JPH0216404A - 被覆プローブ電極 - Google Patents

被覆プローブ電極

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JPH0216404A
JPH0216404A JP63246325A JP24632588A JPH0216404A JP H0216404 A JPH0216404 A JP H0216404A JP 63246325 A JP63246325 A JP 63246325A JP 24632588 A JP24632588 A JP 24632588A JP H0216404 A JPH0216404 A JP H0216404A
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film
probe electrode
substrate
electrode
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JP63246325A
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Yuuko Morikawa
森川 有子
Toshimitsu Kawase
俊光 川瀬
Hiroyasu Nose
博康 能瀬
Akihiko Yamano
明彦 山野
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Canon Inc
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は筋肉活動電流測定用電極(プローブ)やSTM
 (Scanning Tunneling  Mic
roscope :走査型トンネル顕微鏡)の深針、F
M (Force Microscope :力顕微鏡
)の深針、あるいは高密度記録、再生装置などに使用さ
れる先端部の曲率半径が極めて小さい微小プローブ電極
に関する。
〔従来の技術〕
被測定系への影響を可能な限り小さくした状況下での測
定や微小領域へのアクセス、すなわち微小面積を測定す
ることが要求される場合、微小プローブが多く用いられ
る。
例えば生体に於ける神経系の電位測定や筋肉活動電流測
定の場合、測定対象の大きさがμmからせいぜいmmと
、極めて小さいために測定プローブの先端部の曲率半径
もμmオーダ乃至μm以下であることが必要とされる。
また、原子や分子サイズの分解能を有する観察方法とし
て近年多くの注目を集めているSTMも試料表面と対向
するプローブ先端の曲率半径が小さいほど分解能が高い
とされている。理想的には先端が1原子程度まで尖って
いる、すなわち原子サイズの大きさが望まれている。
更にまた、STM応用例の1つとして、原子1分子オー
ダという超高密度の記録・再生装置があるが、勿論高い
記録密度を達成するためには、STM観察同様、先端部
の曲率半径が小さいことが要求される。
更に、従来微小プローブによ(用いられているW、 T
aなどは表面に酸化層を作りやすく、例えばSTMにお
いて、トンネル電流の測定時にノイズの原因となってい
る。
また、例えばAFM (原子開力顕微鏡(G、B1nn
1g。
C,F、 0uate  and  Ch、Gerbe
r : Phys  Rev。
Lett  56 (1986) 930))とSTM
 (走査型トンネル顕微鏡[G、B1nn1g  et
  al、、 He1veticaPhsica  A
cta、 55.726 (1982)])を使いわけ
ることにより、微小領域での記録再生方法が有効に行え
ることを認識し、かかる知見に基づき、AFMとSTM
を両方利用する方法及び装置が研究されているが、実際
には、まだ両方の性質を有する有効な装置は提供されて
いない。
また、例えば、上記STMを液体中で用いる研究(トン
ネル現象の物理と応用;武内;御子柴共編18章)も進
められているが、液体中でSTM動作させるにはトンネ
ル電流に対してリーク電流として付加的に流れるイオン
による電流(イオン電流または電解電流)ができるだけ
小さ(なるようにトンネルに寄与するプローブ電極の先
端部以外を絶縁する必要がある(被覆プローブ電極の先
端は露出させている。)。
しかし、上記プローブ電極の先端部分以外の絶縁が不充
分なためか、液体中でSTMを操作させると、安定に測
定を行うことが難しかった。
〔発明の目的〕
よって本発明は、測定時にノイズを引き起さないプロー
ブ電極の提供、より好ましくは先端曲率半径が原子、分
子レベルの微小プローブ電極であって、該プローブ電極
を使用した際、分解能を良好に維持したままノイズを引
き起こさず測定できるプローブ電極の提供を目的として
いる。
また、トンネル電流検知と力(電子開力、磁気力等)検
知を1つの再生装置で、両方使用できる装置に有効に使
用できるプローブ電極を提供することを目的とする。
また、本発明は例えばトンネル電流検知再生装置を液体
中で使用する際、安定に再生が行える装置にすることが
可能な先端部分以外は充分、絶縁状態となっているプロ
ーブ電極を提供することを目的とする。
〔目的を達するための手段及び作用〕
本発明のプローブは、基板上に成長した単結晶プローブ
や従来公知の技術である異方性エツチング法、等注性エ
ツチング法、切削法、電解研磨法などより製造した微小
プローブの表面を単分子膜又は単分子累積膜で被覆した
ものである。
また、本発明のプローブは単結晶プローブの表面に導電
性材料を被覆したものである。
〔発明の詳細な説明〕
すなわち、本発明は単分子膜又は単分子累積膜を被覆し
たプローブ電極に特徴を有している。
本発明の単分子膜又は単分子累積膜はラングミュア・プ
ロジェット法(以下LB法という)で形成するとより好
ましい。
しかし、LB法に限るわけではなく原料物質によっては
、他の方法で単分子膜又は単分子累積膜を形成してもよ
い。
かかる単分子膜及び単分子累積膜の原料物質は、分子内
に疎水性部位及び親水性部位をそれぞれ少なくとも、1
ケ所有する分子であり、従来公知の各種の有機薄膜の原
料物質が使用できる。疎水部位を構成する要素としては
、アルキル基などの各種の疎水基が挙げられる。親水部
位としては、カルボキシル基、水酸基、アミノ基などが
挙げられる。
これらの疎水性基と親水性基をバランス良く併有し、か
つ適度な大きさをもつπ電子系を有する色素分子であれ
ば、本発明に対して極めて好適な材料となる。
本件では、LB法により単分子膜及び単分子累積膜を形
成した例を示す。
以下、LB法により形成する方法を説明する。
上記有機薄膜の原料物質をベンゼン、クロロホルム等の
揮発性溶剤に溶解し、シリンダー等を用いてこれを第1
図に示した単分子膜形成装置の水槽11内の水相12上
に展開させる。該原料物質分子は、溶剤の揮発に伴ない
、親水基を水相12に向け、疎水基を気相に向けた状態
で膜状に析出する。
次にこの析出物(原料物質の分子)が水相12上を自由
に拡散して拡がりすぎないように移動障壁13(または
浮子)により展開面積を制限して膜物質の集合状態に比
例した表面圧■を得る。この表面圧■を表面圧センサー
14を有する表面圧力計15で測定し、表面圧力制御装
置16により移動障壁13を動かし、展開面積を縮小し
て膜物質の集合状態を制御し、表面圧を徐々に上昇させ
、累積膜の製造に適する表面圧■を設定することができ
る。
この表面圧を表面圧力制御装置16で維持しながら静か
に清浄な支持体17を支持体上下担体18により垂直に
上下させて原料物質の単分子膜を支持体上に移しとる。
単分子膜はこのようにして製造されるが、単分子層累積
膜は、前記の操作を繰り返すことにより所望の累積度の
ものが形成できる。
単分子膜を支持体上に移すには、上述した垂直浸漬法の
他、水平付着法、回転円筒法などの方法も適用できる。
水平付着法は支持体を水面に水平に接触させて移しとる
方法で、回転円筒法は、円筒型の支持体を水面上を回転
させて単分子層を支持体表面に写しとる方法である。前
述した垂直浸漬法では、水面を横切る方向に支持体をお
ろすと一層目は親水基が支持体側に向いた単分子層が支
持体上に形成される(第2a図)。前述のように支持体
を上下させると、各行程ごとに1枚ずつ単分子層が重な
ってい(。成膜分子の向きが引き上げ行程と浸漬行程で
逆になるので、この方法によると、各層間は親水基と親
水基、疎水基と疎水基が向き合うY型膜が形成される(
第3a図)。
これに対し、水平付着法は、基板を水面に水平に接触さ
せて移しとる方法で、疎水基が支持体側に向いた単分子
層が支持体上に形成される(第2b図)。
この方法では、累積しても、成膜分子の向きの交代はな
く全ての層において、疎水基が支持体側に向いたX型膜
が形成される(第3b図)。反対に全ての層において親
水基が支持体側に向いた累積膜は2型膜と呼ばれる(第
3c図)。
単分子層をプローブ表面に移す方法は、これらに限定さ
れるものではない。
このようにして得られた本発明の被覆プローブ電極を8
7M装置で使用するには、該プローブ電極の先頭部を導
通させる必要がある。
具体的には、電界を印加したりエネルギー線照射するこ
とにより絶縁性を導電性に変化させることができる物質
で単分子膜又は単分子累積膜を形成させ、プローブ電極
を被覆している単分子膜又は単分子累積膜の先頭部を導
通させれば、87M装置に利用できるプローブ電極が提
供できる。
つまり、本発明に使用する材料としては、単分子膜を形
成でき、かつ電界を印加したり、エネルギー線照射する
ことにより絶縁性を導電性に変化させることができる物
質が挙げられる。
具体的には下記の如き分子等が挙げられる。
ハb」 [1] クロコニックメチン色素 以上具体例として挙げた化合物は基本構造のみであり、
これら化合物の種々な置換体も本発明において好適であ
ることは言うにおよばない。
□L−4ニジー11 ここでR,は前述のσ電子準位をもつ群に相当したもの
で、しかも水面上で単分子膜を形成しやすくするために
導入された長鎖アルキル基で、その炭素数nは5≦n≦
30が好適である。
[II ]  スクアリリウム色素 [1]で挙げた化合物のクロコニックメチン・基を下記
の構造を持つスクアリリウム基で置き換えた化合物。
[III ] l) ポルフィリ ン系色素化合物 M=H2、Cu、 Ni、 Al−Cl及び希土類金属
イオン Br− Rは単分子膜を形成しやす(するために導入されたもの
で、ここで挙げた置換基に限るものではない。
又、R,−R4,Rは前述したσ電子準位をもつ群に相
当している。
[IVコ 縮合多環芳香族化合物 (CH2)2 OOH [V] ジアセチレン化合物 CH3千CH2矢。
CミC−CミC(−CH2テmx 0≦n、  m  < 20 但し n+m  >  10 Xは親水基で一般的には一〇〇OHが用いられるが一〇
H,−CONH2等も使用できる。
[VI] l) その他 尚、上記以外の材料でも、例えば近年研究が盛んになり
つつある生体材料(例えばバタテリオロドブシンやチト
クロームC)や合成ポリペチド(PBLGなど)等も適
用が可能である。
本発明では、上述の材料からなる単分子膜又は単分子累
積膜を被覆した被覆プローブ電極に対し、該被覆プロー
ブ電極の先端を導通状態にするために、尖鋭な先頭部に
電界を与えたり、エネルギー線を照射する工程を有する
。照射に用いるエネルギー線としては光や熱(例えばレ
ーザー光、紫外線)、粒子束(例えばイオンビーム、電
子線)等が挙げられる。
例えば、電界を与えることにより非導電から導電に変化
する現象を以下に説明する。
第4図に示すように、導電性プローブ21上に単分子累
積膜41を被覆し、さらに対向する基板42が導電性と
いう構成を形成した時、つまりMIM構造を形成すれば
、第6図と第7図に示すような電流電圧特性を示すメモ
リースイッチング素子が得られ、2つの状態(ON状態
とOFF状態)がそれぞれメモリー性を有する。これら
のメモリースイッチング特性は、絶縁層が数人〜数10
00人の層厚のものに発言されているが、本発明のプロ
ーブ電極上の単分子累積膜の場合、数人〜100人のも
のが最も好ましい。
このスイッチング特性を利用し、単分子膜または単分子
累積膜の先端部を導電部に変化させると、先端部以外は
絶縁像で覆われたプローブ電極が得られることになる。
先端部を導電部に変化させるには、上記の電圧印加によ
る方法の他にも光でスイッチする材料を用いるなら、光
照射によっても導電部に変化させることができる。また
エネルギー照射により、被覆プローブ電極の先端が露出
した状態を形成させてもよい。
第8図に、本発明の被覆プローブ電極をSTM装置に取
り付けた時のブロック構成図を示す。
第8図81は被覆プローブ電極をZ方向に微動を行う制
御機構である。82は、被覆プローブ電極の2方向の動
き量を検知する変位計測機構である。
83は、被覆プローブ電極をXYに走査するための駆動
電源である。84は、37Mモードの時に使われ、l 
O−’ A程度のプローブ電流を増巾するためのプロー
ブ電流項中器である。
85は、変位計測機構より得られる情報と、XY走査駆
動回路から得られる情報に重ね合わせて、2次あるいは
3次元の情報に表わす表示装置である。
86は、被覆プローブ電極と基板との距離を制御するた
めの粗動機構である。87は、基板と被覆プローブ電極
の位置を任意に選択するためのXYステージである。
第8図の装置に組み込まれた被覆プローブ電極は、非被
覆プローブ電極を使用するのに比べ、より測定時に外乱
ノイズの影響を受けに(いプローブ電極とすることがで
きる。
その他、プローブ電極を用いる装置において、該プロー
ブ電極を本発明の単分子膜被覆プローブ電極とするなら
、同様に効果的である。
また、前述の導電・非導電のスイッチ特性を利用して、
被覆単分子膜、単分子累積膜を絶縁層として該被覆を有
するプローブ電極を力(原子間力、磁気力等)検知に使
用し、他方、1部導通した領域を有する単分子膜、単分
子累積膜を有するプローブ電極をトンネル電流検知に使
用するなら、1つの再生装置でトンネル電流検知も力検
知も両方ノイズを極力少なくして検出できる装置が提供
できることになる。
つまり、該導電性と非導電性の両方の性質を有するプロ
ーブを前述の第8図の装置に組み込めば、該装置はトン
ネル電流検知と力(原子間力、磁気力等)検知の両者使
用可能な装置となる。
ところで、本発明で使用されるプローブは、基板上に成
長した単結晶プローブまたは異方性エツチング法、等方
性エツチング法、切削法、電解研磨法などにより製造し
たプローブが使用できる。
1つは、単結晶基板上に該単結晶基板が一部露出するよ
うな開口部を有する絶縁層を積層する工程と前記絶縁層
をマスクとして前記開口部から特定の面方位をもち、か
つ特定の結晶面からなるファセットで囲まれた尖頭部を
有する単結晶を選択エピタミシャル成長させる工程とを
有する微小プローブの製造方法である。
基板上に単結晶プローブを成長させる方法には、次のよ
うな方法がある。もう1つは基板の一生面上又は該基板
の一生面上に形成された薄膜上の所望の部分に、該基板
又は薄膜より核形成密度が十分太き(、かつ単一の核だ
けが成長する程度に十分微細な異種材料を設ける工程と
該材料に単一の核を成長させて単結晶体を形成する工程
とを有している製造方法である。
これらのようにして形成された単結晶プローブは、特定
の面方位をもち、かつ特定の結晶面からなるファセット
によって囲まれた尖頭部を有する単結晶構造となってい
る。
また、本発明の目的である分解能を良好に維持したまま
ノイズを引き起こさず測定できるプローブの提供を満足
させるには、プローブが単結晶プローブである場合、被
膜として以下の導電性材料を用いても有効であることが
確認できた。
つまり、表面に酸化層をつくらない材料、Au。
Pt、  Au−Pd、  Pt−Pd、 Pt−Ir
などで被覆された単結晶プローブである。
係る被覆材料を被覆する方法としては、従来公知の技術
である真空蒸着法、スパッタ法、CVD法、めっき法な
どを用いることができる。
以下、本発明を実施例にしたがいより詳細に説明する。
〔実施例1〕 最初に、本発明の微小プローブ外観の一例を第9図に示
す。基板91上に、絶縁膜92.電極93゜および情報
読み取り部94を先端にもつ単結晶プローブ95を備え
た、外観を呈する。
次に、微小プローブを電流検知プローブとして用いた本
発明の実施例を、第1O図の平面図に示す。
本実施例では単結晶シリコン基板上(第10図では不図
示)に、特定のファセットにより囲まれた尖頭部を有す
る単結晶シリコンプローブ95が設けられている。また
、単結晶シリコンプローブ95の近傍には、ソース電極
104、ゲート電極102、ドレイン電極103と、薄
膜抵抗105が設けられている。これらは、プローブ電
流を増幅するためのモス(MOS) トランジスタ10
6を構成している。
プローブ95により検出されるプローブ電流は、10−
’ Aオーダーであるが、5モストランジスタ106で
増幅することにより、10−’ Aオーダーのプローブ
電流を得ることができる。また、単結晶プローブ95に
より検出されたプローブ電流を基板外部へ導出すること
なくただちに増幅するため、基板外部へプローブ電流を
導出した後に増幅していた場合に比べ、S/N比を格段
に向上させることができる。
次に、第10図の電流検知プローブの製造方法について
説明する。
第11図は第10図A−A線の製造工程断面図である。
まず、p型シリコン単結晶基板91の一表面上にシリコ
ン酸化(SiO□)膜から成る絶縁膜101を形成しく
第11図(a))、その後、所望位置に開口部111を
フォトリソグラフィ技術を用いて形成する(同図(b)
)。次いで、p型シリコン単結晶基板91への不純物拡
散やイオン打込み等の手段を用いてn+型の領域112
を形成する(同図(C))。
これにより、p−n接合が形成される。その後、結晶形
成処理を行ない、単結晶を成長させる(同図(d))。
ここでの、結晶形成処理については、後に詳しく言及す
る。
次いで、単結晶体95近傍に、フォトリソグラフィー技
術を用いて、ゲート電極102をスパッタ法により形成
する(同図(e))。電極材料には、AI!等を用いる
ことができる。
第12図は第10図B−B線の製造工程断面図である。
p型シリコン単結晶基板91の一表面上にシリコン酸化
(SiO2)膜から成る絶縁膜101を形成しく第12
図(a))、その後、所望位置に開口部111をフォト
リソグラフィ技術を用いて形成する(同図(b))。次
いで、p型シリコン単結晶基板91への不純物拡散やイ
オン打込み等の手段を用いてn+型の領域112を形成
する(同図(C))。
これにより、p−n接合が形成される。その後、ソース
電極104、薄膜抵抗105、ゲート電極102、ドレ
イン電極103をスパッタ法によって形成する(同図(
d))。電極材料にはAf等、薄膜抵抗にはルテニウム
等の材料をそれぞれ用いることができる。
これらの工程により、第10図、第11図(e)、第1
2図(d)に示すような検出電流の初段増幅用モストラ
ンジスタ106を有する電流検知微小プローブを作成す
ることができる。
なお、本発明を、電流検知プローブに適用した場合、上
述の実施例に限定されるものではなく、例えば単結晶基
板は、金属、磁性体、圧電体、絶縁体等の基板でもよい
。電極材料、絶縁膜、薄膜抵抗についても、本実施例の
材料に限定するものではない。また、電流増幅器は、モ
ストランジスタに限定されるものではな(、バイポーラ
トランジスタでもよく、その構造や製法を適宜選択する
ことができる。
次に結晶形成処理の方法について述べる。
結晶形成処理の方法としては、例えば、CVD法。
LPE法、MOCVD法等があげられるが、もちろんこ
れらの方法以外の方法を用いてもよい。
なお、結晶成長させる材質は、単結晶基板の材質と同一
でもよいし異なってもよい。例えば、単結晶基板をGe
とした場合、結晶成長させる材質はGe、Si、GaA
s、GaAlAsその他の化合物半導体とすることがで
きる。また、単結晶基板がSiの場合にも同様に結晶成
長させる材質はGe、 Si。
GaAs、GaAlAsその他の化合物半導体とするこ
とができる。
以下に結晶成長の方法を説明する。
その基本原理は、選択エピタキシャル成長とエピタキシ
ャル横方法成長の原理にある。選択エピタキシャル成長
は、表面エネルギー、付着係数。
表面拡散速度等の結晶成長上過程での核形成を左右する
因子の材料間での差を利用して、単結晶基板(核形成因
子大の材料)上に選択的にエピタキシャル成長を行なわ
しめるものである。
すなわち、マスク(核形成因子小の材料)上における安
定核の発生を抑止しく従って、マスクからの結晶成長は
生じない)、マスクの開口部に露出した単結晶基板表面
からのみエピタキシャル成長を行なわしめるものである
本発明で用いる結晶成長法では、マスク表面は非核形成
面であるので、かかる、安定核の発生は抑制され、マス
ク開口部の単結晶基板のみから選択的に結晶成長が生ず
る。
その間の結晶成長過程を第13図(A)〜(D)を用い
て説明する。まず、第13図(A)に示すように、単結
晶基板91の表面が露出するような開口部111を設け
た所望の結晶方位の単結晶基板91に前述のような結晶
成長法とマスク101の表面には結晶の安定核が発生し
ないような成長条件(具体的には表1記載の条件)で結
晶形成処理を施すと、結晶は開口部111の底部の単結
晶基板表面のみからエピタキシャル成長し、次第に開口
部111を埋めていく(第13図(B))。ここで成長
しつつある結晶95は単結晶基板の結晶方位等の結晶性
に関する情報を受は継いでいる。成長が進むとやがて結
晶95はマスク101の表面をも覆う形でマスク101
の上方へ成長しくオーバーグロース: Overgro
wth)、ファセットをもつ外形を備えた単結晶95に
なる(第13図(C))。さらにこれを成長させると単
結晶95の表面積の増加に伴い単結晶のファセットによ
る外形は第13図(D)に示すような大きな単結晶95
となる。この単結晶95はその材料が基板単結晶91と
同じか、或いは異っていても同じ対称性と近い格子定数
をもつなら単結晶基板91と同じ結晶方位をもつ。した
がって同一基板上に複数個形成しても全て同じ結晶方位
の外形をもつ。
次に結晶形成処理によるファセット及び尖頭部の形成に
ついて述べる。
上述したようなCVD等の結晶形成処理を施すと成長し
た単結晶は成長速度の異方性の為に特定の結晶面からな
るファセットに囲まれた成長形をとる。ファセットをな
す結晶面は一般に成長速度の遅い面であるが、成長速度
は成長中の環境相の変化に敏感でその異方性も大きい為
に結果として単結晶の成長形は成長方法及び成長条件に
依存する。そこで成長させる結晶に応じて適当な面方位
をもった単結晶基板を選びマスクを形成してこれに適当
な成長方法及び適当な成長条件を選択し結晶形成処理を
施すなら、ファセットに囲まれた尖頭部を有する単結晶
を得ることができる。例えば面方位が(100)である
Si単結晶基板を後述する具体例に示すCVD法のよう
な方法で成長させると尖頭部を有する単結晶が形成され
る。第14図はこのようにして形成されたSi単結晶の
斜視図である。後述の具体例のような方法で成長したS
i単結晶はそれぞれ4つの[1111面141aと8つ
の141b面と1311]と(4111の間の高次の結
晶面142からなるファセットとを有し、4つの三角形
の面142によって尖頭部143を形成する。ファセッ
ト面142は結晶学的な結晶面であるから、尖頭部14
3の頂点は原理的には原子レベルの鋭利さを具えている
。本発明による微小プローブは、このような安定した構
造をもち、鋭利な尖頭部を有する単結晶体を所望の位置
に制御性よく形成することにより、その性能の向上を得
ている。
また成長条件を変えれば尖頭部が[111]面で囲まれ
るようなファセットによる外形にSi単結晶を成長させ
ることもできる。
次に結晶形成処理の具体的な実施例について述べる。
その例として、Si単結晶基板にSiO2のマスクを用
いて尖頭部を有するSi単結晶を成長させた例を挙げる
まず、単結晶基板として半導体デバイスに用いられる(
100)の面方位のSiウェハーを用い、この表面に熱
酸化によって膜厚2000人はどの酸化膜を形成した。
次にこの酸化膜にフォトリソグラフィープロセスで孔径
1,2μmの開口部を50μmの間隔でマトリクス状に
形成し、その底部にSi単結晶基板の表面を露出させた
。この基板にCVD法によって下記の成長条件(表1)
で結晶形成処理を施した。
表1 圧  力 :  150Torr 使用ガス :  5iH2C12(ソースガス) +H
C1(エツチングガス)+H2(キャリヤガス) ガス流量比 :  5iH2C12:HCl:H2=1
.2:2,4:100基板温度 :  1030℃ 成長時間 :  10m1n。
その結果、第14図に示したようなファセットで囲まれ
た尖頭部を有する粒径15μmはどのSi単結晶が全て
の開口部を中心として形成された。各Si単結晶は全て
同じ外径を有し、かつ粒径のバラツキは殆ど無かった。
本実施例では、上記の如くして製造された微小プローブ
にスクアリリュウムービス−6−オクチルアズレン(以
下5OAZと略す)のLB膜(8層)を累積させた。
被覆プローブ電極(21+41 (第4図参照))とA
u電極42との間に電気メモリー効果を生じる閾値電圧
を越えていない電圧である1、5vの読み取り用電圧を
印加して電流値を測定したところ、μA以下でOFF状
態を示した。次にオン状態を生じる閾値電圧VthON
以上の電圧である第5図に示した波形をもつ三角波パル
ス電圧を印加したのち、再び1.5vの電圧を電極間に
印加して電流を測定したところ0.7mA程度の電流が
流れON状態となっていたことを示した。
次にオン状態からオフ状態へ変化する閾値電圧VthO
FF以上の電圧であるピーク電圧5■、バルス中lμs
の三角波パルス電圧を印加したのち、再び1.5Vを印
加したところ、この時の電流値はμA以下でOFF状態
に戻ることが確認された(ON及びOFF状態を示す図
を第6図、第7図に示す。)。
このように、電圧値を制御することにより、被覆プロー
ブ電極と基板との間で電流が流れる状態と流れない状態
に設定ができた。そして、このON状態の被覆プローブ
電極を第18図の185にセツティングし、37M装置
に利用した。
第18図は本発明の微小プローブを用いた高密度記録・
再生装置の一例の構成を示すブロック図である。
この高密度記録・再生装置は、初期状態で高抵抗状態(
オフ状態)となっている記録層の両端に書込み電圧を印
加して、選択的に低抵抗部分(オン状態)をつくってデ
ータを書込み、再生時には、スイッチング閾値電圧より
小さい電圧を印加してプローブからトンネル電流を検出
することにより、データの再生を行うものである。
この高密度記録・再生装置において、記録媒体190は
基板195、基板電極183、記録層186とからなり
、台座部191上に載置、固定されている。
粗動機構194は記録媒体190と単結晶プローブ18
5との距離を所定の値に保つために、記録媒体190の
垂直方向の位置を粗動制御するためのもので、粗動駆動
回路192により駆動される。粗動機構の下には、さら
にXYステージ193が設けられており、記録媒体19
0の位置をXY力方向移動可能である。パルス電源19
6は、単結晶プローブ電極185と基板電極183との
間に記録/消去用のパルス電圧を印加するためのもので
ある。プローブ電流増幅器189は、単結晶プローブ1
85のプローブ電流を増幅してサーボ回路187に送出
し、サーボ回路187は、プローブ電流増幅器189か
らの電流が所望の値になるように微動制御機構188の
垂直方向における移動を制御する。微動制御機構184
はXY走査駆動回路197によりxY力方向移動が制御
される。各回路はマイクロコンピュータ182により統
括制御され、マイクロコンピュータ182の処理情報は
表示装置181に表示される。
以上のような装置を用いて、XYステージ193を移動
しながら、微動制御機構188を制御してプローブ18
5と記録層186の距離を一定(nmオーダー)に保ち
つつ、記録層186に記録パルス電圧を印加して記録を
行い、その後再生を行なったところ、lnm以下の記録
・再生分解能を得ることができ、上記方法によって製造
した微小単結晶プローブ185は、先端径が非常に微細
であり、かつ十分実用に耐えるものであることが明らか
となった。
さらに、プローブ材料が同一でSTM動作させた時の被
覆プローブ電極と被覆していないプローブ電極との耐久
試験において、被覆しであるプローブ電極の方が約2倍
長い期間、精度を保って使用することが確認できた。
以上の実験に用いた5OAZ−LB膜は、下記のごと(
作成した。5OAZを濃度、0.2mg/mlで溶かし
たクロロホルム溶液を20℃の水相上に展開し、水面上
に単分子膜を形成した。溶媒の蒸発を待ち、係る単分子
膜の表面圧を20 m N / mまで高め、更にこれ
を一定に保ちながら特定の結晶方位をもち、かつ特定の
結晶面からなるファセットで囲まれた単結晶体であるプ
ローブ電極を水面を横切るように速度5 m m 7分
で静かに浸漬し、さらに引上げ2層のY形単分子膜の累
積を行った。
この操作を適当回数繰返すことによって前記プローブ電
極上に8層の累積膜を形成した。
〔実施例2〕 第17図に示されるように、本実施例の微小プローブは
、シリコン基板上に形成されたシリコン酸化(Sin2
)膜101上に、異種材料片171および172と、こ
の異種材料片171をもとにして形成されたタングステ
ン(W)からなる単結晶プローブ95とが設けられてお
り、さらに、この単結晶プローブ95の近傍には、プロ
ーブ電流を増幅するためのMOSトランジスタ106が
設けられている。このMOSトランジスタ106は、異
種材料片172をもとにして形成されたタングステンか
らなる多結晶ゲート電極102と、アルミニウム(AI
)からなるソース電極104およびドレイン電極103
と、ルテニウム等の材料からなる薄膜抵抗105とを有
している。本実施例で使用された異種材料片171は1
μm角の大きさであり、後述する製造方法により製造し
た結果、先端径が0.1μmオーダー以下のきわめて微
細な単結晶プローブ95が得られた。また、従来例では
、プローブ95により検出されるプローブ電流はl O
−’ Aオーダーであったものが、MOS )ランジス
タ106で増幅することにより10−’ Aオーダのプ
ローブ電流が得られた。
次に、第17図の微小プローブの製造方法について説明
する。
まず、第15図(a)および第16図(a)に示すよう
に、p型シリコン半導体基板91を用意し、その−主表
面にシリコン酸化(Sin2)膜101を形成した後、
MOSトランジスタ106の形成領域にアンチモン(s
b)を拡散して、それぞれソースおよびドレイン領域と
なるn’拡散層112を形成した。次に、第15図(b
)および第16図(b)に示すように、シリコン酸化膜
101上に、シリコンを真空蒸着法により堆積し、フォ
ントリソグラフィ技術を用いて加工することにより1μ
m角の異種材料片171および基板91の長手方向に延
在する異種材料片172を形成した。異種材料片171
と異種材料片172との間隔は、形成しようとする単結
晶体の半径と同じ約50μmとした。次に、基板91を
500℃に加熱された反応炉内に設置し、WF6ガスお
よびH2ガスの混合ガスを、圧力ITorrの減圧下で
、それぞれ75cc/minおよび10cc/minの
流量で流した。このようにすると、シリコン酸化膜10
1に比べてシリコンからなる異種材料片171.172
は核形成密度がはるかに大きいため、これらの異種材料
片171. 172を中心としてタングステン結晶が成
長する。このとき、異種材料片171は、単一の核だけ
が成長する程度に十分に微細であるため、異種材料片1
71には単一の核が形成され、さらにこの核は単結晶構
造を保ちながら成長して、結果的に単結晶プローブ95
が形成された。一方、異種材料片172は単一の核のみ
が成長するほど微細ではないため、この異種材料片17
2にはタングステンからなる多結晶ゲート電極102が
成長した(第15図(c)、第16図(C))。次に、
第15図(d)および第16図(d)に示すように、多
結晶ゲート電極102をフォトリソグラフィ技術を用い
て加工し、所定の幅をもった多結晶ゲート電極102を
得た。次に、アルミニウム(AI)およびルテニウム等
の薄膜抵抗材料を蒸着し、フォトリソグラフィ技術を用
いて加工しMOS )ランジスタ106のソース電極1
04、ドレイン電極103、薄膜抵抗105を形成して
、第15図(e)、第16図(e)、第17図の初段増
幅用MOSトランジスタ106を有する微小プローブを
得た。本実施例では、便宜上、異種材料片171のサイ
ズを1μm角と設定したが、スパッタ法、CVD法、真
空蒸着法等を用いて異種材料を堆積した後、X線、電子
線、イオン線を用いた超微細加工技術を用いて加工する
ことにより、数μm以下、さらには1μm以下の異種材
料片171を形成することは可能であり、正確にプロセ
ス条件をコントロールすれば、先端の曲率が分子、原子
レベルの微小単結晶プローブ95を得ることができる。
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではな(
、種々の変形可能である。例えば、基板上に直接単結晶
プローブを設ける場合は、基板は、異種材料に比べ十分
に核形成密度が小さいという条件を満たせば単結晶に限
らず多結晶または非晶質のものでもよい。また、核形成
密度が十分中さい薄膜上に単結晶プローブを形成する場
合は、基板は、シリコン単結晶ウェハーや石英基板でも
よく、さらに、金属、半導体、磁性体、圧電体、絶縁等
の基板でもよい。
本実施例においては上記形成法によって作成されたプロ
ーブ電極の表面をめっき法によって被覆した。被覆材料
はAuである。非シアン系めっき液である商品名ニュー
トロネクス309 (EEJA製)を用いて、温度50
℃、電流密度0.2mA/crrl。
通電時間50秒の条件で電解めっきを行なった。
通電の間、マグネテイックスターラーでめっき液をか(
はんした。この結果得られた被覆膜の厚さは100人で
あった。
該被覆プローブ電極を第18図の189にセッティング
し、STM装置を利用した。
その結果、同じプローブ材料で係る高密度記録・再生装
置を動作させた処、被覆プローブ電極と被覆していない
プローブ電極では、被覆プローブ電極の方がプローブ電
流のノイズが少な(、被覆していないプローブ電極に比
べ記録・再生の再現性が2倍に向上していることが確認
できた。
〔実施例3〕 本実施例では、等方性エツチング法を用いて、微小プロ
ーブの作成をおこない、ptでプローブ表面を被覆した
以下、詳細に示す。
膜厚0.5μmの熱酸化膜をもつ、シリコン基板上に、
紫外線レジスト(商品名AZ1370)を2μmの厚さ
になる様スピンナー塗布し、ブリベイクを行なったのち
、所望のフォトマスクを用いて紫外線露光、現像、ポス
トベイクの処理を施し、シリコン基板上にマスクパター
ンを作成した。次に、RIE(反応性イオネツチング)
によりCF4:H2(20%)のガスを用いてガス圧3
Pa、放電電圧100W。
エツチング速度200人/minの条件でエツチングを
行なった。マスクのAZ1370はアセトン洗浄により
除去した。係る基板を室温のもと、HF:HNO3=1
 : 10の溶液で4分間エツチングを行なったところ
、パターン寸法20μm口、深さ10μm、先端曲率半
径1μm以下の微小プローブが形成された。
さらに、係る微小プローブの表面を膜圧100人のPt
で被覆した。PtはEB蒸着法により、背圧3X10−
’Pa、蒸着速度1入/see、加速電圧10Kv。
エミッション電流130mAの条件で成膜した。
係る微小プローブを〔実施例2〕と同様にして、高密度
記録・再生装置に組込み、実験を行なった処、耐久性、
再現性、ノイズ等に関し同じプローブ材料の被覆しない
プローブ電極に比べ2倍以上の性能の向上が見られた。
したがって係るプローブ電極は、先端径は非常に微細で
、かつ高密度、高精細なプローブ電極として十分実用に
耐えられるものであることが明らかとなった。
〔実施例4〕 本実施例は電解研磨法により得られたWワイヤーの微小
プローブの表面をLB膜で被覆をおこなった例である。
微小プローブを0.5φのWワイヤを電解研磨法により
先端曲率半径0.1μm程度となる様に形成した。
被覆するLB膜の材料をルテチウムシフタロジアニン[
LuH(Pc) 2 ]の]t−ブチル誘導とし、下記
の累積条件のもと、実施例1と同様に累積を行なった。
膜厚は、2.4.6.8層とした。
溶 媒 : クロロホルム/トリメチルベンゼン/アセ
トン濃度: 0.5mg/mj! 水相 : 純水、水温20℃ 表面圧 : 20mN/m、基板上下速度3mm/分次
に係る微小プローブ電極のプローブ先端部をON状態と
する。この時ON状態を生じるしきい値電圧は、膜厚が
増加するに従い、高くなる傾向を示した。
プローブ先端部がON状態となったプローブを〔実施例
2〕と同様に高密度記録・再生装置に組込み、実験を行
なった処1nm以下の分解能が得られ、被覆していない
プローブ電極に比べ、耐久性、再現性共に向上していた
また、LB膜の厚さが厚くなるにしたがい、耐久性、再
現性が向上する傾向にあり、プローブ電流が安定して測
定できた。
〔実施例5〕 第1図に示す装置を用いて、プローブ電極のLB膜被覆
を行なった。φ1mmのタングステン線に、電解研磨を
施し、先端曲率半径を0.1μmRとした先頭部を有す
る形状としている。この先頭部が第1図2の液面側を向
くようにセツティングする。
そして、このプローブ電極を上下動させて、スクアリリ
ュウムービス−6−オクチルアズレン(以下5OAZと
略す)のLB膜(8層)を累積させる。
被覆プローブ電極(21+41 (第4図参照))とA
u電極42との間に電気メモリー効果を生じる閾値電圧
を越えていない電圧である1、5Vの読み取り用電圧を
印加して電流値を測定したところ、μA以下でOFF状
態を示した。次にオン状態を生じる閾値電圧VthON
以上の電圧である第5図に示した波形をもつ三角波パル
ス電圧を印加したのち、再び1.5vの電圧を電極間に
印加して電流を測定したところ0.7mA程度の電流が
流れON状態となっていたことを示した。
次に、オン状態からオフ状態へ変化する閾値電圧Vth
OFF以上の電圧であるピーク電圧5V。
パルス幅1μsの三角波パルス電圧を印加したのち、再
び1.5vを印加したところ、この時の電流値はμA以
下でOFF状態に戻ることが確認された(ON及びOF
F状態を示す図を第6図、第7図に示す。)。
このように、電圧値を制御することにより、被覆プロー
ブ電極と基板との間で電流が流れる状態と流れない状態
に設定ができた(この被覆プローブ電極を第8図の89
にセツティングする。)。ON状態の被覆プローブ電極
の場合には、STM装置として動作し、OFF状態の被
覆プローブの場合には、AFM装置として動作した。ま
た、プローブ材料が同一でAFM動作させた時の被覆プ
ローブ電極と被覆していないプローブ電極との耐久試験
において、2倍被覆しであるプローブ電極の方が上回っ
ていることが確認できた。また、この装置を電解溶液中
に入れて、STM動作を行なったところ安定して作動す
ることが確認できた。
以上の実験に用いた5OAZ−LB膜は下記のごとく作
成した。5OAZを濃度0.2mg/ml!で溶かした
クロロホルム溶液を20℃の水相上に展開し、水面上に
単分子膜を形成した。溶媒の蒸発を待ち係る単分子膜の
表面圧を20mN/mまで高め、更にこれを一定に保ち
ながら特定の結晶方位をもち、かつ特定の結晶面からな
るファセットで囲まれた単結晶体であるプローブ電極を
水面を横切るように速度5 m m 7分で静かに浸漬
し、さらに引上げ2層のY形単分子膜の累積を行った。
この操作を適当回数繰り返すことによって前記プローブ
電極上に8層の累積膜を形成した。
〔実施例6〕 実施例5で用いた5OAZ  LB膜の代わりにルテチ
ウムシフタロジアニン[LuH(Pc) 2 ]の]t
−ブチル誘導を用いた以外は実施例5と同様に実験を行
な9た。この結果、5OAZと同様の結果を得た。なお
、LuH(Pc)2のt−ブチル誘導体の累積条件は下
記の通りである。
溶 媒 : クロロホルム/トリメチルベンゼン/アセ
トン濃度: 0.5mg/mI! 水相:純水、水温20℃ 表面圧 :  20mN/m、基板上下速度3mm/分
〔発明の効果〕 微小プローブの表面を、導電性材料又は電気メモリー効
果をもつ単分子膜で被覆することにより、 ■トンネル電流のノイスが減少した。
■プローブの耐久性が向上した。
■STM測定、記録再生の再現性が向上した。
したがって、被覆プローブを用いることにより、プロー
ブ表面に生じる酸化層の影響を除去することが可能とな
り、より信頼性の高い測定、実験が可能となった。
また、電気メモリー効果をもつ単分子膜を被覆すること
により、1つのプローブ電極で、導電体と絶縁体の二つ
の゛性質をもつプローブ電極が電圧印加するだけで形成
できる。
被覆したプローブ電極を使用すると液中でのSTM再生
装置の耐久性、耐使用性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は単分子膜形成装置である。第2a図と第2b図
は単分子膜の模式断面図であり、第3a図と第3b図と
第3C図は単分子累積膜の模式断面図である。第4図は
MIM素子構成略図、第5図はMIM素子へのパルス電
圧波形図である。第6図、第7図はMIM素子より得ら
れる電気特性を示す特性図である。第8図はSTM (
AFM)ブロック構成図である。第9図は本発明の一実
施例の外観図、第10図は本発明と電流検知プローブに
適用した実施例の平面図、第11図、第12図は第1O
図のA−A線。 B−B線の製造工程を示す断面図、第13図は結晶であ
る。第15図、第16図および第17図は本発明の微小
プローブおよびその製造方法の一実施例を説明するため
の図であり、第15図(a)〜(e)は第17図のA−
A線に沿う主要な製造工程における断面図、第16図(
a)〜(e)は第17図のB−B線に沿う主要な製造工
程における断面図、第17図は完成された微小プローブ
の平面図、第18図は本発明の被覆プローブを用いた高
密度記録・再生装置の一例の構成を示すブロックである
。 11・・・・・・・・・・・・・・・・・・水槽12・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・水相13・・・
・・・・・・・・・・・・・・移動障壁14 ・・・・
・・・・・・・・・・表面圧センサー15・・・・・・
・・・・・・・・・・表面圧力計16・・・・・・・・
・・・・・表面圧力制御装置17・・・・・・・・・・
・・・・・・・・支持体18・・・・・・・・・・・・
・・支持体上下担体21・・・・・・・・・・・・・・
・プローブ電極32a。 33a。 2b 3b 親水性部位 疎水性部位 単分子累積膜 導電性基板 微動制御機構 変位計測機構 xy走査駆動回路 プローブ電流増巾器 表示装置 粗動機構 XYステージ 基板 被覆プローブ電極 基板 薄膜 電極 情報読み取り部 単結晶プローブ 薄膜 ゲート電極 l1 41a 142  ・・・・ 171、 172 Siの ドレイン電極 ソース電極 薄膜抵抗 MOSトランジスタ 開口部 n+領領 域iの1lll1面 [311)と1411)の開の面 尖頭部 異種材料片 表示装置 マイクロコンピュータ− 基板電極 基板 プローブ 記録層 サーボ回路 微動制御機構 プローブ電流増幅器 記録媒体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)単結晶プローブ電極の表面に、導電性材料が被覆
    されていることを特徴とする被覆プローブ電極。
  2. (2)前記導電性材料が、金、白金、金−鉛、白金−鉛
    、白金−イリジウムである請求項1記載の被覆プローブ
    電極。
  3. (3)プローブ電極の表面に、単分子膜又は単分子累積
    膜が被覆されていることを特徴とする被覆プローブ電極
  4. (4)前記単分子膜又は単分子累積膜の膜厚が数オング
    ストローム〜100オングストロームの範囲である請求
    項3記載の被覆プローブ電極。
  5. (5)前記単分子膜又は単分子累積膜がLB法によって
    成膜した膜である請求項3記載の被覆プローブ電極。
  6. (6)前記単分子膜又は単分子累積膜をクロコニツクメ
    チン色素、スクアリリウム色素、ポリフィリン系色素、
    縮合多環芳香族およびジアセチレンの中から選ばれた化
    合物で形成する請求項3記載の被覆プローブ電極。
JP63246325A 1988-03-25 1988-09-30 被覆プローブ電極 Pending JPH0216404A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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