JPH0212810B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、ラベル貼着装置に関し、特にテーパ
壜等容器にラベルを貼着するのに好適なラベル貼
着装置に関する。

「従来の技術」 従来一般のラベル貼着装置は、回転自在に設け
たラベル貼りドラムと、このラベル貼りドラムに
設けたラベル保持部と、ラベル供給位置で上記ラ
ベル保持部にラベルを供給する供給機構とを備え
ており、上記ラベル保持部は、上記ラベル供給位
置で供給されたラベルをラベル受渡し位置で容器
に供給して、該ラベルを容器に貼着するようにし
ている。

ところで、容器がテーパ壜等のようにその外周
面が傾斜している場合には、容器又はラベル保持
部を傾かせてラベルが容器外周面に密着できるよ
うにする必要があるが、それだけではラベルは容
器外周面に、その円周方向に対して斜めに傾いて
貼着されるようになるので、予めラベルを逆方向
に傾かせてから容器に貼着する必要がある。

このため従来は、ロールラベルにおいてはラベ
ルを傾いた状態で印刷し、そのラベルをダイカツ
トロールで傾いた状態で打抜いてラベル保持部に
保持させたり、或いは枚葉ラベルの場合にはその
ラベルマガジンを傾かせ、傾いた状態でラベルを
取出してラベル保持部に保持させるようにしてい
た。

「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、ロールラベルであつても枚葉ラ
ベルであつても、ラベルは傾いた状態でラベル保
持部に供給されるようになり、しかも容器の外周
面の傾斜の度合いに応じてラベルの傾きを変更す
る必要があるので、ラベルを常に安定した状態で
ラベル保持部に供給するのが困難となり、受渡し
不良が生じて装置の運転が停止される危険性が大
きくなる。

また、特にロールラベルの場合には、ロールラ
ベルにラベルを傾いた状態で印刷すると一定の長
さ内に印刷できるラベル数が少なくなり、しかも
ロールラベルに印刷したラベルの傾きに誤差があ
つてラベルが正規の貼着位置からずれて貼着され
た場合にはそれを修正することができず、ロール
ラベルを再印刷せざるをえなかつた。したがつて
また、外周面の傾斜の度合いが異なる容器に同一
のラベルを供給する場合でも、その傾きの度合い
に応じてラベルを傾かせて印刷しなければなら
ず、外周面の傾斜の度合いが異なる容器毎にそれ
ぞれ専用のロールラベルを用意する必要があるの
で、不経済であつた。

「課題を解決するための手段」 本発明はそのような事情に鑑み、容器の外周面
の傾斜の度合いが種々に変更されても、ラベルを
常に一定の安定した状態でラベル保持部に供給で
きるようにしたラベル貼着装置を提供するもので
ある。

すなわち本発明は、回転自在に設けたラベル貼
りドラムと、このラベル貼りドラムに設けたラベ
ル保持部と、ラベル供給位置で上記ラベル保持部
にラベルを供給する供給機構とを備え、上記ラベ
ル保持部はラベル供給位置で供給されたラベルを
ラベル受渡し位置で容器に供給して、該ラベルを
容器のテーパ状傾斜面に貼着するようにしたラベ
ル貼着装置において、 上記ラベル貼りドラムにその放射方向に回転軸
を回転自在に軸支するとともに、この回転軸に上
記ラベル保持部を取付け、かつ上記回転軸に、上
記ラベル供給位置で上記ラベル保持部を第１回転
角度位置に位置させ、またラベル受渡し位置で該
ラベル保持部を上記第１回転角度位置から上記テ
ーパ状傾斜面の傾斜量に対応した量だけ回転させ
た第２回転角度位置に位置させる回転手段を連動
させたものである。

「作用」 上記構成によれば、ラベルはラベル供給位置で
供給機構から第１回転角度位置に位置したラベル
保持部に供給され、ラベル保持部がラベルを保持
すると、このラベル保持部は回転手段によつて容
器のテーパ状傾斜面の傾斜量に対応した量だけ回
転された第２回転角度位置に回転されるようにな
る。そして次に、ラベル保持部に保持されたラベ
ルはラベル受渡し位置で容器に供給され、該容器
のテーパ状傾斜面に貼着されるようになる。

このように、上記ラベル保持部はラベル供給位
置で第１回転角度位置に、ラベル受渡し位置で容
器のテーパ状傾斜面の傾斜量に対応した量だけ回
転された第２回転角度位置に位置されるので、ラ
ベル供給位置では傾きのない最も安定した状態で
ラベルをラベル保持部に受渡すことができ、また
ラベル受渡し位置ではラベルを容器のテーパ状傾
斜面の傾斜量に対応した量だけ傾かせることによ
り、該ラベルをテーパ状傾斜面に位置ずれを生じ
させることなく正確に貼着することができる。

そして容器が変更されてテーパ状傾斜面の傾斜
量が変更された場合には、第１回転角度位置をそ
のままに維持して、上記傾斜量の変更に応じて第
２回転角度位置を変更すればよいので、常に傾き
のない最も安定した状態でラベルをラベル保持部
に受渡すことができる。

「実施例」 以下図示実施例について本発明を説明すると、
第１図において、１は図示しない供給リールに巻
かれたロールラベルで、その供給リールから引出
されロールラベル１はラベルの供給機構を構成す
るダイカツトロール２，２に供給され、このダイ
カツトロール２，２によつて所要形状のラベル３
が打抜かれる。そして打抜かれたラベル３は、ラ
ベル供給位置からラベル貼りドラム４のラベル保
持部５に供給されて負圧等の手段により保持さ
れ、他方、ラベル３が打抜かれたラベル抜粕６は
図示しない巻取りリールに巻取られる。

上記ラベル保持部５は、上記ラベル供給位置で
は水平方向の第１回転角度位置に位置されてお
り、このラベル保持部５に水平状態で吸着された
ラベル３は、その状態のまま糊付けローラ７を通
過してその裏面に塗布され、次にそのラベル３は
上記ラベル保持部５の第２回転角度位置への回転
によつて上記水平状態から所要の角度に傾斜され
る。

一方、搬送コンベヤ１０によつて搬送される容
器１１は図示しないタイミングスクリユウによつ
て各容器１１間に所要の間隔があけられるととも
に、上記ラベル貼りドラム４の回転に同期され
る。そして各容器１１は、ラベル貼りドラム４に
設けたラベル保持部５との接触部であるラベル受
渡し位置において、そのラベル保持部５と固定さ
れた円弧状のプレツシヤーパツド１２との間に挾
持されて回転されるようになり、これにより上記
ラベル保持部５によつて水平状態から所要角度だ
け傾斜されたラベル３は、糊の接着力で容器１１
の外周面に貼着される。

このとき、上記容器１１は、第２図に示すよう
にテーパ状に形成されており、本実施例では鉛直
面内で移送されるラベル３とその容器１１の外周
面とを接触させるために、各容器１１を傾けて搬
送している。そして容器１１の外周面にラベル３
を貼着して空となつたラベル保持部５は元の水平
状態の第１回転角度位置に復帰され、再び上記ダ
イカツトロール２から供給されるラベル３を保持
する。なお、上記容器１１の代わりにラベル貼り
ドラム４を傾けてもよいことは勿論である。

然して、上記ラベル保持部５はラベル貼りドラ
ム４の外周面等間隔位置に複数個設けてあり、第
２図に示すように各ラベル保持部５は、ラベル貼
りドラム４を構成する回転板１３に放射方向に配
設して回転自在に軸支した回転軸１４の先端に取
付けている。そして各回転軸１４の末端部にウオ
ームホイール１５を取付け、各ウオームホイール
１５をそれぞれウオーム１６に噛合させている。

また、上記各ウオーム１６は鉛直方向に配設し
て上記回転板１３に軸支した回転軸１７に取付け
てあり、さらに各回転軸１７の上端部に取付けた
レバー１８の先端にカムフオロワ１９を設けて、
各カムフオロワ１９をラベル貼りドラム４の上方
に配設固定しカム板２０のカム溝２１内に係合さ
せている。

したがつてラベル貼りドラム４が回転される
と、上記カム溝２１の形状に従つてカムフオロワ
１９およびレバー１８を介して回転軸１７が回転
されるようになり、これにより回転軸１７に取付
けたウオーム１６、およびこれに噛合したウオー
ムホイール１５を介して回転軸１４が回転される
ので、上記ラベル保持部５を回転させることがで
きる。

さらに第１図に示すように、上記カムフオロワ
１９は上記レバー１８に摺動自在に設けて通常は
ばね２２により所定の位置に保持するようにして
あり、カムフオロワ１９をその所定の位置に保持
した状態としたときに、上記ラベル保持部５を水
平状態の第１回転角度位置から第２回転角度位置
である最大傾斜角度まで傾斜させることができる
ようにしている。

そしてラベル保持部５を上記最大傾斜角度まで
傾斜させた際に、ラベル３の傾斜角度が大きすぎ
て容器１１のテーパの角度と適合せずにラベル３
がその容器１１に斜めに貼着されてしまうような
場合には、上記回転板１３に設けたストツパボル
ト２３を調整し、レバー１８の揺動角度位置を規
制してラベル３が容器１１に正しく貼着できるよ
うにしている。そしてその際には、ストツパボル
ト２３で揺動を規制されたレバー１８に対し、上
記ばね２２に抗してカムフオロワ１９をそのレバ
ー１８に対して相対変位させることができるよう
にしている。

なお、上記実施例ではロールラベル１からラベ
ル３を打抜くようにしているが、１枚ずつに分離
された枚葉ラベルを用いることができることは勿
論である。またラベル保持部５で吸着したラベル
３を直接容器１１に貼着する代わりに、ラベル保
持部５で吸着したラベル３をそのラベル保持部５
の回転により所要の角度に傾斜させてから適当な
受渡しドラムに受渡し、この受渡しドラムから容
器に貼着するようにしてもよい。

また、上記実施例では容器１１のテーパの度合
に応じストツパボルト２３でラベル貼着部５の回
転角度を調整するようにしているが、その駆動源
としてステツピングモータ等のサーボモータを用
い、容器に貼着したラベルの傾きを適宜の検出器
で検出してそれをフイードバツクさせることによ
り、自動的に適正なラベル貼着部５の回転角度を
得るようにしてもよく、そのようにすればそのた
めの調整作業が容易となる。

「発明の効果」 以上のように、本発明によれば、カム機構やサ
ーボモータ等の回転手段により、ラベル保持部を
ラベル供給位置で第１回転角度位置に位置させ、
またラベル受渡し位置で容器のテーパ状傾斜面の
傾斜量に対応した量だけ回転された第２回転角度
位置に位置させることができるので、ラベル供給
位置では傾きのない最も安定した状態でラベルを
ラベル保持部に受渡すことができ、またラベル受
渡し位置ではラベルを容器のテーパ状傾斜面の傾
斜量に対応した量だけ傾かせることにより、該ラ
ベルをテーパ状傾斜面に位置ずれを生じさせるこ
となく正確に貼着することができる。

そして容器が変更されてテーパ状傾斜面の傾斜
量が変更された場合には、第１回転角度位置をそ
のままに維持して、上記傾斜量に応じて第２回転
角度位置を変更すればよいので、常に傾きのない
最も安定した状態でラベルをラベル保持部に受渡
すことができ、しがつてラベルの受渡し不良が生
じて装置の運転が停止される危険性を低減するこ
とができる。

またロールラベルにおいては、ラベルを傾いた
状態で印刷する必要がないので一定の長さ内に印
刷できるラベル数を多くすることができ、したが
つてロールラベルに印刷したラベルの傾きに誤差
が生じる余地がなくなるとともに、外周面の傾斜
の度合いが異なる容器毎にそれぞれ専用のロール
ラベルを用意する必要がなく、経済的なものとす
ることができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す平面図、第２
図は縦断面図である。 １……ロールラベル、２……ダイカツトロー
ル、３……ラベル、４……ラベル貼りドラム、５
……ラベル保持部、１１……容器、１４，１７…
…回転軸、１５……ウオームホイール、１６……
ウオーム、１８……レバー、１９……カムフオロ
ワ、２１……カム溝。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回転自在に設けたラベル貼りドラムと、この
   ラベル貼りドラムに設けたラベル保持部と、ラベ
   ル供給位置で上記ラベル保持部にラベルを供給す
   る供給機構とを備え、上記ラベル保持部はラベル
   供給位置で供給されたラベルをラベル受渡し位置
   で容器に供給して、該ラベルを容器のテーパ状傾
   斜面に貼着するようにしたラベル貼着装置におい
   て、 上記ラベル貼りドラムにその放射方向に回転軸
   を回転自在に軸支するとともに、この回転軸に上
   記ラベル保持部を取付け、かつ上記回転軸に、上
   記ラベル供給位置で上記ラベル保持部を第１回転
   角度位置に位置させ、またラベル受渡し位置で該
   ラベル保持部を上記第１回転角度位置から上記テ
   ーパ状傾斜面の傾斜量に対応した量だけ回転させ
   た第２回転角度位置に位置させる回転手段を連動
   させたことを特徴とするラベル貼着装置。