JPH02113191A - 冷媒輸送用フレキシブルホース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はカーエアコン、冷凍車、パッケージエアコン等
の冷媒移送用フレキシブル配管部材として使用される冷
媒輸送用フレキシブルホースに関するものである。

［従来の技術］ 近年、環境汚染問題は地球規模的問題として扱われてい
る。この環境汚染問題の一つとしてフロンによる大気圏
オゾン層破壊の問題がある。この為各国は協調してオゾ
ン層を破壊するフロン１２等の生産量規制やその大気中
放散規制等を実施する気運にある。

フロンを冷媒とする冷房機器、冷凍機器ではオゾン層を
破壊するフロンを大気中に漏洩させないことが要求され
ている。

冷房機器及び冷凍機器の配管系統はフロン漏洩が最も問
題となる部分の−っである。

カーエアコン、冷凍車、パッケージエアコン等の配管部
材はフレキシビリティが要求されので、配管部材として
冷媒輸送用フレキシブルホースが使用されている。

従来のカーエアコン、冷凍車、パッケージ型エアコン等
に使用される冷媒輸送用フレキシブルホースは、内層チ
ューブとして耐冷凍機油性とフロン低透過性を有するニ
トリルゴム（以下、ｒＮＢＲ」と言う）を用い、その」
二層に繊維補強層を編組し、更に最外層にクロロプレン
ゴム（以下、「ＣＲ」という）を被覆したものが用いら
れている。第３図はこの従来の最内層ＮＢＲ〜外層Ｃ外
層小Ｒ系ホース説明図である。

この従来の最内層ＮＢＲ〜外層Ｃ外層小Ｒ系ホースチュ
ーブに用いられるＮＢＲはニトリル結合分が中高〜極高
含量のもので、内層チューブの肉厚は比較的厚いもので
ある。

しかしこの従来の最内層ＮＢＲ〜外層Ｃ外層小Ｒ系ホー
スン透過量がやや大きく、昨今の厳しいフロン規制対策
に完全に応えることができない。

この高程々な冷媒輸送用フレキシブルホースが提案され
ている。

例えば、内層ゴムまたはプラスチックチューブの内面に
薄い樹脂層をコーティング等により設けた冷媒輸送用フ
レキシブルホース（実開昭６２−１７９４８２号、実開
昭６２−１７９４８３号、実開昭６２−１７９４８４号
、特開昭６１−２５２１号、特開昭６０−１９２１８９
号）が提案されている。

また、冷凍車用フロン低透過フレキシブルホスとしては
内層チューブに肉厚１〜２＋＋＋ｎのポリアミド樹脂チ
ューブを用い、その上層に低分子ポリエチレンを両面に
塗装したアルミテープを縦添え成形し、更にその最外層
に線状高分子を押出し被覆して成るホース（特公昭６３
−１３８１２号）が提案されている。

また、米国では内層チューブとして６系共重合ナイロン
チューブを用い、その上層にポリエステル繊維の編組補
強層を設け、更に最外層にハロゲン化ブチルゴムを被覆
したホースが用いられている。

［発明が解決するための課題］ 上述した従来の冷媒輸送用フレキシブルホースは次のよ
うな難点がある。

（１）最内層ＮＢＲ〜外層Ｃ外層小Ｒ系ホースホースで
は、今回フロン規制対象のフロン１２、フロン１３４ａ
について、現行透過量の１／１０以下までの低減が困難
である。また、フロン２２の透過量を現行フロン１２の
透過量並まで低減することも困難である。

■このホースは、内層肉厚が厚い為、ホース外径が大き
くなり、その結果フレキシビリティ及び配管作業性が劣
り、その上振動伝達性が大きいという難点がある。

■このホースは、フロン１２、フロン１３４ａの代替冷
媒使用に伴う他の凍機浦、例えば例えばグリコール系冷
凍機油を使用したとき、ＮＢＲとの適合性が劣る。

■フロン１２、フロン１３４ａの代替冷媒ヲ使用したと
き、冷房機器、冷凍機器の運転温度はかなり高温になる
（１００℃−１４０℃）が、このホースの内層ＮＢＲ，
外層ＣＲ共、このような高温に十分に耐えられない。

（２）内層チューブ内面に樹脂コートホース■このホー
スも、今回フロン規制対象のフロン１２、フロン１３４
ａについて、現行透過量の１／１０以下までの低減が困
難である。

■薄層樹脂コート層は薄膜であるため機械的信頼性が乏
しい。即ち、ホース端末金具締結部の樹脂層強度が不足
し、その上内層チューブそのものの強度が小さいという
難点がある。

（３）低分子ポリエチレン塗装金属テープ縦添えホース このホースはフロン透過量低減にはかなり効果があるが
、その反面振動伝達性が大きく、しかも温熱処理後の口
金部の気密性に難点がある。

（４）最内層６系共重合ナイロン〜外層ブチルゴムホー
ス このホースは６系共重合ナイロンチューブを用いている
為水分透過量が大きく、その上耐金属塩化物性が劣る難
点がある。即ち、６系共重合ナイロンチューブは金属塩
化物、例えば塩化亜鉛水溶液に接すると亀裂が発生し、
水分やフロン透過の抑止効果が失われる難点がある。

本発明はかかる点に立って為されたものであって、その
目的とするところは、前記した従来技術の欠点を解消し
、フロンの透過量の大幅低減を達成し、しかも振動伝達
率が小さく、耐熱性に優れ、水分透過性の少ない新規な
冷媒輸送用フレキシブルホースを提供することにある。

［課順を解決するための手段］ 本発明の要旨とするところは、内層チューブとしてニト
リルゴム・脂肪族ポリアミドポリマーアロイチューブを
用いたことにある。

本発明において内層ナイロンチューブとして用いるニト
リルゴム舎脂肪族ポリアミドポリマーアロイチューブは
、ＮＢＲと脂肪族ポリアミドとを物理化学的にブレンド
処理して成るものである。

このニトリルゴム・脂肪族ポリアミドポリマーアロイは
フロン透過抑止と振動伝達率の低減の点からは曲げ弾性
率が５００〜１．　５００ｋｇｆ／ｃｌ＃のものが適切
である。

本発明においてＮＢＲは、アクリロニトリル成分量が中
以上のものが適切である。また、脂肪族ポリアミドとし
ては６ナイロン、６６ナイロン、８ナイロン、１１ナイ
ロン、１２ナイロン等である。

本発明において冷媒バリア層は内層チューブ上に緊密に
密着し、内層チューブ表面からフロン漏洩を効果的に抑
止できると共に最外層からの水分を遮断できるものなら
よく、例えばアルミニウム箔とポリエチレンテレフタレ
ートフィルム（以下、ｒＰＥＴフィルム」と言う）とを
積層して成るもの、片面或いは両面にポリ塩化ビニリデ
ン（以下、「ＰＶＤｃＪという）をコートしたポリビニ
ルアルコール（以下、ｒＰＶＡＪという）フィルム、ポ
リアミドフィルム或いはこれらの組合わせした積層シー
トなどがある。

ここにおいて金属箔の厚さは、フロン透過抑止性と振動
伝達率の低減の点から５〜２０μｍ１特に１０〜１５μ
ｍが適切である。

また、ＰＥＴフィルムの厚さは、フロン透過抑止性と振
動伝達率の低減の点から５〜２０μｍ１特に１０〜１２
μｍが適切である。

これらのバリア層は内層チューブの上層にハーフラップ
にスパイラル巻するか、或いは縦沿いにより形成させる
。

また、これらのバリア層は内層チューブの上層に一層だ
けでもよいが、フロン透過をより低減するため二層にす
ることもできる。

例えば、内層チューブの上層にアルミ箔とＰＥＴフィル
ムとを積層して成るバリア層をハーフラップにスパイラ
ル巻し、その上層に第２バリア層としてＰＶＤＣコート
ＰＶＡフィルムをハーフラップにスパイラル巻する。こ
こにおいてＰＶＤＣコートＰＶＡフィルムを第２バリア
層とするのは、ＰＶＤＣが直接ナイロンチューブに触れ
ると、ＰＶＤＣの脱塩酸反応によりナイロンが化学的に
浸蝕されるためである。この場合ＰＶＤＣコートＰＶＡ
フィルムは、最外層ゴムの加硫時に熱軟化し、ラップ巻
部のクリアランスが完全に埋められ、アルミ箔とＰＥＴ
フィルムとを積層して成るバリア層から漏洩したフロン
を効果的に遮断する効果がある。

本発明において繊維補強層はポリアミド繊維、ポリエス
テル繊維、ポリビニールアルコール系繊維等の編組成い
はスパイラル巻したものである。

スパイラル巻きとしたときには上巻（Ｓ）と下巻（Ｚ）
との間に、緩衝接着ゴム層を介在させることもできる。

なお、繊維補強層には予めレゾルシン樹脂を含浸処理し
ておくことが接着上適切である。レゾルシン樹脂を含浸
処理した繊維補強層は接着剤層を介して最外層ゴムとよ
り強固に接着することができる。

本発明において最外層ゴムとして用いるゴムはクロロプ
レンゴム、エチレンプロピレンゴム、ハロゲン化ブチル
ゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム或いはこれら
を主体としたブレンドゴムの中から選ばれた１種である
。また、最外層ゴムとして用いる熱可塑性ゴムとしては
ポリプロピレン・エチレンプロピレンゴムポリマーアロ
イを用いた時には耐熱性、耐候性の他に振動伝達性を一
段と低減することができ、この種のポリプロピレン、エ
チレンプロピレンゴムポリマーアロイとしては三菱モン
サンド株式会社の「サントブレン」等の銘柄品を用いる
ことができる。

本発明において外層ゴムとしてハロゲン化ブチルゴムと
ＥＰＤＭとのブレンドゴムを用いる場合には、振動伝達
率低減の点から臭素化ブチルゴムが少なくとも３０９６
以上含むものが適切である。

［作　　用］ 本発明の冷媒輸送用フレキシブルホースは、内層チュー
ブとしてニトリルゴム・脂肪族ポリアミドポリマーアロ
イチューブを用いることにより、フロン透過と振動伝達
率とを効果的に低減したことにある。

また、本発明の冷媒輸送用フレキシブルホースは、内層
チューブのニトリルゴム・脂肪族ポリアミドポリマーア
ロイチューブ上層に冷媒バリア層を設けることにより、
内層チューブの優れたフロン低透過性を相乗的に向上さ
せ、しかもその上層に設けた繊維補強層とそれに塗布し
た液状接着剤とを最外層のゴム層の加硫時に一体的に接
着させることにより冷媒バリア層を保護し、更に最外層
にゴム層を設けることにより、内層チューブのニトリル
ゴム・脂肪族ポリアミドポリマーアロイチューブと相俟
って振動伝達率の相乗的な低減を計ったことにある。

［実　施　例］ 次に、本発明の冷媒輸送用フレキシブルホースの実施例
を図面により説明する。

第１図は本発明の冷媒輸送用フレキシブルホースの一実
施例を示した斜視図である。

第１図において１は内層チューブであって、この場合に
は曲げ弾性率が１，０００）ｃｇｆ／ｃＪ、肉厚１．２
５ｍｍのニトリルゴム−６ナイロンポリマーアロイチユ
ーブである。

２はバリア層であって、この場合は厚さ１２μｒｎのポ
リエチレンテレフタレートフィルム（東し株式会社のル
ミラー）と厚さ１０μｍのアルミニウム箔を積層して成
る積層フィルム（昭和アルミ製株式会社のＰＥＴニウム
）をハーフラップにスパイラル巻きしたものである。３
は繊維補強層であって、この場合にはポリエステル繊維
（金入製）の編組層である。４は繊維補強層３の上に塗
布した接着剤層であって、この場合には塩化ゴム系接着
剤（ロード社製のケムロツタ４０２）である。

５は最外層ゴムであって、この場合は肉厚２■の臭素化
ブチルとＥＰＤＭの７；３ブレンドゴムである。この最
外層ゴム５はチューブ変形防止のため内層チューブ１内
に高圧空気を２〜１５Ｋｇｆ／ｃｄ加えてから、高温高
圧の水蒸気雰囲気下で加硫したものである。この加硫に
より接着剤層４を介して繊維補強層３と最外層ゴム５着
とが強固に接着する。

第２図は本発明の冷媒輸送用フレキシブルホース他の一
実施例を示した斜視図である。

第２図において、記号の１．２，３，４．５は第１図と
同一である。第２図において２′は冷媒バリア層２の上
層に設けた第２冷媒バリア層であって、この場合には厚
さ１２μｍのポリ塩化ビニリデンをコートしたポリビニ
ルアルコールフィルム（ユニチカ株式会社のエンブラー
）を、ハーフラップにスパイラル巻きしたものである。

第４図はかくして得た本発明の一実施例の冷媒輸送用フ
レキシブルホースと従来の最内層ＮＢＲ〜外層Ｃ外層小
Ｒ系ホースいて、８０’Ｃ雰囲気下での放置日数とフロ
ン透過量との関係を図示したものである。

フロン透過量の試験方法は、日本冷凍空調工業会規路（
ＪＡＳＣＯＭ３２１−７７）に従って行った。

第４図かられかるように、本発明の冷媒輸送用フレキシ
ブルホースのフロン１２の透過量は、従来の最内層ＮＢ
Ｒ〜外層Ｃ外層小Ｒ系ホースン１２透！４量の１／１０
以下であり、優れた耐熱性とフロン低透過性とを発揮す
ることがわかる。

なお、図示はしないがフロン１３４ａの透過量もほぼフ
ロン１２の透過量と同様な傾向を示した。

また、本発明の冷媒輸送用フレキシブルホースのフロン
２２の透過量は、従来の最内層ＮＢＲ〜外層Ｃ外層小Ｒ
系ホースン２２透過量並かそれ以下である。

第５図は同様に本発明の一実施例の冷媒輸送用フレキシ
ブルホースと従来の最内層ＮＢＲ〜外層Ｃ外層小Ｒ系ホ
ースいて、振動数と振動伝達率との関係を求めたもので
ある。

振動伝達率の試験は、両端にそれぞれ端末金具を締結し
た自由長５００　ａｍの試験ホースを用意し、−万端端
末金具部を固定すると共に加速度センサーを取り付け、
他方端端末金具部に加速度振幅９Ｇの振動を与え、−万
端端末金具部に固定した加速度センサーにより振動伝達
率を測定した。

第４図かられかるように、本発明の冷媒輸送用フレキシ
ブルホースの振動伝達率は、鉄パイプや従来のナイロン
ホースの振動伝達率より遥かに小さく、従来の従来最内
層ＮＢＲ〜外層ＣＲ系ホース並の優れた振動抑止性を発
揮することがわかる。

また、本発明の冷媒輸送用フレキシブルホースは耐熱性
、耐オゾン性も優れており、更にホース端末金具との締
結性及びフロン漏洩防止性も優れている。

しかも本発明の冷媒輸送用フレキシブルホースは外層ゴ
ムの加硫時に内層チューブを一体に曲げ成形できること
から、狭い場所での配管作業性が優れている。

〔発明の効果］ 本発明の冷媒輸送用フレキシブルホースは優れたフロン
低透過性、振動抑止性を発揮し、しかも配管に最適の曲
げ成形性と端末金具との強固な締結性とを保持するもの
であり、好適なフロン規制対処用冷媒輸送用フレキシブ
ルホースとして工業上有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明ホースの一実施例を示す斜視説明図、第
２図は本発明ホースの他の一実施例を示す斜視説明図、
第３図は従来の最内層ＮＢＲ〜外層Ｃ外層小Ｒ系ホース
説明図、第４図は本発明の一実施例の冷媒輸送用フレキ
シブルホースと従来の最内層ＮＢＲ〜外層Ｃ外層小Ｒ系
ホースいて８０℃雰囲気下での放置日数とフロン透過量
との関係を図示したグラフ、第５図は本発明の一実施例
の冷媒輸送用フレキシブルホースと従来の最内層ＮＢＲ
〜外層Ｃ外層小Ｒ系ホースいて振動数と振動伝達率との
関係を求めたグラフである。 ３：繊維補強層、 ４：接着剤層、 ５：外層ゴム。 １：内層チューブ、 １′　：ゴムチューブ、 ２：冷媒バリア層、 ２′　：第２冷媒バリア層、 児 図 第 図 χ 国 日 牧 （日〕

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. １．内層チューブとしてニトリルゴム・脂肪族ポリアミ
   ドポリマーアロイチューブを用いたことを特徴とする冷
   媒輸送用フレキシブルホース。
2. ２．ニトリルゴム・脂肪族ポリアミドポリマーアロイか
   らなる内層チューブと、該内層チューブ上に設けた冷媒
   バリア層と、該冷媒バリア層の上層に設けた繊維補強層
   と、該繊維補強層に塗布した接着剤層と、該接着剤層の
   上層に被覆した最外層から成ることを特徴とする冷媒輸
   送用フレキシブルホース。
3. ３．バリア層が金属箔とプラスチックフイルムとから成
   る積層シートであることを特徴とする特許請求の範囲第
   ２項記載のフロン低透過フレキシブルホース。
4. ４．バリア層がポリ塩化ビニリデン樹脂コートポリビニ
   ルアルコールフイルムであることを特徴とする特許請求
   の範囲第２項記載の冷媒輸送用フレキシブルホース。
5. ５．最外層がクロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴ
   ム、ハロゲン化ブチルゴム、クロロスルホン化ポリエチ
   レンゴム或いはこれらを主体としたブレンドゴムの中か
   ら選ばれた１種であることを特徴とする特許請求の範囲
   第２項記載の冷媒輸送用フレキシブルホース。
6. ６．最外層が熱可塑性ゴムであることを特徴とする特許
   請求の範囲第２項記載の冷媒輸送用フレキシブルホース
   。