JPH0216992Y2

JPH0216992Y2 -

Info

Publication number: JPH0216992Y2
Application number: JP20317586U
Authority: JP
Priority date: 1986-12-26
Filing date: 1986-12-26
Publication date: 1990-05-11
Also published as: JPS63106754U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は雰囲気ガス発生装置付き熱処理炉に関
するものである。

（従来の技術）鋼の熱処理において、従来の熱処理炉は、炉本
体と、鋼の保護雰囲気ガス発生装置とが夫々別体
の独立型であつた。

（考案が解決しようとする問題）そのため、イニシヤルコストが高くつき、また
設置スペースを多くとるといつた問題があつた。

本考案は上記のような点に鑑みて考案されたも
のであり、その目的とする処は、熱処理炉と雰囲
気ガス発生装置とを一体に形成して上記問題を解
決すると共に、雰囲気ガス発生装置の制御精度を
向上させるようにした雰囲気ガス発生装置付き熱
処理炉を提供することにある。

（問題点を解決するための手段）そこで、本考案は上記目的を有効に達するため
に、次のような構成にしてある。すなわち、鋼の
保護雰囲気ガス発生装置を、熱処理炉と直結一体
構造とすると共に、上記雰囲気ガス発生装置内の
ガス変成触媒の加熱を、触媒内部に加熱器を取り
つけて行うようにし、更に上記雰囲気ガス発生装
置内で変成された雰囲気ガスを吹管を介して炉内
の必要箇所に供給するようにし、かつその供給位
置にガスセンサを設け、このガスセンサによつ
て、上記吹管を介して炉内温度に近づいた雰囲気
ガス成分を検出し、このガスセンサと接続した炉
外に設けたガス自動調節計を介して前記雰囲気ガ
ス発生装置の制御を行うようにした構成にしてあ
る。

（作用）上記構成により、変成された雰囲気ガスは吹管
により高温のまま熱処理炉内の必要箇所に供給さ
れ、その供給点にてガス成分の検出を行つて、ガ
ス発生装置の制御を行うことができる。

（実施例）以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明す
る。

図において、１は連続型熱処理炉であり、終端
部炉殻を延長して雰囲気ガス発生装置Ａを炉殻に
一体に設けた構造のものである。鋼からなるワー
クは、炉内搬送コンベヤ２により炉内を搬送され
ている間に所定温度に加熱され、コンベヤ２の終
端より焼入れシユート３に投入され、この焼入れ
シユート３から冷却油（水）槽へと落下し、ワー
クの焼き入れは完了される。

また、上記雰囲気ガス発生装置Ａは発吸熱型変
成方式のガス発生装置で、燃料ガスと空気ガスの
ミツクスガスが燃料用混合ガス入口管４から供給
され、チユーブ型ガスバーナー５にて燃焼され
る。燃焼熱は触媒室８の加熱を行うと共に、燃焼
廃ガスは燃焼廃ガス出口６より回収され、適量に
調整された添加ガス（炭化水素ガス）をミキサー
７を通じて混合し、触媒室８に導かれる。触媒室
には触媒の中心部にチユーブ型電気ヒータ９を触
媒加熱用として取付てあり、触媒の加熱を助け
る。ミキサー７により添加ガスを混合させた燃焼
廃ガスは、二槽に仕切られた触媒室を通過してガ
ス変成を完了し、雰囲気ガス出口１０より熱処理
炉１の上部に供給される。

熱処理炉１の上部には調節自在な吹管１１が取
付られ、上記雰囲気ガス出口１０から直接炉内に
高温の雰囲気ガスを投入して炉内温度分布を乱す
ことのないように、この吹管１１を通して上記高
温の雰囲気ガスを炉内温度に近づけて炉内に供給
できるようにしてある。

また、上記吹管１１の吹出口には、O₂又はCO₂
ガスセンサー１２が取付られている。すなわち、
同一成分ガスとして温度変化によつてO₂センサ
のmV出力は変動し、また炉内要求ペースガス成
分は温度によつて変化するため、炉内温度に近い
温度で側定することが重要となる。そのため、吹
管１１の吹出口に、O₂又はCO₂ガスセンサー１２
を設けて成分測定するようにしてある。

しかして、検出されたガス成分は電気信号に変
換されて自動調節計１３の制御信号によりコント
ロールバルブ１４の開度を自動調節して、必要添
加ガス量をミキサー７に供給し、雰囲気ガス発生
装置Ａの自動制御を行うようにしている。

また、炉内の平均的ガス成分は、別に熱処理物
（ワーク）に近い上方で測定されており、この測
定値に対して、空気及びガスを添加させC.P％の
安定をはかり、またベースガスが高温で、ガス分
解も速くなる。

尚、図示の実施例は連続熱処理炉の終端に一体
型構造として設置され雰囲気ガス発生装置である
が、バツチ型熱処理炉においても炉殻を一体構造
とすることにより設置可能である。

（考案の効果）以上のように本考案は、雰囲気ガス発生装置を
熱処理炉と一体構造とし、チユーブ型ヒーターを
触媒室コアー部に取付け、触媒温度の均一化を図
ると共に、その触媒室温度により発熱吸熱型炉気
の発生機として実用化した。また、雰囲気ガスの
熱処理炉内供給を温度変化（上昇または低下）な
しに行うことにより、炉内温度分布の安定度を向
上させると共に、省エネの効果を拳げることがで
きる。更に雰囲気ガスの成分検出を熱処理炉内で
行うようにしたため、雰囲気ガス発生装置の制御
精度の向上が図れ、雰囲気ガスが安定した。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係る一実施例の要部断面説明図で
ある。１……連続型熱処理炉、１１……吹管、１２…
…ガスセンサ、１３……自動調節計。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

鋼の保護雰囲気ガス発生装置を、熱処理炉と直
結一体構造とすると共に、上記雰囲気ガス発生装
置内のガス変成触媒の加熱を、触媒内部に加熱器
を取りつけて行うようにし、更に上記雰囲気ガス
発生装置内で変成された雰囲気ガスを吹管を介し
て炉内の必要箇所に供給するようにし、かつその
供給位置にガスセンサを設け、このガスセンサに
よつて、上記吹管を介して炉内温度に近づいた雰
囲気ガス成分を検出し、このガスセンサと接続し
た炉外に設けたガス自動調節計を介して前記雰囲
気ガス発生装置の制御を行うようにしたことを特
徴とする雰囲気ガス発生装置付き熱処理炉。