JPH02154410A - 電解コンデンサ駆動用電解液 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、アルミニウム電解コンデンサに使用される電
解コンデンサ駆動用電解液に関するものである。

［従来の技術］ 高電導度を有する電解コンデンサ駆動用電解液として、
γ−ブチロラクトンなどの極性有機溶媒にフタル酸の第
４級アンモニウム塩を溶質として溶解した電解液が特開
昭６２−１４５７１５号公報として知られている。

［発明が解決しようとする課題］ 第４級アンモニウム塩の塩基は強アルカリ性を示し、塩
はイオン化し易く、したがってイオン伝導性が高いため
に第４級アンモニウム塩を溶質として使用した電解液は
高電導度を呈する。しかし、第４級アンモニウム塩は空
気中の水分に触れると、潮解性がありぬれ易い。

第４級アンモニウム塩を使用した電解液は、上述のよう
に第４級アンモニウム塩が潮解性を有するために、水分
を吸収し易い。したがって、電解コンデンサとしての製
品化後に、製品中の若干量の水分がエージング工程でア
ルミニウム箔陰極と反応し、ガス発生を引き起こす。こ
のガスはコンデンサ素子に含浸された電解液を素子外に
押し出すため、電解コンデンサの初期におけるインピー
ダンス値の低減が困難なものとなっている。また、電解
コンデンサの高温負荷試験においては上述のガス発生が
さらに激しくなり、外装ケースが膨張し、封口体が外装
ケースから逸出（フクレ）し、電解液が漏液するなどの
欠点がある。

［課題を解決するための手段］ しかるに、本発明は電解コンデンサの内部で発生する、
特に水素ガス・を吸収するガス吸収・剤を第４級アンモ
ニウム塩を溶質とした電解コンデンサ駆動用電解液中に
添加したものである。

本発明に係るガス吸収剤としては、ニトロ化合物が好ま
しい。ニトロ化合物のなかでも、ｐ−ニトロ安息香酸ま
たはその塩、ｍ−ニトロ安息香酸またはその塩、ニトロ
安息香酸エチル、ｍ−ニトロベンズアルデヒド、ｐ−ニ
トロフェノール、ニトロサリチル酸またはその塩、ニト
ロレゾルシル酸またはその塩、ニトロフタル酸またはそ
の塩が好ましい。

ガス吸収剤の添加量としては、ガス吸収の効果および電
解コンデンサの特性との関連で０．１〜ＩＯ重量％が好
ましい。例えば、０．１重量％未渦の添加ではガス吸収
効果が小さく、また１０重量％を越える添加では電解液
の火花電圧が低下するので好ましくない。

［実施例］ 以下に、本発明を実施例および比較例にもとづいて具体
的に説明する。

先ず、第１表に電解コンデンサ駆動用電解液の組成を示
す。

第１表　電解コンデンサ駆動用電解液の組成第１表に示
した電解液を使用し、アルミニウム陽極箔と陰極箔とを
セパレータを介したコンデンサ素子に含浸し、アルミニ
ウムケース内にコンデンサ素子を封口体と共に組み込み
、製品中の水分を調整して、定格２５Ｖ−１２０μＦの
電解コンデンサを作製した。その際の製品中水分と２０
℃における１　００　ｋＨｚ時のインピーダンスの初期
値（ｎ＝２０の平均値）を第２表に示す。

次に、第２表に示した電解コンデンサの比較例の２、実
施例１乃至実施例７の各２０個について、１０５°Ｃに
おいて高温負荷試験（２０００時間）を行なった。試験
後に外観の検査を行なったところ、比較例の２の２０個
中の４個において、内部ガスの発生にもとづく利口体の
ケースからの逸出（フクレ）および電解液の漏液が認め
られた。一方、本発明の各実施例、計１４０個において
は、何らの外観不良は認められないものであった。

し効　果］ 本発明によると、第２表から分かるように初期のインピ
ーダンスが低く、また高温負荷試験（１０５℃・２００
０時間）においても封口体のケースからの逸出（フクレ
）や漏液のない、良好な電解コンデンサを提供すること
ができる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）極性有機溶媒にフタル酸の第４級アンモニウム塩
   を溶質として、ニトロ化合物を添加剤として溶解したこ
   とを特徴とする電解コンデンサ駆動用電解液。