JPH0214293Y2 - - Google Patents

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JPH0214293Y2
JPH0214293Y2 JP11325382U JP11325382U JPH0214293Y2 JP H0214293 Y2 JPH0214293 Y2 JP H0214293Y2 JP 11325382 U JP11325382 U JP 11325382U JP 11325382 U JP11325382 U JP 11325382U JP H0214293 Y2 JPH0214293 Y2 JP H0214293Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は交直並架系統に於ける直交混触検出
継電器に関するものである。
従来、この種の装置として第1図に示すものが
あり、この第1図において1,2は交流母線、
3,4,5,6はしや断器、7,8は変換用変圧
器、9,10は交直変換装置、11,12は直流
リアクトル、13は直流変流器、14は商用周波
数のみを通過させるフイルタ、15はレベル検出
器である。
次に動作について説明する。直流送電の通常運
転中は直流変流器13の一次側には直流電流が流
れ、直流変流器13の二次側も直流成分のみで商
用周波数成分を含んでいない。従つて商用周波数
成分のみを通過させるフイルタ12の出力は零で
あるため、レベル検出器15は動作しない。
しかし、交直並架系統の交流回線と直流送電線
が短絡し、交直混触の事故発生時には、直流送電
線には交流成分の電流が流れる。この交流成分の
電流を直流変流器13で検出し、フイルタ14を
介してレベル検出器15に入力して交直混触の事
故を検出し、必要な交直並架系統の保護動作を行
なわせるようにしている。しかしながら、逆変換
装置の二相転流失敗の発生時には直流線路に交流
電流が流れることは良く知られており、従来の検
出回路では交流系と直流系の両者を停止させる交
直混触事故と、直流系のみを停止させる二相転流
失敗の区別がつかない欠点があつた。又第2図で
示す故障状態を説明する交直並架系統図において
Aの如き正極(又は負極)と交流系間との混触と
Bの如き中性線と交流系間との混触とは検出後の
処置が全く異なるにもかかわらず、同一の判断を
する欠点があつた。
本考案は上記のような従来のものの欠点を除去
するためになされたもので、正極(又は負極)と
の混触の場合、直流電圧が低下するのに対し、中
性線との混触の場合には直流電圧がほとんど変化
しないことを利用して両者の事故を正確に識別
し、適切な交直並列送電系統の保護動作をする交
直混触検出継電器を提供することを目的としてい
る。
以下、この考案の一実施例を第3図について説
明する。
第3図は第1図と同一符号を同一又は相当部分
を示し、16は直流変圧器、17は第1レベル検
出器、18は直流変流器、19は商用周波数のみ
を通過させるフイルタ、20は第2レベル検出
器、21は2入力のAND素子からなる中性線混
触検出器、22は1入力が「1」、他の入力が
「0」の時出力「1」を送出する素子からなる正
極混触検出器である。
次に本考案の動作について説明する。
第2図の故障状態を説明する交直並列系統図に
おいて、Aの如き直流系の正極と交流系との混触
の場合、故障電流は両端のサイリスタバルブを経
由し、直流系の接地線を通つて交流系の中性点抵
抗へと流れる。
今、直流系の正極の場合を考えると、事故直前
の線路の直流電圧は正であり、第4図のイの期間
は第5図矢印aで示すように、変換器9を通つて
故障電流Iが直流系(DCライン)より交流形
(ACライン)へ流れ込み、変換器9の平均直流電
流を大幅に増加させる。又、第4図のロの期間は
第5図矢印bで示すように、変換器10を通つて
交流系より直流系に故障電流Iが流れ、平均直流
電流は少し増加する。
上記変換器9と変換器10には定電流制御装置
が設置されており、各々の電流を指令値通りに制
御しようとする。
電流増加分の大きい変換器9は順変換器運転中
であり、電流を減らすために直流電圧を零ボルト
の方向へ調整することになる。又、直流系が負極
の場合は、変換器10の平均直流電流が増加する
ので、やはり直流電圧は零ボルトの方向へ調整さ
れる。
次に第2図の故障状態を説明する交直並列系統
図に於て、Bの如き中性線と交流系の混触の場
合、故障電流は、中性線と直流系の接地線を通つ
て交流系の中性点抵抗へと流れるのみで両端のサ
イリスタバルブを通過しない。
従つて直流系の制御装置は何等影響を受けず、
直流系の電圧、電流は指令値通りに維持される。
本考案の実施例を示す第3図に於て、第2図A
の場合には直流変流器16は混触状態の直流電圧
を検出し、第1レベル検出器17により直流電圧
有の場合「1」を出力する。又接地線側に設けた
直流変圧器18は故障電流を検出し、フイルタ1
9を通して第2レベル検出器20により交流成分
有の場合「1」を出力する。直流電圧が検出さ
れ、接地線に交流電流が流れると中性線混触検出
器21は動作して中性線と交流系との混触を判定
し、また直流電圧が検出されず、接地線に交流電
流が流れると正極混触検出器22は動作し、正極
(又は負極)と交流系との混触を判定する。
上記中性線との混触と判定した場合には交流系
のしや断器5,6にのみトリツプ信号を送り、直
流系には正常に運転を継続させ、また正極(又は
負極)との混触と判定した場合には交流系のしや
断器5,6にトリツプ信号を送ると共に直流系に
も停止信号を送出する。
又本考案では電流を直流系の接地線で検出して
いるので二相転流失敗の場合には動作せず、交流
系統のしや断器5,6には不要なトリツプ信号が
送出されるのを防止している。
上記実施例では直流系の接地線上に直流変成器
を設置したが、これに限定することなく、中性線
上の接地点の両側に設けた2台の電流変成器の出
力の和を用いてもよい。
以上記載のように、この考案によれば交直系混
触事故の内、交流系のみを停止すべき中性線との
混触と、交流系と直流系の両者を停止させるべき
正極(又は負極)との混触を正確に識別すること
により、不要な電力供給の停止を防止し、系統の
信頼度を著しく向上させることができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の直交混触検出継電器方式を示す
構成図、第2図は第1図の混触事故の形態を説明
する説明図、第3図は本考案の一実施例を示す構
成図、第4図は混触事故発生による交直電圧波形
図、第5図は混触事故発生における電流の流れ状
態を示す説明図である。 1,2……交流母線、3,4,5,6……しや
断器、7,8……変換用変圧器、9,10……交
直変換装置、11,12……直流リアクトル、1
3,18……直流変流器、14,19……フイル
タ、15……レベル検出器、16……直流変成
器、17……第1レベル検出器、20……第2レ
ベル検出器、21……中性線混触検出器、22…
…正極混触検出器。なお、図中同一符号は同一又
は相当部分を示す。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 直交並列送電系統の、直流系接地線側に設けた
    直流変流器と、前記直流変流器の出力側に接続さ
    れ、商用周波数を通過させるフイルタと、前記フ
    イルタの出力に接続され交流信号のレベルを判定
    する第2レベル検出器と、前記交直並送電系統の
    直流送電線に設置された直流変圧器の出力側に接
    続され直流電圧信号のレベルを判定する第1レベ
    ル検出器と、前記第1レベル検出器及び第2レベ
    ル検出器の出力により動作し、交流系のしや断器
    のしや断器指令を送出する中性線混触検出器と、
    前記第1レベル検出器が不動作状態でかつ第2レ
    ベル検出器の出力により動作し、交流系及び直流
    系にしや断器指令を送出する正極混触検出器とよ
    りなる直交混触検出継電器。
JP11325382U 1982-07-24 1982-07-24 直交混触検出継電器 Granted JPS5918531U (ja)

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JPS5918531U JPS5918531U (ja) 1984-02-04
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