JPH02116788A - 圧力管型原子炉用燃料集合体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、新規かつ改良された圧力管型原子炉用燃料
集合体に関し、さらに詳しくは、燃料集合体内の局所出
力ビーキングを悪化させることなく、初期および燃料に
伴う余剰反応度と出力ビーキングを抑制することができ
る改良された圧力管型原子炉用燃料集合体に関するもの
である。

〈従来の技術〉 圧力管型原子炉において出力ビーキングを抑制するため
に、核燃料物質に酸化ガドリニウム等のバーナブルポイ
ズンを添加し均一に混合してなるベレットを被覆管内に
積層封入した核燃料棒（以下「バーナブルポイズン入り
核燃料棒」という）を使用することが従来から提案され
ている。この場合、同心円状に燃料棒を３〜４　Ｊｉに
多層配列して組み立てた燃料集合体の中間層または内層
に、酸化ガドリニウム濃度が１〜３ｗｔ％のバーナブル
ポイズン入り核燃料棒を３〜６本規則正しく配列してい
た。

〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、上記したような従来の燃料集合体は、径
方向の出力ビーキングは有効に抑制するが、局所出力ビ
ーキングについては約１０％程度低下させてしまう傾向
がある。これにより、バーナブルポイズンの添加効果、
すなわち余剰反応度および出力ビーキングの抑制効果が
妨げられていた。

局所出力ビーキングを改善するためには、同心円状に配
列した燃料棒の各層に、−様にバーナブルポイズン入り
燃料棒を配置することが考えられる。しかしながらこの
場合、バーナブルポイズンの反応度抑制効果が大きすぎ
てしまい、それを防ぐためにバーナブルポイズンの添加
濃度を低くすると、バーナブルポイズンがすぐに消滅し
てバーナブルポイズンによる反応度抑制効果が長続きし
ないという問題が生じる。

そこでこの発明は、局所出力ビーキングを悪化させるこ
となく、高燃焼度および長期連続運転における余剰反応
度および出力ビーキングの抑制、さらには運転中燃料交
換時の出力ビーキングの抑制が可能な、バーナブルポイ
ズン入り核燃料棒を用いた圧力管型原子炉用燃料集合体
を提供することを目的としてなされたものである。

く課題を解決するための手段〉 上記の目的を達成するためにこの発明においては、プル
トニウム−ウラン混合酸化物またはウラン酸化物にバー
ナブルポイズンを添加した核燃料物質からなる中心部ペ
レットの周囲を、プルトニウム−ウラン混合酸化物また
はウラン酸化物からなる核燃料物質で覆った２層構造ペ
レットを被覆管内に積層封入した核燃料棒（以下「バー
ナブルポイズン入り２層構造ベレット燃料棒」という）
を使用する。

すなわち、該燃料物質としてプルトニウム−ウラン混合
酸化物またはウラン酸化物を使用した多数の核燃料棒を
同心円状に多層配列した圧力管型原子炉用燃料集合体の
最外層に配置する核燃料棒として、上記のバーナブルポ
イズン入り２層構造ベレット燃料棒を用いるのである。

く作　用〉 局所出力ビーキングを悪化させないで、バーナブルポイ
ズンの効果（余剰反応度および出力ビーキングの抑制）
を発揮させるには、核燃料棒を同心円状に多層配列した
燃料集合体の最外層に、従来のバーナブルポイズン入り
核燃料棒を一様に配置するのが効果的であるが、この場
合、中性子束の高い燃料集合体最外層でバーナブルポイ
ズン入り燃料棒が照射されるのでバーナブルポイズンの
消滅が早く、余剰反応度抑制効果の持続性は良くない。

これを解決するには、バーナブルポイズンが中性子束の
高い場所で照射されないようにすればよい。燃料ベレッ
ト内における中性子束についてみれば、ペレット表面で
は中性子束が高く、ベレット中心部ではペレットの自己
遮蔽効果により中性子束が低くなる。この現象を利用し
てこの発明においては、バーナブルポイズンを含むペレ
ット部分を中心部に配し、その周囲に核燃料物質で覆っ
た２層構造とすることにより、バーナブルポイズンの消
滅を比較的遅くなるようにしている。従って、かような
バーナブルポイズン入り２層構造ペレット核燃料棒を最
外層に配置することにより、局所出力ビーキングを低下
させずに、初期の余剰反応度抑制をあまり大きくするこ
となく、かつバーナブルポイズンの消滅を早めることの
ない燃料集合体をｊすることが可能となる。

またバーナブルポイズン入り２層構造ベレット核燃料棒
臼体に着目すると、２層構造ベレットのバーナブルポイ
ズンを含む中心部は出力が低いため、照射中でもベレッ
ト中心温度を低く抑えることができる。その結果、従来
のペレットのように照射中に中心温度が外周部よりも高
くなることに起因してペレット外形がアワグラス（砂時
計）形状（ペレット上下外周部がペレット中心軸から外
側に反り返った形状）となる現象が抑えられ、ペレット
外周面が被覆管内面と強く接触する機械的相互作用（Ｐ
ＣＭＩ）の低減に寄与することができる。

〈実施例〉 以下に図面を参照してこの発明の実施例を詳述する。

第１図は、金属製の燃料被覆管１内に２層ＦＭ造ペレッ
ト２を積層封入してなるこの発明に使用する核燃料棒１
０の水平断面図であり、この２層構造ペレットは、バー
ナブルポイズンを添加したプルトニウム−ウラン混合酸
化物燃料またはウラン酸化物燃料から形成された中心部
ペレット３の周囲を、プルトニウム−ウラン混合酸化物
燃料またはウラン酸化物燃料４により田った構造を有し
ている。

２層構造ペレット２の中心部ベレット３に使用する核燃
料物質のうちのウラン酸化物とじては、天然ウラン、劣
化ウランまたは濃縮ウランを使用することができる。ま
た、核燃料物質に添加するバーナブルポイズンとしては
、酸化ガドリニウム（Ｇｄ２０３）、ホウ素（Ｂ）、カ
ドミウム（Ｃｄ）などから選択使用することができる。

第２図は、上述したバーナブルポイズン入り２層構造ペ
レット核燃料棒を組み込んだこの発明の圧力管型原子炉
用燃料集合体の実施例を示す。この燃料集合体は、カラ
ンドリア管５および圧力管６の二重管の中に、３６本の
燃料棒１０．１２を同心円状に３層（内層、ｒｌｙ間層
、外層）に配列したものである。なお、番号７は中心支
持管である。この実施例においては、内層と中間層の燃
料棒は、プルトニウム−ウラン混合酸化物燃料を使用し
たバーナブルポイズンなしの燃料棒１２であり、外層の
燃料棒は、第１図に示したようなバーナブルポイズン入
り２層構造ペレット燃料棒１０である。燃料棒１０のペ
レットは、プルトニウム−ウラン混合酸化物燃料に酸化
ガドリニウム（Ｇｄ２０３）を４ｗｔ％添加してなる中
心部ペレットの周囲を、プルトニウム−ウラン混合酸化
物燃料で覆ったものを使用した。このときのペレット径
は１２．４ｍｎφ、中心部ベレット径は２市φとした。

また、各層の燃料棒中の燃料物質の核分裂性プルトニウ
ム富化度は、内層／中間層／外層−３４４７３、４／　
　１．　、６　ｗ　ｔ％とした。

第３図は、第２図の実施例の燃料集合体を使用した場合
の実効増倍率の燃焼に伴う変化を示すグラフであり、第
４図は局所出力ビーキング係数の燃焼に１′Ｉ４う変化
を示すグラフである。これらのグラフかられかるように
、初期の余剰反応度抑制効果は十分に現れ、またバーナ
ブルポイズンによる余剰反応度の抑制効果も４　　Ｇｌ
）Ｗハまで持続されている。さらに、局所出力ビーキン
グ係数も初期で［，１８と低い値となっており、バーナ
ブルポイズンを添加しない場合とほぼ同程度を示してい
る。

第５図は、５４本の燃料棒を配列したこの発明の燃料集
合体の実施例を示しており、外層にバーナブルポイズン
入り２層構造ペレット燃料棒１０を配置している。この
実施例の場合にも、第２図の実施例の燃料集合体と同様
の効果が得られる。

〈発明の効果〉 以上の説明かられかるようにこの発明の圧力管型原子炉
用燃料集合体によれば、バーナブルポイズン入り２層構
造ペレット燃料棒を燃料集合体の最外層に一様に配置し
たため、高燃焼度および長期連続運転における余剰反応
度と出力ビーキングの抑制、および運転中燃料交換にお
ける出力ビーキングの抑制を、燃料集合体内の局所出力
ビーキングを悪化させずに達成することが可能となる。

また、バーナブルポイズン入り２層構造ベレット燃料棒
臼体においては、照射中でも２層構造ペレットの中心部
ペレットの温度があまり高温にならないため、ペレット
外形がアワー・グラス形状となる現象が抑えられ、ペレ
ット外周面が被覆管内面と強く接触する機械的相互作用
（Ｐ　ＣＭ　Ｉ　）の低減化が図れるという効果が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に使用するバーナブルポイズン入り２
層構造ペレット燃料棒の水平断面図、第２図は第１図の
燃料棒を組み込んだこの発明の燃料集合体の実施例の水
平断面図、第３図は第２図の燃料集合体の実効増倍率の
燃焼に伴う変化を示すグラフ、第４図は第２図の燃料集
合体の局所出力ビーキング係数の燃焼に伴う変化を示す
グラフ、第５図は第１図の燃料棒を組み込んだこの発明
の燃料集合体の別な実施例の水平断面図である。 １・・・被覆管、２・・・バーナブルポイズン入り２層
構造ペレット、　３・・・バーナブルポイズン入り核燃
料物質からなる中心部ペレット、　４・・・酸化物核燃
料物質、　１０・・・バーナブルポイズン入り２層構造
ベレット燃料棒、　１２・・・バーナブルポイズンなし
の燃料棒。 ｌ・・披）Ｑ管 １２・・・バーナフルポイズンなしの燃ｆ１捧（Ｇ　Ｗ
ｄ　／　ｔ　） 笛４図 （ＧＷｄ、／ｌ）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、核燃料物質としてプルトニウム−ウラン混合酸化物
   またはウラン酸化物を使用した多数の核燃料棒を同心円
   状に多層配列した圧力管型原子炉用燃料集合体において
   、最外層に配置する核燃料棒を、プルトニウム−ウラン
   混合酸化物またはウラン酸化物にバーナブルポイズンを
   添加した核燃料物質からなる中心部ペレットの周囲をプ
   ルトニウム−ウラン混合酸化物またはウラン酸化物から
   なる核燃料物質で覆った２層構造ペレットを被覆管内に
   積層封入した核燃料棒としたことを特徴とする圧力管型
   原子炉用燃料集合体。 ２、前記２層構造ペレットの中心部ペレットにおける核
   燃料物質のうちのウラン酸化物として、天然ウラン、劣
   化ウランまたは濃縮ウランを用いた請求項１記載の燃料
   集合体。 ３、前記２層構造ペレットの中心部ペレットにおけるバ
   ーナブルポイズンとして、 Ｇｄ＿２Ｏ＿３、ＢまたはＣｄを用いる請求項１又は２
   記載の燃料集合体。