JPH02139424A - ピッチ繊維への集束剤付与方法 - Google Patents

ピッチ繊維への集束剤付与方法

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JPH02139424A
JPH02139424A JP28994788A JP28994788A JPH02139424A JP H02139424 A JPH02139424 A JP H02139424A JP 28994788 A JP28994788 A JP 28994788A JP 28994788 A JP28994788 A JP 28994788A JP H02139424 A JPH02139424 A JP H02139424A
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silicone oil
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pitch
fibers
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Hiroyuki Uchino
洋之 内野
Yutaka Arai
豊 荒井
Hirofumi Sunago
砂子 洋文
Norio Tomioka
富岡 紀夫
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ピッチ類の溶融紡糸における集束剤付与方法
に関し、特にピッチ系高性能炭素繊維の原糸となるピッ
チ繊維の集束剤付与方法に関するものである。
従来の技術 ピッチ系炭素繊維は通常、原料ピッチを溶融紡糸して得
られたピッチ繊維を、不融化処理、炭化処理、さらに必
要に応じて黒鉛化処理することによって製造される。
一般にピッチを溶融紡糸して得られるピッチ繊維は、脆
弱であり不融化処理工程や炭化処理工程での取扱いが難
しい、このため従来より、ピッチm維の取扱いを容易に
し1毛羽立ちや、ロールへの巻きつきを無くすために、
ピッチm維にシリコーン油等の集束剤を付与することが
行われている。
特にシリコーン油に乳化剤を添加して水との安定エマル
ジョンをつくり、これをピッチ繊維に付芋する方法(例
えば、特開昭81−70017号公報)は、ピッチ繊維
に対するシリコーン油の均一付着が図れ、かつ水を希釈
剤に用いるため、コストおよび作業環境の点で、有機溶
媒で希釈する場合よりも有利であるという特徴がある。
しかしながら、本発明者らの研究によると、この方法を
ピッチ系炭素m維用のピッチ繊維に適用すると様々な問
題が生ずることがわかった。すなわち、シリコーン油と
乳化剤成分を含む水エマルジョンを、集束液としてピッ
チ繊維に付与する方法では、安定した均一な集束剤付与
が容易であり、付与方法としては優れているものの2不
融化処理あるいは炭化処理の熱処理工程で、乳化剤成分
が熱変質してタール化するためm維同志が融着したり接
着したりして、炭素繊維の品位や物性に悪影響を与える
等の問題が生じる。
乳化剤の熱変質による悪影響をなくすために、ポリアク
リロニトリル系炭素m維について、熱処理前に集束繊維
を洗浄して乳化剤を除く方法(特開昭80−22481
7号公報)が提案されているが、この方法をピッチta
維に適用しても、乳化剤を完全に洗浄することはできず
、また洗浄装置や洗浄液の処理装置等の設備を必要とす
ることになる。
発明が解決しようとする課題 本発明は、かかる問題を解決すべく鋭意研究を行った結
果なされたものであり、ピッチ繊維の集束性能、ハンド
リング性能および炭素繊維物性の何れをも満足するシリ
コーン油を、繊維に悪影響を与える乳化剤成分を加える
ことなく、ピッチ繊維に均一に付与する方法を提供する
ことを目的とする。
課題を解決するための手段 上記の目的を達成するため、本発明者らは集束の機構の
解明に遡り、研究を重ねたところ、意外にも、集束剤成
分のシリコーン油をピッチm維上に安定して均一に付着
させるのに必要な、集束液中に分散されたシリコーン油
の粒径は、いわゆる安定エマルジョンが形成され得ない
ほどのかなり大きいものでもよく、平均粒径が50μm
以下であればシリコーン油の安定した均一付着に全く問
題かないことを見いだした。
また安定集束や均一付着に対して、エマルジョンの安定
性は何ら関係しないことを明らかにした。これはエマル
ジョン化したシリコーン油の集束機構から合理的な説明
ができる。すなわち安定な微粒子のエマルジョンとした
シリコーン油であっても、集束紡糸後の乾燥工程あるい
は不融化処理工程で、希釈液の水が揮散することによっ
てシリコーン油の1度が上昇し、シリコーン油の微粒子
が不規則に合体して大きな粒子となり、エマルジノンが
破壊されるという過程を経て、最終的にはピッチjat
a上にシリコーン油の均一な膜が形成される。
このためシリコーン油の粒子径は、ピッチR雑に対して
実質的に安定して均一に付着させるためにある程度小さ
ければよく、エマルジョの安定性そのものは、集束の安
定性および均一性に全く関与しないためであると考えら
れる。
本発明は、このような新規な知見に基づきなされたもの
である。
すなわち本発明によれば、紡糸ノズルより気相中に溶融
紡出したピッチm維に集束剤を付与するに際し、集束剤
のシリコーン油と木とを混合して、水中のシリコーン油
の平均粒径が50μm以下である懸濁液を形成させ、該
懸濁液が懸濁状態を維持している時間内にピッチ繊維に
付与せしめ、あるいは、紡糸ノズルより気相中に溶融紡
出したピッチ繊維に集束剤を付与するに際し、集束剤の
シリコーン油と、水に沸点200℃以下である水溶性有
機化合物20重量%以下を配合して成る希釈液とを混合
して、該希釈液中のシリコーン油の平均粒径が50島m
以下である懸濁液を形成させ、該懸濁液が懸濁状態を維
持している時間内にピッチ繊維に付与せしめることによ
って、乳化剤による繊維相互の融着や接着あるいは炭素
繊維物性の低下等の悪影響を排除した。安定で均一な集
束を達成することができる。
以下本発明の内容を詳細に説明する。
本発明は、紡糸ノズルより気相中に溶融紡出した多数本
のピッチR雑に集束剤を付与するに際し、希釈液に実質
的に不溶なシリコーン油と希釈液とを、集束剤付与装置
内または付与装置の直近で混合しつつ5機械的攪拌また
は振動等によってシリコーン油と水との懸濁液を形成さ
せ、該懸濁液が実質的に懸濁状態を維持している時間内
に、該懸濁液をピッチ繊維に付与せしめることにより、
乳化剤による繊維相互の融着や接着あるいは炭素繊維物
性の低下等の悪影響を排除した、安定で均一な集束を達
成することができることを特徴とする。
本発明に用いられる集束剤成分としては、親木基をもた
ないシリコーン油が好適である。IA水基を持つシリコ
ーン油(例えばエポキシ変性シリコーン)は親木基とピ
ッチ繊維の相互作用によって、乳化剤を添加した場合と
同様に、Ia維相互の接着や融着あるいは炭素繊維物性
の低下を引き起こすため好ましくない。
本発明の目的を有効に達成し得るシリコーン油の例とし
ては、たとえばジメチルポリシロキサン、あるいはジメ
チルポリシロキサンにアルギル基あるいはフェニル基あ
るいはアミ7基の1あるいは2以上の基を導入して変性
したものが好ましい。
これらのシリコーン油は、ピッチ繊維に対する均一付着
性に優れ、通常の不融化処理工程で熱変質することが少
なく、ピッチ繊維や不融化途中の繊維との反応を起こさ
ないため、繊維相互の接着や融着を効果的に防止し、か
つ製品炭素繊維の物性を損なわない。
これらのシリコーン油の種類で最適なものは、ピッチの
種類および紡糸以降の繊維の取扱方法あるいは不融化処
理、炭化処理の条件によって異なることは言うまでもな
いが、一般に粘度が1〜1000cSt(センチストー
クス)のものが好ましい。
粘度がl cSt未満のシリコーン油は、不融化処理の
比較的速い段階で揮散するため、集束効果を不融化処理
終了まで維持することが困難であり。
方1000cStを超えるものは、炭化処理の途中段階
まで相当量残存するため、シリケートの生成による炭素
繊維物性の低下等の悪影響を及ぼす。
希釈液は水単独か、あるいは柳点200℃以下の水溶性
有機化合物を20重量%以下の範囲で配合した水を用い
る。
有機化合物としては、アルコール、エーテル等の含酸素
化合物類あるいはアミン等の含窒素化合物を用いること
が好ましい、具体例をあげると、含酸素化合物としては
メチルアルコール、エチルアルコールなどの1価アルコ
ール類、エチレングリコール、プロピレングリコールな
どの2価アルコール類、エチレングリコールモノメチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エ
チレングリコールモツプチルエーテル、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエ
ーテル、ジエチレングリコール千ツメチルエーテル、ジ
エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル類、
等である。含窒素化合物の例としては、アセトニトリル
、ピリジン等である。
これら単独かあるいはこれらの2種以上を、水と配合し
て希釈液を調整する。これらの有機化合物は、ピッチ繊
維に対する集束液の濡れ性を向上させ、あるいは希釈液
の揮散を容易ならしめる目的で加えられるものであり、
懸濁液の懸濁状態が保持される時間を水単独を希釈剤に
した場合の1.5倍程度にする効果はあるものの、安定
エマルジョンを形成させるために加えられる乳化剤とは
木質的に異なるものである。
これらの有機化合物は、実質的に不融化の反応が開始す
る以前に揮散しない限り、ピッチmwiに対して繊維相
互の融着や接着等の悪影響を与える。有機化合物の量は
、コストの上昇や作業1境の悪化を防ぐ意味から、水に
対して20重量%以下であることが好ましい。
また希釈液は、ピッチ繊維に付与された後完全揮散する
まで、ピッチ繊維を実質的に溶解しないことが好ましく
、集束液付与後に希釈液が完全揮散するまでの間に、ピ
ッチ繊維が希釈液に溶解する量は、ピッチ繊維に対して
0.1重量%以下、より好ましくは0.05重量%以下
であることが好ましい、希釈液がピッチm維の0.1重
量%を超えて溶解する場合には、繊維相互の融着が生じ
ることがあり、集束剤の融着防止効果を相殺することが
ある。
ピッチ繊維に付与される懸濁液中の、シリコーン油の平
均粒径は50ILm以下(好ましくは30ILm以下)
の範囲で調整すればよく、シリコーン油の平均粒径が5
0#Lmより大きいと、付着ムラを生じる。また、シリ
コーン油の平均粒径の下限としては、27zm程度とす
れば充分である0本発明の場合は、安定エマルジョンで
はないので、あまり微細な状態とすることはかえって経
済的ではない。
また粘度が20QcStを超えるようなシリコーン油を
集束液に対して2重量%未溝の濃度で用いる場合には、
懸濁液中に500 uLm以上のシリコーン油粒子が実
質的に存在しないことが好ましい、懸濁液中に500μ
m以上の粒子を多数含む場合にはシリコーン油の付着に
むらを生じる場合があり、繊維束の取扱方法によっては
毛羽を発生することがある。
シリコーン油を希釈剤に懸濁させるには、懸濁液中のシ
リコーン油の平均粒径を507zm以下にすることがで
きる公知の混合装置を使えばよく、たとえば高速ミキサ
ー、コロイドミル、ホモジナイザー、超音波振動装置等
、あるいはこれらの装置の2以上を組み合わせて用いる
ことができる。
本発明の懸濁液は、懸濁液の形成と同時にシリコーン油
粒子の合体が始まり、短時間にシリコーン油の粒径が増
大するので、いわゆる安定エマルジョンとは本質的に異
なる。そのため懸濁液がピッチ繊維に付着するまでの時
間は、集束液の懸濁状態が実質的に維持される時間以内
にすることが必要である。
すなわちシリコーン油の懸濁粒子が合体、浮遊を起こし
懸濁粒子の平均径が50トmを超えない短時間に付与す
ることが必要であり、懸濁液の形成後、該懸濁液がピッ
チ繊維に付与されるまでの時間は下式で表される時間以
内である。
この時間を長く取るための一方法は、懸濁液を形成させ
るに際してシリコーン油粒子を細かくすることである。
また別法は、懸濁状態のシリコーン油粒子の平均体積増
加速度は、一般に懸濁液中のシリコーン油の濃度に比例
して速くなることから、懸濁液中のシリコーン油濃度を
低くすることである。このいずれによっても懸S混合か
ら付与までの時間を長く取ることが出来る。
安定で均一なシリコーン油の付与のためのシリコーン油
濃度は、ピッチ繊維の種類や集束液の付着方式によって
異なり、また必要な集束性能やハンドリング性能を得る
ための最適濃度は、繊維の取扱い方法によっても異なる
が、一般に0.5重量%以上、好ましくは1.5重量%
以上が必要であり、  0.5i量%未満の濃度では部
分的にシリコーン油の付着量が少ない部分が出来やすい
、また20重量%超の濃度では紡糸時に引取ロールへの
#ll維の巻き付きの原因となり、不融化不足壱、不融
化むらによる炭素繊維の強度低下を起こしやすい。
またシリコーン油濃度が高くなると、前述したように懸
濁液を形成せしめてから、懸濁状態が解消するまでの時
間が短くなり、懸濁状態での付与が困難になる。
ピッチ繊維への集束液付与率は、通常ピッチ繊維100
重量部に対して5〜100重量部が一般的であり、従来
技術である乳化剤を含み安定エマルジョン化されたシリ
コーン油を付与する場合と同様に、集束液中のシリコー
ン油濃度や、ピッチ繊維のストランド数、あるいは必要
とする集束径等の条件により、適した範囲に設定する。
本発明の集束剤付与方法を実行するための装置は、集束
剤付与装置および、集束剤成分のシリコーン油と希釈液
との懸濁液を形成させる懸濁装置を組み合わせて用いる
集束副油付与装置は、スプレーノズル、ガイドオイリン
グ装置など公知の方法が適用できる。また必要が有れば
これらを組み合わせることもできる。しかし浸漬による
付与あるいはオイリングローラ−を用いる方法は、懸濁
液が長い時間滞留するため、本発明の条件を満たしにく
い、また懸濁装置から集束剤付与装置までの送液に要す
る時間は短かいことが好ましく、このためには送液ライ
ンを短くするか細くする等の方法や、シリコーン油と希
釈液との混合攪拌を付与装置内あるいは付与装置の直近
で行う方法等を用いることが好ましい。
さらに本発明を実施例によって詳しく説明する。
実施例および比較例 実施例 第1図は本発明を実施するための説明図であり、集束剤
付与装置を紡糸装置に組み合わせたものである。第1図
の1はノズルつきのガイドであり、ガイドの中心部に集
束液を吐出させるための孔2が通じている。3は懸濁し
た集束液の流路である。4はホモジナイザーを備えた攪
拌混合装置であり、5の流路より送り込まれたシリコー
ン油と6の流路より送り込まれた希釈液の懸濁液をつく
る。7.8は送液ポンプである。これらの装置はシリコ
ーン油や希釈液あるいは懸濁液が、自然流下しないよう
に配置されている。
シリコーン油の粘度が1OcJtのジメチルシリコーン
を、5の波路より7のポンプで、0.25g/分の流速
で4の攪拌混合装置内に導入し、水90重量%とエタノ
ール10重量%とからなる希釈液を。
6の流路より20g/分の流速で、8のポツプで同じく
4の攪拌混合装置に導入した。4の攪拌混合装置がシリ
コーン油と希釈液とで完全に満たされたことを確認し、
ホモジナイザーを2000回/分の回転数に設定して、
ノズル付きガイドからの懸濁液吐出を開始した。混合攪
拌装置から吐出口までの懸濁液の移動時間は約1秒であ
った。
通液20分後にノズル付きガイドから吐出される懸濁液
を、吐出の15秒後に顕微鏡で観察したところ、シリコ
ーン油が約20μm以下の粒子となって水中に懸濁して
おり、この時のシリコーン油粒子の体積平均径は9IL
mであった。その後顕微鏡視野下で合体を繰り返し、約
80秒で最大30ILm程度の径の粒子を形成した。
さらにコールタールピッチを原料に、公知の方法で調整
したメンフェーズピッチを1000個の細孔を有する紡
糸ノズルlOを用いて、気相中に溶融紡糸した。
上記した集束剤付与装置を、紡糸ノズルlOから吐出さ
れたピッチ繊維20に、ドラフトをかけつつ引き取るた
めに設置された2個のロールlla、 11bの中間位
置に設置し、2個のロールの間を走行するピッチ糸条に
接するように設けられたノズル付きガイドlにより集束
液を付与した。
シリコーン油と希釈剤の種類と量および懸濁方法、送液
条件は前記のとおりである。集束液を付与されたピッチ
糸はロールの1つを経由し、エアサッカー!2で吸引し
てエアサッカー下方に設置された金属性のざる13に捕
集した。
シリコーン油と希釈液の流量および希釈液の種類を変化
させて種々の集束されたピッチm!Iを得た。この間の
紡糸条件および捕集の条件は一定であった。
これらのピッチ繊維を、空気中200℃より 300℃
まで2時間をかけて昇温しながら不融化処理を行った後
、アルゴン中に於て2300℃で5分間加勢する炭化処
理によって炭素繊維を得た。炭素繊維製造工程における
糸の形状およびハンドリング性を観察し、炭素繊維の引
張り強度を測定してその結果を表1に示した。
比較例1 実施例で用いたシリコーン油に対して、非イオン系乳化
剤10重量%を加えることによって、シリコーン油濤度
1〜5重量%である水との安定エマルジョンを予め調整
して集束液とした。これらの集束液を混合攪拌装置を取
り去った他は全く同じである実施例の集束剤付与装置を
用い、種々の流速で液流路5.6を通して通液し、実施
例の方法で付与して集束液の付着量および付着されたシ
リコーン油の濃度が異なるピッチ繊維を得た。
これらのピッチ繊維を実施例と同一の条件で不融化処理
および炭化処理を行い炭素繊維を得た。
炭素繊維製造工程における糸の形状およびハンドリング
性を観察し、炭素繊維の引っ張り強度を測定してその結
果を表1に併記した。
比較例2 実施例と同様の紡糸条件で、集束剤を付与しないピッチ
Fa、1IItl−得た。このピッチ繊維を実施例と同
一の条件で不融化処理および炭化処理を行い炭素繊維を
得た。炭素繊維製造工程における糸の形状およびハンド
リング性を観察し、炭素m維の引っ張り強度を測定して
その結果を表1に併記した。
測定および評価は次のように行った。
(1)集束性:集束して捕集したピッチamを乾燥後、
任意の10m長を肉眼観察した。
O=全てがムラなく細い束になっているもの。
O=ところにより束の太さが変わっている所があるが、
分繊した箇所がなく、1本の巣形状をなしているもの、 ×=分繊している箇所があるもの、の三段階で評価した
(2)不融化糸ハンドリング性:直径5−層のセラミッ
ク製の固定ローラー上を、不融化ia、*束あたり20
8fの張力を与えた丘で、90度の角度をもたせて20
m/winの速度で不融化m維束20mを走行させ、ロ
ーラー上の繊維束の動きを肉眼観察した。
毛羽=さかんに毛羽を発生させながら走行するもの、 一部剛直=時々ロールの曲率に添わずに走行する部分が
あるもの、 剛直=ロール上で束の切断が起こるもの、しなやか=ロ
ール上を滑らかに走行するもの、の四点を評価した。
(3)炭素繊維の融着:炭素繊維を30■騰の長さに切
断し、1Ocstの粘度のシリコーン油中で分繊させ、
WJ微鏡で単糸に分繊したものの比率を計数した。90
%以上の単糸比率の場合に融着無しと判定し、それ未満
の場合に融着有りとした。
(以下余白) 発明の効果 本発明は上述のように、集束液に乳化剤成分を含まない
ため、集束性能、ハンドリング性能、繊維相互の融着や
接着の防止および炭素繊維物性の何れをも満足する集束
ができ、水を主成分とした希釈液を用いることによって
コストや作業環境の点でも優れているという特徴を宥し
、ピッチ系炭素繊維の製造に好適に使用し得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施するための装置の説明図である。 1・・壷ノズル付ガイド、2・・・孔、3.5.6・Φ
・流路、4會・・撹拌混合装置、7.8番・・ポンプ、
10・拳侮紡糸ノズル、lla、11b・・・ゴテット
ロール、12命・−エアサッカー i3m会・捕集容器
、20・・・ピッチ繊維。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)紡糸ノズルより気相中に溶融紡出したピッチ繊維
    に集束剤を付与するに際し、集束剤のシリコーン油と水
    とを混合して、水中のシリコーン油の平均粒径が50μ
    m以下である懸濁液を形成させ、該懸濁液が懸濁状態を
    維持している時間内にピッチ繊維に付与せしめることを
    特徴とするピッチ繊維への集束剤付与方法。
  2. (2)紡糸ノズルより気相中に溶融紡出したピッチ繊維
    に集束剤を付与するに際し、集束剤のシリコーン油と、
    水に沸点200℃以下である水溶性有機化合物20重量
    %以下を配合して成る希釈液とを混合して、該希釈液中
    のシリコーン油の平均粒径が50μm以下である懸濁液
    を形成させ、該懸濁液が懸濁状態を維持している時間内
    にピッチ繊維に付与せしめることを特徴とするピッチ繊
    維への集束剤付与方法。
JP28994788A 1988-11-18 1988-11-18 ピッチ繊維への集束剤付与方法 Pending JPH02139424A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016008372A (ja) * 2014-06-26 2016-01-18 オーシーアイ カンパニー リミテッドOCI Company Ltd. ピッチ系炭素短繊維の製造装置及び該短繊維の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016008372A (ja) * 2014-06-26 2016-01-18 オーシーアイ カンパニー リミテッドOCI Company Ltd. ピッチ系炭素短繊維の製造装置及び該短繊維の製造方法

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