JPH02165844A - 長尺鋳物の鋳造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は長尺鋳物の鋳造方法に関するものである。

従来の技術 −ｍに、フルモールド法を用いた鋳造方法では、注湯時
に発生するガスを良好に抜くため、湯口管を介して消失
性模型の下端より溶湯を供給していた。したがって、消
失性模型に溶湯を導く湯口管は消失性模型よりも背が高
く形成され、この湯口管の下端部と上記消失性模型の下
端部とが堰などを介して接続されている。

発明が解決しようとする課題 しかしながら、このような鋳造方法により長尺鋳物を鋳
造するために長尺消失性模型を用いた場合、注湯経路が
長いため、溶湯が消失性模型の箇所を上昇する途中で溶
湯の温度低下により上端部が凝固し、それ以上溶湯が供
給できなくなるという問題があった。また、背の高い湯
口管を用いるため、湯口管内に残る溶湯も多量となりコ
ストアップも招いていた。

本発明は上記課題を解決するもので、長尺鋳物を良好に
鋳造することができ、かつ無駄な溶湯を生じることのな
い長尺鋳物の鋳造方法を得ることを目的とするものであ
る。

課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明は、環状の上部とこの
上部の周方向複数箇所から下方に延びる下部とからなる
湯道を介して、錦紗内に埋設された長尺中空状の消失性
模型の上端から注湯しつつ、鋳枠周辺と上記消失性模型
の中心部の軸心方向とに延びるガス抜き管により、注湯
時に上記消失性模型から発生するガスを吸引しながらｆ
ａ造するものである。

作用 上記構成により、ガス抜き管によって注湯時に発生する
ガスは強制的に排気され、これにより消失性模型の上端
から注湯することができる。したがって注湯経路が長過
ぎることはなくなり、消失性模型の途中箇所で溶湯が温
度低下により凝固することは防止され、溶湯を長尺消失
性模型の隅々までスムーズに供給できる。また、消失性
模型の上端から注湯するため、湯合管は短いもので済み
、無駄となる溶湯を減少させることができる。さらに、
環状の上部と、この上部の周方向複数箇所から下方に延
びる下部とからなる湯道を介して注湯するので、溶湯は
消失性模型に周方向に均等に注入され、良質の長尺鋳物
を得ることがで゛きる。

実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明する。

まず、第１図により、本発明の鋳造方法に用いる鋳造装
置について説明する。第１図において、１は例えば高さ
が約２ｍ７０ａｍ程の鋳枠で、筒状で下部が外部下方へ
傾斜して広がった形状の上枠２と太径筒状の中枠３と、
台座５にｉ１壜された下枠４とから構成されている。上
枠２の下端周縁部と中枠３の上端周縁部および下端周縁
部と下枠４の上端周縁部とにはそれぞれフランジ部２ａ
、３ａ。

３ｂ、４ａが形成され、対向するフランジ部２ａ。

３ａおよびフランジ部３ｂ、４ａがパツキン６を介して
気密に接合可能とされている。これらフランジ部２ａ、
３ａおよびフランジ部３ｂ、４ａの近傍箇所には挟持固
定用のジヨイントフック７（７ランノ部２ａ、３ａの側
のみ図示）が設けられ、これらのジヨイントフック７に
より上枠２と中枠３と下枠４とが連結固定されている。

上枠２および中枠３の各内側には複数のガス抜き管８゜
９が周方向に適当間隔をあけて配設されている。

このガス抜き管８，９は管壁に複数の脱気孔１０が千鳥
状に設けられているとともにこの上にステンレス製の金
ＩＩｑ１１が巻着され、注湯時に消失性模型１２より発
生するガスはガス抜き管８．９より自由に吸引できる一
方、鋳枠１内に充填される錦紗１３の管内への流入が防
止されている。各ガス抜き管８．９の上端は上枠２や中
枠３を貫通してこれらの外側周部に形成された通気ダク
ト１４．１５に連通され、さらにこの各通気ダクト１４
．１５は吸引装置（図示せず）に連通ずる減圧管１６．
１７に連結されている。また、下枠４の底部には空洞を
形成する上底部１８が設けられ、この上底部１８には複
数の脱気孔１９が設けられているとともに錦紗１３の流
入阻止用のステンレス製の金１／ＩｆＪ２０で覆われて
いる。そして、この上底部１８にもその空洞に連通する
ガス抜き管２１が設けられ、さらにこのガス抜き管２１
は吸引装置（図示せず）に連通されている。また、鋳枠
１内には例えば長さ約２ｍ程で分岐管部１２ａを有する
発泡スチロール製の長尺中空状の消失性模型１２が床砂
２２上に立設して配置されている。この消失性模型１２
の上端には、環状の上部２３ａとこの上部２３ａの周方
向複数箇所から下方に延びる下部２３ｂとからなる発泡
スチロール製の湯道２３が配置されている。消失性模型
１２の中心部にも軸心方向に延びるガス抜き管２５が消
失性模型１２および湯道２３を貫通して設けられている
。このガス抜き管２５も、ガス抜き管８，９と同様に、
管壁に複数のガス抜き孔２７が千鳥状に設けられている
とともにこの上にステンレス製の金網２８が巻着され、
注湯時に消失性模型１２より発生するガスをより積極的
に吸引できる一方、錦紗１３の流入が防止される。

ガス抜き管２５の下端は上底部１８上に固着されている
。また、消失性模型１２の周囲および内部に充填された
錦紗１３によって砂型部３５が形成され、上枠２の上端
開口は気密性を保持するためにプラスチックフィルムシ
ートあるいは金属箔などの肢体３６によって閉塞されて
おり、この膜体３６を押さえるために更に適当量の砂４
２が載せられている。また、上端に湯鉢３７が取付けら
れた耐熱性を有する管状の湯口管３８が膜体３６を貫通
するとともに湯道２３に連続して設けられている。

なお、ジヨイントフック７は、例えば中枠３のフランジ
部３ａの下方箇所に延設された箇所に揺動アーム３９が
取付けられ、この揺動アーム３９に、先端に固定用ボル
ト４０が取付けられた固定用アーム４１が枢着され、固
定用ボルト４０を上枠２のフランジ部２ａの上方に位置
させて固定用ボルト４０によりフランジ部２ａを押さえ
つけて固定する。また、図示しないが、上枠２や中枠３
の外側部には周方向の横リブや縦方向の縦リブが設けら
れて鋳枠１が補強され、横リブと縦リブとの交差部には
吊手が設けられ、クレーンなどにより上枠２や中枠３が
吊り上げ易いようにされている。

次に、上記鋳造装置を用いての長尺鋳物のａｉ遣方法に
ついて説明する。まず、上枠２および中枠３を取り外し
た状態で、下枠４の上底部１８にガス抜き管２５を取付
けた後、下枠４内に床砂２２を配設し、床砂２２上に消
失性模型１２を配置する。そして、消失性模型１２の上
端に湯道２３を載設する。その後、下枠４の上に中枠３
および上枠２を、消失性模型１２を囲むようにして配置
し、ジヨイントフック７により上枠２と中枠３と下枠４
とを連結固定する。

次に、中枠３および上枠２内に錦紗１３を充填して砂型
部３５を形成した後に、膜体３６で上枠２の上端開口を
閉塞するとともに膜体３Ｇ上に砂４２を載せる。

そして、吸引装置により砂型部３５内の空気を鋳枠１周
辺のガス抜き管８，９および上底部１８の脱気孔１０や
上底部１８に保持されたガス抜き管２５から吸込み、砂
型部３５を減圧状態にして錦紗１３を緊密固化する０次
に、膜体３６を貫通して設けた湯口管３８および湯口管
３８の上端に取付けな湯鉢３７から金属溶湯を注入する
。この時、湯口３８の下端開口には湯道２３の上部一端
が位置されており、発泡スチロール製の湯道２３は、溶
湯の熱によって気化消化しなから溶湯を消失性模型１２
に導く、ここで、湯道２３は上部２３ａが環状でかつ下
部２３ｂが上部２３ａの周方向複数箇所から下方に延び
て形成されているため、溶湯は一旦環状に溜った後、周
方向に均一化されて消失性模型１２に導かれる。消失性
模型１２に達しな溶湯はその熱によって消失性模型１２
を気化消失させながら、この気化消失によって生じる空
洞内に流入する。ここで、この注湯の際、消失性模型１
２や湯道２３からガスが発生するため、吸引装置により
、発生したガスをガス抜き管８．９および上底部１８の
脱気孔１０やガス抜き管２５から吸込む、特に、ガス抜
き管２５は消失模型１２の中心部に設けられているため
、上記ガスはこれらのガス抜き管８，９及び２５を介し
て良好に吸込まれる。したがって、溶湯は熱および自重
により消失性模型１２の箇所にスムーズに流れ込み、消
失性模型１２があった箇所の隅々まで凝固することなく
供給される。この結果、溶湯が、長尺の消失性模型１２
と同形状に支障なく、かつ不良箇所ができることなく鋳
込まれる。なお、鋳造物の取出し時には、吸引装置によ
る真空吸引を解除するとともにジヨイントフック７によ
る固定を解除し、上枠２および中枠３を砂型部３５より
離脱させることにより、砂型部３５は上枠２および中枠
３による拘束状態が解除されて自然崩壊するため、容易
に鋳造物を取出すことができる。

発明の効果 以上のように本発明によれば、鋳枠周辺と長尺中空状の
消失性模型の中心部軸心方向とに延びるガス抜き管によ
り消失性模型から発生するガスは強制的に排気され、こ
れにより消失性模型の上端から注湯することができて、
注湯経路が長過ぎることはなくなり、消失性模型の途中
箇所で溶湯が温度低下により凝固して溶湯がそれ以上供
給できなくなることはなく、長尺消失性模型の隅々まで
溶湯をスムーズに供給できる。また、消失性模型の上端
から注湯するため、湯口管は短いもので済み、無駄とな
る溶湯を減少させることができて、コストの低減が図れ
る。さらに、環状の上部と、この上部の周方向複数箇所
から下方に延びる下部とからなる湯道を介して注湯する
ので、溶湯は消失性模型に周方向に均等に注入され、良
質の長尺鋳物を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の長尺鋳物の鋳造方法に用い
られる鋳造装置を示す断面図である。 ８，９．２５・・・ガス抜き管、１２・・・消失性模型
、・・・湯道、３８・・・湯口管。 代理人　　　森　　本　　義　　弘

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、環状の上部とこの上部の周方向複数箇所から下方に
   延びる下部とからなる湯道を介して、鋳砂内に埋設され
   た長尺中空状の消失性模型の上端から注湯しつつ、鋳枠
   周辺と上記消失性模型の中心部の軸心方向とに延びるガ
   ス抜き管により、注湯時に上記消失性模型から発生する
   ガスを吸引しながら鋳造することを特徴とする長尺鋳物
   の鋳造方法。