JPH02160891A - アラミド繊維強化膨張黒鉛シート材料とその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は部材の接合面をシールするために使用するガス
ケットのシート材料、特に、内燃機関のシリンダーヘッ
ドとシリンダーブロックの接合面に介在させるガスケッ
トのシート材料に関する。

（従来の技＃ｉ） 燃焼ガスとともにエンジンオイル、冷却水をシ−ルする
シリンダーへラドガスケットには、従来耐油性を有する
合成ゴムを結合剤にした石綿シート材料が使用されてお
り、また近年、内燃機関の高出力化、高温化にともない
、耐熱性に涜れた黒鉛を原料にして可撓性膨張黒鉛シー
ト材料が使用されているのである。

この可撓性膨張黒鉛シート材料は、シール性耐熱性およ
び耐へたり性（低い応力緩和率）に優れて有用であるが
、シリンダーへ７ドガスケツトはエンジンオイル、冷却
水に添加された不凍液に接することから、これらの液が
膨張黒鉛の層間に吸収されて層間の結合力が減少し、材
料の破壊強度が劣化して液が漏洩しやすい欠点がある。

例えば、実際のエンジンのオイル孔、水孔に対応して内
径が１８ｍｍ、外径２４ｍｍの試験片に、エンジンオイ
ル、不凍液をそれぞれ含浸し飽和させたものは、含浸以
前には１０００ｋｇ／ｃｒｎ’であった圧縮破壊強度が
、いずれも約１００ｋｇ／ｃｍ’近くにまで大幅に低ド
し、これらの部位のシールに必要な最低限の面圧２００
ｋｇ／ｃｒｎ”を維持することができない。

この対策には、シリンダーへラドガスケットのオイル孔
、水孔用の開口部に、銅製のハトメを設けるか、開口周
縁部にゴムの防水被膜を形成するか、またはゴム製リン
グを挿入するなどの付加的対策のほか、シート材料の改
良もなされているのである。

シート材料自体の改良には１例えば特開昭６０−１９１
０５８号公報のようにシート材料に樹脂を配合するか、
特開昭８２−１５３１５２号公報のようにシート材料に
樹脂を含浸させるか、特開昭５２−１０９５１１号公報
のようにシート材料に強化Ｆａ維を配合して結合力を高
めるようになされているが、耐熱性、圧縮率が低下し、
応力緩和率が増大して耐へたり性が低下するなど、いず
れも満足できるものではないのである。

（解決しようとする課題） そこで本発明では、従来のガスケット材料のかかる欠点
を解消し、エンジンオイル、不凍液に対する圧縮破壊強
度を向上させることができて、しかも膨張黒鉛の＃熱性
、圧縮率、応力緩和率等の本来の特性を大幅に損なうこ
とがなく、そしてシール性能を保持するに充分な面圧が
えられるようにした。アラミド繊維強化膨張黒鉛シート
材料およびその製造方法を提供するものである。

（課題を解決するための手段） 本発明に係るアラミド繊維強化膨張黒鉛シート材料、お
よびその製造方法の構成は下記のとおりである。

本発明のアラミド繊維強化膨張黒鉛シーＩ・材料は、膨
張黒鉛１００重量部と、強化繊維としてアラミドｍＭを
３〜５０重敬部、結合剤としてフェノール樹脂３〜ｌＯ
重量部を含むものである。

このようなアラミドＦＩ＆維強化膨張黒鉛シート材料の
製造方法は、パルプ状アラミド繊維３〜５０重穢部をミ
キサーで開綿し、これに微粒子状フェノール樹脂３〜ｌ
Ｏ重量部を均一に混合し、更にこれに膨張黒鉛粒子１０
０重礒部を均一に混合するとともに比容積を５０＊Ｉ／
ｇ以下に細粉化し、この混合物を圧縮して見掛比重が約
１のシートを成形し、この成形シートを１５０℃で加熱
してフェノール樹脂を硬化させる構成である。

また、加熱硬化前の前記成形シートの残材を比容積５０
＋ａｌ／ｇ以下に細粉化し、この粉砕物５〜２００重敬
部を、パルプ状アラミドｔａ維、微粒子状フェノール樹
脂および膨張黒鉛粒子を含む前記混合物１００重縫都々
混合し、この再生混合物を圧縮して見掛比重が約１の再
生シートを成形し、この再生シートを　１５０℃で加熱
してフェノール樹脂を硬化させて、アラミドｆａ！Ｉｎ
強化膨張黒鉛シート材料とする構成である。

（実施例） 本発明に係るアラミド繊維強化膨張黒鉛シート材料およ
びその製造方法を説明する。

まづ、本発明で使用する原料は次のとおりである。

１膨張黒鉛には、天然黒鉛、キッシュ黒鉛等の黒鉛粒子
を、濃硫酸と濃硝酸、硫酸と過酸化水素、その他の強酸
化剤により層間化合物を生成したもの（日本黒鉛（株）
製）を、８００〜１０００℃に加熱して膨張させた、比
容積が１００〜３ＱＯｍｌ／ｇのものを使用する。

パルプ状アラミドｍ雄はパラ系芳香族ポリアミド繊維で
あればよく、ケブラー（デュポン社製）トワロン（エン
カ社製）、テクノーラ（音大（株）製）その他を使用す
る。

微粒子状フェノール樹脂には、粒子径が１〜８００μの
フェノール系熱硬化樹脂であって、かつ約１５０℃で溶
融し硬化するものを選定する。

微粒子状フェノール樹脂の市販品には、ユニペックス（
ユニチカ（株）製）、ベルパール（鐘紡（株）製）があ
る。

本発明のシート材料は以下の工程により製造される。

まづ、パルプ状アラミドＦｌｉａ３〜５０改量部を高速
ミキサー（日本アイリッヒ（株）製）で数分間撹拌し、
繊維を開綿させる。

これに微粒子状フェノール樹脂３〜１（ｌｉ量部を加え
て均一に混合し、更にこれに比容積が１００〜３００＋
ｅｌ／ｇの膨張黒鉛粒子１００重敬都電加えて混合する
。

この混合工程では、原料を均一に混合させるとともに、
混合物の比容積を５０ｅｌ／ｇ以下、好ましくはｌＯ〜
２０ｍｌ／ｇの範囲に細粉化させる必要がある。

次にこの混合物を圧縮し、見掛比重が約１のシートを成
形したのち、この成形シートを　１５０℃で３０分間加
熱しフェノール樹脂を硬化させることにより、アラミド
繊維強化膨張黒鉛シート材料かえられる。

ここで、前記の繊維の開綿工程と他の原料の混合工程と
は、これを連続させても、またこれが別々の工程であっ
てもよい。

また、本発明のシート材料には、前記三種類の原料のほ
かに、必要により、接着性向り剤、均一混合剤、静電気
防Ｉト剤その他の助剤を添加するようにしてもよい。

更に本発明においては、加熱硬化前の前記成形シートを
ガスゲット製品の基材として打ち抜いた残材を比容積５
０ｍｌ／ｇ以下に細粉化し、この粉砕物５〜２００重量
部を、前記混合工程によりえられた混合物１００重量部
と混合し、この混合物を圧縮して見掛比重が約１の再生
シートを成形し、この再生シートを　１５０℃で加熱し
てフェノール樹脂を硬化させ、アラミド繊維強化膨張黒
鉛シート材料を製造することができる。

夫為夕 膨張黒鉛粒子、パルプ状アラミド繊維および微粒子状フ
ェノール樹脂を別表のように配合した混合物を、それぞ
れ圧縮成形してシートとし、加熱してフェノール樹脂を
硬化させ、いずれも８００ｇ／　ｍ’であるシート材料
を製作した。

各シート材料を打ち抜いて内径が１８ａ＋ｍ、外径２４
ｍｍの試験片とし、これらをエンジンオイルに１５０℃
で２２時間、水を５０％含む不凍液に　１００℃で２２
時間、それぞれ個別に浸漬したのち圧縮破壊強度を測定
した。

圧縮率、復元率はともにＡＳＴＭＦ３１３に準拠して、
７０ｋｇ／ｃｍ’の面圧で測定し、応力緩和率はＦ１ａ
のＢ法により　２００℃で２２時間の前処理をしたのち
測定した。

測定結果は別表に示すとおりである。

別−一表 考−−が アラミドｍｍの配合割合を多くする程、圧１ｉ１６Ｊｌ
壊強度が人となる傾向があり、エンジンオイル、不凍液
に浸漬処理後においても、膨張黒鉛のみで処理しないも
のと比較して、圧縮破壊強度を向」−させることができ
る。

膨張黒鉛１００重量部に対し、アラミド縁組を３〜５０
重量部より多く、またフェノール樹脂を３〜１０ｊｌｔ
ｌより多くすると、いずれの場合もシート材料の耐熱性
が低下し、応力緩和率が増大する傾向にあり、逆に、配
合割合がこれらの範囲より歩続の場合、および混合物の
比容積が５０ｍｌ／ｇより高い場合には、いずれも圧縮
破壊強度を向上させることができない。

（発明の作用効果） 本発明に係るアラミド繊維強化膨張黒鉛シート材料によ
れば、膨張黒鉛１００重量部に１強化繊維としてアラミ
ド繊維雌を３〜５０重量部、結合剤としてフェノール樹
脂を３〜ｌＯ重量％配合させるようにしたので、アラミ
ド繊維によりエンジンオイル、不凍液に対する圧縮破壊
強度を向上５せることができるとともに、膨張黒鉛の＃
熱性、圧縮率応力緩和率等の本来の特性を大幅に損なう
ことがなく、このためシール性能を維持できるに充分な
面圧を有する膨張黒鉛シート材料とすることができるよ
うになった。

本発明に係るアラミド繊維強化膨張黒鉛シート材料の製
造方法によれば、膨張黒鉛粒子に、強化繊維としてパル
プ状のアラミド繊維を、結合剤として微粒子状のフェノ
ール樹脂を使用し、かつこれらの混合物を比容積を５０
＋ｓｌ／ｇ以下に細粉化させて均一に混合し、圧縮成形
したシートを加熱しフェノール樹脂を硬化させてシート
材料にする構成であるので、シート材料の密度むらを少
なくできフェノール樹脂によりアラミド繊維を強固に結
合させることができるとともに、細粉化された膨張黒鉛
の層間の滑りを防止できて、均質な強度を有する膨張黒
鉛シート材料を製作できるようになった礫 本発明に係るアラミド繊維強化膨張黒鉛シート材料の製
造方法によれば、膨張黒鉛粒子、パルプ状アラミド繊維
および微粒子状フェノール樹脂を比容積を５０＋ｓｌ／
ｇ以下に細粉化させて均一に混合し、この混合物を圧Ｉ
Ｉｆｄ成形したシートを加熱しフェノール樹脂を硬化さ
せてシート材ｉにする構成であるので、加熱硬化前のシ
ートの廃材を比容積５０ｍｌ／ｇ以下に細粉化させた粉
砕物は前記混合物と同一組成であって、これらを混合し
粉砕物を再使用することができて、製造コストを軽減す
ることができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、膨張黒鉛１００重量部に、強化繊維としてアラミド
   繊維を３〜５０重量部、結合剤としてフェノール樹脂を
   ３〜１０重量部含むことを特徴とするアラミド繊維強化
   膨張黒鉛シート材料。 ２、パルプ状アラミド繊維３〜５０重量部をミキサーで
   開綿し、これに微粒子状フェノール樹脂３〜１０重量部
   を均一に混合し、更にこれに膨張黒鉛粒子１００重量部
   を均一に混合するとともに、比容積を５０ｍｌ／ｇ以下
   に細粉化し、この混合物を圧縮して見掛比重が約１のシ
   ートを成形し、しかる後、この成形シートを１５０℃で
   加熱してフェノール樹脂を硬化させるようにしたことを
   特徴とするアラミド繊維強化膨張黒鉛シート材料の製造
   方法。 ３、パルプ状アラミド繊維３〜５０重量部をミキサーで
   開綿し、これに微粒子状フェノール樹脂を３〜１０重量
   部を均一に混合し、更にこれに膨張黒鉛粒子１００重量
   部を均一に混合するとともに、比容積を５０ｍｌ／ｇ以
   下に細粉化した混合物１００重量部と、該混合物を圧縮
   して見掛比重を約１に成形した加熱硬化前のシートの残
   材を比容積５０ｍｌ／ｇ以下に細粉化した粉砕物５〜２
   ００重量部とを混合し、この混合物を圧縮して見掛比重
   が約１の再生シートを成形し、この再生シートを１５０
   ℃で加熱してフェノール樹脂を硬化させるようにしたこ
   とを特徴とするアラミド繊維強化膨張黒鉛シート材料の
   製造方法。