JPH02175923A - 黒鉛繊維の製造装置 - Google Patents

黒鉛繊維の製造装置

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JPH02175923A
JPH02175923A JP32993688A JP32993688A JPH02175923A JP H02175923 A JPH02175923 A JP H02175923A JP 32993688 A JP32993688 A JP 32993688A JP 32993688 A JP32993688 A JP 32993688A JP H02175923 A JPH02175923 A JP H02175923A
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heating element
pressure
inert gas
graphite
furnace shell
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Tatsuo Akimoto
秋本 龍夫
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、高物性の黒鉛繊維を連続的に効率良く製造す
る装置に関する。
[従来の技術] 通常、黒鉛繊維を製造するには、ポリアクリロニトリル
系繊維、再生セルローズ系繊維、フェノール系繊維、ピ
ッチ系繊維等の有機重合体を、先ず空気または他の酸化
性ガス雰囲気中にて200〜300°Cで耐炎化し、次
いでこれを窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中にて
800〜2000℃で炭化し、得られた炭素繊維を更に
2000〜3000℃の高温雰囲気中で黒鉛化を行なう
ことにより製造される。
黒鉛繊維は、この黒鉛化温度が高い程、黒鉛結晶が発達
するので高弾性率のものが得られ、ゴルフクラブのシャ
フトや釣竿等のスポーツ用途に多く用いられている。
このような黒鉛繊維を製造する従来装置とじては、例え
ば特公昭59−25936号公報、特公昭63−114
48号公報および特開昭63−15241号公報等に開
示された装置が知られており、このうちでも代表的な形
式であるタンマン型の黒鉛化炉の構造をその概略縦断面
図である第9図を用いて以下に説明する。
図において、1aは、この黒鉛化炉10で黒鉛化される
炭素繊維、2は、この繊維を加熱するための材質が黒鉛
または炭素からなる筒状の発熱体で、その両端部にはそ
れぞれ炭素繊維の導入孔3と、導出孔4と、発熱体内部
に不活性ガスを供給するためのガス供給孔5とを有する
シール栓6が装着されている。また、7は、発熱体に通
電するための水冷電極、8は、材質が黒鉛からなる筒状
の外筒で、両端部に設・けられた絶縁スペーサ9を介す
ることにより、発熱体2との間に空間部Sを形成してい
る。11は、炉殻で、その内部には、黒鉛粉末や黒鉛成
形フェルト等の断熱材12が充填され、発熱体2からの
放熱を防止している。
このように構成された黒鉛化炉10に図の左方から図示
しない装置で炭素繊維1aが供給されると、両側のガス
供給孔5からは、N2.Ar等の不活性ガスが供給され
、炉内圧力が大気圧よりもわずかに高い状態にされる。
そして、炭素繊維1aは、水冷電極7からの通電による
発熱体2のジュール発熱によって発熱体内部が2500
0C〜3000℃の高温雰囲気に加熱され、黒鉛繊維1
bとなって導出孔4から連続的に導出される。
しかしながら、上記従来の装置は、以下に述べる問題点
があった。すなわち、 上記の黒鉛化炉10は、黒鉛化温度が2500°Cを越
えると、高温であるがため、発熱体自体の昇華による減
耗が著しく、発熱体の寿命が非常に短いという問題であ
る。また、発熱体の減耗は、部分的な電気抵抗の変化が
生じて炉内の温度分布に異常をきたすという問題も生じ
る。
このため発熱体を新規なものと交換する必要があるが、
特に大型の黒鉛化炉においては交換作業に多大な労力と
時間を要するため生産性が著しく阻害され、その結果、
焼成コストの増大をもたらすという重大な問題がある。
ところで、発熱体の減耗現象は、Pを炉内雰囲気部の全
圧Ckg/cnf) 、Tをその温度〔’K) 、Pc
1、Pc2をそれぞれ距離りにおける炭素の蒸気圧〔k
g/cコ〕、発熱体界面での炭素の蒸気分圧[kg/c
ゴ〕とすると、高温雰囲気下における発熱体から蒸発す
る炭素の重量速度M c [kg/ cuf S 〕は
、下記式 %式%) から判るように炉内雰囲気の全圧P (kg/cr+f
)に大きく依存することが知られている。
従って、発熱体内部の全圧P [kg/cr!:lが高
い程、発熱体の蒸発速度が抑制され、その結果、発熱体
寿命を延長することができる。
しかるに上記従来の黒鉛化炉10においては、発熱体2
の材質は、内部に空隙を有する黒鉛であり、しかも第9
図に示したように発熱体2の両端部が外部雰囲気に露出
しており、この露出部から不活性ガスが発熱体2を通し
て滲み出す、いわゆるガスソーク現象があること、また
、炭素繊維1aの導入孔aと導出孔4の孔径が大きいた
め、不活性ガスが多量に漏れることの等の問題があり、
維持し得る炉内圧力はせいぜい数mm〜数10mm八q
へ限度であった。
従って、黒鉛繊維の製造装置においては、炉殻内部を高
圧に維持すること、すなわち発熱体の両端部からのガス
ソークを防ぎ、炭素繊維の導入出孔からの不活性ガスの
漏れを如何にシールするかが重要な課題である。
このようなシール装置としては、例えば特開昭59−2
4249号公報および特開昭63−24067号公報に
、真空処理装置におけるシート状物のシール装置が開示
されている。
しかしながらこの装置を黒鉛繊維の製造装置に適用する
と、前者の装置においては、黒鉛繊維の上下からゴム製
のリップをスプリングで機械的に抑圧するので、製造装
置の内部圧力に応じた押圧力調整ができないという問題
がある上、黒鉛繊維に摩擦による毛羽が発生するという
問題がある。
また、後者の装置を黒鉛繊維の製造装置に適用しても、
黒鉛繊維の上下に配置されたエンドレスベルトのニップ
間隔は軸受位置によって決まるので、実際には両ベルト
を黒鉛繊維に密着することが困難であるという問題があ
り、いずれのシール装置も黒鉛繊維を効果的にシールで
きないものであった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたもの
で、従来技術の問題点である黒鉛化炉からの不活性ガス
の漏出を防止し、炉内圧力を高く維持することにより、
2500℃以上の高温加熱雰囲気下においても発熱体の
寿命が長い黒鉛繊維の製造装置を提供することを目的と
する。
[課題を解決するための手段および作用]上記目的を達
成するため、本発明は、黒鉛または炭素からなる筒状の
発熱体と、該筒状発熱体に通電するための電極と、前記
筒状発熱体の内部に不活性ガスを供給する給気孔と、前
記筒状発熱体の両端部にそれぞれ設けられ前記不活性ガ
スをシールしつつ原料繊維を導入、導出する導入孔およ
び導出孔とを備えた黒鉛繊維の製造装置において、(イ
) 前記筒状の発熱体と、前記電極と、前記導入および
導出孔とを内部に収納する耐圧の容器であって、該容器
には、前記不活性ガスの供給孔と、前記導入孔および導
出孔に対応する位置に設けられた2つの開口部とを有す
る炉殻と、(ロ) 該炉殻の両開口部に、前記原料繊維
をシールガスの圧力により圧接しつつ、前記繊維の走行
に伴なって回転もしくは並進運動をする可動部材を有す
る前記不活性ガスのシール部とを設けたことを特徴とす
る黒鉛繊維の製造装置を要旨とする。
以下、本発明の内容を図面を参照しながら、具体的に説
明する。
第1図は、本発明に係る黒鉛繊維の製造装置の一実施態
様を示す縦断面図である。
図において、本発明の黒鉛繊維の製造装置である黒鉛化
炉20は、図の左方から供給される原料繊維である例え
ば、ポリアクリロニトリル系繊維、再生セルローズ系繊
維などを炭化してなる炭素繊維1aを加熱するための加
熱体13と、この加熱体を支持し、かつ保温するための
断熱体14と、これら加熱体13と断熱体14とを内部
に保持すると共に、一定の内圧に保持するための炉殻1
5と、炉殻15内に供給される不活性ガスをシールする
ためのシール部16とで構成されている。
ここで、加熱体13は、外形が筒状の形をした黒鉛製ま
たは炭素製の発熱体17と、発熱体の両端部にはこの発
熱体に通電して発熱させるため水冷電極18と、炉殻内
部から不活性ガスが漏出するのを防止するための炭素繊
維1aの導入孔19と導出孔21とを有するシール栓2
2とで構成されている。
断熱体14は、黒鉛製の筒状の外筒23と、例えば黒鉛
粉末、電気絶縁材からなる黒鉛製成形フェルトなどから
なる断熱材24と、スペーサリング25とで構成されて
いる。そして、外筒23は、外部に断熱材24を保持す
ると共に、加熱体13をスペーサリング25を介して保
持している。
炉殻15は、外形が筒状の耐圧の容器で、その両端部に
は炭素繊維1aの導入出口である開口部26a、26b
が、加熱体13の導入孔19、導出孔21にそれぞれ対
応して設けられ、一方、該容器には炉殻内部を加圧する
ための例えば、窒素、アルゴン等からなる不活性ガスを
供給する給気孔27が設けられている。炉殻15は、不
活性ガスの圧力に耐えるため、耐圧が2 kg / c
i G以上の金属製、例えば、鉄系合金やステンレス鋼
からなる容器とすることが好ましい。炉殻への不活性ガ
スの充填は、例えばガスボンベの充填圧や液化ガスの蒸
気圧を利用したり、圧縮機による圧縮などによって容易
に得られる。本実施態様では不活性ガスの給気孔26は
、炉殻15に設けたが、シール部16に給気孔を設けて
、不活性ガスが炉殻内部に供給されるようにしてもよい
次に、本発明のシール部16のいくつかの実施態様を、
第2図ないし第6図を用いて具体的に説明する。
第2図ないし第4図は、本発明のシール部16の第1の
実施態様を示す図で、第2図は、炉殻の開口部26bに
おけるシール部16aの縦断面図、第3図は、第2図に
示されているロール状シール部材28の拡大断面図、第
3図は、第2図の2−Z矢視の断面図である。なお、こ
のようなシール部16の構成は、炭素繊維1aの導入側
に位置する開口部26aにおいても同様である。
図において、28は、円柱状のロール部29と、このロ
ール部の両端部から突出する如く保持された軸部30と
からなる本発明の可動部材であるロール状シール部材で
、炉殻内部で黒鉛化された黒鉛繊維1aを上下からニッ
プする如く黒鉛繊維の走行方向に沿って複数対が設けら
れている。ロール部29と軸部30とは、勿論一体化さ
れていてもよい。31は、これら複数対のロール状シー
ル部材を保持するためのハウジングで、炉殻の開口部2
6bに図示しないボルトで固定されている。
ハウジングの側内壁面には、長孔32が設けられ、軸部
30が挿入されることにより、シール部材を長孔方向に
進退自在に保持している。また、ハウジング内には、ロ
ール状シール部材28毎にシール部材を収納するための
室33a〜33dが形成され、ロール状シール部材28
から見て外気側Aに位置する側には、傾斜角θを持った
傾斜部34と、この傾斜部に連なると共にロール部29
の円筒面に内接する曲面を持ったエツジ部35とからな
る係止部36が、エツジ部35が黒鉛繊維1bを介して
対向する如く設けられている。この傾斜角θは、相隣接
する室、例えば33a、33b内の圧力差を利用して黒
鉛繊維1bの上下に位置するシール部材28を共に黒鉛
繊維の下流方向へ案内しつつ、黒鉛繊維に密着させる作
用を有するもので、黒鉛繊維に対するシール効果を高め
るには、30〜80度とするのが好ましく、40〜60
度とするのがより好ましい。
ここで係止部36の形状は、第3図に示すようにロール
部29と黒鉛繊維1bとのニップ点をY1係止部36と
ロール部29との接触点をKとし、このときの炉内側の
室33aの圧力をP l 、外気側Aの室33bの圧力
をP2とすると、ニップ点Yから見て炉内側33aの弧
YKで形成されるロール部29表面の受圧面積へ〇と、
外気側Aの弧YKで形成されるロール部29表面の受圧
面積A2とが、 Pl ・A、>P2 ・A2 ・・・・・・・・・(1
)となる関係に形成することが好ましい。
このためには、上記隣接し合う室33a、33bの内圧
関係は、P、>P2であるから少なくとも、 A、>A2    ・・・・・・・・・・・・・・・2
となる位置に係止点にの位置を決めれば十分である。従
って、上述した長孔32は、第3図および第4図に示す
ようにP1Δ1とP2A2との差による押圧力で、シー
ル部材が互いに繊維1′を上下から押圧接触する方向へ
移動できるように第3図中の破線で示したように繊維1
′の走行方向に対して傾斜した長孔とするのが好ましい
。なお、ロール部29の材質は、例えば繊維に接触して
も糸条に損傷を与えにくいセラミックや表面がメツキさ
れた金属などが好ましく、シリコンゴムなどの耐熱性の
ゴム用いると炭素繊維を密着シールするのでより好まし
い。
次に、第5図は、シール部16の第2の実施態様を示す
概略部分断面図で、上記第1の実施態様と異なる点は、
係止部36の構造と、シールガスとして炉内加圧用不活
性ガスとは更に別のガスを供給した点であり、他の点に
ついては第1の実施態様と同様である。
すなわち、本実施態様においては、係止部は、ハウジン
グ31から延設された2本の係止部37からなり、ロー
ル状シール部材28をその両側から回転が自在な程度に
接触しつつ支持している。
そして、ロール状シール部材28の両側には、室39a
とシールガスの供給孔38とが設けられ、室39aにこ
のシールガスを供給することによってロール状シール部
材を炭素繊維の上下からニップするようにしている。こ
の場合でも、上述した(1)式が成立するように室39
a、39bに供給するシールガス圧力を定めれば、ロー
ル状シール部材28は、炉内からの不活性ガスの漏れを
防ぎつつ黒鉛繊維1bを送り出すことができる。なお、
この場合のシールガスは、炉殻内部に供給する不活性ガ
スと同一のガスを用いてもよいし、異なる不活性ガスで
あってもよい。
この態様のシール部16bは、第1の実施態様のシール
部16aに比べ、各室39a、39b・・・・・・に任
意圧力のシールガスを供給し得るので、より効果的に不
活性ガスの漏出を防ぐことができ、炉殻内圧力を維持し
得る効果を奏する利点がある。
次に、第6図は、シール部16の第3の実施態様を示す
概略断面図である。
すなわち、本実施例では、ロール状シール部材28は、
可動部材である一対のエンドレスベルト40と、このエ
ンドレスベルトを支持するプーリ41a、41bとから
な、す、一対のエンドレスベルト40が黒鉛繊維1bを
介してニップする如く黒鉛繊維1bの上下に配置されて
いる。そして、それぞれのエンドレスベルトの内部には
、ノ為つジング31の両壁面からシールガスの供給管4
2を経てシールガスが供給されるようにされている。
なお、エンドレスベルト40は、表面の滑らかなゴムを
用いるのが好ましい。また、本実施態様では、エンドレ
スベルト40の並進速度が黒鉛繊維1bの走行速度と一
致するように、プーリを駆動するのが繊維の損傷を防止
する点から好ましい。
ここで、供給管42から炉内側Pよりも若干高い圧力の
シールガスが供給され、両プーリが図示しない駆動手段
で駆動されると、一対のエンドレスベルト41a、41
bは、シールガス圧力によって黒鉛繊維1bの走行方向
とは直角方向に拡開し、黒鉛繊維1bを上下からニップ
すると共に、対面はハウジング31に密着してハウジン
グ31とエンドレスベルト40との隙間からの不活性ガ
スの漏出を防止しつつ黒鉛繊維1bをその走行方向に並
進させるので、上記実施態様1.2と同様に炉内圧力を
高(維持することができる。
次に、第7図は、シール部16の第4の実施態様を示す
概略断面図、第8図は、第7図のX−X矢視の断面図で
ある。
本実施例では、ロール状シール部材28は、多孔円筒部
材51、両端の軸部材52とカバー50aとからなるロ
ール一対で構成され、この対向するロールのカバー50
bが黒鉛繊維1bを介してニップするが如く黒鉛繊維1
bの上下に配置されている。
本実施例のカバー50a、50bは、その両端が軸部材
52に密着してシールされており、第6図を用いて説明
した実施例のエンドレスベルト40に相当するもので、
ハウジングに設けられたシールガスの供給管54から軸
部材給気孔53を経て、シールガスが供給されるように
なっている。
カバー50a、50bの材質は、ベルトと同様に表面の
滑らかなゴムが好ましい。その他の点では、第6図を説
明した第3の実施態様と同一である。
次に、上記の如く構成された黒鉛化炉の作用を再び第1
図ないし第8図を用いて説明する。
第1図ないし第8図において、まず予め黒鉛化炉内に貫
通する如く通された炭素繊維1aに対し、炉殻15内に
供給孔27から不活性ガスが供給され、炉殻15内部に
存在する空気または酸化性のガスを両側の開口部26a
、26bを経てシール部16から追い出す。この場合、
不活性ガスの充填圧力は、上述したように発熱体17の
減耗を防止するため、発熱体内部の不活性ガス圧力が2
kg/ cur G以上となるようにするのが好ましい
次に、水冷電極18に低電圧かつ、大電流が通電される
ことによって、発熱体17を加熱し、発熱体内部の雰囲
気温度が2500℃以上となるように加熱する。
この状態で図の右方に図示しない装置によって黒鉛繊維
1bが引き出されると、図の左方から炭素繊維1aは、
シール部16、シール栓22を経て発熱体内部に供給さ
れ、ここで炭素繊維1aは発熱体17から加熱されて黒
鉛繊維1bとなり、図の右方から再びシール栓22、シ
ール部16を経て外気側Aに引き出される。この際、炉
殻15の両側に設けられたシール部16においては、上
述したように可動部材28.40がシールガスの作用に
より、炭素繊維1aおよび黒鉛繊維1bを上下からニッ
プしつつ回転するので、不活性ガスの外部雰囲気への漏
5出を防ぎつつ、炭素繊維を送り出すことができる。
[実施例] 実施例1 第1図ないし第4図に示した態様の黒鉛化炉20におい
て、原料繊維1aとしてPAN系炭素繊維を供給し、炉
殻15の内部を不活性ガスとしてArガスを供給して置
換後、供給孔27からArガスを供給しつつ、発熱体1
7の内部の不活性ガス雰囲気を3000℃に昇温し、更
に供給ガス圧を上げ、炉内雰囲気圧を2 kg / c
ffl Gに保持しつつ黒鉛化を行なったところ、発熱
体の寿命は120時間であった。また、本実施例装置で
得られた黒鉛繊維1bのストランド弾性率は67t/m
rrrであり、十分に強度の高いものであった。
なお、本実施例装置において、発熱体17の寿命は、発
熱体が高温により減耗して電気抵抗値が初期の1.2倍
になった時をその寿命とした。以下に述べる実施例およ
び比較例においても同様である。
実施例2 また、上記実施例1において、炉内の不活性ガス雰囲気
圧を更に上げて5 kg / cri Gとして連続運
転を行なったところ、寿命は実施例1に比べ、更に延長
されて11日となった。
実施例3 加熱体内部の雰囲気温度を3200°Cとした他は、実
施例1と全く同一条件で連続運転を行なったところ、発
熱体寿命は10時間に延長された。
実施例4 炉内雰囲気圧力を5kg/cfflGとした他は、実施
例3と全く同一条件で連続運転を行なったところ、発熱
体の寿命は、実施例3に比べ、更に55時間延長された
比較例1 一方、第9図に示す従来の黒鉛化炉10において、炉内
へ不活性ガスとしてArガスをガス供給孔5から供給し
て炉内のガスを置換し、更にシル用として101/分ず
つ継続供給して空気を遮断し、この状態で加熱体内部を
3000℃に昇温後、そのまま炉内温度を維持しながら
黒鉛化を行なったが、発熱体2の抵抗値は、43時間で
初期の1.2倍となり寿命が尽きた。
比較例2 加熱体内部の不活性ガス温度を3200°Cとした他は
、比較例1と全く同一の条件で連続運転を行なったが、
発熱体は3時間で寿命が尽きた。
[発明の効果コ 以上に詳述したように、本発明の黒鉛繊維の製造装置は
、以下に述べる優れた効果を奏することができる。
(1)高温雰囲気を形成する耐圧の容器である炉殻が、
加熱体全体を収納し、かつ炉殻両端部に設けたシール部
で炉殻内部に供給した不活性ガス圧力をシールする構造
としたので、炉殻内金体の圧力が従来装置の数mm〜数
10mmAq程度から少なくとも2 kg / crd
 G以上の高圧となり、従来の問題であった発熱体両端
部からのガスソークが防止され、発熱体内外部を高圧雰
囲気に維持することができる。
(2)炉殻両端部のシール部において、可動部材の背面
にかかるシールガス圧力で原料繊維を強制的にソフトに
ニップすると共に、原料繊維を送出する回転または並進
運動をする可動部材を設けたので、原料繊維には何ら損
傷が加わらない状態で、加熱体を含む炉殻内部をシール
ガスで高圧雰囲気にすることができる。
その結果、発熱体の蒸発速度が抑制えられ、発熱体の寿
命を著しく延長することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る黒鉛繊維の製造装置の一実施態
様を示す縦断面図、第2図は、第1図のシール部の部分
縦断面図、第3図は、第2図に示されているシール部材
の拡大断面図、第4図は、第3図のZ−Z矢視断面図、
第5図は、シール部の第2の実施態様を示す部分断面図
、第6図は、シール部の第3の実施態様を示す部分縦断
面図、第7図は、シール部の第4の実施態様を説明する
部分縦断面図、第8図は、第7図のX−X矢視の断面図
である。 第9図は、従来の黒鉛化炉の概略縦断面図である。 1a:炭素繊維(原料繊維) 1b:黒鉛繊維 2.17:発熱体 8.23:外筒 11.15:炉殻 7.18:水冷電極 5.27:給気孔 3.19:導入孔 4.21;導出孔 26:開口部 16:シール部 28:ロール状シール部材(可動部材)40;エンドレ
スベルト(可動部材) 50a、50b:カバー(可動部材) 第2 図 第 図 ]0 ど

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 黒鉛または炭素からなる筒状の発熱体と、該筒状発熱体
    に通電するための電極と、前記筒状発熱体の内部に不活
    性ガスを供給する給気孔と、前記筒状発熱体の両端部に
    それぞれ設けられ前記不活性ガスをシールしつつ原料繊
    維を導入、導出する導入孔および導出孔とを備えた黒鉛
    繊維の製造装置において、 (イ)前記筒状の発熱体と、前記電極と、 前記導入および導出孔とを内部に収納する耐圧の容器で
    あって、該容器には、前記不活性ガスの供給孔と、前記
    導入孔および導出孔に対応する位置に設けられた2つの
    開口部とを有する炉殻と、(ロ)該炉殻の両開口部に、
    前記原料繊維 をシールガスの圧力により圧接しつつ、前記繊維の走行
    に伴なって回転もしくは並進運動をする可動部材を有す
    る前記不活性ガスのシール部とを設けたことを特徴とす
    る黒鉛繊維の製造装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH076866A (ja) * 1993-06-15 1995-01-10 Toray Ind Inc 発熱体
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