JPH0215651Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 この考案は、印字装置に関するものである。

考案の技術的背景及びその問題点 近来はOA機器の普及にともない印字装置もデ
イスプレイやフロツピイデイスク等の他の出力装
置及び入力装置とともに同一机上面に配置される
ことが多いが、従来の印字装置は偏平で底面積が
広いので多くの設置スペースを必要とする欠点を
有している。

考案の目的 この考案は上述のような点に鑑みなされたもの
で、わずかのスペースに設置することができ、ま
た、頻度の高いペーパーのセツトに際してプリン
トカバーの開閉操作をきわめて容易に行ないうる
印字装置をうることを目的とするものである。

考案の概要 この考案は、筐体を立形の形状に定めて設置ス
ペースを著しく縮小し、また、筐体の前面側上半
部に紙送り部とプラテンとを配列しその下半部に
キヤリアを配列し、筐体の前面に形成した開口面
にキヤリアカバーとプリントカバーとを設け、リ
ボンカセツトの装置に際してはキヤリアカバーを
外しペーパーのセツトに際してはプリントカバー
を外すが、キヤリアカバーの上縁にプリントカバ
ーの下縁を支える段部とこのプリントカバーの下
辺を外面から押える押え面とを形成し、筐体の上
部に上方が開放された係止部を形成し、プリント
カバーの上縁に筐体の係止部と弾発的に係合する
係止部を形成し、したがつて、頻度の高いペーパ
ーのセツトに際してプリントカバーを外すが、プ
リントカバーをその下縁を支点として手前に回動
することによりプリントカバーの上部の係合状態
を外しプリントカバーを上方へ抜いて押え面から
外し、あるいは筐体上部の係止部は上方が開放さ
れていることにより、筐体に保持された状態のプ
リントカバーを上方へスライドさせることによつ
ても下縁をキヤリアカバーから解放するとともに
上縁を筐体の係止部から解放し、したがつて、頻
度の高いプリントカバーの着脱操作については、
力を掛ける方向をひとつに限ることなくきわめて
容易に行ないうるように構成したものである。

考案の実施例 この考案の一実施例を図面に基いて説明する。
１は筐体である。この筐体１はそれぞれ弾性を有
する合成樹脂製のフロントケース２とリヤケース
３とを組合したもので、第５図に示すようにフロ
ントケース２の前面には開口面４が形成され、リ
ヤケース３にも開口面５が形成されている。前面
の開口面４の縁にはプリントカバー６又はキヤリ
アカバー７を支える受片８が形成され、開口面４
の両側には突起９が形成され下縁には舌片１０が
形成されている。開口面４の下半部を覆うキヤリ
アカバー７は弾性を有する合成樹脂製のもので、
その下縁には舌片１０に係合する切欠１１が形成
され両側縁には突起９に弾発的に係合する爪１２
が形成され、下縁には上向きの段部１４と押え面
１３とが形成されている。開口面４の上半部を覆
うプリントカバー６も弾性を有する合成樹脂製の
もので、その下縁にはキヤリアカバー７の段部１
４に支えられるとともに外面より押え面１３に押
えられる幅広の舌片１５が形成され、両側から上
方へ延出する腕部１６の上縁には係止部である断
面が半円形の突部１７が形成されている。そし
て、フロントケース２の上部には係止部である断
面半円形の凹部１８が形成されている。そして、
キヤリアカバー７はその切欠１１を舌片１０に係
合し爪１２を突起９に係合することにより保持さ
れ、プリントカバー６はその舌片１５を押え面１
３の内面に接合し突部１７を凹部１８に弾発的に
係合することにより保持されている。リヤケース
３の開口面５にはPC板カバー１９がネジ止めさ
れている。さらに、フロントケース２とリヤケー
ス３の接合部上縁には横長の挿入口２０が形成さ
れている。さらに、リヤケース３の上部両側には
凹部２１が形成され、これらの凹部２１にはハン
ドル２２の両側のアーム２３が回動自在に取付け
られている。このような筐体１は奥行寸法より高
さ寸法が大きく、前面の面積より底面の面積の方
が小さく、その底面の四隅には脚２４が取付けら
れている。

ついで、筐体１の前面側上半部に紙送り部であ
るスプロケツト２５とプラテン２６とが配列さ
れ、筐体１の前面側下半部に印字部であるドツト
プリンタヘツド２７とリボンカセツト２８とが保
持されたキヤリア２９が配列され、筐体１の背面
側には下部右側に位置する電源ブロツク３０と
PC板３１とが配列され、スプロケツト２５を駆
動するペーパーフイードモータ３２とキヤリア２
９を往復動させるキヤリアモータ３３とはフロン
トケース２とリヤケース３と接合縁付近において
左右に離して配列されている。

このような構成において、挿入口２０から挿入
されたペーパー３４はプラテン２６の下を通され
てスプロケツト２５に巻回され、開口面４の上縁
からハンドル２２に案内されつつ導びき出され
る。印字に際し筐体１は机上に置かれるが、筐体
１は立形の形状のためわずかのスペースでも設置
することが可能である。レイアウトの変更に際し
てもハンドル２２によつて片手で持ち運ぶことが
できる。PC板３１の点検に際してはPC板カバー
１９を外すだけでPC板３１の回路が開口面５に
露出するので便利である。ドツトプリンタヘツド
２７のメンテナンスやリボンカセツト２８の装着
に際しては、キヤリアカバー７の爪１２を突起９
から外し切欠１１を舌片１０から外す。ペーパー
３４をセツトするときは、第６図に示すようにプ
リントカバー６を手前（矢印Ａ）に引いて下縁を
支点に回動して凹部１８と突部１７との係合を解
き、しかる後にプリントカバー６の下縁を押え面
１３の内面から上方へ抜き去るか、あるいは、プ
リントカバー６を上方（矢印Ｂ）へ押し上げて上
方が解放されている凹部１８から突部１７を抜き
下縁を段部１４及び押え面１３から離す。プリン
トカバー６を着脱する頻度はペーパー３４をセツ
トする度に行なうため一番多いが、以上のように
プリントカバー６は手前にも上方へも外れ、力を
掛ける方向に迷いを覚えることもなく、操作はき
わめて容易である。

考案の効果 この考案は上述のように、筐体を立形の形に定
めたことにより、筐体をわずかの狭いスペースに
設置することができ、また、紙送り部やプラテン
の前部空間と対向する開口面の上半部を覆うプリ
ントカバーは下縁をキヤリアカバーの上向きの段
部に支えられつつ押え面に押えられ上縁を筐体の
係止部に保持されているが、筐体の係止部は上方
が解放されているので、プリントカバーは手前方
向に引いても上方へずらしても外すことができ、
したがつて、着脱頻度の多いプリントカバーにつ
いては力を掛ける方向がひとつは限られることな
く迷いを覚えることなくきわめて容易に外すこと
ができる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は斜視図、第２図は正面図、第３図は背面図、
第４図は右側面図、第５図はプリントカバー及び
キヤリアカバーの取付構造を示す一部の分解斜視
図、第６図はその一部を切欠した左側面図であ
る。 １……筐体、４……開口面、６……プリントカ
バー、７……キヤリアカバー、１３……押え面、
１４……段部、１７……突部（係止部）、１８…
…凹部（係止部）、２５……スプロケツト（紙送
り部）、２６……プラテン、２７……ドツトプリ
ンタヘツド（印字部）、２９……キヤリア、３０
……電源ブロツク、３２……ペーパーフイードモ
ータ、３３……キヤリアモータ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 奥行寸法より高さ寸法が大きく脚を取付けた底
   面の面積が前面の面積より小さい立形の筐体を設
   け、この筐体の内部において、前面側上部にペー
   パーフイードモータに連結された紙送り部とプラ
   テンとを配列し前面側下部に印字部を保持してキ
   ヤリアモータに駆動されるキヤリアを配列し背面
   側に電源ブロツク等を配列し、前記筐体の前面に
   形成された開口面の下半部に前記キヤリアの前面
   空間を覆うキヤリアカバーを着脱自在に取付け、
   前記紙送り部及び前記プラテンの前面空間と対向
   する前記開口面の上半部を覆うプリントカバーを
   設け、前記キヤリアカバーの上縁に前記プリント
   カバーの下縁を支える上向きの段部とこのプリン
   トカバーの下辺の外面を押える押え面とを形成
   し、前記筐体の上部に上方が開放された係止部を
   形成し、前記プリントカバーの上縁にこのプリン
   トカバーの下縁を支点する開閉動作時に前記筐体
   の前記係止部に弾発的に係脱する係止部を形成し
   たことを特徴とする印字装置。