１に溶湯供給用シュート２２が取付
けられた構成となっている。この注湯樋２０は、遠心鋳
造鋳型２３の端面の近傍に設けられたローラ２４により
前後方向に移動可能に支持されている。樋本体２１は、
第１図〜第３図に示すように丸棒状に形成され、長手方
向の分割面Ｓにより上部のライナー部２５と下部のカバ
ー部２６とに着脱可能に分割されている。カバー部２６
は複数のビス２７によりライナー部２５に締結されてい
る。ライナー部２５には、Ｕ字形の断面形状を有する溝
状の溶湯流路２８が長手方向に設けられている。

ライナー部２５およびカバー部２６のそれぞれには半円
形溝２９　、３０が分割面Ｓを境にして長手方向に設け
られ、これら両半円形溝２９．３０が互いに合わさって
添加剤供給用の搬送孔３１を形成している。

また、互いに係り合う凹凸状の段部３２，３３が分割面
Ｓを境にして長手方向に複数ずつ設けられている。搬送
孔３１の内部には、スクリューコンベヤの働きをする添
加剤３７を搬送するためのコイル体３４が回転可能に挿
入されている。

樋本体２１には下反りが付与され、樋本体２１が鋳造中
に溶湯流路２８内を流れる溶湯３５からの熱伝達により
熱歪を生じで、その上面が鋳型２３の端部の内周に設け
られたエンドリング３６に接触するのを防止している。

」１記構成において、管状体を遠心鋳造するには、鋳型
２３を回転させ、この回転している鋳型２３の中に樋本
体２１を挿入した後、この樋本体２１を引き抜きながら
シュート２２から溶湯流路２８に溶湯３５を供給し、溶
湯流路２８の先端部から鋳型２３の内部に注湯する。か
つ、これと同時に、搬送孔３１の中のコイル体３４を回
転させ、搬送孔３１の中に供給された添加剤３７をさら
に鋳型２３の内部へ供給する。

このとき、溶湯流路２８を流れる溶湯３５からの熱伝達
により樋本体２１の温度が上昇するが、分割面Ｓが断熱
層として作用し、ライナー部２５からカバー部２６への
伝熱を抑制するため、樋本体２１の上部と下部との熱膨
張量の差が小さくなり、したがって熱歪も小さくなる。

また、樋本体２１の熱歪が小さいので、熱歪を吸収する
ために樋本体２１に付すべき下反りも少なくてすむ。し
たがって、樋本体２１の下面とローラ２４との間の接触
圧力も小さくなり、樋本体２１の下面の損傷が軽減され
る。

添加剤３７は直接に搬送孔３１の中を搬送されるため、
搬送を目的として搬送孔３１の内部に別途配管を行う必
要がない。したがって、所要の添加剤搬送能力を確保す
るのが容易である。また、樋本体２１に付すべき下反り
が少なくてすむので、樋本体２１が鋳型２３の内周に接
触して振動するのが軽減される。したがって、溶湯３５
の湯面が安定化され、溶湯３５のこぼれによる鋳肌不良
の発生が防止される。

樋本体２１の下面が単純な円筒面となっているので、鋳
造中に飛散する溶湯３５が付着しにくい。したがって、
付着した溶湯３５が凝固して鋳型２３内に脱落すること
により生ずる異物かみ込みなどの鋳肌欠陥を防止するこ
とができる。

樋本体２１が熱変形する場合は１分割面Ｓに剪断力が発
生するが、互いに係り合っている段部３２゜３３がこの
剪断力を受ける。したがって、ビス２７には剪断力が作
用しない。

同一サイズの本発明の注湯樋と従来の注湯樋との熱歪お
よび添加剤搬送能力について発明者が測定した結果によ
ると、本発明品の熱歪は従来品の約半分であり、本発明
品の添加剤搬送能力は従来品の約２倍であった。なお、
この測定では、本発明品のライナー部２５とカバー部２
６との材質を同一にしたが、たとえばライナー部２５を
炭素鋼材、カバー部２６をチタン材とするなど、カバー
部２５を注湯部２６よりも熱膨張率の小さい金属材料で
構成すれば、熱歪をさらに小さくすることができる。

発明の効果以上述べたように本発明によると、次のような効果を奏
する。

（１）樋本体が長手方向の分割面によりライナー部とカ
バー部とに分割されているので、溶湯からの伝熱に対し
て分割面が断熱層として作用する。そのため、樋本体は
、その上部と下部との熱膨張量の差が小さくなり、熱歪
も小さくなる。

（２）樋本体の熱歪が小さいので、樋本体に付与するべ
き下反り量を少なくすることができる。したがって、樋
本体の下面とこれを支持するローラとの間の接触圧力も
小さくなり、樋本体の下面の損傷を軽減できるだけでな
く、樋本体の先端部と鋳型の内面との接触によって鋳型
から樋本体に伝わる振動が緩和されるため、溶湯面が安
定し、溶湯こぼれによる鋳肌不良が減少する。

（３）添加剤の供給のために搬送孔をそのまま利用でき
るので、従来のように搬送管を別途配管する場合に比べ
添加剤の搬送能力を向上するこができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す遠心鋳造用注湯樋の断
面図、第２図は第１図の遠心鋳造用注湯樋の一部切欠き
側面図、第３図は第２図の遠心鋳造用注湯樋の底面図、
第４図は第１図〜第３図に示した遠心鋳造用注湯樋の全
体図、第５図は従来の遠心鋳造用注湯樋の一例を示す全
体図、第６図は従来の樋本体の断面図、第７図は第６図
の樋本体の一部切欠き側面図である。２１・・・樋本体、２５・・・ライナー部、２６・・・
カバー部、・・・溶湯流路、２９．３０・・・半円形溝
、３１・・・搬送孔、・・・溶湯、Ｓ・・・分割面。代理人　　　森　　本　　義　　弘

Claims

【特許請求の範囲】

１、遠心力鋳造用の鋳型内に溶湯を注湯する注湯樋であ
って、樋本体が丸棒状で、長手方向の分割面により上部
のライナー部と下部のカバー部とに着脱可能に分割され
、ライナー部にＵ字形の断面形状を有する溝状の溶湯流
路が設けられ、前記ライナー部およびカバー部のそれぞ
れに半円形溝が分割面を境にして長手方向に設けられ、
これら両半円形溝が合わさって鋳型内への添加剤の搬送
孔を形成していることを特徴とする遠心鋳造用注湯樋。