JPH021095B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は連続硝子溶融炉原料供給装置に関する
ものである。

従来例の構成とその問題点 連続硝子溶融における原料供給方法は、バイブ
レーターによる原料の移動供給、端部が平面で、
かつ面積の大きいピストンによる原料押込み、円
筒内に設けた螺旋状スクリユーの回転による原料
の移動供給などの方法があるが、いずれの方法も
原料の供給量の正確さに欠け、また炉の供給口付
近に炉の熱を受けて「もち」状に固化した原料が
堆積してたまり供給詰りを頻繁に発生するという
欠点がある。特に小型の連続硝子溶融炉ではこの
現象の発生が起りやすい。連続硝子溶融炉は原料
供給量に対応して炉の流出口からオーバフローす
る状態で溶融した硝子が流出するという方式が一
般的に採用されるため供給原料が詰るなどの原因
により供給量に変動が起るとこれに応じて溶出硝
子の流れが脈動し、流出量が少なくなると、流出
硝子は固化するため流出口が詰り、硝子の品質に
も影響を及ぼすものとなる。

発明の目的 本発明は、連続硝子溶融炉により硝子を溶融す
る場合、原料供給詰りを発生することなく常に正
確な供給が可能な原料供給装置に関するものであ
る。

発明の構成 本発明は炉底堰部と炉天井ひさし部により形成
された原料供給口にピストンを内蔵するピストン
摺動ガイドを設け、このピストン摺動ガイドにピ
ストンを炉の原料供給口より最も奥に引込んだ状
態の直前に原料供給ホツパーガイド筒を設け、こ
のピストンは最も押し出された時にその先端が炉
天井ひさし部の外壁面に相当する位置にあるよう
に設定し、かつ炉天井ひさし部の原料供給口の端
面を炉内に開放する方向に傾斜させたもので、炉
内熱による影響を避けて原料を容易に炉内へ供給
できるようにするとともに炉天井ひさし部の原料
供給口端面が炉内方向に傾斜させたことにより材
料の供給移動に要する力を軽減できるようにし
た。

実施例の説明 本発明の一実施例を以下図面にもとずき説明す
る。第１図において溶融炉の炉底堰部１と炉天井
ひさし部２により形成された原料供給口６に偏平
なピストン３を内蔵するピストン摺動ガイド４が
水平に挿入されている。このピストン摺動ガイド
４にはピストン３が炉の原料供給口６より最も奥
の位置に引き込まれた状態の直前に垂直に位置す
る原料供給ホツパーガイド筒５を設け、ピストン
３が最も押し出された時ピストン３の平坦部で原
料の供給を遮断し炉天井ひさし部２の外壁面２′
に相当する位置までピストン３の先端部が移動
し、このとき原料供給ホツパーガイド筒５から供
給される原料を炉内方向に押込み、次にピストン
３は元の位置に戻る。この動作を反復し続けるこ
とによりピストン３の厚みと幅に相当する部分の
原料供給ホツパーガイド筒５の垂直下に落下する
原料をピストン３のストローク毎に一定量正確に
炉内に押し込むことができる。ピストン３を上記
のように炉天井ひさし部２の外壁面に相当する位
置までしか移動させない理由は、原料供給口６部
分を原料でふさぎ、炉内部からの熱の移動による
原料供給ホツパーガイド筒５やピストン３先端部
分の過熱を防止し、供給される原料の軟化による
堆積を避けるためである。ピストン３で炉内方向
へ押込まれる原料は、次の原料を押込むピストン
３の運動によつて次第に炉内に移動するが、この
移動をスムーズに行なわしめ、かつピストン３に
かゝる力を軽減させるため、炉天井ひさし部２の
端面が炉内開放する方向に角度α＝45゜でもつて
傾斜形成されている。さらにピストン３の先端部
は第２図に示すように上面から見て鋸刃状の凹凸
７に加工されている。

ピストン３の先端形状の効果は、ピストン摺動
ガイド４に付着する原料をピストンが押し出され
る毎に削りながら炉内に原料を供給することがで
き、ピストン３に加わる荷重を軽減すること、炉
内にすでに押し込まれている原料の移動をピスト
ン３の鋭角部で押すことで容易ならしめることで
ある。なおピストン３の駆動はモーターの回転運
動を利用しているものである。

発明の効果 以上のように本発明による連続硝子溶融炉原料
供給装置は、原料の供給詰りを発生することな
く、ピストンのストローク毎に原料が正確に炉内
に供給されると共に、ピストンおよびこれを内蔵
するピストン摺動ガイドの炉内熱による過熱が防
止され原料の軟化による付着堆積が発生すること
なく、炉内に供給される原料は容易に炉中心部に
移動することが出来る。このような効果によつ
て、従来の方式によるような供給原料の供給口で
の詰りが解消できると共に、原料詰りが及ぼす流
出硝子の流れの脈動を防ぎ硝子流出口の固化によ
る詰りが発生しなくなるため、安定した品質の硝
子が常に生産できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における連続硝子溶
融炉原料供給装置の断面図、第２図は同装置のピ
ストンの先端部の形状を示した上面図である。 １……炉底堰部、２……炉天井ひさし部、３…
…ピストン、４……ピストン摺動ガイド、５……
原料供給ホツパーガイド筒、６……原料供給口。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 炉底堰部と炉天井ひさし部により形成された
   原料供給口にピストンを内蔵するピストン摺動ガ
   イドを設け、このピストン摺動ガイドに、ピスト
   ンを炉の原料供給口より最も奥に引き引んだ状態
   の直前に位置して原料供給ホツパーガイド筒を設
   け、このピストンは最も押し出された時にその先
   端が炉天井ひさし部の外壁面に相当する位置にあ
   るように設定し、かつ炉天井ひさし部の原料供給
   口の端面を炉内に開放する方向に傾斜させた連続
   硝子溶融炉原料供給装置。 ２ ピストンの先端は鋸刃状に凹凸を形成した特
   許請求の範囲第１項記載の連続硝子溶触炉原料供
   給装置。