JPH02174720A - 温熱療法用剤 - Google Patents

温熱療法用剤

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JPH02174720A
JPH02174720A JP1211504A JP21150489A JPH02174720A JP H02174720 A JPH02174720 A JP H02174720A JP 1211504 A JP1211504 A JP 1211504A JP 21150489 A JP21150489 A JP 21150489A JP H02174720 A JPH02174720 A JP H02174720A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は人および動物の疾患の処置のために使用しうる
温熱療法用剤に関し、特に安全で確実な癌の治療・処置
のために有効な温熱療法用剤に関する。
(従来の技術及び課題) 近年、大または動物の全身または局所を加温して悪性腫
瘍や前立腺肥大症などの疾患を治療・処置する試みが行
われている。
例えば悪性腫瘍の治療法として、直径1ミクロンを超え
ない磁性酸化鉄又は水酸化第2鉄などの粒子をぶどう糖
やデキストランなどの水溶液に懸濁させて静脈内に注射
し、癌細胞に賞食させた後、電磁場にさらし、該粒子を
誘導加温して癌細胞を死滅させる方法が提案されている
(特公昭63−5379号公報参照)。
しかしながら、かかる磁性粒子懸濁液はコロイド安定性
が悪く、血液や組織液などいわゆる体液に出会うと短時
間で凝集し、静脈内投与では癌細胞に到達するまでに血
管や組織に沈着してしまい、癌細胞に集中せしめること
が困難である。また、凝集物による循環障害が発現する
ためその用量が制限されるという難点がある。
これらの問題をさけるため直接腫瘍組織内に磁性粒子懸
濁液を注射することも検討されている[第44回日本癌
学会総会抄録集、演題No、1800(昭和60年)]
。しかし、この方法によっても、磁性粒子が腫瘍組織内
で容易に凝集し、その分布が均一にならないため、腫瘍
細胞が完全に死滅せず、再発、転移等の危険があり、効
果が不確実になるばかりでなく、磁性粒子の局在は時に
異常高温部を生じ、正常組織、ことに血管の損傷をひき
おこすという欠点がある。
また、別の問題として、かかる磁性粒子は生体内におけ
る代謝性が極めて悪く、癌治療に成功して患者が長期生
存する場合には、未知の毒性が懸念されるほか最近急速
に発達し、よく利用されるようになった核磁気共鳴断層
撮影装置、いわゆるMHIによる癌の予後判定等の大き
な障害となる等の恐れがある。
(発明の目的) 本発明は上記の如き欠点を克服した温熱療法用剤を開発
すべくなされたものであり、誘導加温効率が極めて高く
、生体内でのコロイド安定性に勝れ、低毒性でかつ生体
内における代謝性の良好な温熱療法用剤を提供すること
を目的とする。
(発明の開示) 本発明によれば、デキストランと金属磁性体または金属
化合物磁性体との複合体を有効成分として含有すること
を特徴とする温熱療法用剤が提供される。
本発明の温熱療法用剤において有効成分として使用され
るデキストランと金属磁性体または金属化合物磁性体と
の複合体は、デキストランと金属磁性体または金属化合
物磁性体とを化学的に反応させることにより製造される
ものであり、デキストラン水溶液にかかる磁性体粒子を
単に懸濁させただけの前掲特公昭63−5379号公報
に記載の組成物とは明確に区別されるものである。
かかる複合体の調製に使用されるデキストランとしては
、それ自体既知のものを使用することができ、殊に、重
量平均分子量が1.000〜10o、ooo、好ましく
は4.000〜10,000の範囲内のものが、コロイ
ド安定性や温度上昇効果等の点で好適である。また、デ
キストランは未変性のものが使用可能であるが、それ自
体既知の方法、例えばアルカリ、ハロゲンまたは亜ハロ
ゲン酸で処理することにより還元性末端を改質したデキ
ストラン;或いはシアナイドイオンで処理後加水分解す
ることにより還元性末端を改質したデキストランもまた
使用することができ且つその方が好ましい[改質法とし
ては、例えば、特公昭45−5557号公報、特公昭5
9−13521号、特開昭61−233001号公報等
参照]。従って、本明細書における「デキストラン」な
る語は、未変性のデキストランのみならず、上記の如く
改質されたデキストランをも包含する意味で使用する。
一方、上記デキストランと反応せしめられる金属磁性体
または金属化合物磁性体としては、誘導加温により発熱
する金属または金属化合物の磁性体であり、強磁性体及
び超常磁性体が包含される。
かかる磁性体は一般に微細粒子状で使用され、その粒子
径は通常平均粒子径で30〜500Å、好ましくは50
〜150人の範囲内にあるものが適している。
しかして、金属磁性体としては、例えば、鉄、ニッケル
、コバルト、ガドリニウム等の遷移金属が挙げられ、中
でも鉄が好適である。また、金属化合物としては、例え
ば、鉄、ニッケル、コバルト等の遷移金属の酸化物やフ
ェライト等が挙げられ、特に四三酸化鉄及びγ−酸化鉄
が好適である。
以上に述べたデキストランと金属磁性体または金属化合
物磁性体との反応は、例えば、特公昭59−13521
号公報に記載の方法に従い、金属磁性体または金属化合
物磁性体の水性ゾルにデキストラン又はその水溶液を添
加し、中性ないし弱酸性条件下に約90℃ないし還流温
度間の温度で約30〜約120分間加熱することにより
行なうことができる。
また、米国特許第4.101.435号明細書に記載の
方法に従い、デキストラン、好ましくはアルカリ処理し
た改質デキストランの存在下に水性媒体中で金属化合物
磁性体、例えば磁性酸化鉄を製造し、次いで中性ないし
弱酸性条件下に約90℃ないし還流温度間の温度で約3
0〜約120分間加熱することにより行なうことによっ
ても複合体を製造することができる。
以上に述べた如くして調製されるデキストランと金属磁
性体又は金属化合物磁性体との複合体は、本発明に従い
、温熱療法用剤として使用する場合、その投与に適した
剤形に調製される。その投与の方法としては、一般に、
静脈内、1lil!瘍組織内、動脈内、膀胱内等への注
射、注入(点滴)が用いられるが、処置すべき疾患によ
っては経口投与、直腸内投与等の方法で投与することも
できる。
しかして、注射、注入等の投与に対しては、上記複合体
を製薬学の分野で通常の方法に従い、従えば、注射用蒸
留水または生理食塩水に通常1〜60%(w/v)、好
ましくは5〜20%(w/v)の濃度で溶解させること
ができる。
また、添加剤として、例えば塩化ナトリウム等の無機塩
ニブドウ糖等の単糖類;マンニトール、ソルビトール等
の糖アルコール類;クエン酸塩、酒石酸塩等の有機酸塩
;リン酸緩衝剤、トリス緩衝剤等の生理学的に許容され
る種々の助剤を適宜配合してもよい。
一方、経口投与、直腸投与に対しては、製薬学の分野の
常法に従い、適当な製薬助剤と共に、上記複合体を含む
錠剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ、散剤、虫刺等の
形態に製剤化することができる。
本発明の温熱療法用剤の投与量は処置すべき患者の症状
の軽重、年令、疾患の部位等に依存し一概にいうことは
できないが、少なくとも生体がもつ冷却能に打ち勝つだ
けの組織内または体液白濃度を保持できるように投与す
ることが必要であり、その濃度は大体0.5〜5.0%
(w/v)の範囲内である。かくして、例えば悪性腫瘍
に組織内投与する場合、悪性腫瘍容積1 cm”当り金
属換算で1〜50mgの量で投与するのが適当である。
しかし、この投与量は一応の目安であり医者の診断に基
いてかかる範囲より少ないかまたは多い量を投与するこ
ともできる。
本発明の温熱療法用剤を投与された患者は、前掲特公昭
63−5379号公報に記載の如く誘導加熱装置の高周
波磁場内に置かれ、そこで温度監視下に治療、処置を受
ける。誘導加熱装置における周波数としては一般に20
KHz−10MHz。
好ましくは50〜500KHzの範囲内が適当であり、
また、温度監視は例えば米国BA I LY社製のTM
54型機に使用されている塩ビ被覆の銅−白金式センサ
ーを用いて行なうことができる。
本発明により提供される温熱療法用剤は、有効成分とし
てデキストランと金属磁性体または金属化合物磁性体と
が化学的に反応して得られる複合体を使用しているため
、コロイド状態での安定性に優れ、生体内での特定組織
への均一分散性が良好であり従って温熱効率に優れてお
り、しかも毒性が少なく代謝性も良好であって、悪性腫
瘍(癌)、前立腺肥大、創傷等の温熱療法に広く使用す
ることができる。
次に、実施例、参考例及び試験例により、本発明をさら
に具体的に説明する。
参考例1(複合体の製造) アルカリ処理した改質デキストラン(重量平均分子量4
,000)1699を水552−に溶かし、水浴で加温
しながら、撹拌子塩化第−鉄4水和物22.28jJ、
塩化第二鉄37.02&の混合水溶液228m!、3規
定の水酸化ナトリウム400−を加え、次いで塩酸で中
和した後1時間加熱還流し、冷却する。粗大粒子を遠心
分離で除去し、上澄液に等量のメタノールを加えて磁性
酸化鉄・デキストラン複合体粗製物を沈澱として得る。
この沈澱を水に溶かし、1晩流水中で透析し、pHを8
に調整してエバポレーターで濃縮した後0゜20μmの
フィルターで濾過し、凍結乾燥して、磁性酸化鉄・デキ
ストラン複合体(黒色粉末35g)を得る。このように
して得られた磁性酸化鉄・デキストラン複合体の物性を
表−1に示す。
表−1 参考例2 デキストラン(重量平均分子量7000)250gを水
1.012に溶解し、これにヨウ素(It)25gを加
え、撹拌下に約1時間で40%NaNaOH3Oを添加
し、さらに2時間撹拌する。反応液にその3倍量のメタ
ノールを添加し、析出物を得る。
析出物は水に再溶解し、3倍量のメタノールを添加する
再沈操作をさらに2回繰り返す。析出物の水溶液を濾過
し、pH7,5に調整した後、減圧濃縮、次いで凍結乾
燥して、改質デキストラン(白色粉末、225g)を得
る。
参考例3 デキストラン(重量平均分子量4000)272gを水
1 、OQに溶解し、撹拌下濃塩酸を用いpH3,0±
0.1に保持しつつ、次亜塩素酸ナトリウム(Na C
QOz)164gを約1時間で添加する。
さらにpH3,0±0.1に保持しつつ3時間撹拌し、
次いで15時間撹拌する。反応液に3.5倍量のメタノ
ールを添加し、析出物を得る。析出物は水に再溶解し、
3.5倍量のメタノールを添加する再沈操作を2回繰り
返す。析出物の水溶液を濾過し、pH7,5に調整した
後、減圧濃縮、次いで凍結乾燥して、改質デキストラン
(淡黄色の粉末、218g)を得る。
参考例4 アンバーライト[F]IRA−410(ロームアンドバ
ースト社製イオン交換樹脂)5I2に水を加えて全量7
αとしたスラリーに、撹拌下pHを8゜0−8.7に保
持しながら1M塩化第二鉄水溶液1.0cとIM塩化第
一鉄水溶液500mQとの混合液を添加する。この反応
液に直ちに濃塩酸を加えてpH1,6とし、同−pHで
1時間撹拌し、次いでイオン交換樹脂を濾別する。得ら
れたゾルに水を加えながら限外濾過し、磁性酸化鉄水性
ゾル2.3Q(pH2,8、Fe含量26 mg/ m
Q)を得る。このゾル600n+Qと参考例2で得られ
る改質デキストランの25w/v%水溶液300−とを
混合し、1時間還流加熱する。冷後この反応液に濃度4
7%までメタノールを添加し、析出した沈澱物を水に溶
解し、−夜流水透析する。次いでpHを8に調整した後
、減圧濃縮、濾過、凍結乾燥して、磁性酸化鉄・デキス
トラン複合体(黒色粉末、37g)を得る。本複合体の
物性を表−2に示す。
表−2 表−3 参考例5 参考例4で製造した磁性酸化鉄水性ゾル600mQと参
考例3で得られる改質デキストランの25W/V%水溶
液300mffとを混合し、以下参考例4と同様に処理
して、磁性酸化鉄・デキストラン複合体(黒色粉末、3
3g)を得る。本複合体の物性を表−3に示す。
実施例1 参考例1で得た磁性酸化鉄・デキストラン複合体粉末2
170mgに生理食塩水を加えてlomj2とし、水浴
中で50℃に加温後、ポアーサイズ0゜22μmのミリ
ポアーフィルターを用いて濾過滅菌し、滅菌ガラスアン
プルに封入する。
実施例2 参考例1で得た磁性酸化鉄・デキストラン複合体粉末2
170mgにマンニトール200+gを添加し、生理食
塩水を加えて10−とし、ガラスアンプルに封入後12
1’c!20分間オートクレーブ滅菌する。
実施例3 参考例!で得l:磁性酸化鉄・デキストラン複合体粉末
2170mgにマンニトール200−gを加えよく混合
したものに、用時に生理食塩水を加えて、10+nj2
とし、ポアーサイズ0.22μmのミリポアーフィルタ
ーで濾過滅菌する。
実施例4 参考例4で得た磁性酸化鉄・デキストラン複合体粉末3
053mgにクエン酸ニナトリウム127mgを加え、
注射用蒸留水に溶解してloomQとし、水浴中で50
°Cに加温後、ポアーサイズ0.22μmのミリポアー
フィルターを用いて濾過滅菌し、滅菌バイアル瓶に封入
する。
実施例5 参考例5で得た磁性酸化鉄・デキストラン複合体粉末2
620mgに生理食塩水を加えてloomf2とし、実
施例1と同様の方法で製剤とする。
試験例1 前記参考例1で製造して得た磁性酸化鉄・デキストラン
複合体に注射用蒸留水を加え、濃度をFeとして1.2
5w/v%とした液5mβを作り、直径3cmのシャー
レ−に入れ、白木ビニター製誘導加温装置TY型機を用
い、周波数500KHz、出力4.6 KWにより誘導
加温実験を行い、下記の成績を得た。なお、比較対照品
として、平均粒子径約80人の磁性酸化鉄を濃度がFe
として1.25 w/v%及び5.Ow/v%となるよ
うにlow/v%デキストラン(重量平均分子量、70
,000)水溶液に懸濁したものを夫々5mNずつ作り
、同様の条件により誘導加温実験を行った。
また、液温の測定は米国BA I LY社製TM54型
温度測定機を用いて行った。
本発明品は1分間の誘導加温により約7℃温度が上昇し
た。一方、Feとして同濃度の比較対照品は同条件の誘
導加温によっても0.4°Cの温度上昇に止まった。ま
た、比較対照品の温度上昇効率を高くする目的で調製し
たFe濃度5 、 OW/V%のものは確かにその効率
が高くなったものの、沈降物が生じやすいため、同条件
で通電しつづけた場合の温度上昇は不規則であった(第
1図参照)。
試験例2 実施例4で得た本発明の注射液5n+Qを直径3cmの
シャーレに入れ、試験例1と同じ装置を用い、出力1.
4 KWで誘導加温試験を行った。
比較対照品は試験例1と同じものを用い、同様に試験し
た。
その結果、表−4に示す成績が得られた。
表−4 表−5 試験例4 試験例2と同じ条件により本発明品の物理化学的性状と
誘導加温による、温度上昇との関係を調べた。その結果
、表−6に示す成績を得た。
試験例3 実施例5で得た本発明の注射液5mf2を用い試験例2
と全く同様の方法で誘導加温試験を行った。
その結果、表−5に示す成績が得られた。
原料デキスト ランの重量 平均分子量 酸化鉄部分の 平均粒子径 4.000 7.000 20.000 70 、000 30人 60人 100人 磁化率 1.01(gFe)−11,5 1,98(gFe)−’ 2.1 2.95(gFe)” 4−5 表−6 (’O/分) 0酸化鉄部分の粒子径は いずれも約80人 0試験液の鉄濃度はいず れも2 、5 w/v% 0デキストランの分子量 はいずれも4.000 0試験液の鉄濃度はいず れも2 + 5 w/v% 0試験液の鉄濃度はいず れも2 、5 w/v% 試験例5 参考例1で得た磁性酸化鉄・デキストラン複合体を注射
用蒸留水を用いて鉄濃度10w/v%の液となし、この
l−とウサギ新鮮血清1mβとを混和し、37℃に保っ
て凝集の有無を肉眼により観察した。一方、比較対照品
として平均粒子径が約80人の磁性酸化鉄粒子をlow
/v%デキストラン(重量平均分子量70.000)水
溶液に濃度が鉄としてlow/v%となるよう懸濁し検
液となし、同様に凝集の有無を観察した。その結果、表
−7に示す成績を得た。
表−7 酸化鉄濃度 (鉄換算) 1−25w/v% 2.5 w/v% 5、Ow/v% 0デキストランの分子量 はいずれも4.000 0酸化鉄部分の粒子径は 約80人 温度上昇率とデキストランの分子量とは負の、酸化鉄部
分の平均粒子径、磁化率及び酸化鉄濃度とは正の相関が
認められた。
本発明品は血清中におけるコロイド安定性が勝れていた
試験例6 参考例1、で得た磁性酸化鉄・デキストラン複合体21
7mgに注射用蒸留水を加えてl−とし、濾過滅菌後腫
瘍容積1 cm3当り0.10−ずつ腫瘍内注射し、2
4時間後の分布状態を調べた。即ちコロニー計算板用3
mmマス目のガラス板を腫瘍割面に当て、黒色の注射液
が存在する部分とそうでない部分の比率を求めた。
一方、比較対照品として平均粒子径が約80人の磁性酸
化鉄を用い、濃度が鉄としてIOW/V%になるようl
Ow/v%デキストラン(重量平均分子量70,000
)水溶液に懸濁した液を調製した。本発明品と同様の液
量、投与部位及び観察法により試験した。因に、この懸
濁液は黒褐色である。
その結果、表−8に示す成績を得た。
表−8 本発明品は@傷内での分布が均等であった。
試験例7 B A L B / c系雌性マウスにMeth−A線
維肉腫細胞をlXl0’個ずつ腹腔内移植し、その8日
目に、参考例1で得た磁性酸化鉄・デキストラン複合体
の生理食塩水溶液をFeとして24mg/マウスの量ず
つ腹腔内投与し、その2時間後に試験例1で用いた誘導
加熱装置を用い周波数500KH2、出力4−6 Kw
で誘導加熱を開始し、BEALY社製、TM54型機に
よる直腸の測定温度が40.5乃至41.5°Cになる
よう装置の電流を断続して10分間温熱治療を行い、以
後生存日数を観察した。対照群としては本発明品の腹腔
内注射を行い、誘導加熱を行わなかった群とし、次式に
より延命率を算出した。なお、1群7匹のマウスを用い
た。
延命率(%)−(HT/c−1)X100式中、HTは
温熱治療群平均生存日数であり、Cは対照群平均生存日
数である。
また、比較対照品として、平均粒子径が約1゜000人
の四三酸化鉄を5%ぶどう糖水溶液に酸化鉄として5 
w/v%となるよう懸濁した液を調製し、マウス1匹当
り鉄として24mgずつ腹腔内注射し、本発明品の場合
と同様の試験を行った。
なお、これらの試験も1群7匹のマウスを用いて行った
その結果表−9に示す成績が得られた。
表−9 本試験例の担癌マウスは末期癌に相当するが、この条件
下において、本発明品は延命効果が認められた。
一方、比較対照品には延命効果が認められなかっjこ 
試験例8 B A L B / c系マウスの鼠径部皮下にMet
h−A線維肉腫細胞をlXl0’個ずつ移植して固形癌
となし、この癌の長径がl=1.5cmになった時点を
選び、参考例1で得た複合体の水溶液を次式で求めた腫
瘍容積1 cm3当り鉄として12+ngの量ずつ腫瘍
内注射し、その2時間後に試験例1で用いた誘導加熱装
置を用い、周波数500KHz、出力4.6Kvの条件
で誘導加熱を開始し、注射局所の皮膚温か試験例7で用
いた温度測定装置による測定値として、41〜43°C
にlO分間保たれるよう誘導加温装置の電流を断続した
また、試験例6で用いたものと同じ比較対照品を用い、
鉄換算として、本発明品と同量を腫瘍内注射し、前述の
条件下で誘導加熱した。
以後、これら担癌マウス及び同様の処置を行い、誘導加
熱のみを実施しなかった担癌マウスの生存日数を観察し
、試験例7と同様の式により延命率を算出した。
式中、d、は腫瘍の長径(cm)であり、d2は腫瘍の
短径(cm)である。
試験の結果、表−10に示す成績を得た。
表=10 表−11 試験例9 容量系ラットの腹腔内に腹水肝癌AH60C細胞をlX
l0’個ずつ腹腔内移植し、その6日後に参考例1で得
た複合体の2 、6 w/v%/v%(Fe換算1.2
w/v%)又は5 、2 w/v%/v%を調製し、そ
れらを担癌ラット1匹当り夫々5mlずつ腹腔内注射し
、その約2時間後に、試験例7と同様の方法により誘導
加温を行った。また5 、 2 w/v%水溶液水溶液
5奢j2した詳の半数である7匹には翌々日に同条件の
誘導加温治療を実施した。
以後、生存日数を観察し、試験例7と同様に延命率を求
めた。
その結果、表−11に示す成績が得られた。
試験例1O 容量系ラットの腹腔内に腹水肝癌AH60C細胞を5X
IO’個ずつ移植し、その6日後に実施例4で得た本発
明の注射液を担癌ラット1匹当りそれぞれ5m12ずつ
腹腔内注射し、試験例7と同様の方法により抗腫瘍効果
を試験した。
その結果、表−12に示す成績が得られた。
表−12 試験例11 実施例5で得た本発明の注射液を用い、試験例10と同
じ方法により抗腫瘍効果を試験した。
その結果、表−13に示す成績が得られた。
表−13 表−14 試験例12 試験例9と同じ系統のラットの足踏皮下に腹水肝癌AH
60C細胞をlXl0’個ずつ移植して固形癌となし、
これらが増殖して、足踏の厚みが1cmを越え、足金体
に癌が認められる時点で、移植足の容積を水置換法によ
り測定し、その容積1cm3当り、実施例1で得た本発
明の注射液を鉄として12mgずつ腫瘍内に注射し、そ
の約2時間後に、試験例8と同様の誘導加温治療を実施
した。
その12日後に再び定容積を測定した。
その結果、表=14に示す成績が得られた。
試験例13 正常B A L B / cマウス1群7匹の腹腔内に
参考例1で得た複合体の生理食塩水溶解液(鉄濃度0 
、3 w/v%)と試験例6で用いた比較対照品のlO
w/v%/v%トラン(重量平均分子量70.000)
水溶液希釈液(鉄濃度0 、3 v/v%)とを夫々5
−ずつ注射し、試験例7と同じ装置を用い周波数500
KHz、出力4.6Kwの条件により連続10分間誘導
加温し、副作用の有無を該マウスの2週間後までの生死
により判定した。
その結果、表−15に示す成績が得られた。
表−15 表−16 また剖検の結果比較対照品は腸間膜の一部及び肝と胃の
膜に著しい凝集沈着が認められた。これは誘導加温中に
直腸温には反映されない部位で異常高温を生じたことを
意味する。
一方、本発明品は均等に分布し、そのような副作用は少
なかった。
試験例l4 dd系ママウス1群5匹用いて参考例1で得た複合体の
生理食塩水溶液の静脈内投与における LD、。を測定
した。また、試験例6で用いた比較対照品のL D s
 oも同様に測定した。
なお、L D s o算出法はLitchfield 
& Wilcoxon法によった。
その結果、表−16に示す成績が得られた。
本発明品は極めて低毒性であった。
試験例15 Wistar系ラットに試験例14で用いた本発明品及
び比較対照品をFeとして5 mg / kgの量ずつ
iv投与し、経口的に肝を摘出して、ホモジネートとな
し、NMR測定装置を用いてT2緩和時間を測定し、生
体内代謝性を検討した。
肝臓における半減期は表−17のとおりであつIこ 。
表−17
【図面の簡単な説明】
第1図は試験例1における誘導加温試験結果を示すグラ
フである。 第1図 シ(導 カロ 琵りしh問

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、デキストランと金属磁性体または金属化合物磁性体
    との複合体を有効成分として含有することを特徴とする
    温熱療法用剤。 2、デキストランが1,000乃至100,000、好
    ましくは4,000乃至10,000の範囲内の重量平
    均分子量を有する特許請求の範囲第1項記載の温熱療法
    用剤。 3、デキストランがアルカリ、ハロゲンまたは亜ハロゲ
    ン酸で処理することにより還元性末端を改質したデキス
    トラン、或いはシアナイドイオンで処理後加水分解する
    ことにより還元性末端を改質したデキストランである、
    特許請求の範囲第1項または第2項記載の温熱療法用剤
    。 4、金属磁性体または金属化合物磁性体が30Å乃至5
    00Å、好ましくは50Å乃至150Åの範囲内の平均
    粒子径を有する特許請求の範囲第1〜3項のいずれか1
    項に記載の温熱療法用剤。 5、金属磁性体または金属化合物磁性体が強磁性体また
    は超常磁性体である特許請求の範囲第1〜4項のいずれ
    か1項に記載の温熱療法用剤。 6、金属磁性体が金属鉄、金属ニッケル、金属コバルト
    または金属ガドリニウムである特許請求の範囲第1〜5
    項のいずれか1項に記載の温熱療法用剤。 7、金属化合物磁性体が鉄、ニッケルまたはコバルトの
    酸化物である特許請求の範囲第1〜5項のいずれか1項
    に記載の温熱療法用剤。 8、金属化合物磁性体が四三酸化鉄またはγ−酸化鉄で
    ある特許請求の範囲第7項記載の温熱療法用剤。 9、人および動物の悪性腫瘍の温熱療法のために使用す
    る特許請求の範囲第1〜8項のいずれか1項に記載の温
    熱療法用剤。
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