JPH0216073Y2

JPH0216073Y2 -

Info

Publication number: JPH0216073Y2
Application number: JP1982190207U
Authority: JP
Priority date: 1982-12-14
Filing date: 1982-12-14
Publication date: 1990-05-01
Also published as: JPS5994258U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、たとえばスーパーマーケツトなど
同一場所に設置された複数台の冷凍、冷蔵シヨー
ケース群で使用される冷凍装置、すなわち負荷変
動の大きい冷凍装置において、常に最適な状態で
運転できるようにした並列圧縮式冷凍装置に関す
る。

従来、この種の装置として第１図に示すものが
あつた。この第１図において１は並列圧縮式冷凍
装置、２は複数台のシヨーケース２ａ，２ｂ，２
ｃの組合せで構成された冷却装置である。並列圧
縮式冷凍装置１は水冷式の凝縮器１ａあるいは空
冷式凝縮器（図示せず）の下流側に接続される受
液器の上に圧縮機の定格容量比がほぼ１対２に選
定されている大容量の圧縮機１ｂと小容量の圧縮
機１ｃの２台が並列に搭載されており、かつ各圧
縮機１ｂと１ｃの冷媒吐出管１ｄおよび吸入管１
ｅが互いに並列接続されている。

なお、１ｆは各圧縮機１ｂと１ｃのクランク室
を相互に連通させる均圧均油管である。また、上
記圧縮機１ｂと１ｃは個別に運転、停止が制御さ
れる。

次に動作について説明する。たとえば、冷却装
置２の冷凍負荷に対する所要の冷凍能力を得るた
めの所要動力が15である場合に、一方の圧縮機
１ｂの定格容量は10、他方の圧縮機１ｃの定格
容量は５に選定されている。

一方、複数台のシヨーケース２ａ，２ｂ，２ｃ
からなる冷却装置２では、各シヨーケースの使用
状況によつて冷凍負荷は０から100％まで大幅に
変動する。

このような冷凍負荷変動に対し、冷凍負荷が33
％以下の部分負荷時には定格容量５の圧縮機１
ｃのみが単独運転される。また、冷凍負荷が33〜
66％の範囲では定格容量10の圧縮機１ｂのみが
単独運転される。

さらに、冷凍負荷が66〜100％になれば圧縮機
１ｂと１ｃが同時に並列運転される。この容量制
御運転の推移を示せば第２図のようになる。

すなわち、第２図に示されているように圧縮機
の定格容量比がほぼ１対２に選定されている大小
の圧縮機を選択的に運転、停止制御することによ
つて０，33，66，100％の４段階の容量制御運転
を行うことができる。

従来の並列圧縮式冷凍装置は以上のように構成
されているので、０，33，66，100％の４段階の
容量制御運転しかできず、冷凍負荷が33〜66％の
間および66〜100％の間の部分負荷域では圧縮機
の過剰運転となつて運転効率が著しく低下する欠
点があつた。

この考案は、上記従来の欠点を除去するために
なされたもので、圧縮機の定格容量比がほぼ１対
２に選定されている大小の圧縮機のうち、大容量
の圧縮機のみ、その容量の50〜100％まで連続的
に制御できるインバータを設置することにより、
冷凍負荷が33〜100％の範囲で連続的に容量制御
運転でき、部分負荷に対する運転効率が向上でき
る並列圧縮式冷凍装置を提供することを目的とす
る。

以下、この考案の並列圧縮式冷凍装置の実施例
を図について説明する。第３図はその一実施例の
冷媒回路図であり、この並列圧縮式冷凍装置１に
は第１図と同様に互いに並列に配管接続されてい
る複数台のシヨーケース２ａ〜２ｃで構成された
冷却装置２が接続されている。

一方、並列圧縮式冷凍装置１は第１図と異な
り、大容量の圧縮機１ｂにはその定格容量の50〜
100％まで連続的に制御できるインバータ１ｇが
接続されている。なお、他の構成機器は第１図と
同じである。

また、圧縮機１ｂ，１ｃの単独運転、並列運転
の切換および制御を行う切換え制御手段は図示を
省略している。

次に、以上のように構成されたこの考案の並列
圧縮式冷凍装置の動作について説明する。

たとえば冷却装置２の冷凍負荷に対する所要の
冷凍能力を得るための所要動力が15である場合
に、一方の圧縮機１ｂの定格容量は10、他方の
圧縮機１ｃの定格容量は５に選定され、圧縮機
１ｂの容量はインバータ１ｇにより５〜10まで
連続的に変動させることができる。

冷却装置２の冷凍負荷変動に対し、冷凍負荷が
33％以下の部分負荷時には定格容量５の圧縮機
１ｃのみが交流電源（３相200V）により単独運
転される。また冷凍負荷が33〜66％の範囲では定
格容量10の圧縮機１ｂのみがインバータ１ｇに
より単独運転され、冷凍負荷に追従するようにイ
ンバータ１ｇにより圧縮機１ｂの容量が５〜10
まで変動する。

さらに、冷凍負荷が66〜100％になれば圧縮機
１ｂはインバータ１ｇにより運転され、圧縮機１
ｃは交流電源により同時に並列運転され、冷凍負
荷に追従するようにインバータ１ｇにより圧縮機
１ｂの容量が５〜10まで変動し、圧縮機１ｃの
定格容量５が加わるので、並列圧縮式冷凍装置
全体としては容量は10〜15まで変動する。

この容量制御運転の推移を示せば第４図のよう
になる。すなわち、第４図に示されているように
圧縮機の定格容量比がほぼ１対２に選定されてい
る大小の圧縮機１ｂ，１ｃを選択的に運転、停止
制御するとともに、インバータにより大容量の圧
縮機の容量を50〜100％まで連続的に容量制御す
ることにより、冷凍負荷が33〜100％の範囲で連
続的に定量制御運転を行うことができる。

この結果、冷凍負荷の33〜100％の変動域で冷
凍負荷に追従した最適な運転ができ、第１図の従
来方式と比較して省エネルギ化に有利な並列圧縮
式冷凍装置となる。しかも、２台の圧縮機のう
ち、大容量の圧縮機の容量を50〜100％まで制御
できるインバータ１台により上記の容量制御が可
能となり、非常に経済的である。

なお、並列圧縮式冷凍装置の容量の33％以下で
圧縮機を運転すれば、冷媒循環量が減少し、シヨ
ーケースなどの油滞溜量が増加し、圧縮機の摺動
部への潤滑油の供給不良などによる焼付が起る恐
れがあり、33％以下で冷凍負荷に追従して容量制
御運転を行うことは危険である。このため33％以
下では小容量の圧縮機１ｃのみの単独運転が行わ
れる。

以上のように、この並列圧縮式冷凍装置によれ
ば、２台の圧縮機を相互に並列接続した冷凍装置
において、圧縮機の定格容量比がほぼ１対２に選
定されている大小の圧縮機を選択的に運転、停止
制御するとともに、インバータにより大容量の圧
縮機の容量を50〜100％まで連続的に容量制御す
るだけで、冷凍負荷の33〜100％の変動域で冷凍
負荷に追従した最適な運転ができ、非常に経済的
で、省エネルギ化に有利になるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の並列圧縮式冷凍装置の冷媒回路
図、第２図は第１図の並列圧縮式冷凍装置の容量
制御運転の説明図、第３図はこの考案の並列圧縮
式冷凍装置の一実施例の冷媒回路図、第４図は第
３図の並列圧縮式冷凍装置の容量制御運転の説明
図である。１……並列圧縮式冷凍装置、１ａ……凝縮器、
１ｂ，１ｃ……圧縮機、１ｄ……冷媒吐出管、１
ｅ……冷媒吸入管、１ｆ……均圧均油管、１ｇ…
…インバータ、２……冷却装置、２ａ〜２ｃ……
シヨーケース。なお、図中同一符号は同一または
相当部分を示す。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

定格容量比がほぼ１対２に選定された大容量の
圧縮機と小容量の圧縮機とを有しこれらの圧縮機
が凝縮器に並列に接続されて成る冷凍装置と、上
記冷凍装置に接続された冷却装置と、上記大容量
の圧縮機をその容量の50〜100％の範囲で連続的
に運転制御するインバータと、上記冷却装置の冷
凍負荷が33％以下のとき上記小容量の圧縮機のみ
を交流電源で単独運転し、上記冷凍負荷が33〜66
％のとき上記大容量の圧縮機のみを上記インバー
タで制御しながら単独運転し上記冷凍負荷が66〜
100％のとき上記小容量の圧縮機を交流電源で運
転すると共に上記大容量の圧縮機を上記インバー
タで制御しながら運転するように成す切換え制御
手段とを備えた並列圧縮式冷凍装置。