JPH0217460B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、シートをセツトに丁合するソー
タ、より詳細には事務用複写機とともに又はその
一部として使用することができるシート反転器付
きソータに関するものである。

同じ原画又は情報から複数のコピーを複製する
ことが強く要望されている。又、何枚かの原画を
複製する場合には、複数の丁合されたコピーセツ
トを作成することが望まれている。これは、ソー
タを使用すれば可能である。一般に、ソータは各
受箱に原画のコピーが１セツト集まるように設計
された複数の受箱を備えている。この分野では、
さまざまのソータが知られている。

例えば、米国特許第3851872号に記載されてい
るような回転軸から外側に放射状に延びる受箱を
もつロータリ形ソータも知られているが、写真複
写機に使用され、市販されている大部分のソータ
はリニヤ形のものである。後者は、例えば米国特
許第3944207号や第4015841号のように間隔をおい
て配置された水平直線配列、又は米国特許第
3977667号のように垂直直線配列で延びている複
数のトレイを備えている。リニヤ形シートソータ
自身もさまざまな形式のものが知られている。

例えば、米国特許第3414254号に記載されてい
る移動ゲート式ソータでは、シートはシート運搬
手段で運ばれて、垂直配列の受箱の開口を通過
し、可動ゲートすなわち送給スロートが受箱の開
口を端から端まで横断して、順次シートをそれぞ
れ受箱の中に偏向させるようになつている。米国
特許第3788640号や第4055339号に記載されている
ような移動受箱式ソータでは、受箱自身が固定さ
れた送給スロートを通過するように割出しされ
る。第３の形成のものは、固定された受箱と各受
箱に付随する偏向器すなわちゲートを備えてい
て、シート運搬手段が受箱の開口を通過するよう
にコピーシートを運び、偏向器を作動させてシー
トを順次運搬手段からそれぞれの受箱の中へ案内
するようになつている。このようなソータの好ま
しい特徴は、シートが受箱の中に送られるとき、
開口を形作つている１個又は２個のトレイを回転
させることによつて、それぞれの受箱の開口寸法
が選択的に大きくできることである。

ある種の書類複写機又はプリンタでは、コピー
シートは上向きで処理装置から出てくる。ここで
“上向きで”とは、片面複写のシートに関しては
シートのプリントした側が上を向いていることを
意味し、又両面複写のシートに関しては奇数番号
の付いた側が上を向いていることを意味する。シ
ートが番号順に処理装置から上向きで出てくる場
合に起る問題点は、シートが逆の番号順に積み重
ねられるので、シート１からｎまでの１セツトの
場合、シートｎがスタツクの一番上にきて、シー
ト１が一番下にくるため、使用者には不便なこと
である。この問題を解決するために、シートが上
向きで処理装置から送り出されてくる形式の複写
機では、シート反転器を備えるようになつた。そ
のような例は、米国特許第3833911号、第3944212
号、第3977667号、第4078789号、及び第4111410
号において見られ、その場合、下向きでコピー受
箱に送り込まれるようにシートは反転器で裏返し
にされる。反転器がない場合は、例えば米国特許
第3938802号に記載されているように、１からｎ
の順序で収集トレイに送られたシートは、一番上
にシートｎがくるように積まれる。

米国特許第3833911号の場合は、水平運搬手段
に沿つて上向きでは運ばれているシートを、可動
偏向器を用いて水平運搬手段から上方へ垂直真空
運搬手段の上に偏向させ、次に垂直運搬手段を逆
転させることによつて裏返してから、垂直運搬手
段の下端をまわして水平運搬手段へ戻す、シート
は今まで通り水平運搬手段に沿つてもとの方向に
移動するが、このときは下向きになつている。米
国特許第4078789号の場合は、この垂直運搬手段
が、シユートの入口にある３個の反対回転ロール
から成るいわゆるロール式反転器で置き換えられ
る。シートは中央ロールと一方の外側ロールの間
で偏向されてシユート内に運ばれる。シートの後
縁がシユートに入ると、その後縁が中央ロールと
他方のロールとの間のニツプにはさまれる。これ
により、シートは後縁であつたものが前縁となつ
てシユートから運び出され、水平運搬手段へ戻さ
れる。シートは今まで通り同じ方向に移動する
が、このときは下向きになつている。米国特許第
3944212号には別の３ロール式反転器が記載され
ている。このような構造は、シート運搬通路に沿
つて設置しなければならず、空間を必要とするう
え、追加部品がコストを大幅に上昇させる。

米国特許第3977667号及び第4111410号には、ソ
ータにコピーシート反転器が組合わされた構造が
記載されている。両者の場合、垂直配列ソータの
上端の上までシートを運び、次に逆方向に折り返
すことにより、シートが裏返しにされるので、シ
ートは移動中に180゜反転される。これらの反転構
造は、ソータと運搬通路の形状と、処理装置のコ
ピーシート出口ロールとそれらとの関係にたよつ
ており、そのような形状や関係が必らずしも好ま
しく、又は適当なものとは限らない。

以上の米国特許から、シート反転器付きのソー
タは、複数個のシート受箱と、前記受箱に対置さ
れ受箱の開口を通過して１方向にシートを運ぶ運
搬手段と、各受箱に取り付けられていてシートを
受箱の中に案内する偏向器から成ることがわか
る。

この発明に係るシート反転器付きソータの場合
は、各偏向器が前記１方向に移動するシートにつ
いては受箱の開口を通過することを許しその反対
の方向に移動するシートについては受箱の中に導
くこと、前記運搬手段がシートを受箱の中へ送り
込むためシートの移動方向を逆にするために使用
されること、及びシートの後縁が２つの隣り合う
偏向器の間にきたとき各シートを逆方向に移動さ
せることによつてシートが選択した受箱に所定の
順序で案内されるように前記運搬手段を制御する
手段が設けられていることが特徴である。

このような装置であるため、前述の諸装置と同
じような形態をとる必要はなく、その上、シート
偏向器を作動させる機構も不要である。又この装
置は、シート偏向器の作動機構が必要である前記
の米国特許記載の構造に比べて大幅なコスト低減
が可能である。

好ましい実施例では、偏向器は旋回できるよう
に取に付けられたフインガーであり、シートを関
連する受箱へ案内するため運搬手段のシート通路
内に突き出るように偏倚されているが、第１方向
にシートが通過するときは向きがそれるようにな
つている。前記運搬手段は逆転可能なものでもよ
いし、あるいは高速動作が要求される場合には、
代りに、各々が反対方向に連続駆動され、シート
に選択的に接触させることが可能な２個の運搬器
で構成してもよい。

発明がより容易に理解できるように、以下添付
図面について説明する。

第１図は、複写されたコピーシートを収集する
この発明に係るシート反転器付きソータ１００を
組み込んだ自動ゼログラフイー複写機１０を示
す。この発明は自動ゼログラフイー複写機に使用
するのに特に適しているが、本装置１００は裁断
シートが順番に配送され、セツトに丁合されるさ
まざまな装置についても同様に使用することがで
きる。

複写機（処理装置）１０は、一連のゼログラフ
イー処理ステーシヨン（帯電ステーシヨンＡ、像
形成ステーシヨンＢ、現像ステーシヨンＣ、転写
ステーシヨンＤ、及び清掃ステーシヨンＥ）を順
次通過するように矢印の方向に回転する感光性ド
ラム１５を備えている。

複写する原画は、プラテン１８の上に置かれ、
レンズ２８を含む移動光学走査装置によつて走査
され、ステーシヨンＢにおいてドラムの上に流動
する光像が生じる。このドラム表面の光像に同期
させて、シート整合装置３４から裁断された紙シ
ートが転写ステーシヨンＤに送られる。コピーシ
ートはドラム表面から引き離されて定着ステーシ
ヨンＦへ導かれる。定着装置を離れたあと、コピ
ーシートはわん曲したシート案内装置４９を通つ
て水平真空運搬手段５０の上に乗り、ソータ１０
０へ導かれる。第１図をよく見れば明らかなよう
に、コピーシートは上向きで水平運搬手段に沿つ
てソータ１００まで運ばれる。

シート反転器付きソータ１００は、複数個のシ
ート受箱Ｂと、水平運搬手段５０で運ばれてきた
シートＳを受箱の開端すなわち開口１０１を通過
させて運ぶ垂直真空運搬手段１０２とを備えてい
る。ガイド１０３は水平運搬手段５０から垂直運
搬手段１０２へシートを転送する働きをする。垂
直運搬手段１０２は、受箱の開口に面している通
路に沿つてシートを上下両方向に移動させるよう
に逆転可能である。各受箱には偏向器すなわちゲ
ートＤが取り付けられている。各偏向器Ｄは、揺
動できるように取り付けられた慣性の小さいプラ
スチツク製フインガーであり、垂直運搬手段１０
２によつて作られたシート通路に突き出るように
ばね又はオフセツトウエイによつて偏倚させられ
ている。偏向器は鉄道線路におけるスプリングポ
イント（切換装置）に似た作用をするため、垂直
運搬手段１０２に沿つて上方へシートが運ばれる
と、シートによりフインガー自身が向きを変えら
れて、シートは妨げられることなく運搬手段１０
２に沿つて移動できる。このあと、運搬手段１０
２を逆転させると、シート後縁が偏向器に引つ掛
つてシートは偏向されられて受箱Ｂの中へ導かれ
る。第１図には、受箱Ｂ２，Ｂ３，Ｂ４に取り付
けられた偏向器Ｄ２，Ｄ３，Ｄ４が、垂直運搬手
段１０２に沿つて上方へ運ばれるシートＳによつ
て向きが変えられたところを示してある。シート
の通過のとき向きが変えられた下端の偏向器Ｄ１
は、このときその正規の位置に戻つてシート通路
に突き出ている。図示の位置で垂直運搬手段を停
止させ、逆転させれば、シートは偏向器Ｄ１によ
つて偏向させられて受箱Ｂ１の中へ案内されよ
う。又、シートの後縁が偏向器Ｄ２とＤ３の間に
きたとき運搬手段を停止させ、次に逆転させれ
ば、シートは偏向器Ｄ２によつて偏向させられて
受箱Ｂ２の中へ案内されよう。このように、運搬
手段１０２の逆転を適当に制御することによつ
て、シートを希望する受箱に案内することができ
る。水平運搬手段５０と受箱Ｂの間を移動する間
に、各シートは裏返されて、後縁であつたところ
が前縁となつて、下向きで受箱Ｂに配送されるこ
とがわかるであろう。シートが番号順（１からｎ
まで）にソータの受箱に配送されてくる場合、こ
のようにして、セツトソータから取り出したとき
にシート１がセツトの一番上に、シートｎがセツ
トの一番下にくるようにシートを受箱の中に番号
順に積み上げることができる。

又、運搬手段１０２を逆転させる位置を変える
ことによつて、所定の順序にしたがつてシートを
受箱の中に差し込めれることがわかるであろう。
原画の頁の大量のコピーをセツトに仕分けするた
め、ソータは装置論理回路によつて制御され、各
頁の連続するコピーが連続する受箱に差し入れら
れる。このプロセスが各頁について繰返されて、
各受箱にコピーが１セツトでき上る。なお、ソー
タは希望する順序でシートを配送するようプログ
ラムすることができる（例えば、郵便物配達計画
に使用することができる）。その場合、ソータは
マイクロプロセツサーによつて適当に制御され
る。

各コピーに対し、正しい受箱の選択はシートの
後縁が関連する偏向器Ｄを通過したときにこれを
検出するセンサ１０５、例えばマイクロスイツ
チ、空気圧式検出器又は光検出器によつて行なう
ことができる。あるいは、すべての偏向器の前方
において、返転器通路内の初期の段階でシート後
縁の通過を１個のセンサ１０６で検出し、検出後
調時された時間間隔で反転を行なわせることもで
きよう。

以上説明した構造においては、次のシートが運
搬手段１０２に入る前に、運搬手段１０２から各
シートを除かなければならないことは理解できよ
う。ゼログラフイー複写機の出力速度に対応して
このことが行なわれるよう反転器の運搬手段１０
２を十分速く動作させることは実行不可能なこと
がある。第２図及び第３図に、高速動作を可能に
する代りのコピー移動制御方法を示す。そのもつ
とも簡単な形式のものは、反対方向に連続駆動さ
れる少なくとも２個の搬送ベルトである。これら
のベルトは選択的にシートに接触させることがで
きる。図示のように、１対の多孔真空ベルト１１
１は、ベルト背部の室１１２に真空が加えられる
とコピーシートを上方へ運び、１個だけの多孔真
空ベルト１１３は室１１４に真空が同様に加えら
れるとコピーシートを下方へ運ぶ。室１１２に真
空圧が加つているとき、室１１４にはわずかな正
圧が加つている。逆の場合も同じである。これら
の室に対する空気の供給は装置論理回路によつて
制御される弁１１６付きの真空ポンプとブロワー
１１５の組合せを用いて行なうことができる。室
１１２と１１４はそれぞれ数個の上下区画に分け
られていて、各組の室はそれぞれ専用の弁１１６
で制御される。

このように運搬手段を区画に分割することによ
つて、より高速な動作を行なわせることができ
る。最高速の動作をさせるには、区画の数はソー
タの受箱の数と同じになろう。しかしながら、複
写機の出力速度と、ベルトを駆動することができ
る高度にもよるが、12受箱のソータに対して必要
な区画は３又は４個あればよい。

以上の説明から、この発明により、上向きで配
送されたシートを番号順にセツトに丁合すること
ができるシート反転器付きのソータが得られるこ
とがわかるであろう。反転と仕分けは、１個又は
数個のコピー位置検出要素と反転器にとつてどう
しても必要な反転用シート運搬手段とを使用し
て、受箱を移動させずに、又可動偏向器すなわち
制御と動動を必要とする偏向器を使用せずに行な
うことができる。したがつて、コストは安く、信
頼性が高い。

特定の実施例について説明したが、本明細書に
記載した特定の細部について、特許請求の範囲に
記載した発明の範囲から逸脱することなく、変更
を行なうことは可能である。したがつて、図示し
た２つの実施例の運搬手段１０２は真空ベルトを
用いているが、これらは、第２図及び第３図の実
施例において選択的に接触させることができる加
圧ロール付きのベルトで置き換えることは可能で
ある。

この発明に係るシート反転器付きソータは、第
１図のような複写に組み入れることができるこ
と、あるいは第２図及び第３図のような独立した
モジユールすなわちユニツトにできることは理解
できよう。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係るシート反転器付きソー
タの実施例を組み込んだゼログラフイー複写機の
略側面図、第２図はこの発明に係るシート反転器
付きソータの第２の実施例の略側面図、及び第３
図は第２図のソータの正面図である。図中、主要
要素の参照符号は下記の通りである。 Ａ……帯電ステーシヨン、Ｂ……像形成ステー
シヨン、Ｃ……現像ステーシヨン、Ｄ……転写ス
テーシヨン、Ｅ……清掃ステーシヨン、Ｆ……定
着ステーシヨン、Ｂ１〜Ｂ８……受箱、Ｄ１〜Ｄ
６……偏向器、Ｓ……シート、１０……複写機、
１５……感光性ドラム、１８……プラテン、２８
……レンズ、３４…シート整合装置、４９……わ
ん曲シート案内装置、５０……水平真空運搬手
段、１００……シート反転器付きソータ、１０１
……受箱の開口、１０２……垂直真空運搬手段、
１０３……ガイド、１０５，１０６……シート後
縁センサ、１１１……１対の多孔真空ベルト、１
１２……室、１１３……多孔真空ベルト、１１４
……室、１１５……真空ポンプとブロワーの組合
せ、１１６……弁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数個のシート受箱Ｂ１〜Ｂ８、該受箱に対
   置されそれら受箱の開口を通過して１方向にシー
   トＳを運ぶ運搬手段１０２、及び各受箱に関連付
   けられシートをその受箱の中へ導く偏向器DI〜
   Ｄ６を備えているシート反転器付きソータであつ
   て、前記各偏向器は、前記１方向に移動するシー
   トについては前記受箱の開口を通過することを許
   すが、その反対の方向に移動するシートについて
   は前記受箱の中へ導くようになつており、前記運
   搬手段は、シートを前記受箱の中に送り込むため
   シートの移動方向を逆にすることができるように
   なつており、及び各シートの後縁が隣接する１対
   の偏向器の間にきたとき各シートを逆方向に移動
   させることによつて、各シートが所定の順序で選
   択された受箱内に案内されるように前記運搬手段
   を制御する手段が設けられていることを特徴とす
   るシート反転器付きソータ。 ２ 前記各偏向器DI〜Ｄ６は、シートＳを関連
   する受箱Ｂ１〜Ｂ８の中へ導くため前記運搬手段
   １０２のシート通路内に突き出るように偏倚させ
   られており、又前記１方向のシートの通過によつ
   て向きが変わるように可動に取り付けられている
   特許請求の範囲第１項記載のシート反転器付きソ
   ータ。 ３ 前記各偏向器DI〜Ｄ６は、１個又はそれ以
   上のピボツト軸に取り付けられたフインガーから
   なる特許請求の範囲第２項記載のシート反転器付
   きソータ。 ４ 前記運搬手段１０２は、単一の逆転可能な運
   搬部材である特許請求の範囲第１項または第２項
   または第３項記載のシート反転器付きソータ。 ５ 前記運搬手段１０２は、互いに反対方向に駆
   動される２つの運搬器１１１，１１３と、前記運
   搬手段上におけるシートＳに対して前記２つの運
   搬器の一方または他方を選択的に接触させる手段
   とを備えている特許請求の範囲第１項または第２
   項または第３項記載のシート反転器付きソータ。 ６ 前記各運搬器１１１，１１３は、その全長に
   わたつていくつかの区画に分割されていて、各区
   画が前記シートＳとの接触又は離脱を独立して選
   択することができる特許請求の範囲第５項記載の
   シート反転器付きソータ。 ７ 前記シートＳの一定点の通過を検知する手段
   １０５を備えていて、前記運搬手段１０２は、選
   択された受箱によつて異なる時間間隔をおいて逆
   転される特許請求の範囲第１項から第６項のうち
   のいずれかに記載のシート反転器付きソータ。 ８ 前記各偏向器DI〜Ｄ６に対して、シートの
   後縁がその偏向器を通過したときを検出するため
   のセンサ１０５が関連付けられている特許請求の
   範囲第１項から第６項のうちのいずれかに記載の
   シート反転器付きソータ。