JPH0210599B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はテレビの共同受信をする場合に用い
られる種々の機器例えば分岐器、分配器、分波器
等に関するものである。

そしてその目的とするところは、回路基板を小
型化することができてその製造を安価に行ない得
るようにすると共に、回路基板のアース状態を良
好ならしめて高周波特性を良好にし得るようにし
た共同受信用機器を提供することである。

以下本願の実施例を示す図面について説明す
る。第１図ないし第６図において、１はケースで
ABS樹脂等の合成樹脂材料を用いて中空の凹状
に形成してある。２は側壁に設けられた給電線挿
入口を示す。３は透孔で、この機器を壁面に取付
ける場合に木ねじを挿通する為のものである。４
は台座でケース１と一体に形成されている。５は
孔を示し、後述の固定用ねじ棒１９よりも小径に
形成してある。尚台座４及び孔５は第８図に示さ
れるように構成してもよい。６はケースの側壁内
面に付設された受止片を示し、前記台座４と同じ
高さに形成されている。７は浮上防止片を示し、
その上面の斜面７ａは緩やかに、下側の斜面７ｂ
は急峻に夫々形成してある。８は蓋体を示し、周
知の如くケース１の開口部を塞ぐようにケース１
に合着固定されるものである。

次に１０は枠体を示し、導電性の良好な金属板
（例えば真鍮板）をプレス成型して形成されてい
る。この枠体１０において、１１は折曲片で枠体
１０の強度を高める為に形成された部分である。
１２は同軸ケーブル添付部、１３はねじ棒挿通用
の透孔を夫々示す。１４は垂下片でその先端（下
端）にはアース片１５，１５や固定爪１６が形成
されている。１７は枠体１０の一部に付設された
外部導体接続具を示し、周知の如く押え金具１８
と固定用のねじ棒１９，１９とを用いて構成して
ある。尚固定用のねじ棒１９としてはタツピンね
じが用いてあるがこれは周知のビスを用いてもよ
い。

次に２０は回路基板を示し、周知の如く絶縁板
の一面或いは両面に金属箔で形成された回路導体
を添設したプリント基板が用いられている。この
回路基板２０には多数の回路素子２１或いは中心
導体接続具２２が夫々半田付けによつて固定され
ている。尚中心導体接続具２２は周知の如く状
の固定枠２３と、その固定枠２３における上部部
材２３ａに対して遠近自在に配設した押え板２
４、及び、押え板２４を上部部材２３ａに遠近移
動させ得るようにしたねじ棒２５とから構成して
ある。

次に上記構成のものの組立手順を説明する。先
ず回路基板２０に周知の如く設けられた多数のリ
ード線挿通孔に回路素子２１のリード線を挿通す
ると共に、透孔２０ａには枠体１０における接続
片１５を挿通し、又切欠部２０ｂには固定爪１６
を位置させる。然る後固定爪１６を第６図に示さ
れる如く変形させ回路基板２０を枠体１０に固定
する。然る後第７図に示されるように枠体１０を
治具２６で支え、回路基板２０を半田槽内に装入
する。このような作業により回路基板２０におけ
る回路導体と多数の回路素子２１のリード線及び
アース片１５、固定爪１６との半田付けが同時に
行なわれる。

次に上述のようにして相互に組合わされた枠体
１０及び回路基板２０をケース１内にその上方の
開口部から装入する。そして枠体１０の縁部が浮
上防止片７を越えてその浮上防止片７と受止片６
との間に位置することにより枠体１０及び回路基
板２０はケース１に対して固定状態となる。尚上
記枠体１０の縁部が浮上防止片７を越える移動
は、浮上防止片７の上側の斜面７ａが緩やかに形
成してある為、容易に行なわせることができる。

上記のようにして、ケース１に枠体１０及び回
路基板２０を組付けた後、外部導体接続具１７の
ねじ棒１９を孔５に螺合させ更に蓋８を合着させ
ることによつて共同受信用機器が完成する。

次に上記の機器を用いるに当つては、先ず周知
の如く蓋８を取除き、先端部が周知の如く段剥き
された同軸ケーブル２８を挿入口２からケース１
の内部に挿入する。そして外部導体２９を押え金
具１８と添付部１２の間に位置させてねじ棒１９
を締めると共に、中心導体３０を固定枠の上部部
材２３ａと押え板２４との間に位置させてねじ棒
２５を締める。これにより同軸ケーブルの接続が
完了する。あとは蓋８を締めて使用に供すればよ
い。

また上記構成のものの使用時における電気的特
性は、回路基板２０における回路導体のうちアー
ス導体２０ｅがその周囲の各所においてアース片
１５、固定爪１６により枠体１０と接続されてい
る為、非常に良好なものとなる。

以上のように本願発明にあつては、中空凹状の
ケース１においては、側壁の複数個所に給電線挿
入口２を夫々ケース側壁の高さ方向中間位置に備
えさせると共に、ケース内の高さ方向中間位置に
備える上記給電線挿入口２の近くには枠体１０を
支承する為の台座４を配設し、かつこの台座４に
はねじ棒螺合用の孔５を備えさせ、この台座４に
は、導電材で形成された中空環状の枠体１０を載
置すると共にこの枠体１０における中空側内周縁
には導電材形成の垂下片１４を連接具有させ、こ
の垂下片１４によつて、表面には回路素子２１が
配設され、裏面にて回路素子相互を半田接続する
回路基板２０を吊持状に連結保持し、更に上記枠
体１０は、上記給電線挿入口２からケース１に挿
入する同軸ケーブル２８の外部導体２９を上記の
孔５にねじ棒１９を螺合させて上記外部導体２９
を台座４に導通可能に締め付けることによつて台
座４と外部導体２９との間に介在する枠体１０も
締固着されるように構成してあるので、次のよう
な有益な効果がある。即ち、 台座４の上に枠体１０を載せるから、外部導体
２９をこの枠体１０の上に乗せて外部導体２９の
締固着を行えば、同時的に上記枠体１０及びこの
枠体１０に連結される回路基板２０はケース１に
固着される作業上の効果がある。

またねじ棒１９は、台座４が形成されていて、
そこに孔５を設けて、それを利用するものである
から、第２図から明らかなように深孔にして螺部
（脚）の長いねじ棒１９を用いることのできる特
長が有り、外部導体２９を充分に締込んで圧縮状
締固着できる効果もある。

また枠体１０は台座４に載せる関係上、回路基
板２０は、第３図明示の如く下方に向けて大きく
下降存置させることのできる特長がある。このこ
とは、同軸ケーブル２８の中心導体の接続部を上
方に構成させ、回路素子２１は離れた下方（高周
波的に離れる下方）に配置することを可能にする
効果がある。それによつて同軸ケーブル２８の中
心導体の接続部における裸電線の長短、或いは止
着用ビスの位置が、高周波的に、回路素子２１に
影響することを回避でき、回路基板２０を小型に
形成することができる（即ち、狭い空間を立体的
に活用できる効果もある）。

その上枠体１０に垂下片１４を設けて回路基板
２０を吊持したことにより、第７図のようにし
て、枠体１０を吊具として利用することができる
特長がある。そしてこれにより、フラツト方式を
用いての半田付けも、楽々と作業ができるように
なり、アース効果の良好な回路基板のコストを低
下せしめ得る効果もある。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示すもので、第１図は蓋
体を取除いて示す共同受信用機器の平面図、第２
図は−線断面図、第３図は−線断面図、
第４図は−線断面図、第５図は枠体と回路基
板とを組合せた状態を示す底面図、第６図は−
線断面図、第７図は半田付け作業を説明する為
の図、第８図は異なる実施例を示す部分図。 １……ケース、１０……枠体、２０……回路基
板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 中空凹状のケース１においては、側壁の複数
   個所に給電線挿入口２を夫々ケース側壁の高さ方
   向中間位置に備えさせると共に、ケース内の高さ
   方向中間位置に備える上記給電線挿入口２の近く
   には枠体１０を支承する為の台座４を配設し、か
   つこの台座４にはねじ棒螺合用の孔５を備えさ
   せ、この台座４には、導電材で形成された中空環
   状の枠体１０を載置すると共にこの枠体１０にお
   ける中空側内周縁には導電材形成の垂下片１４を
   連接具有させ、この垂下片１４によつて、表面に
   は回路素子２１が配設され、裏面にて回路素子相
   互を半田接続する回路基板２０を吊持状に連結保
   持し、更に上記枠体１０は、上記給電線挿入口２
   からケース１に挿入する同軸ケーブル２８の外部
   導体２９を上記の孔５にねじ棒１９を螺合させて
   上記外部導体２９を台座４に導通可能に締め付け
   ることによつて台座４と外部導体２９との間に介
   在する枠体１０も締固着されるようにしてあるこ
   とを特徴とする共同受信用機器。